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第一章 【第一星巡り部隊】
第二十六節 星巡り統括本部
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―朝。
家族三人昨日残った料理で食事をとり、兄さんと父さん―司教たちは揃って朝の礼拝へ。
俺も隊服に袖を通し、身支度を整えた後ステンドグラスの通路を通ってから教会内へ。二人と違い、朝の礼拝よりも少し遅れた時間帯に教会に足を踏み入れたため、職員たちは少し忙しそうにしていた。
速足で通路を歩むシスターに挨拶しながら、俺は教会の外へと向かう。
「よぉ、レナト」
門扉を開いてすぐに、見慣れた緋色の髪が視界に映った。
俺の足音に気づいたのか、声をかけるよりも早く振り向いたノヴァは眩しそうに眼を細め、口元に笑みを浮かべながら言葉を連ねる。
「ああ、おはようノヴァ。……今朝はノヴァが迎えなんだな」
「まぁな。厳戒態勢が解除されるまでは俺かアイツが迎えに来るだろうぜ」
ぽつぽつと言葉を交わしながら、俺とノヴァは歩み始めた。
「昨日はありがとな。ステラは大丈夫そうだったか?」
「大丈夫、かねぇ。……寝てたと思ったらいきなり部屋に飛び込んできて窓の外ガン見してんだ、何かあったか聞いてもだんまりでおっかねえよ」
「ステラが?珍しいな」
「そういや……シュテルンも同じように窓の外見てたな。聞いてみれば『魂が、消えてなくなった』ってだけだ」
ノヴァの言葉に俺は知らず息を飲み込む。
属性魔力を感じる力の強い、ステラとシュテルン。二人は恐らくあのおばさまの魂が消えたその一瞬を、属性魔力の流れから気が付いたんだろう。
ステラが飛び起きるほどの、高密度の火の属性魔力に形を変えておばさまの魂は消えたんだ。
「レナト、お前なんか知ってるのか?」
突然黙り込んだ俺を訝しんだノヴァが、俺に視線を向けてくる。
ノヴァの持つ紫色の瞳を見返すことが出来ず俯いたままゆるく首を振った。
「知ってる……けど、俺もまだ説明できるほどうまく整理できてねえんだ」
「そうか。ま、気長に待ってるさ」
ノヴァは頭の後ろに腕を組みながら、なんてことなかったように振舞う。
その姿に、俺は少しだけ救われる思いだった。
―――
教会から星巡り部隊統括本部へは、一旦市街地を抜けなければならない。
市街地を抜け、王族が住まわれる土地の境界線に“その場所”がある。大きな木々に遮られるようにして隠されたその場所は、空間把握《除外》の魔力陣が組まれているため、ぱっと見では単なる開けた草原の一角だ。
星巡り部隊員にのみ、その一角がどのような場所なのかを知っている。
「壱に群青。弐に白磁」
空間把握《除外》の鍵は、星巡り部隊員のみが知る“星の掟”だ。
「参に金色。肆に柑子」
俺とノヴァで交互に鍵を紡ぎながら、その一角に足を踏み入れた。
音もなく空気が変わっていく。
木々に覆われた端から中心部に向けて空気が流れていくように、鍵の言霊を紡ぐ俺たちをもてなすように、視界に映る景色はだんだんと姿を変えていった。
「終に深紅」
カツン。
っと、草原のうえでは決して響き渡るはずのない硬質な足音が鼓膜に届く。
「それらは星、星が辿る命の導」
草原の中心部。
開かれた一角に、ぼんやりと別の情景が浮かび上がる。
見慣れた門扉、五つの星をかたどった紋章。―その紋章が示す意味は誰に問わなくても、分かり切っていることだ。
この草原の一角は星巡り統括本部に直通する転移門が隠された場所。
王族の土地と、市街地の丁度中間にあるその場所は、どちらかに何かがあった際すぐ駆け付けれるように配置してあった。悪用されないよう一部の者にしかその場所は伝えられず、高度な魔力陣の空間把握《除外》の効力を用いて秘匿されていた。
星巡り部隊員は基本、宿所に常駐している。
しかし、教会に所属する隊や王族に仕える隊は宿所に常駐することが叶わないため、その部隊にのみ転移門の存在を知らされる。
本部から転移門への通行は鍵の言霊なしで行うことができるが、転移門から本部へは鍵の言霊がなければ行えないのも、その関係からだ。
「第一星巡り部隊の纏、レナトゥス・リィン・リーディルク」
「第一星巡り部隊の剣、ノヴァ・グランツ」
「「星が辿る命を見据え、護り、導く者。―鍵はここに、今開かれよ」」
ぱっと、視界が切り替わる。
「う、っわ」
転移門から本部へは、若干のズレがあるようで転移後は必ずと言っていいほど地面から数十センチ離れた位置で降ろされる。地面に足が触れた際よろめきそうになる俺をノヴァは腕を掴んで止めてくれた。
「わり、ノヴァ」
「毎回毎回……このズレなんとかできねえのかよ。下手な嫌がらせよりたち悪ぃぜ」
「俺もそう思う」
小さく悪態をつきながら、俺たちは眼前の門扉に視線を向ける。
いくら高度な魔力陣で隠されているとはいえ、何かあってからでは遅い。そのため、転移先の座標は施錠された門扉の手前になっていた。
門扉の中央に五つの星をかたどった紋章に、隊服の上衣についている部隊識別徽章をかざせば門扉はひとりでに動き始める。
「……毎回思うんだが、この施錠システムどうなってんだ?」
「俺の想像じゃ、門扉自体に何かしらの魔法的細工がしてあるんだと思う。“魔道具”に近しい物なんじゃねえかな」
「へぇ、魔道具ねえ…」
俺の答えに、生返事を返すノヴァ。
特に興味がわく話題じゃなかったようで、門扉を通った以降は何もしゃべろうとはしなかった。
門扉から歩いて数分。
厳かな雰囲気を全面に押し出し、視界をすべて塞いでしまうほど大きい扉の前に立つ。左右には、扉番と思わしき隊員が一人ずつ俺たちをじっと見据えていた。
「貴殿達は」
「第一星巡り部隊の纏、レナトゥス・リィン・リーディルク。隣は第一星巡り部隊の剣、ノヴァ・グランツ。正式にこの扉を通る権利を持つものだ。通してもらいたい」
「っは!お通りくださいませ」
恭しく腰を折って、左右の隊員はゆっくりと扉を開いていく。
ちらりとその二人の胸部の徽章を見れば、なんの数字を刻まれていない。恐らくは、どの部隊にも所属していない星巡りの末席に位置する隊員たちなのだろう。
扉が完全に開かれたことに気づいた俺は、真っすぐ顔を前に向け本部内へと足を踏み入れた。
家族三人昨日残った料理で食事をとり、兄さんと父さん―司教たちは揃って朝の礼拝へ。
俺も隊服に袖を通し、身支度を整えた後ステンドグラスの通路を通ってから教会内へ。二人と違い、朝の礼拝よりも少し遅れた時間帯に教会に足を踏み入れたため、職員たちは少し忙しそうにしていた。
速足で通路を歩むシスターに挨拶しながら、俺は教会の外へと向かう。
「よぉ、レナト」
門扉を開いてすぐに、見慣れた緋色の髪が視界に映った。
俺の足音に気づいたのか、声をかけるよりも早く振り向いたノヴァは眩しそうに眼を細め、口元に笑みを浮かべながら言葉を連ねる。
「ああ、おはようノヴァ。……今朝はノヴァが迎えなんだな」
「まぁな。厳戒態勢が解除されるまでは俺かアイツが迎えに来るだろうぜ」
ぽつぽつと言葉を交わしながら、俺とノヴァは歩み始めた。
「昨日はありがとな。ステラは大丈夫そうだったか?」
「大丈夫、かねぇ。……寝てたと思ったらいきなり部屋に飛び込んできて窓の外ガン見してんだ、何かあったか聞いてもだんまりでおっかねえよ」
「ステラが?珍しいな」
「そういや……シュテルンも同じように窓の外見てたな。聞いてみれば『魂が、消えてなくなった』ってだけだ」
ノヴァの言葉に俺は知らず息を飲み込む。
属性魔力を感じる力の強い、ステラとシュテルン。二人は恐らくあのおばさまの魂が消えたその一瞬を、属性魔力の流れから気が付いたんだろう。
ステラが飛び起きるほどの、高密度の火の属性魔力に形を変えておばさまの魂は消えたんだ。
「レナト、お前なんか知ってるのか?」
突然黙り込んだ俺を訝しんだノヴァが、俺に視線を向けてくる。
ノヴァの持つ紫色の瞳を見返すことが出来ず俯いたままゆるく首を振った。
「知ってる……けど、俺もまだ説明できるほどうまく整理できてねえんだ」
「そうか。ま、気長に待ってるさ」
ノヴァは頭の後ろに腕を組みながら、なんてことなかったように振舞う。
その姿に、俺は少しだけ救われる思いだった。
―――
教会から星巡り部隊統括本部へは、一旦市街地を抜けなければならない。
市街地を抜け、王族が住まわれる土地の境界線に“その場所”がある。大きな木々に遮られるようにして隠されたその場所は、空間把握《除外》の魔力陣が組まれているため、ぱっと見では単なる開けた草原の一角だ。
星巡り部隊員にのみ、その一角がどのような場所なのかを知っている。
「壱に群青。弐に白磁」
空間把握《除外》の鍵は、星巡り部隊員のみが知る“星の掟”だ。
「参に金色。肆に柑子」
俺とノヴァで交互に鍵を紡ぎながら、その一角に足を踏み入れた。
音もなく空気が変わっていく。
木々に覆われた端から中心部に向けて空気が流れていくように、鍵の言霊を紡ぐ俺たちをもてなすように、視界に映る景色はだんだんと姿を変えていった。
「終に深紅」
カツン。
っと、草原のうえでは決して響き渡るはずのない硬質な足音が鼓膜に届く。
「それらは星、星が辿る命の導」
草原の中心部。
開かれた一角に、ぼんやりと別の情景が浮かび上がる。
見慣れた門扉、五つの星をかたどった紋章。―その紋章が示す意味は誰に問わなくても、分かり切っていることだ。
この草原の一角は星巡り統括本部に直通する転移門が隠された場所。
王族の土地と、市街地の丁度中間にあるその場所は、どちらかに何かがあった際すぐ駆け付けれるように配置してあった。悪用されないよう一部の者にしかその場所は伝えられず、高度な魔力陣の空間把握《除外》の効力を用いて秘匿されていた。
星巡り部隊員は基本、宿所に常駐している。
しかし、教会に所属する隊や王族に仕える隊は宿所に常駐することが叶わないため、その部隊にのみ転移門の存在を知らされる。
本部から転移門への通行は鍵の言霊なしで行うことができるが、転移門から本部へは鍵の言霊がなければ行えないのも、その関係からだ。
「第一星巡り部隊の纏、レナトゥス・リィン・リーディルク」
「第一星巡り部隊の剣、ノヴァ・グランツ」
「「星が辿る命を見据え、護り、導く者。―鍵はここに、今開かれよ」」
ぱっと、視界が切り替わる。
「う、っわ」
転移門から本部へは、若干のズレがあるようで転移後は必ずと言っていいほど地面から数十センチ離れた位置で降ろされる。地面に足が触れた際よろめきそうになる俺をノヴァは腕を掴んで止めてくれた。
「わり、ノヴァ」
「毎回毎回……このズレなんとかできねえのかよ。下手な嫌がらせよりたち悪ぃぜ」
「俺もそう思う」
小さく悪態をつきながら、俺たちは眼前の門扉に視線を向ける。
いくら高度な魔力陣で隠されているとはいえ、何かあってからでは遅い。そのため、転移先の座標は施錠された門扉の手前になっていた。
門扉の中央に五つの星をかたどった紋章に、隊服の上衣についている部隊識別徽章をかざせば門扉はひとりでに動き始める。
「……毎回思うんだが、この施錠システムどうなってんだ?」
「俺の想像じゃ、門扉自体に何かしらの魔法的細工がしてあるんだと思う。“魔道具”に近しい物なんじゃねえかな」
「へぇ、魔道具ねえ…」
俺の答えに、生返事を返すノヴァ。
特に興味がわく話題じゃなかったようで、門扉を通った以降は何もしゃべろうとはしなかった。
門扉から歩いて数分。
厳かな雰囲気を全面に押し出し、視界をすべて塞いでしまうほど大きい扉の前に立つ。左右には、扉番と思わしき隊員が一人ずつ俺たちをじっと見据えていた。
「貴殿達は」
「第一星巡り部隊の纏、レナトゥス・リィン・リーディルク。隣は第一星巡り部隊の剣、ノヴァ・グランツ。正式にこの扉を通る権利を持つものだ。通してもらいたい」
「っは!お通りくださいませ」
恭しく腰を折って、左右の隊員はゆっくりと扉を開いていく。
ちらりとその二人の胸部の徽章を見れば、なんの数字を刻まれていない。恐らくは、どの部隊にも所属していない星巡りの末席に位置する隊員たちなのだろう。
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