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次の町 モリッツ
とりあえず、いったん帰ろう
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食事と応急処置も済んだことなので、今日は一旦帰ることにした。時間が遅くなったのもそうだし、なによりガッシルマンさんが本格的に体調不良を訴えたためだ。
「うぅぅ・・・」
「辛いのは分かるが吐いてくれるなよ・・・」
吐いたのと今日一日の疲労からガッシルマンさんは限界に達し、ついに呻くだけになってしまった。治療はしているが体力が底をつくとどう転ぶかわからないのですぐにでも休ませないといけない。
「吐けるうちはまだまだ元気だから大丈夫よ、それより呼吸を意識してあげて。喉が詰まる恐れもあるから」
「うへえ・・・とりあえず急ぐか」
吐くというのはかなり体力を使うので弱った体ではそれが十分にできないこともある。その際に中途半端にこみあげた胃液なんかが気道を塞いでしまうのだ。そうなると蘇生法をその場で行わないといけない。
飲食街はいよいよ盛り上がり、ジョッキ片手に乾杯をする人や酔いつぶれて壁にもたれて寝ている人もいる。
「宴もたけなわって感じ?それともこれが普通なのかしら」
「わかんねえが酔っ払いが賑やかなのはどこも同じだろう」
お客さんのためなのか道にもテーブルや椅子が並んでいる店もある。そこには当然ながら酔っぱらいが詰めており賑やかだ。そんな中を抜けて私達はギルドへと向かう。
「ふぃ~、到着・・・おじさん、ガッシルマンさんは?」
「大丈夫だ、寝てるみてえだぞ」
一応後ろに回って様子を見ると規則正しい呼吸を行っているのが確認できる。手首を握って調べたが血と魔力の巡りもやや落ち着いているのでこのまま寝かせてあげれば大丈夫だろう。
「とりあえず今日は俺たちもギルドに泊まるか」
「そうだね、安全的にもそれが一番かも」
助け出した彼女達はもう休んでいる頃だろうか、マックさんがフェルグスおじさんと同じくらいの実力と仮定するならそうそう負ける事はないだろうしチンピラ集団からギルドを物理的には守り続けてきたわけだから腕前も錆びてはいないはず。
「おう、帰ったか」
ギルドに戻ってみるとマックさんがテーブルで一人、酒瓶を傾けていた。
「俺たちが居るとはいえ一人で酒かよ」
「へっ、一本だけだ」
おじさんが言うのを鼻で笑ってマックさんはグラスに琥珀色のお酒を注いで一気にのんだ。傍によってみると香りから結構強めのお酒だと思われるが言葉通りマックさんは顔色一つ変えていない。
「マックさんもお酒は強いの?」
「ここいらの酒は皆水だからな、酔いたきゃもう五本くらいいるんじゃねえかな」
ドワーフの血がながれているのではというおじさんと同郷だけあってマックさんも相当強いらしい。おじさんも放っておくと酒瓶で山ができてしまうからさもありなんといったところだろうか。
「俺たちも向こうを使わせてもらうがいいか?」
「ああ、何かあったらお前さんたちに居てもらった方が安全だ。俺は此処で寝泊りしてるがミーシャも屋根に居るから安心していいぞ」
ミーシャというのはどうやらあの受付の人らしい。寝ぼけ眼で受付に居るのはどうやらこのギルドの夜警を買って出ているからなのだろう。
「そう言う事なら早めに休みましょ、私達も手に職つけたところだし・・・明日からまた忙しくなるわ」
「調べものだけじゃなく仕事まで探してたのかよ」
「ええ、運営資金がないんじゃあしょうがないもの」
依頼を受けて、それを張り出したとしても報酬がなければだめだ。冒険者にも生活がある。私が冒険者の必須アイテムであるポーションや薬草類を確保し、ジェイナが食料品を確保して支給できるようにする。それからでないとクエストをこなす冒険者の人たちに支払う対価が用意できない。
「それまではおじさんがクエストを一人でこなして、ギルドがまだ動いてる事を表向きにアピールしてもらう必要もあるかもね」
「うへえ・・・、まあ仕方ねえか」
「何から何まですまねえな」
「水臭ぇこというんじゃねえや」
おじさんはそう言うとマックさんの肩を叩いて宿舎の方へと向かう。私もそれに続きつつ、通り抜けざまにマックさんにほほ笑んで見せた。できる事は少ないかもだけど、それでも力になってあげましょう。
「ふわぁ・・・、明日から頑張ろう」
宿舎に向かうおじさんを追いかけて歩いていくとジェイナとリッキーも同じようにおじさんを追いかける。
「明日から姉ちゃんは働きに行くんだね」
「そうなるかな、リッキーはどうする?おじさんと冒険者依頼をこなしてもいいよ?」
「うーん、どうせだからどっちもやるよ。採集が主になるだろうし、討伐だと時間がかかる事もあるらしいから・・・採集の時はついてって討伐や狩猟依頼の時は姉ちゃんを手伝う」
「それなら私のトコもきたらいいのに」
「解体の手伝いは小動物くらいしかできないからなぁ」
ジェイナが言うが流石にリッキーの体格だと大型動物の解体は難しそうだ。力はあるにはあるがそれでもまだまだ年相応の部分も多い。ま、どちらも勉強にはなるけども。
「どちらにしろ向こうの都合もあるし相談次第だね」
「そうだね」
おじさんに続いて宿舎の扉を潜る。
「うぅぅ・・・」
「辛いのは分かるが吐いてくれるなよ・・・」
吐いたのと今日一日の疲労からガッシルマンさんは限界に達し、ついに呻くだけになってしまった。治療はしているが体力が底をつくとどう転ぶかわからないのですぐにでも休ませないといけない。
「吐けるうちはまだまだ元気だから大丈夫よ、それより呼吸を意識してあげて。喉が詰まる恐れもあるから」
「うへえ・・・とりあえず急ぐか」
吐くというのはかなり体力を使うので弱った体ではそれが十分にできないこともある。その際に中途半端にこみあげた胃液なんかが気道を塞いでしまうのだ。そうなると蘇生法をその場で行わないといけない。
飲食街はいよいよ盛り上がり、ジョッキ片手に乾杯をする人や酔いつぶれて壁にもたれて寝ている人もいる。
「宴もたけなわって感じ?それともこれが普通なのかしら」
「わかんねえが酔っ払いが賑やかなのはどこも同じだろう」
お客さんのためなのか道にもテーブルや椅子が並んでいる店もある。そこには当然ながら酔っぱらいが詰めており賑やかだ。そんな中を抜けて私達はギルドへと向かう。
「ふぃ~、到着・・・おじさん、ガッシルマンさんは?」
「大丈夫だ、寝てるみてえだぞ」
一応後ろに回って様子を見ると規則正しい呼吸を行っているのが確認できる。手首を握って調べたが血と魔力の巡りもやや落ち着いているのでこのまま寝かせてあげれば大丈夫だろう。
「とりあえず今日は俺たちもギルドに泊まるか」
「そうだね、安全的にもそれが一番かも」
助け出した彼女達はもう休んでいる頃だろうか、マックさんがフェルグスおじさんと同じくらいの実力と仮定するならそうそう負ける事はないだろうしチンピラ集団からギルドを物理的には守り続けてきたわけだから腕前も錆びてはいないはず。
「おう、帰ったか」
ギルドに戻ってみるとマックさんがテーブルで一人、酒瓶を傾けていた。
「俺たちが居るとはいえ一人で酒かよ」
「へっ、一本だけだ」
おじさんが言うのを鼻で笑ってマックさんはグラスに琥珀色のお酒を注いで一気にのんだ。傍によってみると香りから結構強めのお酒だと思われるが言葉通りマックさんは顔色一つ変えていない。
「マックさんもお酒は強いの?」
「ここいらの酒は皆水だからな、酔いたきゃもう五本くらいいるんじゃねえかな」
ドワーフの血がながれているのではというおじさんと同郷だけあってマックさんも相当強いらしい。おじさんも放っておくと酒瓶で山ができてしまうからさもありなんといったところだろうか。
「俺たちも向こうを使わせてもらうがいいか?」
「ああ、何かあったらお前さんたちに居てもらった方が安全だ。俺は此処で寝泊りしてるがミーシャも屋根に居るから安心していいぞ」
ミーシャというのはどうやらあの受付の人らしい。寝ぼけ眼で受付に居るのはどうやらこのギルドの夜警を買って出ているからなのだろう。
「そう言う事なら早めに休みましょ、私達も手に職つけたところだし・・・明日からまた忙しくなるわ」
「調べものだけじゃなく仕事まで探してたのかよ」
「ええ、運営資金がないんじゃあしょうがないもの」
依頼を受けて、それを張り出したとしても報酬がなければだめだ。冒険者にも生活がある。私が冒険者の必須アイテムであるポーションや薬草類を確保し、ジェイナが食料品を確保して支給できるようにする。それからでないとクエストをこなす冒険者の人たちに支払う対価が用意できない。
「それまではおじさんがクエストを一人でこなして、ギルドがまだ動いてる事を表向きにアピールしてもらう必要もあるかもね」
「うへえ・・・、まあ仕方ねえか」
「何から何まですまねえな」
「水臭ぇこというんじゃねえや」
おじさんはそう言うとマックさんの肩を叩いて宿舎の方へと向かう。私もそれに続きつつ、通り抜けざまにマックさんにほほ笑んで見せた。できる事は少ないかもだけど、それでも力になってあげましょう。
「ふわぁ・・・、明日から頑張ろう」
宿舎に向かうおじさんを追いかけて歩いていくとジェイナとリッキーも同じようにおじさんを追いかける。
「明日から姉ちゃんは働きに行くんだね」
「そうなるかな、リッキーはどうする?おじさんと冒険者依頼をこなしてもいいよ?」
「うーん、どうせだからどっちもやるよ。採集が主になるだろうし、討伐だと時間がかかる事もあるらしいから・・・採集の時はついてって討伐や狩猟依頼の時は姉ちゃんを手伝う」
「それなら私のトコもきたらいいのに」
「解体の手伝いは小動物くらいしかできないからなぁ」
ジェイナが言うが流石にリッキーの体格だと大型動物の解体は難しそうだ。力はあるにはあるがそれでもまだまだ年相応の部分も多い。ま、どちらも勉強にはなるけども。
「どちらにしろ向こうの都合もあるし相談次第だね」
「そうだね」
おじさんに続いて宿舎の扉を潜る。
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