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旅立ちの日に
薬草の採取で
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きちんと門から外に出る。届け出はギルドのクエストの書類があればすぐに済むので楽チン。個人的に出ると戻る時に時間がかかるのが難点だから非常に助かる。
「薬草の採取が期間限定とはいえ狩猟系のクエストと同じ危険度になってるとは・・・」
リッキーと二人で来たがお目付け役兼護衛として煤の騎士さんが門の近くにある物見櫓からこちらを見ている。なにかあれば櫓の警鐘を鳴らして危機を知らせてくれるというわけだ。
その代わりに今回のクエストでは彼らの目の届く範囲に居ないといけない。なので実際は町の人が外で育てている薬草を代わりに収穫するだけのお手伝い状態だ。
「採取というよりただの収穫だねぇ」
「そうだね」
薬草は匂いがキツい物もあり、虫除けにもなる。なので薬草は大抵あえて町の外側で育てられているのだがそのため泥棒にはあいやすいようだ。なにせ止血剤と傷薬、それに虫避けを兼ねているのだから当然か。当然獣も嫌うので専門の獣避けには負けるがそれなりに効果があり、犬系の魔物なんかも嫌がる。
「さ、ちょっとばかし取ったらいったん戻っておじさんの様子も見よう」
「クエストはいいの?」
「見てみたけど取りすぎだから。共有財産ならここの薬草が枯れないようにしないとね、それをギルドに報告したらそこまで怒られないでしょ」
近場の薬草は結構な量が既に摘まれた後だ、これ以上とると薬草そのものが病気になったり栄養が足りなくなって枯れてしまう。そうなると薬草の二次効果で守っている町の畑なんかに被害がでて連鎖的に悪い事が起る。城壁が町を守るように薬草の城壁が町の人の衛生を守っているのだ。それを崩すなんてとんでもない。
「私の村でもこれは育ててたけどこれ以上取ると枯れちゃったからね。村のはお試しで育ててただけだけど此処のは無視や獣が寄ってこないようにするためでもあるでしょ?」
「これ以上とったら枯れちゃうのか・・・しらなかった」
「ふふ、勉強になったね」
リッキーも私も勉強はまだまだ必要だ、今回は偶然私が教える側だったけど次はどうかな?私にも知らない事は当然ある。
「とりあえず・・・っ!」
帰ろう、と言うよりも早い強い血の匂いが私の鼻を突いた。
「どうしたの?」
「血の匂い・・・かなり濃い、リッキー!これ持って戻って!」
近い?!もしかしたらそこら辺の茂みから飛び出してきてもおかしくない状況に腰のマチェットに手が伸びる。
「騎士さんにも一応伝えて、なんかヤバいかもって」
「・・・うん!すぐ戻って来てね!」
私はマチェットを引き抜くとそのまま山に向かって走り出した。櫓の騎士さんが驚いて声を上げているがすぐにリッキーが説明に走ってくれたようですぐに数名の騎士さんが飛び出して門を固め、順番待ちの人たちが一か所に集められる。
「どんどん匂いがキツくなるわね・・・」
どれほど夥しい量が流れているのか想像もつかないほど濃い血の匂い。そう思いつつ藪を抜けて山へどんどんと迫る。どうやらこちらが風下らしい。血の匂いはそれに乗ってやってきたのだろう。耐えかねてバンダナで口と鼻を覆ったがそれでもキツい。それからしばらくすると私の耳に金属音が響き始める。剣撃の音か、金属がぶつかる音だ。
「誰かいるの!答えて!」
幾つ目かわからない藪を越えて叫び、大きな開けた場所に出た。するとそこには身なりの怪しいメンバーと巨躯の人物が返り血か、それとも自分のものかわからない血で体を染めており、町で見かけた僧侶さんを庇うように立ちはだかっている。僧侶さんの後ろでは血を流しながら戦う冒険者さん達もおり、短剣で僧侶さんの背後を取らせまいと奮戦しているようだ。
「町の冒険者です、僧侶さん達はこちらへ!」
私がそう叫ぶと身なりの怪しい男たちの注意がこちらに向いたのを見計らって冒険者さんが突破口をつくりこちらへ移動してくる。
「リーシュちゃんか、助かった・・・!」
「すまない、俺たちじゃ彼らを守るので精一杯だ」
「ケガは・・・大した事なさそうですね、とりあえずここは私に任せて下がって!」
内心気が引けるだろうがそれでも僧侶さんを連れて戦えないのは確か、冒険者さん達は口口に謝ったり感謝したりしながら僧侶さん達の手を引いて山を下りていく。
「さて、山賊風情がよくもまあ好き勝手やってくれたわね」
「ちっ、カモが逃げた・・・が収穫はあったな」
ふらついていた巨躯のコートの人がついに膝をついた。よく見ると背中が矢だらけになっている。どうやら僧侶さん達を庇って満身創痍のようだ。しかしながら彼らは注意深くしかし執拗に攻撃を加えるべく距離を詰めてくる。
「ふん、してやったと思ってるみたいだけど・・・私が居る事忘れないでちょうだいね」
生かして帰すつもりもない。私はホルスターのリボルバーを抜いて撃鉄を起こし、即座に二人を撃ち殺す。
「なっ!てめえは魔法使いか?!」
「違う・・・こともないけど、ま、冥途の土産ってやつ?喰らって死になよ」
弾倉に弾丸は残り四発、しかし弓を携えた山賊は五人以上はいそう。この人を死なせたくはないし・・・。
「薬草の採取が期間限定とはいえ狩猟系のクエストと同じ危険度になってるとは・・・」
リッキーと二人で来たがお目付け役兼護衛として煤の騎士さんが門の近くにある物見櫓からこちらを見ている。なにかあれば櫓の警鐘を鳴らして危機を知らせてくれるというわけだ。
その代わりに今回のクエストでは彼らの目の届く範囲に居ないといけない。なので実際は町の人が外で育てている薬草を代わりに収穫するだけのお手伝い状態だ。
「採取というよりただの収穫だねぇ」
「そうだね」
薬草は匂いがキツい物もあり、虫除けにもなる。なので薬草は大抵あえて町の外側で育てられているのだがそのため泥棒にはあいやすいようだ。なにせ止血剤と傷薬、それに虫避けを兼ねているのだから当然か。当然獣も嫌うので専門の獣避けには負けるがそれなりに効果があり、犬系の魔物なんかも嫌がる。
「さ、ちょっとばかし取ったらいったん戻っておじさんの様子も見よう」
「クエストはいいの?」
「見てみたけど取りすぎだから。共有財産ならここの薬草が枯れないようにしないとね、それをギルドに報告したらそこまで怒られないでしょ」
近場の薬草は結構な量が既に摘まれた後だ、これ以上とると薬草そのものが病気になったり栄養が足りなくなって枯れてしまう。そうなると薬草の二次効果で守っている町の畑なんかに被害がでて連鎖的に悪い事が起る。城壁が町を守るように薬草の城壁が町の人の衛生を守っているのだ。それを崩すなんてとんでもない。
「私の村でもこれは育ててたけどこれ以上取ると枯れちゃったからね。村のはお試しで育ててただけだけど此処のは無視や獣が寄ってこないようにするためでもあるでしょ?」
「これ以上とったら枯れちゃうのか・・・しらなかった」
「ふふ、勉強になったね」
リッキーも私も勉強はまだまだ必要だ、今回は偶然私が教える側だったけど次はどうかな?私にも知らない事は当然ある。
「とりあえず・・・っ!」
帰ろう、と言うよりも早い強い血の匂いが私の鼻を突いた。
「どうしたの?」
「血の匂い・・・かなり濃い、リッキー!これ持って戻って!」
近い?!もしかしたらそこら辺の茂みから飛び出してきてもおかしくない状況に腰のマチェットに手が伸びる。
「騎士さんにも一応伝えて、なんかヤバいかもって」
「・・・うん!すぐ戻って来てね!」
私はマチェットを引き抜くとそのまま山に向かって走り出した。櫓の騎士さんが驚いて声を上げているがすぐにリッキーが説明に走ってくれたようですぐに数名の騎士さんが飛び出して門を固め、順番待ちの人たちが一か所に集められる。
「どんどん匂いがキツくなるわね・・・」
どれほど夥しい量が流れているのか想像もつかないほど濃い血の匂い。そう思いつつ藪を抜けて山へどんどんと迫る。どうやらこちらが風下らしい。血の匂いはそれに乗ってやってきたのだろう。耐えかねてバンダナで口と鼻を覆ったがそれでもキツい。それからしばらくすると私の耳に金属音が響き始める。剣撃の音か、金属がぶつかる音だ。
「誰かいるの!答えて!」
幾つ目かわからない藪を越えて叫び、大きな開けた場所に出た。するとそこには身なりの怪しいメンバーと巨躯の人物が返り血か、それとも自分のものかわからない血で体を染めており、町で見かけた僧侶さんを庇うように立ちはだかっている。僧侶さんの後ろでは血を流しながら戦う冒険者さん達もおり、短剣で僧侶さんの背後を取らせまいと奮戦しているようだ。
「町の冒険者です、僧侶さん達はこちらへ!」
私がそう叫ぶと身なりの怪しい男たちの注意がこちらに向いたのを見計らって冒険者さんが突破口をつくりこちらへ移動してくる。
「リーシュちゃんか、助かった・・・!」
「すまない、俺たちじゃ彼らを守るので精一杯だ」
「ケガは・・・大した事なさそうですね、とりあえずここは私に任せて下がって!」
内心気が引けるだろうがそれでも僧侶さんを連れて戦えないのは確か、冒険者さん達は口口に謝ったり感謝したりしながら僧侶さん達の手を引いて山を下りていく。
「さて、山賊風情がよくもまあ好き勝手やってくれたわね」
「ちっ、カモが逃げた・・・が収穫はあったな」
ふらついていた巨躯のコートの人がついに膝をついた。よく見ると背中が矢だらけになっている。どうやら僧侶さん達を庇って満身創痍のようだ。しかしながら彼らは注意深くしかし執拗に攻撃を加えるべく距離を詰めてくる。
「ふん、してやったと思ってるみたいだけど・・・私が居る事忘れないでちょうだいね」
生かして帰すつもりもない。私はホルスターのリボルバーを抜いて撃鉄を起こし、即座に二人を撃ち殺す。
「なっ!てめえは魔法使いか?!」
「違う・・・こともないけど、ま、冥途の土産ってやつ?喰らって死になよ」
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