異世界でドラゴニュートになってのんびり異世界満喫する!

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ガルデンヘイム王国王都で

洞窟をでたら変人に会いました

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とりあえずお祭りムードの街のお陰で私は洞窟から出る事はできた。しかしながらそれ以降に関してはまるでノープラン。とりあえずは路銀を調達しよう。

「さーて、とりあえず街でも散策しようかしらね・・・路銀調達はそれからに」

そう想いながらブースを出ようとした時に私の手を誰かが掴んだ。

「ちょいと待ちな、ネーちゃん。洞窟から出てきたのはバーッチリみたぜぇ」
「うっ!」
「今日潜った冒険者のリストには名前もないな、そんな綺麗な身なりで盗掘かいな、関心しないぜぇ。ガキが真似するだろうが、えぇ?」

恐る恐る振りかえるとモノトーンカラーの服装を着た男性だろうか?ピエロのように肌を白く塗りにんまりと口を三日月型に曲げて私を見ている。やだ、リアルピエロってかなり怖い。

「しないわ、盗掘なんて大それた事は」
「ブーッ、嘘仰い、俺様の目は誤魔化されんぜ。ダァーハッハッハ!」

何が面白いのか笑い転げながらピエロ男はけらけら笑う。ちょっとばかし不快な笑い方だね。
これ以上話してると嫌な気分になりそう。

「おいおい、お急ぎだろうがそうは問屋が卸さないぜ。俺と一緒に冒険者ギルドまで行こうじゃないのさ!いいトコだぜ、むさい男ばかりだが見ようによっちゃテーマパークみたいなもんさ!」
「嫌だと言ったら?」
「へっへっへ・・・俺と同じ道化師を目指したいのかい?」
「ギルドに行くほうがマシっぽいわね」
「そんな事ないぜ、年中ハッピーな気分だぜ!ダァーハッハッハ!」

笑顔を浮かべながら目で笑ってない一瞬。戦えば勝てるかもしれないけどそういった事とは別次元のなんだか嫌な不安を感じる。とりあえず犯罪者呼ばわりも面倒なので大人しくついて行くことにした。道すがら嫌々歩いていくと中世ヨーロッパのような石畳に西洋建築の並ぶ建物を縫うように進んでいく。

「遠回りしてたりする?」
「いんやぁ?ただ俺様の道案内は笑いあり涙・・・は無いぜ、笑いだらけだ!だぁーはっはっは!」

そう言いながらピエロ男は進んでいく。するとその笑い声に誘われるように人が集まってきた。
残念ながらどの人も柄が悪そうだ。

「バカ笑いが聞こえてきやがったと思えばギルドの壊し屋か!ぶっ殺してやる!」
「壊し屋?俺のような善良な男を捕まえて酷いやっちゃなもう」

そう言うとピエロ男はおどけた様子で男達に近づいていく。

「そんな顔してちゃ人生台無しだぜぇ、ほらもっと笑ってご覧?」
「うるせえ!テメエのせいで俺の仲間は皆おかしくなっちまったんだ!」

当然というべきか何なのかは解らないけどヤバげな雰囲気が立ち込めてるね。

「えっとピエロさん、私先にギルドに行ってるからお友達と仲良くしててね」
「えー、そりゃないよダーリン。ボクちゃん悲しくて参っちゃうなぁ」
「誰がダーリンか!」
「なんだっていい!女の相手は後だ!死ね!」
「おおっと、もっと笑ってくれよなぁ・・・俺みたいに!」

相手の男の一人が剣を抜いて切りかかる。それをピエロ男はあっさりとかわすと相手になにやら霧吹きで吹きかける。一昔前の殺虫剤みたいな見た目だけど何なんだろう。

「ぐぁ・・・ゴホゴホッ・・・うぅ・・・は、ハハハ・・・あーっはっはははは!」

煙に巻かれた男性はしばらく咳き込んでいたがやがて堰を切ったように笑い始める。狂ったように・・・というのがただしいのかな。

「ダァーハッハッハ、そうそう。暗い世の中を笑いで吹き飛ばそうでないの!」

どうやらあの煙は相手を無理矢理笑わせる薬品のようだ。嫌だね、こんなのは。男の人はどんどんと顔色を悪くしながらも笑い転げている。酸欠になってるんじゃないのあれ。

「ひひひひっ・・・ぐひっ・・・うひひひひ!」
「水の精霊さん、あの毒を消してあげて」
「ひっ・・・ひっ・・・うぅ・・・あ、ありがてぇ・・・はぁはぁ・・・」

見てらんないので水の精霊さんに頼んで治癒魔法をかけてもらう。毒を浄化してあげたところ彼の症状はすぐに治まった。荒い息をしつつもまだ肩を震わせている姿は痛ましい。
手でシッシとジェスチャーすると周りの人達も空気を読んでくれたのか退散していく。

「なんだよまったく、場が白けちまったなぁもう」

散り散りに帰っていく男達に興ざめだといわんばかりの態度がイライラするがこのピエロ男どっかおかしいので真面目に相手するべきじゃないね。どうしてもというなら蝙蝠男とでも戦ってなさいな。

「ショータイムは次回に持ち越しだなぁ・・・もう」
「頼むから寄り道なしでつれてってよ・・・」
「ユーモアが足りないんとちがう?笑顔を取り戻そうぜ」

テンションがガタ落ちになったピエロ男は私の言葉を聞いたか聞いてないのか大通りを抜けて一軒の大きな建物へと向かっていく。看板には剣と盾のマークが描かれており、その下には『冒険者ギルド』と書いてある。しかも洞窟からかなり近所にあった。

(やっぱり遠回りしてたのね・・・)

細い道ばかり通るからまさかと思ったけどやっぱりね。ホントやなやつだ。
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