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第44話:面倒な二人の面倒を見る(その1)

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「くるみ、就職内定おめでとう!」「蒼汰君もね!」
くるみと蒼汰はお互いの就職内定を喜び合っていた。
「さて、次は来年から住むところだね。
一緒に住む住まないにしても、早めに動いた方がいいよね。」
「・・・出来れば一緒に住みたい。だって・・・」
くるみの表情が少し暗くなる。
「ん?どうした?」
「ううん!なんでもないよ!そうだね、早いうちに決めないとね!」
「じゃあまた今度ね。」そう言うと二人はそれぞれの家に帰っていく。

現在お互い実家暮らしである。
家賃が掛からないのはいいが、それはそれで悩みはあった。

「すみれに相談してみようかな?あの子今向こうで一人暮らしだし」
そういうとくるみはスマホを手に取った。

*********

夜、家でくつろぐすみれのスマホが鳴る。
『もしもし、私だけど』
「あぁ、くるみ。久しぶり~元気にしてた?」
『まあまあかしら。そっちは?』
「相変わらずだよ」
『ところで相談があるんだけど』
「何々?」
『実は来年から住むところなんだけどさ・・・』
くるみは話しにくそうに切り出した。
「えっ!?まだ決まってなかったの?」
『そうなんだよねーなかなか決まらないんだよねぇ・・・』
「そっちは二人とも実家暮らしだもんねぇ。やっぱり同棲するの?」
『したいけどいい物件が無くて・・・』
「ふぅむ・・・」
すみれが考え込んでる後ろで、声が聞こえたような気がした。

『何?そっちペットでも飼ってるの?』
「・・・え?な、なにもないけど」
『うーん・・・なんか鳴き声みたいなのがしたんだけど・・・』
「気のせいじゃないの?」
『・・・確かにそんな感じだったかも・・・ごめんね変なこと言って』
「大丈夫だよ。それじゃあまた連絡ちょうだいね」
電話を切ると、すみれはため息をついた。

「ユキちゃん、電話の時は大人しくしてなきゃダメじゃない」
そこには全裸で拘束されたユキヤが涙目で放置されていた。
ユキヤはすみれの言葉を聞くと、
「・・・だって、こ、こんな爆発寸前で放置するなんてぇ・・・」
射精ギリギリのところで電話が来て、寸止め状態で放置されていたので、
声がつい漏れてしまっていた。

「ごめんね、もう終わったから思い切り鳴いていいよ」
すみれがユキヤのモノを軽く握ると、
「あっ!あああん!!」
ユキヤの体がビクンと跳ね上がる。
そしてそのまま激しく扱き始めた。
「あああぁぁぁぁぁ!」
激しい快感にユキヤは体を仰け反らせながら喘ぎ続ける。

「ほら、我慢しないで出しちゃいなさい」
「ああぁっ!!イっちゃう!!!」
ユキヤは勢いよく精液を放出する。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」
「はい、お疲れ様。頑張ったわね」
恍惚とした表情で呼吸を整えるユキヤに、すみれが優しく頭を撫でる。
(なんでしょうね・・・この可愛い生き物は)
そう思うと自然と頬が緩んでしまう。「ねえ、ユキちゃん」
「はい?」
「キス、してもいい?」
「・・・うん。」
二人は見つめ合う。そして唇を重ねる。

こうして二人の夜は更けていった。

****

しばらくして。
休みを利用して上京してきたくるみを喫茶店ですみれが歓迎していた。
主な目的は住まい探しだが。「それで、希望条件とかある?」
「一応不動産屋のサイトからピックアップはしてきたんだけど・・・」
「ど、どれも高いね・・・」
すみれはコーヒーをすすりながらスマホを見る。

「都内って家賃高いのね・・・」くるみはため息を吐きながら紅茶に砂糖を入れる。
「この辺り、学生用の物件はそこまで高くないんだけどね・・・」
「でもここ、2LDKで6万5千円よ?」
「まあ安い方だけどね」
「これ、3万円くらいの差しかないけど、どうしてここまで違うのかしら?」
「立地と設備と間取りじゃないかな?」
「なるほど・・・駅から遠すぎるのも困るしね」
「うん。出来れば蒼汰君と二人で暮らしたいんだけど・・・」
「うーん、さっきも言ったけどこの辺って学生街だから、
学生向けの一人暮らし物件なら手ごろなのが多いんだけど、
二人向けとなるとちょっと難しいんだよね。」
「そうなのね・・・」
くるみがちょっとがっかりしたように下を向く。
「妥協案としては、お互い近くに部屋借りて、
お互いの部屋を行き来するとか。」
「なるほどね。その方がお互い楽かも。」
「というか私がそんな状態だしね。」
とすみれがぺろりと舌を出す。

「そっか・・・そうだよね・・・」
「でもまあ、私も出来るだけ協力はするから。」
「ありがとう!」
「お互い好きどうしなら、気兼ねせずに一緒に過ごしたいもんね。」
「うん、今お互い実家暮らしだから余計にそう思うよ。」
「そうそう、二人しかいないから夜の方だって・・ぐへへへ」
とすみれが下ネタジョークを言いかけたその時、
「やめて!」と突然くるみが大きな声を出した。
「・・・ど、どうしたの?私何か変なこと言った!?」
「ごめん・・・私そういうの苦手だから。」
そう言ってくるみが目を逸らす。

「あ、ご、ごめん!配慮足りなかったわ」
(しまった、調子に乗りすぎた)
「そうよ・・・この前だって・・・」
くるみはぶつぶつと独り言をつぶやく。

「あ、あの、くるみ?」
「えっ?何?」
「あ、いや、何でもないです。」
「と、とにかく!私そういうのダメだから!
蒼汰君とは・・・その・・・一緒に隣で寝てるだけで、私は満足なの!」
「はい、すみませんでした。」
すみれは素直に謝った。

「じゃあさ、これ食べ終わったら、この辺の不動産屋回ってみる?」
そして露骨に話題を変えた。
「そうね、それがいいと思う。」
「よし、そうと決まれば早速行動開始だ!」
「おー」
二人は意気揚々と店を後にした。

****

「くるみ、随分潔癖になっちゃってたんだなぁ・・・」
その日の夜、ユキヤと夕飯を食べながらすみれがつぶやく。
「写真見る限り美人さんなのに勿体ない・・・」
そうユキヤも返す。

「前は軽い下ネタぐらいなら笑って返してたのに・・・」
「それって男の方はそれで満足なのかね?
ただじっと横に並んで寝てるだけってさ。」
「それに関しては・・・蒼ちゃんは君みたいな
ドスケベじゃないのかもだし」
「おいこらどういう意味だよ」
「そのままの意味だけど」
「・・・」
「冗談よ、半分くらい」
「半分本気じゃないか!」
「ふぅ・・・」
すみれはため息をつく

「でもまぁ、二人の問題だしさ、俺らが口出すことじゃないんじゃね?」
「けどなんかくるみ、無理してる感じがするんだよね・・・」
「いっそお前が俺にしてることちょっと話してみれば?
『女の子だってこんなエロい事するんだぞー』みたいな」
ユキヤが冗談めかしたように言う。
「・・・もう!茶化さないでよ!」
すみれは顔を真っ赤にする。
「わりぃ、わりぃ」
「全く、あなたはいつもそうやって人の事からかうのね」
「そんなつもりはないんだけどねぇ」(半分以上本気だったんだが・・・)
ユキヤは困り顔で頭を掻く。

「でも、実際どうなんだろ? くるみはああ見えて
結構乙女チックな所あるから、あんまり生々しいのは嫌がるかもよ?」
「俺がその男だったらたまったもんじゃないけど」
「それはそうかも。ユキヤ性欲強いもんね」
「・・・」
(否定できないのが悲しい)
一瞬ひるむユキヤであったが、すぐに思い直し
「ああそうだな、その点だけなら俺の彼女は性欲旺盛で助かってるよ。」
と皮肉っぽく言い返す。

「むむむ、またそういうことを言う!」
「事実だろうが」
「むむむむむむ」
すみれは頬を膨らませて不機嫌そうな表情をする。
「いつも俺をめちゃくちゃにしてるの誰さ?」
「ぐぬぬ」
すみれは悔しげに歯ぎしりする。
「ほれ、早く食わないとおかずなくなるぞ」
「はっ!しまった!急いで食べる!」
「慌てんなって」
こうして二人は仲良く夕食を食べるのであった。

****

数日後、再度すみれのもとに電話がかかってくる。
電話の主は蒼汰であった。
『よう、スゥ今話いいか?』
「ちょっと待ってね。今料理中なんでスマホスピーカーにするから」
『おう、わかった』
しばらくするとスマホから蒼汰の声が聞こえてくる。

「うん」
『とりあえず会社の研修が始まるんでしばらくそっちに行くから
来週あたりに一度会えないか? 来週の土曜日とか空いてないか?』
「来週の土曜・・・別にいいけど、くるみは一緒じゃないの?」
『それがその・・・』蒼汰はちょっと言い辛そうにしていた。

「あ、ごめん。何か事情があるのね?」察した様子ですみれは聞く。
『・・・ちょっとケンカしてる』
「え!?あの二人が喧嘩なんて珍しいじゃん」
『まぁ、色々あってさ』
「もしかして物件の事で?」『・・・まぁ、それもあるかな』
「やっぱりね」
すみれはため息を吐いた。

「それで、仲直りしたくて私に相談したいのね?」
『まぁ、ぶっちゃけてしまうとその通りで』
「はぁ、仕方ないわね・・・」
『頼むよスゥ、このとおり!』
蒼汰は電話の向こうで手を合わせて懇願する。
「・・・分かった。来週の土曜日ね」
すみれはしぶしぶ了承した。

「じゃあ、詳しい話はその時に。あと蒼ちゃん、くれぐれもくるみの事をお願いね」
『ああ、分かってるよ』
「絶対だからね!」
『はいはい、約束しますよ』
「もう、相変わらず適当な返事なんだから」
『悪いな、俺も結構いっぱいいっぱいでさ』
「ふぅん、そう」
『・・・スゥ』
「何?」
『その・・・ありがとうな』「気にしなくていいよ。それじゃ来週ね」
『ああ、よろしくな』
「はーい」
すみれはスマホを置く。

「はぁ、蒼ちゃんにも困ったものよね」
すみれはため息をつく。

「へぇ『スゥ』と『蒼ちゃん』で呼び合う仲ですか?へぇ・・・」

キッチンの入り口付近で、バイトから帰って来たばかりのユキヤがむくれていた。
「うわっ、びっくりした!いつの間に帰ってきたのよ!」
「ついさっきですけど、なんか楽しそうに電話でお話しされてましたねぇ?」
「あっ、あれは違うの!ただ友達から相談を受けてただけで」
ユキヤはジト目になる

「ほう、しっかり会う約束までしてたのに?」
「もう変なやきもち焼かないでよ!」
「だって俺というものがありながら他の男に会いに行くんですよね?」
「だ~か~ら~!蒼ちゃんは私の幼馴染だし!」
「でも俺より優先されるんですね?」「それは・・・」
すみれは言葉に詰まる。「それにしても随分親しげでしたけど」
「そりゃ小さい頃からの付き合いだから」
「・・・それだけ?」
ユキヤはすみれをじっと見つめる。

****
「・・・・というわけでついてきちゃったの。ごめんね。」
土曜日当日、すみれたちは駅で落ち合った。
「どーも、部外者その1です」
勝手に同行してきたユキヤが不躾な挨拶をする。

すみれは申し訳なさそうに蒼汰に謝り、
蒼汰は苦笑いしながら挨拶をした。
「どうも、嶋蒼汰といいます。スゥ・・・
いえ、すみれさんとは高校の同級生でした。」
「あ、俺には構わなくていいですよ。なにせ部外者なんで」
蒼汰の自己紹介を遮るようにして、ユキヤは不機嫌そうな顔で言った。
「あ、はぁ・・・」蒼汰はやや困惑している様子だった。

「ちょっとユキヤ!せっかく来てくれたんだから
そんな言い方しないの!」
「はぁ、別に俺は頼んでませんけど」
「またそういう事言う・・・」すみれは呆れている様子だ。
「まぁまぁ、とりあえず行きましょうよ」
蒼汰は仲裁に入る。

「そうだね、行こっか」
すみれは気を取り直した
「本当にごめんね、蒼ちゃん」
「気にしなくてもいいよ。それより、今日はよろしくね」
蒼汰は爽やかな笑顔を見せた。

「うん、こちらこそよろしくね」
すみれもつられて微笑む。
「うん、俺もよろしくね蒼ちゃん」
「あんたは黙ってなさい!」
「ええっ!?」
「あはは・・・」蒼太は思わず笑ってしまった。

「もぉ、笑うところじゃないの!」
「あ、すみません」蒼太は慌てて謝った。
「まぁいいや、とにかく行こうか」
すみれは歩き出した。
「ほら、ユキヤ行くよ」「へいへーい」
2人はすみれの後を着いて行った。

すみれたちがやってきたのは、
とある大型ショッピングモールの中にある喫茶店。
「で、ケンカの原因は何なの?」
席に着くなりすみれがいきなり切り出す。
「あ、ああ。実はね――」
蒼太は先日起こった出来事を話し始めた。

「来年からの住まいの事で俺らが物件探してるのは知ってるだろ?」
「うん、この前それでくるみも来てたし。」
「それでさ、調べたら俺の会社、社員寮があるって分かってさ、
俺だけでもそこに住めばお互いの負担が減らないかって言ったんだ。」
「ふうん」
「そしたら怒り出しちゃって・・・」
「なるほどねぇ」
「少しでも負担が減ればと思って言ったんだけどなぁ・・・」
蒼汰は頭を抱える。

「いや、そりゃそうでしょ?」

ザッハトルテを食べながらユキヤが言った。
「ちょっとあんた何勝手に頼んでるの!」
「・・・お前らが何も頼まないから居づらかったんだよ!」
「じゃあ最初から一緒に来なければよかったでしょ?!」
「うるせぇな!俺はただの部外者だから関係ねーだろうが!!」
「もう、2人とも落ち着いてください」
蒼汰が宥めるように言う。

「まぁとにかく、」ユキヤが間をおいて話す。
「一部外者の意見としましては、
彼女的にはそれじゃ実家出る意味がねぇよなって。
寮住まいって、彼女も泊まりに行けないし、二人の時間増えそうにないし。」
「う、それは・・・」
蒼汰は言葉に詰まる。

「せっかく就職先の場所も合わせたのに、そんな事言い出されたら、
彼女はどう思ったんだろうな?・・というのが部外者の感想」
ユキヤはそう言うとフォンダンショコラを追加注文する。

「あとさ、それって彼女と話し合って決めたの?」
「えっ」
「だって、彼女の意見を聞かずに決めてるじゃん。
同棲したいなら、その辺もちゃんと話した方がいいんじゃないの?」
「あ、確かにそうだよね」
「で、でも・・・」
「それとも話し合いもできないほど、ギスギスしてた?」
「・・・」
蒼汰は何も言えなかった。

「ま、とりあえずちゃんと話し合えよ。
お互い余裕なくなってるんじゃない?」
ユキヤはそう言って皿に残ったチョコソースを
スプーンですくって口に入れる。
「うん、分かった。ありがとう」
蒼汰は少しだけ元気を取り戻したようだった。

「ま、あんまり深刻に考えずに話せばいいと思うよ。
こういうのは話し合うことが大事だと思うし。」
「うん、頑張るよ」
「おう、がんばれ」
蒼汰はユキヤに礼を言うと、伝票を持って席を立った。
「あ、待って私払うから」
「いや、今日は僕が誘ったから俺の奢りだよ」
「ダメ、割り勘で」
「いや、ここは譲れないよ」
「いや、私が出す」
「いや、俺が―――」
「じゃあお願いします!」どさくさにまぎれてユキヤが返事をする。
「一番食べた人が言わないの!」
「ちっ、やっぱダメか・・!」「当たり前でしょう!」
結局それぞれ食べた物払いとなって、その日は解散した。

帰り道。
「口は出さないって言ってなかった?」
すみれはユキヤをどやしつける。
「・・・ごめん、ついイライラしちまった」
ユキヤが申し訳なさそうにしている。

「全くもう・・・。」
すみれはため息をつく。
「お互い就活でストレスたまってる感があるなあいつら」
「んー、まあそうなんだけどさぁ。」
「ま、なんだかんだ仲良いから大丈夫だろ」
「だといいんだけど。」
「あー柄にもなく説教しちまった」
「ま、結果オーライだったからいいけど」
「あれ?なんか俺の株上がってる?」
「別に?」
すみれはそっぽを向いて答える。

「いやいやいやいや、そこは上げてよ」
「はいはい・・・」
すみれは呆れ顔だ。
「ところでさ、こっちは解決かもしれないけど、
まだ解決していないところもあるんじゃないか?」
ユキヤがちょっとだけ声のトーンを変える。「・・・」
すみれは黙っている。

「そしていくら幼馴染のお前にでも、こればっかりは気軽に相談できない事だ。」
「・・・」
すみれは相変わらず黙っている。
「お前はあの二人に幸せになって欲しいと思っている。そうだろ?」
「・・・」
すみれはやはり何も答えない。
「でもな、これに関しては俺らが具体的に出来ることはない。
なぜならそれに関しては俺らは1ミリも理解できないからだ」「・・・」
すみれはやっぱり無言。

「だから、これは当事者同士でなんとかするしかない問題だと俺は思う」
「・・・」
「俺らにできるのはせいぜい話を聞いてやる程度だ。あとはわかるな?」
「・・・」
すみれは無言のまま歩き続ける。

「ま、とにかく頑張ってみろよ。お前にできる事」
ユキヤはそう言うと手を上げて去って行った。
「・・・」
一人残されたすみれはしばらく立ち止まっていたが、 
やがて再び歩み始めた。
そしてスマホ取り出した。
「もしもし、くるみ、今時間大丈夫?」

つづく
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