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第四章 全てを暴いて幸せになります!
69・のこされたもの
夜気は重く、庭の草木は風もないのに微かにざわめいていた。
アシュレイはその薄闇を睨みつけるように歩き、小屋の前まで来ると、立ち止まって後ろを振り返る。
そこには杖をつき、少しだけ息を切らせたフェルナンドが立っていた。
「……義足を作ってやる。すぐに歩けるようになるだろう。その腕は医者に診てもらえ。夜の間に呼んでやる」
返事は返ってこない。
わずかな沈黙が、夜の不気味さをさらに深くした。
「アシュレイ様……少し、お話ししたいことがございます」
「今じゃなくてもいいだろ。証拠を消す方が先だ」
苛立ちを隠しもせず吐き捨てると、フェルナンドはまるで何かを覚悟したように、胸の奥底で息をゆっくり整えた。
アシュレイは本能的に「嫌な予感」のようなものを感じる。
「……なんだ。早く言え」
「これを」
フェルナンドが懐から取り出したのは、折れ曲がった封筒だった。
「……これは何だ」
「その手紙には私がアシュレイ様を騙して悪事を唆したと書いてあります。それに、実際人々を殺めたのは自分だと」
「何のつもりだ」
フェルナンドは静かに続ける。
「群衆に紛れ裁判を見ておりました。すべてが明るみになるのも時間の問題でしょう」
「だから何だ!」
「この身体では、もう貴方の盾にはなれません」
「……だから義足を作ると言っているだろう」
「それでも元通りにはなりません」
アシュレイも分かっている。歩く程度なら問題ないだろうが、今までのように自分の手足となり、暗躍することは出来ない。
だが、それが何だと言うのか。
「アシュレイ様、私を告発してください。そして自分も騙された被害者だと言うのです」
「は?!俺を誰だと思ってる。そんなみっともない真似をするわけないだろ!」
アシュレイは語気を荒げフェルナンドを睨む。
それを見たフェルナンドは、表情を変えずに続けた。
「では、その鍵を持ったまま逃げてください。いずれ証拠は見つかるでしょうが、時間稼ぎにはなるでしょう」
だが、アシュレイは鼻で笑い、冷たい目でフェルナンドを見た。
「ふざけるな。そんな負け犬みたいな人生、選ぶわけないだろ」
フェルナンドは微かに笑った。
泣きそうな、それでいてどこか誇らしげな、複雑な笑みだった。
アシュレイはくるりと背を向け、小屋の扉の前に立つ。
「ほら、ついてこい。書類を焼き払うぞ」
その背中を見たフェルナンドの胸に、
言葉にならない想いが広がった。
「アシュレイ様」
そう呼びかけるが、その後に続く言葉を、フェルナンドは持っていない。
ただ、心からアシュレイに生きて欲しいと、それだけを願った。
「アシュレイ様……」
だが、返事はない。
もう何も聞くつもりはないと、その背中が告げている。
……分かっていた。
ずっと勝つこと、奪うこと、支配すること。そうやってアシュレイは生きてきたのだ。
けれど、その奥にある虚無を、フェルナンドは知っていた。
「……アシュレイ様、鍵はありません」
アシュレイの動きが一瞬止まった。
「……は?」
「鍵はもうないのです」
「……どこへやった?」
「唯一、貴方を救える人たちの手に託しました」
深い闇の中、少し離れた場所にいるフェルナンドの姿はアシュレイからほとんど見えない。
凛とした声だけが、アシュレイの鼓膜を震わせる。
「アシュレイ様、その手紙を、必ずお使いくださいますよう」
「さっきから一体……」
苛立ったアシュレイが振り向いた瞬間、何かが弾けるような音がした。
そして、鉄を溶かしたような重い匂いが、瞬く間に鼻腔を満たす。
アシュレイの顔に、生温かい雫が跳ねた。
水よりも重く、ぬるりとした感触が首筋を伝う。
「フェルナンド?」
呼びかけに答えるのは、ポタポタと草の上に滴り落ちる音。
そして、濃くなる錆びた匂いだけ。
そのうち、どさりと何かが崩れ落ちる音がして、庭は元の静けさを取り戻した。
アシュレイは、視界が利かなくとも、今何が起きたのかを理解した。
「フェルナンド」
もう一度、その名を呼ぶ。
いつものように。
──だが、返事はない。
うめき声ひとつ残さず、フェルナンドはすべてを終わらせたのだ。
「馬鹿が。誰がそんなことをしろと言った……最後まで使えない男だ」
誰よりも忠実で、誰よりも愚かで、誰よりも長く共にいた。
たった一人の──。
アシュレイはゆっくりとフェルナンドに近づいた。
地面に膝をつき、手探りで彼の生きている証を探る。
けれど、既に事切れた体からは何の反応も返ってこない。
頬に飛んだねっとりとした血飛沫は、新しい雫で静かに流されていく。
「……俺を、一人にするな」
返事はない。
それはフェルナンドが、生涯で初めてアシュレイの命令に背いた瞬間だった。
◇◇◆◆◇◇
一方、ライネルたちは、小屋の中で息を潜めながら壊れた壁の隙間から一部始終を見ていた。
見ていたと言っても、月のない暗闇だ。
入ってくる情報は声と音、それに独特の匂いだけだった。
「……助けに行かないと」
ライネルの大きな目には涙が浮かんでいる。アルヴェリオは黙ってライネルを抱き寄せた。
「あいつはプロです。即死でしょう」
「……」
しばらくすると、屋敷に戻ったのかアシュレイの気配がなくなった。
三人は小屋から出て、上着をかけられたフェルナンドの遺体の前までくると、静かに手を合わせた。
「あ、鍵が落ちてますよ」
ブラウンが遺体の側に落ちていた鍵を拾い上げた。
二つ合わせると、真ん中に丸い文様が出来るデザインが施されており、それだけで二人の間に強い絆があったのだと感じ取ることが出来た。
「……アシュレイは大丈夫かな」
ライネルの呟きに、ブラウンは苦笑する。
「ライネル様は本当に優しいですね。アシュレイがフェルナンドの手紙を証拠として出せば、いい切り札になるでしょう」
「でももう死んでしまったら証言もできないでしょう?」
「だからいいんですよ。死人に口なし。自白剤を使われても真実を話す心配もない。だからフェルナンドは自死したんです」
「……自白剤」
そんな物があるのかとライネルは驚いた。
「まあ、後遺症の恐れもあるし、貴族には使われませんから知らなくて当然です」
そこまで考えて……。
ライネルは悲痛な思いでフェルナンドを見下ろす。
「ブラウン、あとは任せた」
「承知しました。根こそぎ証拠を持って帰ります」
アルヴェリオは「頼む」とだけ言い残し、ライネルの手を握ってその場を後にした。
アシュレイはその薄闇を睨みつけるように歩き、小屋の前まで来ると、立ち止まって後ろを振り返る。
そこには杖をつき、少しだけ息を切らせたフェルナンドが立っていた。
「……義足を作ってやる。すぐに歩けるようになるだろう。その腕は医者に診てもらえ。夜の間に呼んでやる」
返事は返ってこない。
わずかな沈黙が、夜の不気味さをさらに深くした。
「アシュレイ様……少し、お話ししたいことがございます」
「今じゃなくてもいいだろ。証拠を消す方が先だ」
苛立ちを隠しもせず吐き捨てると、フェルナンドはまるで何かを覚悟したように、胸の奥底で息をゆっくり整えた。
アシュレイは本能的に「嫌な予感」のようなものを感じる。
「……なんだ。早く言え」
「これを」
フェルナンドが懐から取り出したのは、折れ曲がった封筒だった。
「……これは何だ」
「その手紙には私がアシュレイ様を騙して悪事を唆したと書いてあります。それに、実際人々を殺めたのは自分だと」
「何のつもりだ」
フェルナンドは静かに続ける。
「群衆に紛れ裁判を見ておりました。すべてが明るみになるのも時間の問題でしょう」
「だから何だ!」
「この身体では、もう貴方の盾にはなれません」
「……だから義足を作ると言っているだろう」
「それでも元通りにはなりません」
アシュレイも分かっている。歩く程度なら問題ないだろうが、今までのように自分の手足となり、暗躍することは出来ない。
だが、それが何だと言うのか。
「アシュレイ様、私を告発してください。そして自分も騙された被害者だと言うのです」
「は?!俺を誰だと思ってる。そんなみっともない真似をするわけないだろ!」
アシュレイは語気を荒げフェルナンドを睨む。
それを見たフェルナンドは、表情を変えずに続けた。
「では、その鍵を持ったまま逃げてください。いずれ証拠は見つかるでしょうが、時間稼ぎにはなるでしょう」
だが、アシュレイは鼻で笑い、冷たい目でフェルナンドを見た。
「ふざけるな。そんな負け犬みたいな人生、選ぶわけないだろ」
フェルナンドは微かに笑った。
泣きそうな、それでいてどこか誇らしげな、複雑な笑みだった。
アシュレイはくるりと背を向け、小屋の扉の前に立つ。
「ほら、ついてこい。書類を焼き払うぞ」
その背中を見たフェルナンドの胸に、
言葉にならない想いが広がった。
「アシュレイ様」
そう呼びかけるが、その後に続く言葉を、フェルナンドは持っていない。
ただ、心からアシュレイに生きて欲しいと、それだけを願った。
「アシュレイ様……」
だが、返事はない。
もう何も聞くつもりはないと、その背中が告げている。
……分かっていた。
ずっと勝つこと、奪うこと、支配すること。そうやってアシュレイは生きてきたのだ。
けれど、その奥にある虚無を、フェルナンドは知っていた。
「……アシュレイ様、鍵はありません」
アシュレイの動きが一瞬止まった。
「……は?」
「鍵はもうないのです」
「……どこへやった?」
「唯一、貴方を救える人たちの手に託しました」
深い闇の中、少し離れた場所にいるフェルナンドの姿はアシュレイからほとんど見えない。
凛とした声だけが、アシュレイの鼓膜を震わせる。
「アシュレイ様、その手紙を、必ずお使いくださいますよう」
「さっきから一体……」
苛立ったアシュレイが振り向いた瞬間、何かが弾けるような音がした。
そして、鉄を溶かしたような重い匂いが、瞬く間に鼻腔を満たす。
アシュレイの顔に、生温かい雫が跳ねた。
水よりも重く、ぬるりとした感触が首筋を伝う。
「フェルナンド?」
呼びかけに答えるのは、ポタポタと草の上に滴り落ちる音。
そして、濃くなる錆びた匂いだけ。
そのうち、どさりと何かが崩れ落ちる音がして、庭は元の静けさを取り戻した。
アシュレイは、視界が利かなくとも、今何が起きたのかを理解した。
「フェルナンド」
もう一度、その名を呼ぶ。
いつものように。
──だが、返事はない。
うめき声ひとつ残さず、フェルナンドはすべてを終わらせたのだ。
「馬鹿が。誰がそんなことをしろと言った……最後まで使えない男だ」
誰よりも忠実で、誰よりも愚かで、誰よりも長く共にいた。
たった一人の──。
アシュレイはゆっくりとフェルナンドに近づいた。
地面に膝をつき、手探りで彼の生きている証を探る。
けれど、既に事切れた体からは何の反応も返ってこない。
頬に飛んだねっとりとした血飛沫は、新しい雫で静かに流されていく。
「……俺を、一人にするな」
返事はない。
それはフェルナンドが、生涯で初めてアシュレイの命令に背いた瞬間だった。
◇◇◆◆◇◇
一方、ライネルたちは、小屋の中で息を潜めながら壊れた壁の隙間から一部始終を見ていた。
見ていたと言っても、月のない暗闇だ。
入ってくる情報は声と音、それに独特の匂いだけだった。
「……助けに行かないと」
ライネルの大きな目には涙が浮かんでいる。アルヴェリオは黙ってライネルを抱き寄せた。
「あいつはプロです。即死でしょう」
「……」
しばらくすると、屋敷に戻ったのかアシュレイの気配がなくなった。
三人は小屋から出て、上着をかけられたフェルナンドの遺体の前までくると、静かに手を合わせた。
「あ、鍵が落ちてますよ」
ブラウンが遺体の側に落ちていた鍵を拾い上げた。
二つ合わせると、真ん中に丸い文様が出来るデザインが施されており、それだけで二人の間に強い絆があったのだと感じ取ることが出来た。
「……アシュレイは大丈夫かな」
ライネルの呟きに、ブラウンは苦笑する。
「ライネル様は本当に優しいですね。アシュレイがフェルナンドの手紙を証拠として出せば、いい切り札になるでしょう」
「でももう死んでしまったら証言もできないでしょう?」
「だからいいんですよ。死人に口なし。自白剤を使われても真実を話す心配もない。だからフェルナンドは自死したんです」
「……自白剤」
そんな物があるのかとライネルは驚いた。
「まあ、後遺症の恐れもあるし、貴族には使われませんから知らなくて当然です」
そこまで考えて……。
ライネルは悲痛な思いでフェルナンドを見下ろす。
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