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「この距離感はもしかして恋人ですか?」
誰だって、主役になりたい
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「それじゃあ、まず奈緒ちゃんからお祝いの祝辞を」
「え? そんなことやらなきゃ行けないの!?」
「いいから!」
「えー……この度は、私のためにお別れ会を開いてくださり、紬ちゃんと紬ちゃんのお母さん、そして結人くんには感謝して」
「それじゃあかんぱーい!!」
「ちょっと私まだ途中!!」
賑やかに、お別れ会は始まった。
メンバーは俺と紬と紬のお母さんと主役の秋元。
テーブルの上には紬のお母さん自慢の料理が並べられていて、食品が輝いて見える。
そして部屋の中も少し飾り付けしていて、秋元には『本日の主役』と書かれたタスキと、おもちゃの王冠が付けられている。
……それはちょっとはしゃぎすぎでは?
「三人とも、じゃんじゃん食べてね~」
「「「ありがとうございます」」」
「ん~!!エビフライ美味しい!」
「ハンバーグのジューシーです!」
「焼き鳥うま」
豪華なご飯に、それぞれ舌鼓を打つ。美味しい。美味しすぎる。
「それにしても、奈緒ちゃんが東京に引っ越すなんておばさんも寂しいなぁ……もっと遊びに来てほしかったわ」
「私ももっと来たかったです」
「いつも紬と遊んでくれてありがとうね」
「いえこちらこそ、いつも遊んでもらってます」
「お母さん、そういうの良いから。……あ、結人醤油とって」
「はいよ」
「夏休みとか長期休みの時は是非遊びにきてね。この家なら何日泊まっていってくれても構わないから」
「ほんとですか? ありがとうございます!」
「もう何年も泊まってるやつもいるしね、一人増えても変わんないよ」
「誰が泊まってるやつだ。俺だって立派な住人だぞ」
「結人くんは、中三の頃から紬ちゃんの家にお世話になってるでしたっけ?」
「ああ、親父が海外に行ったのはそれくらいだな」
「石川家が海外へ行くと聞いた時の紬の絶望したような顔をお母さんは覚えてるわ」
「紬に泣きつかれて日本に残ることにしたからなぁ」
「そうだっけ? 結人が私と離れたくなかった記憶なんだけど」
「記憶改竄すんな」
「あ、ビデオあるけど見る?」
「は!? 絶対やめてよね!? 今すぐ消して!」
そんなバレる嘘つくからだよ。
お母さんは「どこにあったっけなぁ」とリビングから去り過去の写真や映像を探しに行く。紬はそれを止めるために慌てて出て行く。
俺と秋元は二人きりになった。
秋元の方をチラッと見ると目があう。秋元は少し頬を膨らませながら詰め寄ってくる。
「な、なんでしょうか」
近いです。
秋元は、俺と拳一個分の距離まで近づいてきた。
「二人はたくさん過去話があっていいですね」
「まあ、幼馴染だしな」
「なんというか……凄く。羨ましいです」
ぽつりと、秋元は言った。
それは、羨望の眼差しで。
決して届きはしない星に手を伸ばす子供のような、そんな瞳。
「転校ばかりのわたしには、幼馴染なんて贅沢な存在しませんでしたからね」
「……」
俺は何も言えなくなってしまう。
なんで返せば良いのだろうか。
持ってる人間は、持っていない人を想像はできても経験はできない。だから、伝えれる言葉などないのだ。
だから、と。秋元は続ける。
「紬ちゃんのこと。大切にしてあげてくださいね」
「もちろん」
自然と、肯定の言葉が出てきた。
それは何故かわからない。だが、それだけは確かだった。
「そんなすぐ肯定されると、それはそれで腹が立ちますね」
「なんで!?」
「紬ちゃんに、凄く負けた気がするからです」
「そういうもんなのか」
「そういうもんです。凄く主人公とヒロインムーブしてるのが嫌ですね。今日は私が主役ですよ?」
ほれほれと、『本日の主役』と書かれたタスキをこれぞとばかり強調してくる。
「それはすまなかった」
「謝まられただけでは腑に落ちません」
「どうすりゃいいんだよ」
「私のお願いを聞いてくれませんか?」
「お願い?」
「はい、簡単なお願いです」
その前振りで簡単なお願いなの見たことないんですが。
「本当に簡単なお願いですよ」
「聞くだけ聞いてやるよ」
「あの。……秋元じゃなくって。奈緒って呼んでくれませんか?」
「………………呼び方なんてどうでもよくない?」
「良くないですよ!!」
地味にハードルが高い要求だった。
名前呼び。苗字呼びしていた相手を名前呼びするのは、親密度が上がったから他ならないのだが、なんというか凄く恥ずかしさがある。
「呼び方なんてどうでもいいなら、呼んでくれますよね」
「そんな拘らなくても」
「拘りますよ! 私、こんなに頑張ってるのに一生苗字呼びとか、モブ感強いじゃないですか」
「苗字呼びでも個性はピカイチ」
「いいから! 名前で! 呼んでください!」
「ええ……」
そこまで名前呼びに拘るのか。
……まあ、今日の主役だしな。
仕方ないか。
俺は、覚悟を決めて秋元へ向き直す。
「それじゃ、行くぞ」
「はい、どんと来てください」
ドクンドクン。チクタクチクタク。
心臓の音と時計の音がリビングで交互に鳴り響く。
なんで俺こんな緊張してるんだ。
「………………えーっと。奈緒」
「………………はい、結人くん」
「…………」
「…………」
沈黙。
「えー、奈緒?」
「あー!! やっぱりダメ!!」
そして秋元はぷいっと後ろを向いてしまう。
「結人くん、やっぱり名前呼び無理にしなくてもいいですよ、うん。前の方がいいですって」
「奈緒が言わせたんだろ」
「~~~~!?!? 奈緒って言うのやめてください! なんかめちゃめちゃ恥ずかしいです!」
秋元の慌てふためきようが凄い。
後ろを向いてしまっているので全く表情は確認出来ない。
と、その時。
「あったあった、奈緒ちゃんと結人くんも見てみてー」
「お母さん、マジでそれ締まってぇ」
紬たちがリビングへと帰ってきた。
俺たちは何事もなかったかのように、箸を進める。
「あれ、奈緒ちゃん顔真っ赤だよ」
「気のせいじゃないですかね」
そして、お別れ会はそのまま楽しく終わった。
◇
「今日は本当にありがとうございました」
「ううん、こちからこそ楽しかったよ、ありがとう奈緒ちゃん」
「紬ちゃん……! また、沢山遊びましょうね!」
「うん! 絶対遊ぼうね!」
お別れ会は滞りなく進行して、もういい時間となってしまった。
秋元は、玄関先で紬と抱き合うと、一筋の涙をこぼした。
「……ほんと、ありがとう」
「そんな! 私こそ、感謝してもしきれないよ」
「結人くんも、いままでありがとうございました」
「俺こそ、ありがとう。楽しかったよ」
「結人くんのおかげで、私はありのままの私でいれた気がします」
「それは言い過ぎだよ」
「いいえ。貴方が、私を物語の世界から解放してくれたんです」
「それは、自分の力だろ?」
「結人くんが、最後まで結人くんでいてくれて良かったです」
そして。
秋元は……いや、奈緒は。
俺の頬に口づけをした。
「えっ」
「あらまあ」
驚きが玄関の中で渦巻く。この俺も驚いている。
「結人くん、大好き!」
奈緒は、最高に魅力的な顔で笑った。
俺が口を動かそうとすると、指で止められた。
「別に返事が欲しいとは言ってませんよ。また、今度教えてください。そして。次は結人くんの番ですからね。…………それじゃあ、またね」
「ああ、またな。奈緒」
次は俺の番。
そうだな。俺も、覚悟を決めなければならない。
「え? そんなことやらなきゃ行けないの!?」
「いいから!」
「えー……この度は、私のためにお別れ会を開いてくださり、紬ちゃんと紬ちゃんのお母さん、そして結人くんには感謝して」
「それじゃあかんぱーい!!」
「ちょっと私まだ途中!!」
賑やかに、お別れ会は始まった。
メンバーは俺と紬と紬のお母さんと主役の秋元。
テーブルの上には紬のお母さん自慢の料理が並べられていて、食品が輝いて見える。
そして部屋の中も少し飾り付けしていて、秋元には『本日の主役』と書かれたタスキと、おもちゃの王冠が付けられている。
……それはちょっとはしゃぎすぎでは?
「三人とも、じゃんじゃん食べてね~」
「「「ありがとうございます」」」
「ん~!!エビフライ美味しい!」
「ハンバーグのジューシーです!」
「焼き鳥うま」
豪華なご飯に、それぞれ舌鼓を打つ。美味しい。美味しすぎる。
「それにしても、奈緒ちゃんが東京に引っ越すなんておばさんも寂しいなぁ……もっと遊びに来てほしかったわ」
「私ももっと来たかったです」
「いつも紬と遊んでくれてありがとうね」
「いえこちらこそ、いつも遊んでもらってます」
「お母さん、そういうの良いから。……あ、結人醤油とって」
「はいよ」
「夏休みとか長期休みの時は是非遊びにきてね。この家なら何日泊まっていってくれても構わないから」
「ほんとですか? ありがとうございます!」
「もう何年も泊まってるやつもいるしね、一人増えても変わんないよ」
「誰が泊まってるやつだ。俺だって立派な住人だぞ」
「結人くんは、中三の頃から紬ちゃんの家にお世話になってるでしたっけ?」
「ああ、親父が海外に行ったのはそれくらいだな」
「石川家が海外へ行くと聞いた時の紬の絶望したような顔をお母さんは覚えてるわ」
「紬に泣きつかれて日本に残ることにしたからなぁ」
「そうだっけ? 結人が私と離れたくなかった記憶なんだけど」
「記憶改竄すんな」
「あ、ビデオあるけど見る?」
「は!? 絶対やめてよね!? 今すぐ消して!」
そんなバレる嘘つくからだよ。
お母さんは「どこにあったっけなぁ」とリビングから去り過去の写真や映像を探しに行く。紬はそれを止めるために慌てて出て行く。
俺と秋元は二人きりになった。
秋元の方をチラッと見ると目があう。秋元は少し頬を膨らませながら詰め寄ってくる。
「な、なんでしょうか」
近いです。
秋元は、俺と拳一個分の距離まで近づいてきた。
「二人はたくさん過去話があっていいですね」
「まあ、幼馴染だしな」
「なんというか……凄く。羨ましいです」
ぽつりと、秋元は言った。
それは、羨望の眼差しで。
決して届きはしない星に手を伸ばす子供のような、そんな瞳。
「転校ばかりのわたしには、幼馴染なんて贅沢な存在しませんでしたからね」
「……」
俺は何も言えなくなってしまう。
なんで返せば良いのだろうか。
持ってる人間は、持っていない人を想像はできても経験はできない。だから、伝えれる言葉などないのだ。
だから、と。秋元は続ける。
「紬ちゃんのこと。大切にしてあげてくださいね」
「もちろん」
自然と、肯定の言葉が出てきた。
それは何故かわからない。だが、それだけは確かだった。
「そんなすぐ肯定されると、それはそれで腹が立ちますね」
「なんで!?」
「紬ちゃんに、凄く負けた気がするからです」
「そういうもんなのか」
「そういうもんです。凄く主人公とヒロインムーブしてるのが嫌ですね。今日は私が主役ですよ?」
ほれほれと、『本日の主役』と書かれたタスキをこれぞとばかり強調してくる。
「それはすまなかった」
「謝まられただけでは腑に落ちません」
「どうすりゃいいんだよ」
「私のお願いを聞いてくれませんか?」
「お願い?」
「はい、簡単なお願いです」
その前振りで簡単なお願いなの見たことないんですが。
「本当に簡単なお願いですよ」
「聞くだけ聞いてやるよ」
「あの。……秋元じゃなくって。奈緒って呼んでくれませんか?」
「………………呼び方なんてどうでもよくない?」
「良くないですよ!!」
地味にハードルが高い要求だった。
名前呼び。苗字呼びしていた相手を名前呼びするのは、親密度が上がったから他ならないのだが、なんというか凄く恥ずかしさがある。
「呼び方なんてどうでもいいなら、呼んでくれますよね」
「そんな拘らなくても」
「拘りますよ! 私、こんなに頑張ってるのに一生苗字呼びとか、モブ感強いじゃないですか」
「苗字呼びでも個性はピカイチ」
「いいから! 名前で! 呼んでください!」
「ええ……」
そこまで名前呼びに拘るのか。
……まあ、今日の主役だしな。
仕方ないか。
俺は、覚悟を決めて秋元へ向き直す。
「それじゃ、行くぞ」
「はい、どんと来てください」
ドクンドクン。チクタクチクタク。
心臓の音と時計の音がリビングで交互に鳴り響く。
なんで俺こんな緊張してるんだ。
「………………えーっと。奈緒」
「………………はい、結人くん」
「…………」
「…………」
沈黙。
「えー、奈緒?」
「あー!! やっぱりダメ!!」
そして秋元はぷいっと後ろを向いてしまう。
「結人くん、やっぱり名前呼び無理にしなくてもいいですよ、うん。前の方がいいですって」
「奈緒が言わせたんだろ」
「~~~~!?!? 奈緒って言うのやめてください! なんかめちゃめちゃ恥ずかしいです!」
秋元の慌てふためきようが凄い。
後ろを向いてしまっているので全く表情は確認出来ない。
と、その時。
「あったあった、奈緒ちゃんと結人くんも見てみてー」
「お母さん、マジでそれ締まってぇ」
紬たちがリビングへと帰ってきた。
俺たちは何事もなかったかのように、箸を進める。
「あれ、奈緒ちゃん顔真っ赤だよ」
「気のせいじゃないですかね」
そして、お別れ会はそのまま楽しく終わった。
◇
「今日は本当にありがとうございました」
「ううん、こちからこそ楽しかったよ、ありがとう奈緒ちゃん」
「紬ちゃん……! また、沢山遊びましょうね!」
「うん! 絶対遊ぼうね!」
お別れ会は滞りなく進行して、もういい時間となってしまった。
秋元は、玄関先で紬と抱き合うと、一筋の涙をこぼした。
「……ほんと、ありがとう」
「そんな! 私こそ、感謝してもしきれないよ」
「結人くんも、いままでありがとうございました」
「俺こそ、ありがとう。楽しかったよ」
「結人くんのおかげで、私はありのままの私でいれた気がします」
「それは言い過ぎだよ」
「いいえ。貴方が、私を物語の世界から解放してくれたんです」
「それは、自分の力だろ?」
「結人くんが、最後まで結人くんでいてくれて良かったです」
そして。
秋元は……いや、奈緒は。
俺の頬に口づけをした。
「えっ」
「あらまあ」
驚きが玄関の中で渦巻く。この俺も驚いている。
「結人くん、大好き!」
奈緒は、最高に魅力的な顔で笑った。
俺が口を動かそうとすると、指で止められた。
「別に返事が欲しいとは言ってませんよ。また、今度教えてください。そして。次は結人くんの番ですからね。…………それじゃあ、またね」
「ああ、またな。奈緒」
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