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第一章

初依頼を受けようとしたんですけど忙しすぎて字数足りなかったから大体説明だけのお話

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先程、久々に冒険者となった俺である。
おっと、つい自己紹介が遅れてしまった。
俺の名前はハル・エルリアド。
今は3人の娘とパーティを組み、冒険者として生きていくことに決まってしまった。
まぁ詳しくは前話、前々話を見てくれ。
「そういや決めてなかったけど、パーティ名どうする?」
とルルが言うと、
「どうしようか?」
とエファが言った。
「お父さんはどう思いますか?」
エファは安定に俺に尋ねてくる。
「エファたちで決めなよ。
折角のパーティ名をリーダーが決めないのは損だと思わないか?」
「リーダー…?」
ルルがそう言っている。
「このパーティのリーダーってエファ姉だったの!?」
「え、違うのか!?
俺はてっきりエファがリーダーのパーティかと…」
アリルなのか…?
「え、お父さんじゃないの?」
「俺ぇ!?
だったらエファのが良くないか!?
だって俺なんかよりエファのが強いだろ…」
これは別に自分を卑下しているわけではない。
本当にエファは強いのだ。
「そんなことないですけどねぇ…」
エファが一人で呟いているが、ルルは無視して話を進める。
「じゃあ多数決で決めようか!
エファ姉かお父さんかで!」
じゃあ俺はエファに挙げるか…
「じゃ、せーの!」
といって一斉に指を差した。
そしてそれをギルドに伝えるためにギルドに入ってさっきの女性、もといクルさんにそれを伝えた。
「次女…さんなんですね。」
そう、多数決の結果、リーダーはアリルになった。
俺がエファを差し、アリルは俺を差した。
で、まさかのエファとルルはアリルを差した。
「で、パーティの名前ってどうしますか?」
クルさんに言われた。
「そういや…決めてなかったですね…」
「じゃあ私が決めていい?」
アリルがそう言っている。
「分かったよ、リーダー。」
「エファ姉!
その言い方はまだ早いって!」
「呼び方に早いも遅いもないでしょ。」
とわちゃわちゃ言っている。
「う~ん…あ!」
アリルが思い付いたようだ。
「天の虹彩(こうさい)…なんてどう?」
【天】を【虹】で【彩る】…か。
「中々いいんじゃないか?
アリルらしいし。」
と言うとアリルはご満悦のようだ。
「では、パーティ名は天の虹彩ということでいちですか?」
「はい。
それでよろしくお願いします。」
クルさんは用紙にパーティ名とメンバーを書いてくれている。
「そういやルル、お前は誰に登録してもらったんだ?」
「ん?
僕?
僕はこの女の人の前に受付してた男の人だよ。」
へー。
じゃあクルさんはルルを詳しく知らないのか。
「えっと三女さんのお名前は…」
「ルルです!」
ルルが元気良く答える。
するとクルさんは驚いた顔をしていた。
「え!?
まさかあのルル・エルリアドですか!?」
やっぱ有名なんだな…
「そうだよ!
僕は“英雄”ハルの娘、ルル・エルリアドだよ!」
「“神童”ルルって英雄の娘さんだったんですか!?」
「は…はい。」
「え、じゃあ長女のエファさんって王国衛兵を倒したっていう“未来の剣帝”エファなんですか!?」
「は…はい。」
アリルの説明は…ないのか?
(ちなみにこの時作者は全力でアリルのことを考えております。)
「あと次女のアリルさんって王国一の回復師(ヒーラー)であるサンクさんお墨付回復師、“天使”アリルですか!?」
天使!?
「そんなことあったのか!?」
「え、8歳の時にあったでしょ?
魔物大量発生(モンスターバグ)で臨時病院に呼ばれた時にサンク先生と一緒の病院に呼ばれたの。
その時に回復魔法が凄いって言われたって…言ってなかったっけ?」
「俺は言われた記憶ないな…
お前らに言われたことは全部覚えてるからな…」
俺自身でも怖いぐらいに覚えている。
「まぁいいよ。
じゃあそろそろ初依頼でも受けようよ。」
「いいね!
実力試しにいいじゃん!」
エファはウッキウキだ。
横目に映っていたルルも楽しみにしている。
「では、天の虹彩はFランクのパーティですから基本的にはFランクの依頼を受けます。
少し実力のあるパーティですとE・Dランクのクエストを受ける場合もありますが…」
う~ん…
俺は何ランクでも勝てるが…
娘たちはどうだろう…
特にアリルが心配だ。
回復魔法の天才ではあるが、自身を守れる力はあまりない。
なのであまり強すぎるクエストはしんどいが…
「これやろうよ!」
ルルが指を差したクエストを見る。
「【10体の火炎蜥蜴(レッドサーペント)討伐】か…
ランクは何なんだ?」
そこが問題だ。
せめてBとかならもしかしたらいけるが…
「AA(ダブルエー)だね!」
???
「AA!?
それ本当に強いからな!?」
「でも私達なら勝てる…でしょ?」
ぐっ…
正直それはそうだ。
油断しなければ勝てる…がアリルがいる。
アリルを狙われると難しいクエストとなるだろう。
元々、火炎蜥蜴は群れるモンスターだ。
なので集団で攻められると難しい。
けど…
「分かった。
それを受けてみよう。
油断は禁物な!」
「分かってるって!」
ルルの分かってるはあまり信用ならないが…信
頼はある。
俺の娘たちは背中を任しても心配ない程に強く、頼もしい。
俺はルルが取った依頼書を受け取り、クルさんに渡した。
「これは…AAですか。
Fランクパーティが受けるのは異例ですしギルド側としても止めるべきなんでしょうが…今回は特別です。
頑張ってください。」
と言って送り出してくれた。
「あ!
大事なことやり忘れてました!」
なんだ?
「職業(ジョブ)決めです」
あ~…職業か。
「エファ達はどうする?」
エファは「私は戦士かな…」
アリルは「じゃあ私は回復師!」
ルルは「僕は魔道士!」
三人は決まったようだ。
「お父さんはどうしますか!」
「俺か…」
俺が悩んでいるとクルさんが声をかけてくれた。
「全盛期は何の職業を?」
「主に戦士でしたが…全職業上位職業開放済みのレベルマックスです。」
「ただの化け物じゃないですか…
どの世界を見てもそんな人絶対いないですよ…」
確かに…変人ではあるだろう。
「でも今回、前線で張れるような職業はやめます。
エファがいますしね。」
中間らへんで前衛、後衛両方のカバーが出来る職業がいいが…格闘家はあんまりだな…
「じゃあ今回は…【剣聖】にしようかな。」
カバーも出来て攻撃も出来る。
「剣聖!?
それって最上位職業じゃないですか!?」
ここで最上位職業について説明しよう!
最上位職業は4つあり、俺は全てやったとこがある。
まずは先程の【剣聖】。
戦士の最上位級で、長く使った剣には魂が宿ることも。
そして剣聖は聖剣を使うことが出来る。
次に【賢者】。
これは回復師の最上位級である。
サポートをメインとした立ち回りをする職業だが攻撃もある程度出来る。
次に【武神】。
格闘家の最上位級だ。
全世界の格闘術を扱えたときに会得できる。
ラストは【暗殺者(アサシン)】。
シーフ(物を漁ったり隠密行動を得意とする職業)の最上位級だ。
隠密行動に加え俊敏な動きが出来る職業である。
こんな感じだ。
「剣聖ってことは…聖剣を持ってるんですか!?」
クルさんが聞いてきた。
「勿論ですよ。」
(ちなみに聖剣とは世界に12本ある最強の剣のことである。)
と言いながら俺は剣聖にジョブチェンジし、腰に出てきた剣を抜く。
「それは…」
「聖剣【セルクフィア】。
世界で二番目に強い聖剣と呼ばれています。」
「セルクフィアなんですか!?」
そして最も強い聖剣は勇者が扱うこととなっている。
「えっと…では初依頼、頑張ってください!」
半分無理矢理送られたが、
「任せて下さい。」
俺はそれだけ言い残し、ギルドを出た。
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