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後編
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『んっもっと、もっと激しく突きなさいよ!』
ピシッと鞭が床を鳴らすのと同時にパンパンと肌がぶつかる音がする。
「あ、牢の女王様が来てる」
ミルは慣れた様子で鉄格子から離れて、廊下の奥に目をやった。
「女王様!?」
「ううん。牢の女王様。いつも突然来て、いっぱいセックスして帰るの」
「だれと?」
「うーん。牢番の奴隷と気に入った囚人が多いかな。でっかいのが好きっていつも叫んでる」
『あん、すごぃ、いぃ~!あっ、そっちのおっきぃのもぉ。もっとぉ』
「……あんな感じに」
男は聞こえてくる声に眉をしかめ、ミルに問うた。
「もしかして、ピンクの髪のこんなドレス着てる女か?」
男は自身が着ている流行のシルエットのドレスを指でつまんだ。
ミルはその通りだと頷いた。
「名前はローザ?」
逡巡するように瞳をくるりと回して、ミルはもう一度頷いた。
「よっしゃ」
男は唇の端をぺろりと舐めると立ち上がった。
「なぁ、あんた何て名前?」
「ミル」
「ミル、ちょっと待ってろ。約束忘れんなよ」
男が立ち上がりピューイと指笛を鳴らすと、階段から大勢の騎士が降りて来た。
どうしたらいいのかわからずキョロキョロしているミルの前をドンドコ通り過ぎていく。
そして、その最後尾に背筋をピンと伸ばし優雅に歩く圧倒的存在感のご令嬢が続いた。
「ローザ男爵令嬢! このキャロライナに濡れ衣を着せた罪は重いわよ」
ビシッと扇子を奥の牢に向けると騎士が牢になだれ込んだ。
ミルにはさっぱりわからなかったがこのとき、男遊びが激しく男女の痴話争いが絶えないのはローザの方であり、キャロライナ伯爵令嬢の潔白は証明されたらしい。
キャロライナはミルの牢の前で立ち止まると身代わり男へ満足そうに声を掛けた。
「大して役に立ってないけど、ご苦労様」
「どういたしまして。ついでにこの子ももらってっていい?」
「好きになさい」
キャロライナは控えていた騎士に何かを告げ、ミルに微笑むと優雅な足取りでその場を去った。
続いてぞろぞろと騎士たちが去っていく中、その一人が男の掌に一つの鍵を落とした。
「ミル、扉の鍵外して」
「う、うん」
ミルは素直に牢の鍵を外した。
男はミルの前にしゃがみ込むとその足に付いていた鎖を外す。
「これで、俺もあんたも自由だ」
男はミルを抱えると、ドレスを翻しながら階段を上り青空の下でミルに告げた。
「さ、子作りしようぜ」
◇◇◇◇
その後、あれよあれよという間にミルは馬車に載せられ大きな屋敷に到着すると、浴室に入れられた。用意されたシンプルなドレスを着ると、豪華な食事が並ぶ食卓につかされた。訳が分からぬまま空腹を満たすと寝室へと案内され、楽しい家族計画の第一歩を踏み出したのだった。
おしまい
ピシッと鞭が床を鳴らすのと同時にパンパンと肌がぶつかる音がする。
「あ、牢の女王様が来てる」
ミルは慣れた様子で鉄格子から離れて、廊下の奥に目をやった。
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「ううん。牢の女王様。いつも突然来て、いっぱいセックスして帰るの」
「だれと?」
「うーん。牢番の奴隷と気に入った囚人が多いかな。でっかいのが好きっていつも叫んでる」
『あん、すごぃ、いぃ~!あっ、そっちのおっきぃのもぉ。もっとぉ』
「……あんな感じに」
男は聞こえてくる声に眉をしかめ、ミルに問うた。
「もしかして、ピンクの髪のこんなドレス着てる女か?」
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ミルはその通りだと頷いた。
「名前はローザ?」
逡巡するように瞳をくるりと回して、ミルはもう一度頷いた。
「よっしゃ」
男は唇の端をぺろりと舐めると立ち上がった。
「なぁ、あんた何て名前?」
「ミル」
「ミル、ちょっと待ってろ。約束忘れんなよ」
男が立ち上がりピューイと指笛を鳴らすと、階段から大勢の騎士が降りて来た。
どうしたらいいのかわからずキョロキョロしているミルの前をドンドコ通り過ぎていく。
そして、その最後尾に背筋をピンと伸ばし優雅に歩く圧倒的存在感のご令嬢が続いた。
「ローザ男爵令嬢! このキャロライナに濡れ衣を着せた罪は重いわよ」
ビシッと扇子を奥の牢に向けると騎士が牢になだれ込んだ。
ミルにはさっぱりわからなかったがこのとき、男遊びが激しく男女の痴話争いが絶えないのはローザの方であり、キャロライナ伯爵令嬢の潔白は証明されたらしい。
キャロライナはミルの牢の前で立ち止まると身代わり男へ満足そうに声を掛けた。
「大して役に立ってないけど、ご苦労様」
「どういたしまして。ついでにこの子ももらってっていい?」
「好きになさい」
キャロライナは控えていた騎士に何かを告げ、ミルに微笑むと優雅な足取りでその場を去った。
続いてぞろぞろと騎士たちが去っていく中、その一人が男の掌に一つの鍵を落とした。
「ミル、扉の鍵外して」
「う、うん」
ミルは素直に牢の鍵を外した。
男はミルの前にしゃがみ込むとその足に付いていた鎖を外す。
「これで、俺もあんたも自由だ」
男はミルを抱えると、ドレスを翻しながら階段を上り青空の下でミルに告げた。
「さ、子作りしようぜ」
◇◇◇◇
その後、あれよあれよという間にミルは馬車に載せられ大きな屋敷に到着すると、浴室に入れられた。用意されたシンプルなドレスを着ると、豪華な食事が並ぶ食卓につかされた。訳が分からぬまま空腹を満たすと寝室へと案内され、楽しい家族計画の第一歩を踏み出したのだった。
おしまい
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