6 / 197
第1章 女騎士ブラダマンテと異教の騎士ロジェロ
6 ブラダマンテ、ピナベルに騙される
しおりを挟む
息せき切って草原を駆ける騎士がいた。
彼が急ぎながらも周囲を見回しているのを見て、たまたま通りがかった小男が声をかけた。
「一体どうしたのですかい、旦那?」
「実は私は、フランク王シャルルマーニュの使者なのです。
プロヴァンスの戦い以来、行方知れずとなった騎士ブラダマンテ様を探し、自陣に戻らせるよう伝令を頼まれたのです」
あの戦いの後も、フランク王国とサラセン帝国の戦争は熾烈を極めていた。
劣勢に立たされたフランク側に対し、サラセン側は勢いづいて、遠からずパリに攻め入るだろうとの事であった。
この使者は味方を鼓舞するため、ブラダマンテを見つけ、戦列に復帰させるよう命じられたのである。
「ほほう。それはそれは……大変な事ですなァ。
ブラダマンテ様ですか。よーく存じ上げておりますよ」
「ほ、本当ですか! 彼女の行方、是非ともお教えいただきたいッ」
使者の懇願に対し、小男はニヤリと笑って頷いた。
「お教えいたしますとも。お代は……貴方様のお命と引き換えって事で」
「!?」
不穏な言葉を最後に、小男はとっさに指輪を口の中に放り込んだ。
次の瞬間、小男の姿はその場からかき消えていく!
目の前で起こった事への理解が及ばず、使者がうろたえている内に……目に見えない短剣の刃が閃き、彼の喉笛を切り裂いた!
「ごぼッ」
血の泡を吹き、使者は馬からずり落ち、そのまま事切れてしまった。
小男は血にまみれた短剣と外套を拭うと、嫌らしい笑みを浮かべ、使者の持ち物や馬を奪い取った。
「へっへっへ……悪く思わないで下さいよ、旦那。
これも偉大なる我が主、アグラマン様のため。アッラーは偉大なり!」
この髭面の小男の名はブルネロ。自称アフリカ一の大泥棒である。
彼はサラセン帝国の首魁、アフリカ大王アグラマンの命令により、カタイの王女アンジェリカから魔法の指輪を盗み出した事があった。
その功績を認められティンジタナ(註:ジブラルタル海峡の南側、モロッコ北部の港町タンジェのこと)の王の地位を得ている。
ブルネロには別の使命があったのだが、ここでブラダマンテへの使者を殺せば、主アグラマンのパリ侵攻がやりやすくなるだろうと考えての事であった。
「女騎士ブラダマンテが、この近くにいるとなると……やはり目的はあっしと同じで、ロジェロさんですかねェ。
こいつは面白くなってきたじゃあありませんか。フヒヒヘヘヘ」
**********
ブラダマンテが森の中を進んでいくと、清らかな泉が目に入った。
そよ風が心地よく、休息するに持ってこいの場所であったが……ふと、一本の木の根元で、悲しみに暮れた顔をして寝転がっている一人の騎士に気づいた。
彼の隣には、疲労困憊の余り痩せ細り、身動きの取れなくなった馬までいる。
ブラダマンテの中にある司藤アイの魂は、この騎士が下田教授の言っていたピナベルではないかと見当をつけた。
(この人に話を聞けばいいのね。
そしたらロジェロの……綺織先輩の居場所が分かるッ)
「もし、そこの騎士のお方。
このような場所で一体何を嘆いておられるのですか?」
声をかけられると、寝転がっていた騎士はおもむろに起き上がった。
「もうだめだぁ……おしまいだぁ……」
「いやその、だから何が?」
「実はボクの許嫁が……超絶怪しげな、空飛ぶ馬に乗った悪漢に攫われてしまったんですよッ」
「へ?……空飛ぶ、馬……?」
アイにとって思いがけない単語が飛び出したので、咄嗟に彼女は念話を送った。
さっきの下田教授とのやり取りのお陰で、リアルタイムで連絡を取り合うコツは掴めていた。
ииииииииии
「ちょっと下田! この世界って空飛ぶ馬とか普通にいたりする訳?
話だけ聞いてるとものすごく嘘くさいんだけど!?」
『ああ、いるよ。”狂えるオルランド”はファンタジー小説に近い世界観だから。
今日びRPGなどでポピュラーな怪物や魔法の類は日常茶飯事に出てくる』
「……えぇえ……日常茶飯事なんだ……」
『その騎士の言っている”空飛ぶ馬”は、ヒポグリフの事だな。
鷲の頭と翼、ライオンの身体を持つ幻獣グリフォンが、雌馬を襲って孕ませた時に誕生するハイブリッドな魔物の事だ。
ヒポグリフがはっきりとした姿で登場するのは、この叙事詩が初出なんだぜ』
ииииииииии
「その悪漢というのは、一体どこに?」
「ここから先にカレナという険しい山があり、その頂に豪華な城があります。
空飛ぶ馬に乗った悪漢は、我が許嫁をそこに連れ去ってしまったのです……
このピナベルも、騎士のはしくれ。どうにか妻を取り戻そうと馬を走らせ、ここまで来たのですが……ご覧の有様。我が馬は疲労の余り動けず、ボクもまたここで身動きが取れなくなってしまいました」
ピナベルと名乗った騎士は泣きながらさらに続けた。
「こんなボクの窮状を見かねて、ボクのために悪漢に挑んでくれた騎士もいましたが……皆捕まって城に連れ去られるか、殺されてしまったのです」
ブラダマンテはピナベルに、悪漢に挑んだ騎士の名を尋ねると……案の定、その騎士たちの中からロジェロの名を聞き出した。
(じゃあそのカレナ山の城の悪漢ってのを倒せば、ロジェロを救出できるのね!)
目当ての人間の確認ができた事で、司藤アイはノリノリになった。
彼女は演劇部員の経験を活かし、歴戦にして慈悲深き女騎士になりきって、哀れな騎士ピナベルを励まそうと情感たっぷりに宣言した。
「ピナベルさん、希望を捨てないで下さい。
貴方が名前を挙げた騎士たちの中に、わたしの友邦も数多くいました。
我が友たちや、愛しき人々を救うためにも、このブラダマンテ、カレナ山の悪漢に挑戦いたしましょう!」
「し、しかし……あなたは恐ろしくないのですか?
ボクの言葉通り、数多くの騎士があの悪漢に返り討ちに遭っているのですよ?」
「恐れていては、失ったものも取り戻せません。
ピナベルさん。わたしもここからは徒歩で進みます。道案内を頼めませんか?」
ブラダマンテの協力的な態度に、失意の騎士ピナベルも多少は希望を取り戻したようだった。
結局二人はスムーズにやり取りを終え、カレナ山の悪漢の居城へと進む事になるが、これにも理由があった。
このピナベルなる騎士、実はカレナ山の悪漢と結託していた。
通りがかる騎士に窮状を訴えては、困った人を見捨てられぬ彼らの騎士道精神を利用して誘い込む役目を負っていたのである。
彼は被害者のフリをしつつ、ブラダマンテを悪漢と示し合せた「狩場」まで案内する手筈であった。
ところが……
「足場が悪いですが、あの先へ渡らないといけませんね……」
「ちょっと待っててピナベルさん。ちょうどいい太さのニレの木があるわ」
ブラダマンテたちは道中、峡谷に差し掛かったために反対側へ渡るための簡易な橋を必要とした。
そこで近くの太いニレの木の枝を切断し、それを橋渡しとして峡谷にかけ、木に掴まりながら進もうとしたのである。
最初にブラダマンテが渡り、ピナベルがニレの木を支える役目であった。
が、不幸な事にブラダマンテがぶら下がりながら峡谷の半ばまで来た時、突風が吹いた。
ピナベルは思わず、支えていた木の枝を手放してしまった。と同時に――当然、掴まっていたブラダマンテも真っ逆さまに落下する!
「えっ、嘘ッ……きゃああああ――」
「……ブラダマンテさん!? う、うわああああ! なんて事だッ!」
悲鳴と共に谷底に吸い込まれていく女騎士の姿を見て、ピナベルは顔面蒼白になった。
「ボ、ボクのせいじゃあないぞッ! 風だ、風が悪いんだッ!
でもこいつはまずいぞ……カレナ山のアトラントの元に送り届ける前に、騎士が死んでしまうなんて……!
奴は恐ろしい魔法使いだ。この事を知ったら、ボクもどんな目に遭うか……!」
ピナベル。彼は悪名高いマイエンス家出身の騎士。
マイエンス家というのは、後にオルランドを奸計に陥れるガヌロンの血筋だ。
ピナベル自身、異教の魔法使いの陰謀に関与するぐらいなので、不実な犯罪行為を幾度も行っている身であった。
それ故に彼は……失態を糾弾されるのを恐れ、ブラダマンテを救出しに行こうとも思わず、一目散に逃走してしまうのである。
彼が急ぎながらも周囲を見回しているのを見て、たまたま通りがかった小男が声をかけた。
「一体どうしたのですかい、旦那?」
「実は私は、フランク王シャルルマーニュの使者なのです。
プロヴァンスの戦い以来、行方知れずとなった騎士ブラダマンテ様を探し、自陣に戻らせるよう伝令を頼まれたのです」
あの戦いの後も、フランク王国とサラセン帝国の戦争は熾烈を極めていた。
劣勢に立たされたフランク側に対し、サラセン側は勢いづいて、遠からずパリに攻め入るだろうとの事であった。
この使者は味方を鼓舞するため、ブラダマンテを見つけ、戦列に復帰させるよう命じられたのである。
「ほほう。それはそれは……大変な事ですなァ。
ブラダマンテ様ですか。よーく存じ上げておりますよ」
「ほ、本当ですか! 彼女の行方、是非ともお教えいただきたいッ」
使者の懇願に対し、小男はニヤリと笑って頷いた。
「お教えいたしますとも。お代は……貴方様のお命と引き換えって事で」
「!?」
不穏な言葉を最後に、小男はとっさに指輪を口の中に放り込んだ。
次の瞬間、小男の姿はその場からかき消えていく!
目の前で起こった事への理解が及ばず、使者がうろたえている内に……目に見えない短剣の刃が閃き、彼の喉笛を切り裂いた!
「ごぼッ」
血の泡を吹き、使者は馬からずり落ち、そのまま事切れてしまった。
小男は血にまみれた短剣と外套を拭うと、嫌らしい笑みを浮かべ、使者の持ち物や馬を奪い取った。
「へっへっへ……悪く思わないで下さいよ、旦那。
これも偉大なる我が主、アグラマン様のため。アッラーは偉大なり!」
この髭面の小男の名はブルネロ。自称アフリカ一の大泥棒である。
彼はサラセン帝国の首魁、アフリカ大王アグラマンの命令により、カタイの王女アンジェリカから魔法の指輪を盗み出した事があった。
その功績を認められティンジタナ(註:ジブラルタル海峡の南側、モロッコ北部の港町タンジェのこと)の王の地位を得ている。
ブルネロには別の使命があったのだが、ここでブラダマンテへの使者を殺せば、主アグラマンのパリ侵攻がやりやすくなるだろうと考えての事であった。
「女騎士ブラダマンテが、この近くにいるとなると……やはり目的はあっしと同じで、ロジェロさんですかねェ。
こいつは面白くなってきたじゃあありませんか。フヒヒヘヘヘ」
**********
ブラダマンテが森の中を進んでいくと、清らかな泉が目に入った。
そよ風が心地よく、休息するに持ってこいの場所であったが……ふと、一本の木の根元で、悲しみに暮れた顔をして寝転がっている一人の騎士に気づいた。
彼の隣には、疲労困憊の余り痩せ細り、身動きの取れなくなった馬までいる。
ブラダマンテの中にある司藤アイの魂は、この騎士が下田教授の言っていたピナベルではないかと見当をつけた。
(この人に話を聞けばいいのね。
そしたらロジェロの……綺織先輩の居場所が分かるッ)
「もし、そこの騎士のお方。
このような場所で一体何を嘆いておられるのですか?」
声をかけられると、寝転がっていた騎士はおもむろに起き上がった。
「もうだめだぁ……おしまいだぁ……」
「いやその、だから何が?」
「実はボクの許嫁が……超絶怪しげな、空飛ぶ馬に乗った悪漢に攫われてしまったんですよッ」
「へ?……空飛ぶ、馬……?」
アイにとって思いがけない単語が飛び出したので、咄嗟に彼女は念話を送った。
さっきの下田教授とのやり取りのお陰で、リアルタイムで連絡を取り合うコツは掴めていた。
ииииииииии
「ちょっと下田! この世界って空飛ぶ馬とか普通にいたりする訳?
話だけ聞いてるとものすごく嘘くさいんだけど!?」
『ああ、いるよ。”狂えるオルランド”はファンタジー小説に近い世界観だから。
今日びRPGなどでポピュラーな怪物や魔法の類は日常茶飯事に出てくる』
「……えぇえ……日常茶飯事なんだ……」
『その騎士の言っている”空飛ぶ馬”は、ヒポグリフの事だな。
鷲の頭と翼、ライオンの身体を持つ幻獣グリフォンが、雌馬を襲って孕ませた時に誕生するハイブリッドな魔物の事だ。
ヒポグリフがはっきりとした姿で登場するのは、この叙事詩が初出なんだぜ』
ииииииииии
「その悪漢というのは、一体どこに?」
「ここから先にカレナという険しい山があり、その頂に豪華な城があります。
空飛ぶ馬に乗った悪漢は、我が許嫁をそこに連れ去ってしまったのです……
このピナベルも、騎士のはしくれ。どうにか妻を取り戻そうと馬を走らせ、ここまで来たのですが……ご覧の有様。我が馬は疲労の余り動けず、ボクもまたここで身動きが取れなくなってしまいました」
ピナベルと名乗った騎士は泣きながらさらに続けた。
「こんなボクの窮状を見かねて、ボクのために悪漢に挑んでくれた騎士もいましたが……皆捕まって城に連れ去られるか、殺されてしまったのです」
ブラダマンテはピナベルに、悪漢に挑んだ騎士の名を尋ねると……案の定、その騎士たちの中からロジェロの名を聞き出した。
(じゃあそのカレナ山の城の悪漢ってのを倒せば、ロジェロを救出できるのね!)
目当ての人間の確認ができた事で、司藤アイはノリノリになった。
彼女は演劇部員の経験を活かし、歴戦にして慈悲深き女騎士になりきって、哀れな騎士ピナベルを励まそうと情感たっぷりに宣言した。
「ピナベルさん、希望を捨てないで下さい。
貴方が名前を挙げた騎士たちの中に、わたしの友邦も数多くいました。
我が友たちや、愛しき人々を救うためにも、このブラダマンテ、カレナ山の悪漢に挑戦いたしましょう!」
「し、しかし……あなたは恐ろしくないのですか?
ボクの言葉通り、数多くの騎士があの悪漢に返り討ちに遭っているのですよ?」
「恐れていては、失ったものも取り戻せません。
ピナベルさん。わたしもここからは徒歩で進みます。道案内を頼めませんか?」
ブラダマンテの協力的な態度に、失意の騎士ピナベルも多少は希望を取り戻したようだった。
結局二人はスムーズにやり取りを終え、カレナ山の悪漢の居城へと進む事になるが、これにも理由があった。
このピナベルなる騎士、実はカレナ山の悪漢と結託していた。
通りがかる騎士に窮状を訴えては、困った人を見捨てられぬ彼らの騎士道精神を利用して誘い込む役目を負っていたのである。
彼は被害者のフリをしつつ、ブラダマンテを悪漢と示し合せた「狩場」まで案内する手筈であった。
ところが……
「足場が悪いですが、あの先へ渡らないといけませんね……」
「ちょっと待っててピナベルさん。ちょうどいい太さのニレの木があるわ」
ブラダマンテたちは道中、峡谷に差し掛かったために反対側へ渡るための簡易な橋を必要とした。
そこで近くの太いニレの木の枝を切断し、それを橋渡しとして峡谷にかけ、木に掴まりながら進もうとしたのである。
最初にブラダマンテが渡り、ピナベルがニレの木を支える役目であった。
が、不幸な事にブラダマンテがぶら下がりながら峡谷の半ばまで来た時、突風が吹いた。
ピナベルは思わず、支えていた木の枝を手放してしまった。と同時に――当然、掴まっていたブラダマンテも真っ逆さまに落下する!
「えっ、嘘ッ……きゃああああ――」
「……ブラダマンテさん!? う、うわああああ! なんて事だッ!」
悲鳴と共に谷底に吸い込まれていく女騎士の姿を見て、ピナベルは顔面蒼白になった。
「ボ、ボクのせいじゃあないぞッ! 風だ、風が悪いんだッ!
でもこいつはまずいぞ……カレナ山のアトラントの元に送り届ける前に、騎士が死んでしまうなんて……!
奴は恐ろしい魔法使いだ。この事を知ったら、ボクもどんな目に遭うか……!」
ピナベル。彼は悪名高いマイエンス家出身の騎士。
マイエンス家というのは、後にオルランドを奸計に陥れるガヌロンの血筋だ。
ピナベル自身、異教の魔法使いの陰謀に関与するぐらいなので、不実な犯罪行為を幾度も行っている身であった。
それ故に彼は……失態を糾弾されるのを恐れ、ブラダマンテを救出しに行こうとも思わず、一目散に逃走してしまうのである。
0
あなたにおすすめの小説
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
悪役令嬢が攻略対象ではないオレに夢中なのだが?!
naomikoryo
ファンタジー
【★♪★♪★♪★本当に完結!!読んでくれた皆さん、ありがとうございます★♪★♪★♪★】
気づけば異世界、しかも「ただの数学教師」になってもうた――。
大阪生まれ大阪育ち、関西弁まるだしの元高校教師カイは、偶然助けた学園長の口利きで王立魔法学園の臨時教師に。
魔方陣を数式で解きほぐし、強大な魔法を片っ端から「授業」で説明してしまう彼の授業は、生徒たちにとって革命そのものだった。
しかし、なぜか公爵令嬢ルーティアに追いかけ回され、
気づけば「奥様気取り」で世話を焼かれ、学園も学園長も黙認状態。
王子やヒロイン候補も巻き込み、王国全体を揺るがす大事件に次々と遭遇していくカイ。
「ワイはただ、教師やりたいだけやのに!」
異世界で数学教師が無自覚にチートを発揮し、
悪役令嬢と繰り広げる夫婦漫才のような恋模様と、国家規模のトラブルに振り回される物語。
笑いとバトルと甘々が詰まった異世界ラブコメ×ファンタジー!
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる