【R18】広島弁の野村さんとお隣の私の話

井笠令子

文字の大きさ
18 / 29

【SS05】出張

しおりを挟む
「ただいまぁぁぁぁぁ」
 今日も一日働いて帰宅してまいりました、安部結菜です。
 忙しかったよぉ、疲れたよぉとこの疲れをいやしてくれるのは、みなさんご存じ広島弁の野村さん。のはずが……

「野村さんが出張なんて。うぅ、寂しい」
 最近、帰宅したらすぐに野村さんと会ってたので、独り言言っちゃうくらい寂しい。
 もう仕事終わったかな?声聞きたいな。とスマホを手に取り、私は重大なことに気づいた。

 ……ま・じ・か!野村さんの電話番号知らん!

 考えてみれば、いつも直に隣のドアをノックし、毎朝、毎晩普通に一緒に過ごしてたら、電話必要なかった。合鍵の交換する前に電話番号交換するでしょ、普通っっ。なんで、今朝このことに気づかなかったんだ私。バカすぎる。

 いいもん。いいもん。最近読んでなかったマンガ読むもん。
 と、手に取ったマンガがなんで『憧れ上司と泊り出張♡クールな彼はケダモノでした』なんだっ。

『手違いで一部屋しか予約できてなくて、しかもダブルベッドの部屋しかありません。ええ!私たちどうなっちゃうのぉ。』

 ダメダメダメ、どうにもならないで。
 あぁ、読んでると野村さんとマンガのヒーローが重なってきちゃう。
 優しく頭撫でるとか、ネクタイ緩める手がエロいとか、ちょいSっ気入るとか、これはもう野村さんをモデルにしたとしか思えない。いや、まさかそんなわけないのに読み進められない。変な妄想が止まらない。

 だめだ。人をだめにすると噂のビーズクッションにもたれて、うなだれるしかない。
 そばに放りっぱなしにしていたブランケットを抱えると、野村さんの匂いがした。
 野村さんの存在を感じさせてくれるこんな小さなことで胸がキュンとしてしまうなんて、ほんのひと月前では考えられなかったのに。

「いつ帰ってくるかすら聞いてないよ」

 野村さんが帰ってきたら、お帰りって言って、電話番号聞いて、部下とエロい事してないか聞かなくちゃ。それまで、このブランケットの匂いをかいで寝よう。

------
野村でて来なくてすみません。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。 カレンと晴人はその後、どうなる?

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

処理中です...