AIN-アイン- 失われた記憶と不思議な力

雅ナユタ

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四章

オワリの始まり

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女の子はクスクスと笑っていた

ルイは死んだと、そう言い放つと嬉しそうその場でクルクル回り出す


「な…なに言ってるッスか‼︎姉さんが死ぬなんて…」

「そ、そうだよ…それに、アナタ…誰なの?」


アイは不安そうに彼女の顔を見た
その時だった

「!?アナタ、私に拷問した時に居た!!」

「あれ~?やっぱり記憶戻っちゃってるのですぅ?黒沢さんの見立て通りですね♪」


少女はケタケタと笑いながら続ける


「まぁそんなことはどうでもいいの、あのお姉さん…死んじゃったよ♪」

「嘘ッス!!姉さんが死ぬわけないッス!!」

「そうだよ!!ルイさんが…一瞬で…そんなことできるわけないっ!!」

「ん~♪それができちゃうのです!それが私の超能力ギフト壁なき愛テレポートの能力なので♪」


彼女が嬉しそうに言い放ったその瞬間、病院内の放送が入った

「…あ~椎名くん、そのことなのだが、どうやらようだ。君にしては爪が甘かったようだね」


ノイズ混じりであったが高年男性の声だということがわかる
その声の主はマイクの向こうでため息混じりに話を続ける


「…やれやれ、多少は好きにしては良いと言ったが限度はあるね、ここからは私の指示に忠実に従ってもらおう」

「や~ん黒沢さん!ちょっと遊びに来ただけですよ~!ていうかぁ~死んでないってほんとですぅ?生命力ゴリラですね、すごぉ~い♪」


椎名と言われた少女は手を叩きながらさらに笑い続けた


「姉さん…よかったッス」

「…アナタ、ルイさんをどこにやったの!?」

放送の声も気になるが、アイはルイの安否を真っ先に確認するために椎名に睨みつける


「こわ~い♪あはは♪大丈夫ですよぉ~なので♪無事ならそのうち帰ってくるんじゃないですか?」

「本当に無事なの!?」

「だからぁ~わからないですって~!」

「くそ…姉さん!!」








~アイ達の近くの上空~


視界が回転していた
 空も地もない ただ、音だけがあった
 風を切る音 鼓膜の奥で、世界が引き裂かれていくような轟音

「……くそ、また飛ばされたな……!」

 さかき瑠衣るいは息を詰め、即座に手を前へと突き出した
 指先が空気を裂き、力が弾ける
 魔引き(アトラクター)
 それは物体を引き寄せる彼女のギフト。
 視界の端にあった鉄柱を捕らえ、反動を利用して空中で身体を回転させる
 重力の向きを読み切り、地面すれすれで膝をついて着地した

 砂煙が舞い、肺に鉄の匂いが入り込む。
息を整えながら見上げた先に明るい月が輝いていた

「分断…ってまではいかなかったようだな、アイ達はあっちか」

久々に出た地上はルイがよく見知った場所、病院の敷地内の公園であった

「あいつ…前にも現れた奴だな…アイ達無事だといいんだが…」

ルイがそう言って走り出そうとした瞬間


魔引きアトラクターの榊瑠衣さんですね」

「…アンタは?」

目の前に銀髪の白衣を着た青年が立ち塞がった


「私はしがない研究員ですよ、元buddiesバディーズの榊さん」


その青年の影は眩い月明かりに比例して濃く、薄暗かった


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