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次の町 モリッツ
さて、ここまでくるとどうしたものかしら
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「はぁ・・・退屈だったわ」
弾を抜いたのが実は一発だけだったのは流石にどうかしてたわ。風穴が五つ開いて動かなくなった男を見下ろしながら私はため息をついた。とりあえず溜飲が下がったから後はギルドを穏便に潰す事で手打ちにしようかしら。
後ろにデカイのがいたとして・・・それはその時。
「ま・・・お母さん、終わった?」
薬莢の数を数え、そろそろ補充しなきゃなと思っているとジェイナがひょっこり顔をだした。
「あら、呼び方が変わったわね?ママでもいいのよ?」
「う、リッキーに笑われたから・・・」
感性が近いのかリッキーとジェイナは仲良しだけど、ともすればしっかりしているリッキーに彼女は面倒を見られがちだ。実際の年齢から考えると普通は逆なんだけどジョンの話だと色々と曖昧になっているらしいのでどうとも言えない所が多い。
「あはは、そうねぇ・・・リッキーはしっかりしてる所もあるから」
寝ぼけて私に抱き着いたりとかはよくするけども。年相応というところもあるが基本的にリッキーはおじさんと二人三脚で頑張ってきたしっかり者。その点はジェイナもそう大差はないんだろうけど社会的・人間的にとなるとどうしてもね。
「さて、とりあえずここにはもう用はないわ。一階の資料とかを持ち出せるだけ持ち出したら移動しましょうか」
「金庫とかあるけどどうする?」
「ブーツを汚さないの・・・もう」
血だまりを気にせず歩き回るジェイナにため息をつきつつ彼女が歩いていく方向を見ると確かに彼らが使っていたらしい大きな金庫が。物盗りでもなんでもないから特に気にするものでもないんだけど・・・。
「一階のものも大事なのかもしれないけど、隠したいものは鍵のついた箱の中にあると思うよ?」
『悪党でなくとも見られたくない物は自室のってか、常識じゃないか?』
金庫を叩くと首を傾げてこちらを見る。確かに、金品だけが金庫に入っているとは限らないか。ジョンにまで言われてしまってはしょうがない。
「それじゃあささっと開けて確認してみますか・・・」
近寄って軽く触れてみる。金庫には魔力が宿っておらず魔法でのロックはないようだ。人間や生き物には魔力が宿っており、微かな魔力の伝播が必ず起こるのだが機密の保持の為に持ち主以外が素手で触るか抉じ開けようとすると電気が流れたり、中身が燃えてしまったりすることもある。前者は金庫その物の持ち出しの抑止など、後者は機密文書の持ち出しの抑止などだが後者は解除方法を忘れると他者の力を借りる事も出来ないかなりリスキーなものだ。
「ま、そういうのもある程度の魔法使いにかかれば気休めだけどね」
魔力が宿っていればそれつまりガードがかかっているという事、それでなければただの金庫だ。魔力が宿っているか否かは軽く触れるだけでも判別でき、魔法のガードも耐性次第でさほど怖くもない。焼却するタイプもこじ開けるような乱暴な事をしなければ発動しないため私にとっては触るだけで全てを確認できる。
「ロックがなければあとはこうするだけ・・・っとね」
金庫のドアを分解して延べ板にする。そして開けっ広げになった金庫の中身に目をやると。中身はほとんどが金品ではなく書類のような紙が数枚入っていた。保存の為かうっすらと魔力を帯びており、劣化から守られるようになっている。これが示すのはこれが重要な書類であるということだ。
「これも紙?」
「みたいね、開けたのは確かに正解だったかも」
手に取ってみてみると二階の人たちの行く先が書いてあった。値段と彼女達の用途が書かれており奴隷売買のリストのようだった。何枚かあったがどれも似たようなもので、表向きは冒険者として扱いつつ迎え入れてから契約を結ばせて奴隷落ちさせる手順が書かれていた。
「知識がある程度あればこんなのお話にならないレベルの契約書だけど・・・」
現にモリッツに集められていた人たちはそんなこともしらない唯の一般人だった。ある程度の人間が集まれば太刀打ちできないばかりか騙されているという事を判断するだけの知識もない。文字が読めないこともある地方の人たちともなればもうだまされるとかそんな次元じゃないレベルのひどさだ。
「エグいわ、これは何処で扱っても捕まるわよ」
「それじゃあこれはどうするの?」
「そうねぇ・・・立場のある人に任せるしかないわ。私達もなんだかんだ言ってここまでやる事やっちゃってるし」
どうやって入手したかとか、結果はともかく経緯とかの事を聞かれるとそれなりに不味い。こいつらが如何に最低な人間だろうと私刑にしちゃったのは他ならぬ私だし。しかも殺しちゃったし。始末したことを躱せたとしてもお次は泥棒だ。
「とりあえずおじさんと合流して、話はそれからねぇ」
殺すのはちょっと早まったかなとも思ったけどこういう手合いは生かしておきたくないのが本音。他のチンピラ集団と違って率先してこういった悪事を広めるのはどうしても看過できないしね。
ただ、これが本当にこの男たちの仕業なのか・・・この取引先から持ち掛けられたものなのか、それが気になるところではある。
弾を抜いたのが実は一発だけだったのは流石にどうかしてたわ。風穴が五つ開いて動かなくなった男を見下ろしながら私はため息をついた。とりあえず溜飲が下がったから後はギルドを穏便に潰す事で手打ちにしようかしら。
後ろにデカイのがいたとして・・・それはその時。
「ま・・・お母さん、終わった?」
薬莢の数を数え、そろそろ補充しなきゃなと思っているとジェイナがひょっこり顔をだした。
「あら、呼び方が変わったわね?ママでもいいのよ?」
「う、リッキーに笑われたから・・・」
感性が近いのかリッキーとジェイナは仲良しだけど、ともすればしっかりしているリッキーに彼女は面倒を見られがちだ。実際の年齢から考えると普通は逆なんだけどジョンの話だと色々と曖昧になっているらしいのでどうとも言えない所が多い。
「あはは、そうねぇ・・・リッキーはしっかりしてる所もあるから」
寝ぼけて私に抱き着いたりとかはよくするけども。年相応というところもあるが基本的にリッキーはおじさんと二人三脚で頑張ってきたしっかり者。その点はジェイナもそう大差はないんだろうけど社会的・人間的にとなるとどうしてもね。
「さて、とりあえずここにはもう用はないわ。一階の資料とかを持ち出せるだけ持ち出したら移動しましょうか」
「金庫とかあるけどどうする?」
「ブーツを汚さないの・・・もう」
血だまりを気にせず歩き回るジェイナにため息をつきつつ彼女が歩いていく方向を見ると確かに彼らが使っていたらしい大きな金庫が。物盗りでもなんでもないから特に気にするものでもないんだけど・・・。
「一階のものも大事なのかもしれないけど、隠したいものは鍵のついた箱の中にあると思うよ?」
『悪党でなくとも見られたくない物は自室のってか、常識じゃないか?』
金庫を叩くと首を傾げてこちらを見る。確かに、金品だけが金庫に入っているとは限らないか。ジョンにまで言われてしまってはしょうがない。
「それじゃあささっと開けて確認してみますか・・・」
近寄って軽く触れてみる。金庫には魔力が宿っておらず魔法でのロックはないようだ。人間や生き物には魔力が宿っており、微かな魔力の伝播が必ず起こるのだが機密の保持の為に持ち主以外が素手で触るか抉じ開けようとすると電気が流れたり、中身が燃えてしまったりすることもある。前者は金庫その物の持ち出しの抑止など、後者は機密文書の持ち出しの抑止などだが後者は解除方法を忘れると他者の力を借りる事も出来ないかなりリスキーなものだ。
「ま、そういうのもある程度の魔法使いにかかれば気休めだけどね」
魔力が宿っていればそれつまりガードがかかっているという事、それでなければただの金庫だ。魔力が宿っているか否かは軽く触れるだけでも判別でき、魔法のガードも耐性次第でさほど怖くもない。焼却するタイプもこじ開けるような乱暴な事をしなければ発動しないため私にとっては触るだけで全てを確認できる。
「ロックがなければあとはこうするだけ・・・っとね」
金庫のドアを分解して延べ板にする。そして開けっ広げになった金庫の中身に目をやると。中身はほとんどが金品ではなく書類のような紙が数枚入っていた。保存の為かうっすらと魔力を帯びており、劣化から守られるようになっている。これが示すのはこれが重要な書類であるということだ。
「これも紙?」
「みたいね、開けたのは確かに正解だったかも」
手に取ってみてみると二階の人たちの行く先が書いてあった。値段と彼女達の用途が書かれており奴隷売買のリストのようだった。何枚かあったがどれも似たようなもので、表向きは冒険者として扱いつつ迎え入れてから契約を結ばせて奴隷落ちさせる手順が書かれていた。
「知識がある程度あればこんなのお話にならないレベルの契約書だけど・・・」
現にモリッツに集められていた人たちはそんなこともしらない唯の一般人だった。ある程度の人間が集まれば太刀打ちできないばかりか騙されているという事を判断するだけの知識もない。文字が読めないこともある地方の人たちともなればもうだまされるとかそんな次元じゃないレベルのひどさだ。
「エグいわ、これは何処で扱っても捕まるわよ」
「それじゃあこれはどうするの?」
「そうねぇ・・・立場のある人に任せるしかないわ。私達もなんだかんだ言ってここまでやる事やっちゃってるし」
どうやって入手したかとか、結果はともかく経緯とかの事を聞かれるとそれなりに不味い。こいつらが如何に最低な人間だろうと私刑にしちゃったのは他ならぬ私だし。しかも殺しちゃったし。始末したことを躱せたとしてもお次は泥棒だ。
「とりあえずおじさんと合流して、話はそれからねぇ」
殺すのはちょっと早まったかなとも思ったけどこういう手合いは生かしておきたくないのが本音。他のチンピラ集団と違って率先してこういった悪事を広めるのはどうしても看過できないしね。
ただ、これが本当にこの男たちの仕業なのか・・・この取引先から持ち掛けられたものなのか、それが気になるところではある。
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