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次の町 モリッツ
ギルドの実態は?
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フェルグスはリッキーに尾行が付いていない事をそれとなく確認すると男性が歩いていった方向を確認する。
「あっちか、ったく・・・」
人通りが多く見失いそうではあったが彼を追いかける男二人が目立つので彼らを追いかける形でフェルグスは男性についていく形になる。
(ギルドに居たがアイツら・・・職員にも、冒険者にも見えんな)
ギルドの職員に元冒険者が居るのはよくある事だが彼らも荒くれ者であっても無法を働く類ではない。ましてやギルドなどの職員として働けるなら尚更である。しかし彼らにはそう言った雰囲気をフェルグスは感じなかった。
なにせギルドの職員になるような冒険者は引退した人物が殆どで老練で人格もそれなりの人物がおおい。しかし彼らはどちらかと言うとまだまだ若く、それでいて服装や靴から旅用や戦闘用といったものではない事がわかった。つまり彼らはこのモリッツで生活している人物という事だ。
(簡易な防寒着も着てねえってことは採集屋でも斥候でもねえ)
斥候は地図の作成をしたり、モンスターの生態を調べたりと道なき道を歩く必要があるので野宿が多い。そのため野営の際簡易のテントになる防寒着のマントを複数羽織っていたり、腰に留めていたりすることが多い。採集屋は朝方に採取に出かけるので季節問わず肌寒かったり、朝露に濡れないようにマントや防寒着を着ている。
普段着の冒険者という線もあったが普段着でギルドに顔をだす冒険者もいないし、職員ならこんな時間帯にでかけたりしない。
「さて、どういう手合いか・・・考えるまでもないが」
そうなると見た目通りの荒くれ者でしかないがそれがやせぎすでどうみても上手くいってなさそうな男性を追いかけて何をするかが問題だ。獣を追いかけるように、目立たず、体格のせいで無理があるがそれでも最低限に留めて。
「あ、あの野郎路地裏に入りやがった!」
喧噪を避けて男性が路地裏に入ったらしい、後ろの男たちが釣られるように細い道を曲がった。フェルグスはそのまま雑踏に紛れて曲がり角まで移動する。
「道案内もなしにこれ以上は難しいが・・・追いかけられるだけ追いかけてみるか」
フェルグスはとっさの刃物を警戒して革の手袋をはめる。本来はマトックなどを振り回す際に滑り止めと手のヒラを保護するために使うものだが頑丈な革製の手袋は特別鋭い刃物でない限りは貫通を防ぎ、手を守ってくれる。
「さて・・・」
男たちはまだこちらに気づくことなく男性を追いかけている。フェルグスは聞き耳を立てながら男たちお追いかける。
『あのデカブツが聞いた途端素材を取り返して逃げやがった。あの野郎、一体何を吹き込みやがった』
『知ったことかよ、借金のツケも多くなってきやがったからそろそろ潮時だろうぜ』
そう言うと男性の一人がポケットからナイフを抜いた。
(マジかよ、マックの商売敵はどうやら裏の人間臭えな)
モリッツはおそらくフェルグスからみても金を稼ぐのに持って来いの場所だ。それでいて貴族だとかそういうしがらみのない場所、逆に言えばそういう古くからある連中に遠慮しなくていい場所という事にもなる。そうなれば民営のそこそこ大きなギルドがあるという風にして冒険者稼業を独占してしまえばこの街で騎士に次ぐ力の象徴である冒険者を押さえる事ができるのである。そしてこの街にやって来る何も知らない駆け出し冒険者を独自ルールで縛りあげて奴隷化しようという魂胆なのだろう。
『待てコラぁ!』
『ひいぃぃっ!』
「うっ!やべえ!」
考え事をしている間に男性に男たちが追い付いてしまったようだ。バタバタと走る足音にフェルグスも慌てて声の方へと走り始める。
「待ちな!どうしようってんだ!」
フェルグスが怒鳴りながら角を曲がった際に見たのは男二人が男性を組み敷いている最中だった。
「見られちまったか、おい!」
「させるかってんだよ!」
「ぐぶっ・・?!」
男性の首にナイフを突き立てようとした男の顔に石を投げて妨害すると即座に男の顔に蹴りを叩き込んだ。
「ち・・・!」
「おせえぜ!」
「ひっ・・・ぐああああ!」
直撃したのが石と補強の金属で出来た。義足の足だった為嫌な音が鳴ったがそれに気も留めず、自分のナイフを抜こうとしていたもう一人の男の手をナイフの柄ごと握りつぶした。
「おい、兄ちゃん・・・大丈夫か?」
「うぐ・・・、なんとか」
やせぎすに見えたのはどうやら顔だけではなかった。腕も細くなっており、フェルグスからみても体力勝負の冒険者としては致命的な痩せ方だった。これでは弱い毒や出血に堪えられないのではないか?そう思うほどの痩せ方だった。助け起こした時の体の軽さに驚いたほどだ。
「良くねえ痩せ方だ、お前さん何日食ってないんだよ」
「わからねえ、もう一か月以上食うや食わずでな・・・」
そう言うと男性は疲れ切った表情で言った。
「あっちか、ったく・・・」
人通りが多く見失いそうではあったが彼を追いかける男二人が目立つので彼らを追いかける形でフェルグスは男性についていく形になる。
(ギルドに居たがアイツら・・・職員にも、冒険者にも見えんな)
ギルドの職員に元冒険者が居るのはよくある事だが彼らも荒くれ者であっても無法を働く類ではない。ましてやギルドなどの職員として働けるなら尚更である。しかし彼らにはそう言った雰囲気をフェルグスは感じなかった。
なにせギルドの職員になるような冒険者は引退した人物が殆どで老練で人格もそれなりの人物がおおい。しかし彼らはどちらかと言うとまだまだ若く、それでいて服装や靴から旅用や戦闘用といったものではない事がわかった。つまり彼らはこのモリッツで生活している人物という事だ。
(簡易な防寒着も着てねえってことは採集屋でも斥候でもねえ)
斥候は地図の作成をしたり、モンスターの生態を調べたりと道なき道を歩く必要があるので野宿が多い。そのため野営の際簡易のテントになる防寒着のマントを複数羽織っていたり、腰に留めていたりすることが多い。採集屋は朝方に採取に出かけるので季節問わず肌寒かったり、朝露に濡れないようにマントや防寒着を着ている。
普段着の冒険者という線もあったが普段着でギルドに顔をだす冒険者もいないし、職員ならこんな時間帯にでかけたりしない。
「さて、どういう手合いか・・・考えるまでもないが」
そうなると見た目通りの荒くれ者でしかないがそれがやせぎすでどうみても上手くいってなさそうな男性を追いかけて何をするかが問題だ。獣を追いかけるように、目立たず、体格のせいで無理があるがそれでも最低限に留めて。
「あ、あの野郎路地裏に入りやがった!」
喧噪を避けて男性が路地裏に入ったらしい、後ろの男たちが釣られるように細い道を曲がった。フェルグスはそのまま雑踏に紛れて曲がり角まで移動する。
「道案内もなしにこれ以上は難しいが・・・追いかけられるだけ追いかけてみるか」
フェルグスはとっさの刃物を警戒して革の手袋をはめる。本来はマトックなどを振り回す際に滑り止めと手のヒラを保護するために使うものだが頑丈な革製の手袋は特別鋭い刃物でない限りは貫通を防ぎ、手を守ってくれる。
「さて・・・」
男たちはまだこちらに気づくことなく男性を追いかけている。フェルグスは聞き耳を立てながら男たちお追いかける。
『あのデカブツが聞いた途端素材を取り返して逃げやがった。あの野郎、一体何を吹き込みやがった』
『知ったことかよ、借金のツケも多くなってきやがったからそろそろ潮時だろうぜ』
そう言うと男性の一人がポケットからナイフを抜いた。
(マジかよ、マックの商売敵はどうやら裏の人間臭えな)
モリッツはおそらくフェルグスからみても金を稼ぐのに持って来いの場所だ。それでいて貴族だとかそういうしがらみのない場所、逆に言えばそういう古くからある連中に遠慮しなくていい場所という事にもなる。そうなれば民営のそこそこ大きなギルドがあるという風にして冒険者稼業を独占してしまえばこの街で騎士に次ぐ力の象徴である冒険者を押さえる事ができるのである。そしてこの街にやって来る何も知らない駆け出し冒険者を独自ルールで縛りあげて奴隷化しようという魂胆なのだろう。
『待てコラぁ!』
『ひいぃぃっ!』
「うっ!やべえ!」
考え事をしている間に男性に男たちが追い付いてしまったようだ。バタバタと走る足音にフェルグスも慌てて声の方へと走り始める。
「待ちな!どうしようってんだ!」
フェルグスが怒鳴りながら角を曲がった際に見たのは男二人が男性を組み敷いている最中だった。
「見られちまったか、おい!」
「させるかってんだよ!」
「ぐぶっ・・?!」
男性の首にナイフを突き立てようとした男の顔に石を投げて妨害すると即座に男の顔に蹴りを叩き込んだ。
「ち・・・!」
「おせえぜ!」
「ひっ・・・ぐああああ!」
直撃したのが石と補強の金属で出来た。義足の足だった為嫌な音が鳴ったがそれに気も留めず、自分のナイフを抜こうとしていたもう一人の男の手をナイフの柄ごと握りつぶした。
「おい、兄ちゃん・・・大丈夫か?」
「うぐ・・・、なんとか」
やせぎすに見えたのはどうやら顔だけではなかった。腕も細くなっており、フェルグスからみても体力勝負の冒険者としては致命的な痩せ方だった。これでは弱い毒や出血に堪えられないのではないか?そう思うほどの痩せ方だった。助け起こした時の体の軽さに驚いたほどだ。
「良くねえ痩せ方だ、お前さん何日食ってないんだよ」
「わからねえ、もう一か月以上食うや食わずでな・・・」
そう言うと男性は疲れ切った表情で言った。
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