61 / 197
第4章 パリ攻防戦
13 援軍の到着、罠の発動
しおりを挟む
パリの都、西側の城壁にて。
戦況の変化に気づいたのは、見張り塔にいた兵卒であった。
「国王陛下に伝達せよ。援軍が――リナルド様率いる騎兵が到着したと」
直ちに伝令兵が階下へと向かう。シャルルマーニュ自らに号令させる事で、守勢側の士気を高めるためだ。
一方サラセン帝国側が敵の増援到着を知ったのは、これより僅かに後となった。
「……どういう事よ? こっちの後詰が肉眼で見える位置まで、接近に気づかないなんてさァ。ウチの軍の斥候どもは一体何をやっていたってのよッ!」
報告を受けた時、流石のアグラマン大王も歯噛みした。
リナルドらブリテン島からの援軍の接近に気づかなかった理由。それは魔法使いマラジジが率いる隠密部隊「アシュタルト」の手際によるものだ。イングランド・スコットランド軍を発見したサラセン軍の斥候は、皆アシュタルトらによって捕捉され、事前に抹殺されていたのである。
(なんて事。ウチの軍は兵站だけでなく、諜報戦でも後れを取ったってワケか。
敵側によっぽど優秀な裏方がいるみたいねェ……)
「ソブリノ。全軍に通達なさい! 撤退するわ。
これ以上の城攻めは無理。モタモタしてたら、敵の増援に挟撃されてアタシ達は殲滅されるわよォ!」
「御意にございます、大王――」
ソブリノは手際よく伝令を放ち、撤退の狼煙を上げるよう配下に命じた。
まだまだ兵数に余力はあり、戦力的には拮抗している。この時点で撤退の判断ができる決断の速さは、流石にサラセン帝国を束ねる首魁といったところか。
「もっと早くに増援接近の報告があれば、無駄な損害を減らせたのにねェ!
と~っても残念だわ! あ、殿軍にはダルディネル王子を任命しなさい!」
一方、リナルド率いる百の騎兵に背後を突かれたサラセン軍は、阿鼻叫喚の事態に陥っていた。
頭数ではサラセン側が圧倒的に有利にも関わらず、先頭を騎馬にてひた走る二人の騎士――ブラダマンテの兄リナルドと、スコットランド王子ゼルビノの突進力は圧倒的だった。迎撃の布陣も十分に整わず、背後からの突撃によってサラセン軍は算を乱し、なす術もなく逃げ惑うばかりだった。
「なんと脆い――奇襲がここまで効果的に決まるとはな!」
青い兜の騎士ゼルビノは手にした槍で次々とサラセン兵を屠り、雄叫びを上げていた。
百騎といえど厳選した部隊。浮き足立った敵兵を蹂躙するのに十分であった。
「直に残りの増援も到着する! せいぜい引っ掻き回し、後詰を楽させてやりたいものだ!」
ブラダマンテの兄・リナルドは溜まりに溜まった鬱憤を晴らすように、容赦なくサラセン兵を薙ぎ払い、踏みつけ、串刺しにした。
彼ら二人の無双ぶりは、遠く離れたアグラマンのいる本陣からもハッキリと見て取れた。
「我が軍を的確に攻め立てているのは――二人の騎士のようですな」とソブリノ。
「そうみたいねェ。アレは確か――クレルモン家のリナルドと、スコットランドの王子ゼルビノ」
あの距離から騎士たちの身元をあっさりと特定し――アグラマン大王は、心なしか嬉しそうに具足を整え馬に跳び乗った。
「大王? 一体何をなさるおつもりで――」
「突然の奇襲で、ウチの軍は撤退用の布陣に切り替える必要があるわ。その時間を稼ぐためにも――あの二人の騎士に好き放題させるのはマズイでしょう? 誰かが止めに行かなきゃあねェ」
「馬鹿な! 総大将おん自ら、二人を相手取るなどッ!」
「じゃあ聞くけどさァ、ソブリノ。今のウチの軍で、あの二人を同時に抑え込めるぐらい強い人いる? いないでしょ?
アタシが出張るしかないじゃあないの。しょうがないわよねェ~」
大王の言葉に、ソブリノは有無を言わせぬ威圧を感じた。
常識的に考えれば有り得ない。アグラマンには一騎打ちの実績も少なく、歴戦の騎士たるリナルドやゼルビノに対抗できるような戦力とは考えにくい。何より彼はサラセン軍の最高指導者なのだ。しかし――
「御意のままに、大王。しかしくれぐれも、お戯れの過ぎませぬよう――」
「ウフフフ、無茶な頼みを聞いてくれて感謝するわソブリノ!
さあ~って、思い知らせてやっちゃいますかねェ~。
鬱憤溜まってるのは、何もソッチの側だけじゃあないって事をさァ!」
*********
同じ頃、パリの南門側。
ロドモンの叱責にも似た大音声を耳にしても、アルジェリア軍副官は動こうとはしなかった。
(この第二の堡塁に掘られた空濠、いかにも怪しいのだが……!
堡塁の守備兵たちの動きも散発的で、我らをここに誘い込もうとしておるようにしか見えぬ)
確かにロドモンの切り拓いた道を辿り、勢いに乗じて雪崩れ込めば事足りるようにも見える。
だが恐らくは罠であろう。思慮の足らぬ王と違い、副官の勘がそう告げている。
「――何を躊躇っておるのだ、副官殿? 王は我らの助勢をお望みだ。
速やかに増援を送り、堡塁を乗り越え王の侵攻をお助けすべきだろう」
副官に対し、嘲るように進言してきたのは黒兜の騎士たち。
恐怖による統制でアルジェリア軍を後ろから焚き付け、従わぬ者は無慈悲に斬り殺してきた――督戦部隊である。
副官が決めあぐねていると、傍らにいた兵が進言した。
「ロドモン王の要請には応えねばなりますまい。ですがまずは――あの騎士たちや、血の気の多い連中を差し向け様子を探るべきかと。
空濠に何らかの罠がある恐れもございます。全員で乗り込むのは危険かと」
「それもそうだな――」
自分の考えていた通りの助言を受け、副官はひとまず黒騎士たちの求めに応じるフリをした。
自身に忠実な手勢には、黒騎士たちと共に突撃する素振りを見せてから後退するよう、事前に申し含めていたのだ。
**********
アルジェリア軍の一部――督戦部隊を兼ねていた黒騎士たちの率いる軍団が次々と空濠へと飛び込んだ。城攻め用の梯子も運び込まれている。
勿論ブラダマンテも気づいていた。第一城壁で防戦している守備隊が彼らの迎撃に向かう動きはない。下田教授に教わった火薬トラップの存在もある。
「くくく……いいぞ。早く我が下へと来るのだ……」
アルジェリア王ロドモンは、自軍の様子を満足げに見下ろしていた。
「ちょっと、ロドモン! あなただって気づいてるんでしょう?
この空濠。ロクに守りも固めていないのに――」
ロドモンの援軍要請を咎めようとするブラダマンテの口を、テュルパン大司教が塞いだ。
彼女の言動に違和感を覚えたからだ。下手をすれば空濠に降りてまで罠の発動を警告・妨害しかねない。
(ブラダマンテ殿。奴も確かに気づいている。空濠の火薬の存在にな――
それでも突撃させようとする奴の真意はすぐに分かるだろう)
一方、空濠の中に密かに築かれた――隙間や遮蔽物の影に存在する、硝石・油・硫黄などの無数の可燃性物質。それらを効果的なタイミングで破裂させるべく配置につく、黒ずくめの隠者たち――彼らもまた「アシュタルト」であった。濠に降り立った敵兵を丸ごと焼き払おうというのだ。点火役たる彼らもまた危険に晒される任務である事は想像に難くない。
空濠の仕掛けを統括する「影」から、密かに号令が下される。アシュタルトらはタイミングを合わせ、隠していた火薬に一斉に火を放った。
轟音。爆発。火災。空濠に降り立ったサラセン兵らはたちまち火の海に包まれ、全身を焼かれ悲鳴を上げた。
奇妙な事に一度ついた火は勢いを弱めるどころか、水をかけても消えず、座する領土を増やしていく。これがかの有名な「ギリシアの火」――かつて二度にわたるサラセン人の、東ローマ帝国首都コンスタンティノープルへの侵攻を跳ね返したと伝わる――門外不出の焼夷兵器であろうか。
かくてロドモンの号令に応じた黒騎士や城攻めの兵の一団は、逃げ遅れた一部の「アシュタルト」と共に、黒ずんだ焼死体となって空濠の中に横たわった。
戦況の変化に気づいたのは、見張り塔にいた兵卒であった。
「国王陛下に伝達せよ。援軍が――リナルド様率いる騎兵が到着したと」
直ちに伝令兵が階下へと向かう。シャルルマーニュ自らに号令させる事で、守勢側の士気を高めるためだ。
一方サラセン帝国側が敵の増援到着を知ったのは、これより僅かに後となった。
「……どういう事よ? こっちの後詰が肉眼で見える位置まで、接近に気づかないなんてさァ。ウチの軍の斥候どもは一体何をやっていたってのよッ!」
報告を受けた時、流石のアグラマン大王も歯噛みした。
リナルドらブリテン島からの援軍の接近に気づかなかった理由。それは魔法使いマラジジが率いる隠密部隊「アシュタルト」の手際によるものだ。イングランド・スコットランド軍を発見したサラセン軍の斥候は、皆アシュタルトらによって捕捉され、事前に抹殺されていたのである。
(なんて事。ウチの軍は兵站だけでなく、諜報戦でも後れを取ったってワケか。
敵側によっぽど優秀な裏方がいるみたいねェ……)
「ソブリノ。全軍に通達なさい! 撤退するわ。
これ以上の城攻めは無理。モタモタしてたら、敵の増援に挟撃されてアタシ達は殲滅されるわよォ!」
「御意にございます、大王――」
ソブリノは手際よく伝令を放ち、撤退の狼煙を上げるよう配下に命じた。
まだまだ兵数に余力はあり、戦力的には拮抗している。この時点で撤退の判断ができる決断の速さは、流石にサラセン帝国を束ねる首魁といったところか。
「もっと早くに増援接近の報告があれば、無駄な損害を減らせたのにねェ!
と~っても残念だわ! あ、殿軍にはダルディネル王子を任命しなさい!」
一方、リナルド率いる百の騎兵に背後を突かれたサラセン軍は、阿鼻叫喚の事態に陥っていた。
頭数ではサラセン側が圧倒的に有利にも関わらず、先頭を騎馬にてひた走る二人の騎士――ブラダマンテの兄リナルドと、スコットランド王子ゼルビノの突進力は圧倒的だった。迎撃の布陣も十分に整わず、背後からの突撃によってサラセン軍は算を乱し、なす術もなく逃げ惑うばかりだった。
「なんと脆い――奇襲がここまで効果的に決まるとはな!」
青い兜の騎士ゼルビノは手にした槍で次々とサラセン兵を屠り、雄叫びを上げていた。
百騎といえど厳選した部隊。浮き足立った敵兵を蹂躙するのに十分であった。
「直に残りの増援も到着する! せいぜい引っ掻き回し、後詰を楽させてやりたいものだ!」
ブラダマンテの兄・リナルドは溜まりに溜まった鬱憤を晴らすように、容赦なくサラセン兵を薙ぎ払い、踏みつけ、串刺しにした。
彼ら二人の無双ぶりは、遠く離れたアグラマンのいる本陣からもハッキリと見て取れた。
「我が軍を的確に攻め立てているのは――二人の騎士のようですな」とソブリノ。
「そうみたいねェ。アレは確か――クレルモン家のリナルドと、スコットランドの王子ゼルビノ」
あの距離から騎士たちの身元をあっさりと特定し――アグラマン大王は、心なしか嬉しそうに具足を整え馬に跳び乗った。
「大王? 一体何をなさるおつもりで――」
「突然の奇襲で、ウチの軍は撤退用の布陣に切り替える必要があるわ。その時間を稼ぐためにも――あの二人の騎士に好き放題させるのはマズイでしょう? 誰かが止めに行かなきゃあねェ」
「馬鹿な! 総大将おん自ら、二人を相手取るなどッ!」
「じゃあ聞くけどさァ、ソブリノ。今のウチの軍で、あの二人を同時に抑え込めるぐらい強い人いる? いないでしょ?
アタシが出張るしかないじゃあないの。しょうがないわよねェ~」
大王の言葉に、ソブリノは有無を言わせぬ威圧を感じた。
常識的に考えれば有り得ない。アグラマンには一騎打ちの実績も少なく、歴戦の騎士たるリナルドやゼルビノに対抗できるような戦力とは考えにくい。何より彼はサラセン軍の最高指導者なのだ。しかし――
「御意のままに、大王。しかしくれぐれも、お戯れの過ぎませぬよう――」
「ウフフフ、無茶な頼みを聞いてくれて感謝するわソブリノ!
さあ~って、思い知らせてやっちゃいますかねェ~。
鬱憤溜まってるのは、何もソッチの側だけじゃあないって事をさァ!」
*********
同じ頃、パリの南門側。
ロドモンの叱責にも似た大音声を耳にしても、アルジェリア軍副官は動こうとはしなかった。
(この第二の堡塁に掘られた空濠、いかにも怪しいのだが……!
堡塁の守備兵たちの動きも散発的で、我らをここに誘い込もうとしておるようにしか見えぬ)
確かにロドモンの切り拓いた道を辿り、勢いに乗じて雪崩れ込めば事足りるようにも見える。
だが恐らくは罠であろう。思慮の足らぬ王と違い、副官の勘がそう告げている。
「――何を躊躇っておるのだ、副官殿? 王は我らの助勢をお望みだ。
速やかに増援を送り、堡塁を乗り越え王の侵攻をお助けすべきだろう」
副官に対し、嘲るように進言してきたのは黒兜の騎士たち。
恐怖による統制でアルジェリア軍を後ろから焚き付け、従わぬ者は無慈悲に斬り殺してきた――督戦部隊である。
副官が決めあぐねていると、傍らにいた兵が進言した。
「ロドモン王の要請には応えねばなりますまい。ですがまずは――あの騎士たちや、血の気の多い連中を差し向け様子を探るべきかと。
空濠に何らかの罠がある恐れもございます。全員で乗り込むのは危険かと」
「それもそうだな――」
自分の考えていた通りの助言を受け、副官はひとまず黒騎士たちの求めに応じるフリをした。
自身に忠実な手勢には、黒騎士たちと共に突撃する素振りを見せてから後退するよう、事前に申し含めていたのだ。
**********
アルジェリア軍の一部――督戦部隊を兼ねていた黒騎士たちの率いる軍団が次々と空濠へと飛び込んだ。城攻め用の梯子も運び込まれている。
勿論ブラダマンテも気づいていた。第一城壁で防戦している守備隊が彼らの迎撃に向かう動きはない。下田教授に教わった火薬トラップの存在もある。
「くくく……いいぞ。早く我が下へと来るのだ……」
アルジェリア王ロドモンは、自軍の様子を満足げに見下ろしていた。
「ちょっと、ロドモン! あなただって気づいてるんでしょう?
この空濠。ロクに守りも固めていないのに――」
ロドモンの援軍要請を咎めようとするブラダマンテの口を、テュルパン大司教が塞いだ。
彼女の言動に違和感を覚えたからだ。下手をすれば空濠に降りてまで罠の発動を警告・妨害しかねない。
(ブラダマンテ殿。奴も確かに気づいている。空濠の火薬の存在にな――
それでも突撃させようとする奴の真意はすぐに分かるだろう)
一方、空濠の中に密かに築かれた――隙間や遮蔽物の影に存在する、硝石・油・硫黄などの無数の可燃性物質。それらを効果的なタイミングで破裂させるべく配置につく、黒ずくめの隠者たち――彼らもまた「アシュタルト」であった。濠に降り立った敵兵を丸ごと焼き払おうというのだ。点火役たる彼らもまた危険に晒される任務である事は想像に難くない。
空濠の仕掛けを統括する「影」から、密かに号令が下される。アシュタルトらはタイミングを合わせ、隠していた火薬に一斉に火を放った。
轟音。爆発。火災。空濠に降り立ったサラセン兵らはたちまち火の海に包まれ、全身を焼かれ悲鳴を上げた。
奇妙な事に一度ついた火は勢いを弱めるどころか、水をかけても消えず、座する領土を増やしていく。これがかの有名な「ギリシアの火」――かつて二度にわたるサラセン人の、東ローマ帝国首都コンスタンティノープルへの侵攻を跳ね返したと伝わる――門外不出の焼夷兵器であろうか。
かくてロドモンの号令に応じた黒騎士や城攻めの兵の一団は、逃げ遅れた一部の「アシュタルト」と共に、黒ずんだ焼死体となって空濠の中に横たわった。
0
あなたにおすすめの小説
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
悪役令嬢が攻略対象ではないオレに夢中なのだが?!
naomikoryo
ファンタジー
【★♪★♪★♪★本当に完結!!読んでくれた皆さん、ありがとうございます★♪★♪★♪★】
気づけば異世界、しかも「ただの数学教師」になってもうた――。
大阪生まれ大阪育ち、関西弁まるだしの元高校教師カイは、偶然助けた学園長の口利きで王立魔法学園の臨時教師に。
魔方陣を数式で解きほぐし、強大な魔法を片っ端から「授業」で説明してしまう彼の授業は、生徒たちにとって革命そのものだった。
しかし、なぜか公爵令嬢ルーティアに追いかけ回され、
気づけば「奥様気取り」で世話を焼かれ、学園も学園長も黙認状態。
王子やヒロイン候補も巻き込み、王国全体を揺るがす大事件に次々と遭遇していくカイ。
「ワイはただ、教師やりたいだけやのに!」
異世界で数学教師が無自覚にチートを発揮し、
悪役令嬢と繰り広げる夫婦漫才のような恋模様と、国家規模のトラブルに振り回される物語。
笑いとバトルと甘々が詰まった異世界ラブコメ×ファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる