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第四章 氷が溶けるとき
王都への帰還
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王都に到着したのは、春の終わりだった。
街は社交シーズンの準備でにぎわっている。色とりどりの旗が掲げられ、馬車が行き交い、貴族たちが華やかな衣装を身にまとって歩いている。
エリアナとアレクシスは、王都にあるヴァルモント家のタウンハウスに入った。城ほど大きくはないが、それでも立派な屋敷だった。
「ここが、都での私たちの家だ」
アレクシスが、エリアナを案内した。
部屋はすでに準備されており、使用人たちが出迎えてくれた。
その夜、二人は静かに夕食を取った。
「明日から、社交界に顔を出す必要がある」
アレクシスが言った。
「王宮での舞踏会、貴族たちの茶会。君も、公爵夫人として参加することになる」
「わかりました」
エリアナは、緊張しながらもうなずいた。
「あの……フォンティーヌ家の人たちにも、会うことになるでしょうか」
「おそらく」
アレクシスは、エリアナの手を取った。
「でも、心配するな。君は彼らとは違う。もう、あの家の人間ではない。ヴァルモント家の公爵夫人だ」
その言葉が、エリアナを勇気づけた。
「はい」
翌日、最初の舞踏会が王宮で開かれることになっていた。
エリアナは、深紅のドレスに身を包んだ。アレクシスが選んでくれたドレスだ。首には、琥珀色のネックレスが輝いている。
鏡を見て、エリアナは驚いた。
そこに映っているのは、見違えるような自分だった。
血色の良い肌、輝く瞳、自信に満ちた表情。そして——美しさ。
「準備はいいか」
アレクシスが、部屋に入ってきた。
彼はエリアナを見て、一瞬動きを止めた。
「……どうか、しましたか」
「いや」彼は、ゆっくりと微笑んだ。「あまりに美しくて、言葉を失った」
その言葉に、エリアナは頬を染めた。
「あなたも、とてもお似合いです」
アレクシスは、黒いタキシードに身を包んでいた。彫刻のように整った顔立ちが、さらに際立って見える。
二人は、馬車で王宮へ向かった。
宮殿の大広間は、既に多くの貴族で賑わっていた。
エリアナとアレクシスが入場すると、ざわめきが起こった。
人々が、振り返る。
「あれは、ヴァルモント公爵……」
「隣の女性は?」
「公爵夫人だそうだ」
「まあ、なんて美しい……」
囁き声が、聞こえる。
エリアナは、背筋を伸ばして歩いた。もう、うつむかない。
アレクシスが、彼女の腰に手を添えて、エスコートしてくれる。
その時だった。
人ごみの中から、見覚えのある顔が現れた。
リリアーナ・フォンティーヌ——いや、今は侯爵夫人リリアーナ・ダルクール。
プラチナブロンドの髪を華やかに結い上げ、宝石で飾り立てた姿。その隣には、夫であるアンリ・ダルクール侯爵がいた。
街は社交シーズンの準備でにぎわっている。色とりどりの旗が掲げられ、馬車が行き交い、貴族たちが華やかな衣装を身にまとって歩いている。
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部屋はすでに準備されており、使用人たちが出迎えてくれた。
その夜、二人は静かに夕食を取った。
「明日から、社交界に顔を出す必要がある」
アレクシスが言った。
「王宮での舞踏会、貴族たちの茶会。君も、公爵夫人として参加することになる」
「わかりました」
エリアナは、緊張しながらもうなずいた。
「あの……フォンティーヌ家の人たちにも、会うことになるでしょうか」
「おそらく」
アレクシスは、エリアナの手を取った。
「でも、心配するな。君は彼らとは違う。もう、あの家の人間ではない。ヴァルモント家の公爵夫人だ」
その言葉が、エリアナを勇気づけた。
「はい」
翌日、最初の舞踏会が王宮で開かれることになっていた。
エリアナは、深紅のドレスに身を包んだ。アレクシスが選んでくれたドレスだ。首には、琥珀色のネックレスが輝いている。
鏡を見て、エリアナは驚いた。
そこに映っているのは、見違えるような自分だった。
血色の良い肌、輝く瞳、自信に満ちた表情。そして——美しさ。
「準備はいいか」
アレクシスが、部屋に入ってきた。
彼はエリアナを見て、一瞬動きを止めた。
「……どうか、しましたか」
「いや」彼は、ゆっくりと微笑んだ。「あまりに美しくて、言葉を失った」
その言葉に、エリアナは頬を染めた。
「あなたも、とてもお似合いです」
アレクシスは、黒いタキシードに身を包んでいた。彫刻のように整った顔立ちが、さらに際立って見える。
二人は、馬車で王宮へ向かった。
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エリアナとアレクシスが入場すると、ざわめきが起こった。
人々が、振り返る。
「あれは、ヴァルモント公爵……」
「隣の女性は?」
「公爵夫人だそうだ」
「まあ、なんて美しい……」
囁き声が、聞こえる。
エリアナは、背筋を伸ばして歩いた。もう、うつむかない。
アレクシスが、彼女の腰に手を添えて、エスコートしてくれる。
その時だった。
人ごみの中から、見覚えのある顔が現れた。
リリアーナ・フォンティーヌ——いや、今は侯爵夫人リリアーナ・ダルクール。
プラチナブロンドの髪を華やかに結い上げ、宝石で飾り立てた姿。その隣には、夫であるアンリ・ダルクール侯爵がいた。
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