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第5章 狂えるオルランド
12 マルフィサvsマンドリカルド★
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インド王女マルフィサと、タタール王マンドリカルド。
サラセン帝国の同盟者として遠国の地よりやってきた二人の豪傑は、ひょんな事から一騎打ちする事となった。
「くっくっくっく! 俺様と相対してもなお、臆せず馬に乗るとは。
その意気や良し!」
マンドリカルドはニタリと笑みを浮かべた。
アグラマン大王が援軍要請している、などというのは口実に過ぎない。
何しろマンドリカルド自身、彼の意向を無視して戦線を離脱し、あろう事か味方の婚約者であるドラリーチェ姫の軍勢を虐殺しているのだから。
マンドリカルドは好戦的なタタール人の血を色濃く引き、強者との戦いに無上の喜びを見出す戦闘狂である。数々の戦場で武名を上げた女傑・マルフィサと、純粋に実力を競いたいというのが本音であった。
一方マルフィサもまた――勇猛なるタタール武者との対決に心躍っていた。
「こちらこそ感謝しよう。このマルフィサ、戦士として生きると決めたからには、最高の勇者として名を馳せたい!
故に誓ったのだ。フランク王シャルルマーニュ。セリカン王グラダッソ。そしてタタール王アグリカン。三人の強者と戦い、この手で必ず捕えると!
もっともアグリカンは、オルランドとの死闘の末、敗れて命を失ったそうだな。実に残念な話だ」
マルフィサの口からアグリカン――マンドリカルドの父の名が出て、彼は露骨に顔をしかめた。
「勘違いをしてもらっては困る。我が父アグリカンは、オルランドに卑怯な真似をされ敗れたのだ。
でなければあの勇猛果敢な父上が、易々と倒される筈がない!
それに気に食わん。一騎打ちに敗れ死ぬ間際に、オルランドに頼んでキリスト教に改宗した――などと、根も葉もない偽りが吹聴されている!
常識的に考えて、そんな馬鹿げた話がある筈がなかろう!」
アグリカンの改宗の話は、キリスト教会が中心になって流布している風説だ。
実際のところどうだったのか、当のオルランドに真相を追及せねば判然としないだろう。
だがマンドリカルドの言う通り、普通に考えればにわかに信じがたい話である。キリスト教会が己の権威を高めるためにでっち上げた可能性は高い。
「まあ、いずれオルランドを討ち果たし、我が父の汚名は雪ぐとしよう。
マルフィサよ、嘆く事はない。この俺様マンドリカルドは、亡き父の武勇を余す所なく受け継いでいる。
万が一にも俺様に勝てたのなら、そなたの立てた誓いを達した証として、存分に誇るがいい!」
互いの前口上が終わり、ブラダマンテは立会人を務めるべく進み出た。
マルフィサは槍と半月刀。マンドリカルドは強弓と槌矛を携えている。同時に馬を走らせ、一騎打ちは始まった。
馬上にいる間はお互い槍を使うべきであるし、地上に降りたら剣で白兵戦を行うのが一騎打ちの作法。ところが今のマンドリカルドは剣も槍も持っていない。
彼は古の英雄ヘクトルの防具を手に入れた時、オルランドの聖剣デュランダル以外の剣を扱わないという誓いを立てていた。何故ならデュランダルもまた、英雄ヘクトルの武器とされているからである。
しかし東洋の遠国出身同士の対決。フランク騎士の行う一騎打ちとは随分と様相の異なる形式となった。
マルフィサはタタール王が槍を持っていないと見るや、携えし槍を捨て半月刀を抜いた。
本来なら馬上で剣を振るうべきではない。馬自体を傷つける恐れがあるためだ。だがマンドリカルドの戦い方を知っているマルフィサは、動きが制限される槍よりも、軽く扱いやすい剣を選んだ。
迫り来るインドの王女に対し、マンドリカルドの用意した武器は――弓だった。
弓矢は古来から人類の飛び道具として使われてきたが、鍛錬と習熟に非常に時間を要する扱いづらさもあった。後の百年戦争で活躍した英国の長弓兵たちは、弓の扱いに特化する余り弦を引く指は凝り固まり、左右で腕の長さが違うほどであったという。結果としてフランス騎士たちを散々に射殺す大戦果を挙げるに至る。
しかし一般的な弓兵が徒歩であるのに対し、タタール王は馬上に跨ったまま弓を引き絞っている。古来より遊牧騎馬民族が習得してきた、騎乗射術である。
激しく動き回る馬に乗ったまま矢を放つのは、並大抵の訓練では身に着かない。だがマンドリカルドはタタール人の頂点に立つ猛者であり、幼い頃から乗馬と狩猟に慣れ親しんできた。故に馬の動きが最も安定し、停止する瞬間を狙って矢を放つ術に長けているのだ。
突進してくるマルフィサと同等のスピードで馬を駆りつつ――マンドリカルドは弓を引き絞る。矢を同時に三本つがえ、馬の歩調に合わせ、絶妙なるタイミングを見計らい撃ち放った!
マルフィサもさる者で、凄まじい瞬発力で迫る矢を、気合いと共に半月刀で三本同時に叩き落とした。これもまた、生半可な膂力と鍛錬で身に着く技術ではない。
甲乙つけがたい縦横無尽に馬を駆る激戦が繰り広げられる。ブラダマンテは驚愕しつつ、フランク騎士とは全く異なる異国の戦士たちの戦いぶりに見入っていた。
マンドリカルドは付かず離れず、馬上から次々と矢を放つ。マルフィサはそれらを叩き落とすものの、身軽なマンドリカルドに追い縋っても即座に間合いを離されてしまう。時には矢を弾き損ね、身体に傷を負う事すらあった。
この勝負、遠い間合いから矢を放てるタタール王に分があるようにも見えるが、マルフィサは持ち前の腕力と馬術で渡り合い、互角の好勝負の様相を呈していた。
(二人とも凄い……! マルフィサが『戦いぶりを見てくれ』って言っていた理由が分かったわ。
こんな戦い方をする騎士、サラセン人にもほとんどいない。彼らの戦術に慣れていなければ、あっという間にペースを乱されて敗北してしまうわね……)
「むう、あの後ろに振り向きざま矢を放つ技は……! 世に聞く『パルティアン・ショット』か!」
「知っているのかグィード!? 流石『野人』の異名は伊達ではないな!」
「うむ。かつて中東の大国パルティアの射手が習得していた妙技でな。
後退しながらの射撃は、偽りの退却時に伏兵を使ったり、反撃を行う際に大いに活躍したという……!」
「あのタタール王とやら、よもやそんな奥義を身に着けていようとは。道理で我らでは歯が立たなかった訳だ」
「案ずるなサンソン。マルフィサとてこの俺を倒した女。異国の戦士との戦闘経験も豊富だろう。
彼女の胆力と経験を信じ、その勝利を我らが神に祈ろうではないか!」
「ああ、そうだな……! 黒騎士アクィランよ、貴殿の言う通りだ。拙者とした事がどうかしていたよ」
「…………」
先刻、マンドリカルドに一瞬で敗れた四人の騎士たちが、いつの間にやらしたり顔で二人の対決の解説を始めている。
彼ら的には大真面目なのだろうが、一昔前の少年漫画のような呑気なやり取りを見て、ブラダマンテ――司藤アイは言い知れぬ疲労感がどっとのしかかってくるのを、はっきりと自覚したのだった。
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
《 作者落書き・その2 》
インド王女マルフィサ。なんかちょっとエロい。
サラセン帝国の同盟者として遠国の地よりやってきた二人の豪傑は、ひょんな事から一騎打ちする事となった。
「くっくっくっく! 俺様と相対してもなお、臆せず馬に乗るとは。
その意気や良し!」
マンドリカルドはニタリと笑みを浮かべた。
アグラマン大王が援軍要請している、などというのは口実に過ぎない。
何しろマンドリカルド自身、彼の意向を無視して戦線を離脱し、あろう事か味方の婚約者であるドラリーチェ姫の軍勢を虐殺しているのだから。
マンドリカルドは好戦的なタタール人の血を色濃く引き、強者との戦いに無上の喜びを見出す戦闘狂である。数々の戦場で武名を上げた女傑・マルフィサと、純粋に実力を競いたいというのが本音であった。
一方マルフィサもまた――勇猛なるタタール武者との対決に心躍っていた。
「こちらこそ感謝しよう。このマルフィサ、戦士として生きると決めたからには、最高の勇者として名を馳せたい!
故に誓ったのだ。フランク王シャルルマーニュ。セリカン王グラダッソ。そしてタタール王アグリカン。三人の強者と戦い、この手で必ず捕えると!
もっともアグリカンは、オルランドとの死闘の末、敗れて命を失ったそうだな。実に残念な話だ」
マルフィサの口からアグリカン――マンドリカルドの父の名が出て、彼は露骨に顔をしかめた。
「勘違いをしてもらっては困る。我が父アグリカンは、オルランドに卑怯な真似をされ敗れたのだ。
でなければあの勇猛果敢な父上が、易々と倒される筈がない!
それに気に食わん。一騎打ちに敗れ死ぬ間際に、オルランドに頼んでキリスト教に改宗した――などと、根も葉もない偽りが吹聴されている!
常識的に考えて、そんな馬鹿げた話がある筈がなかろう!」
アグリカンの改宗の話は、キリスト教会が中心になって流布している風説だ。
実際のところどうだったのか、当のオルランドに真相を追及せねば判然としないだろう。
だがマンドリカルドの言う通り、普通に考えればにわかに信じがたい話である。キリスト教会が己の権威を高めるためにでっち上げた可能性は高い。
「まあ、いずれオルランドを討ち果たし、我が父の汚名は雪ぐとしよう。
マルフィサよ、嘆く事はない。この俺様マンドリカルドは、亡き父の武勇を余す所なく受け継いでいる。
万が一にも俺様に勝てたのなら、そなたの立てた誓いを達した証として、存分に誇るがいい!」
互いの前口上が終わり、ブラダマンテは立会人を務めるべく進み出た。
マルフィサは槍と半月刀。マンドリカルドは強弓と槌矛を携えている。同時に馬を走らせ、一騎打ちは始まった。
馬上にいる間はお互い槍を使うべきであるし、地上に降りたら剣で白兵戦を行うのが一騎打ちの作法。ところが今のマンドリカルドは剣も槍も持っていない。
彼は古の英雄ヘクトルの防具を手に入れた時、オルランドの聖剣デュランダル以外の剣を扱わないという誓いを立てていた。何故ならデュランダルもまた、英雄ヘクトルの武器とされているからである。
しかし東洋の遠国出身同士の対決。フランク騎士の行う一騎打ちとは随分と様相の異なる形式となった。
マルフィサはタタール王が槍を持っていないと見るや、携えし槍を捨て半月刀を抜いた。
本来なら馬上で剣を振るうべきではない。馬自体を傷つける恐れがあるためだ。だがマンドリカルドの戦い方を知っているマルフィサは、動きが制限される槍よりも、軽く扱いやすい剣を選んだ。
迫り来るインドの王女に対し、マンドリカルドの用意した武器は――弓だった。
弓矢は古来から人類の飛び道具として使われてきたが、鍛錬と習熟に非常に時間を要する扱いづらさもあった。後の百年戦争で活躍した英国の長弓兵たちは、弓の扱いに特化する余り弦を引く指は凝り固まり、左右で腕の長さが違うほどであったという。結果としてフランス騎士たちを散々に射殺す大戦果を挙げるに至る。
しかし一般的な弓兵が徒歩であるのに対し、タタール王は馬上に跨ったまま弓を引き絞っている。古来より遊牧騎馬民族が習得してきた、騎乗射術である。
激しく動き回る馬に乗ったまま矢を放つのは、並大抵の訓練では身に着かない。だがマンドリカルドはタタール人の頂点に立つ猛者であり、幼い頃から乗馬と狩猟に慣れ親しんできた。故に馬の動きが最も安定し、停止する瞬間を狙って矢を放つ術に長けているのだ。
突進してくるマルフィサと同等のスピードで馬を駆りつつ――マンドリカルドは弓を引き絞る。矢を同時に三本つがえ、馬の歩調に合わせ、絶妙なるタイミングを見計らい撃ち放った!
マルフィサもさる者で、凄まじい瞬発力で迫る矢を、気合いと共に半月刀で三本同時に叩き落とした。これもまた、生半可な膂力と鍛錬で身に着く技術ではない。
甲乙つけがたい縦横無尽に馬を駆る激戦が繰り広げられる。ブラダマンテは驚愕しつつ、フランク騎士とは全く異なる異国の戦士たちの戦いぶりに見入っていた。
マンドリカルドは付かず離れず、馬上から次々と矢を放つ。マルフィサはそれらを叩き落とすものの、身軽なマンドリカルドに追い縋っても即座に間合いを離されてしまう。時には矢を弾き損ね、身体に傷を負う事すらあった。
この勝負、遠い間合いから矢を放てるタタール王に分があるようにも見えるが、マルフィサは持ち前の腕力と馬術で渡り合い、互角の好勝負の様相を呈していた。
(二人とも凄い……! マルフィサが『戦いぶりを見てくれ』って言っていた理由が分かったわ。
こんな戦い方をする騎士、サラセン人にもほとんどいない。彼らの戦術に慣れていなければ、あっという間にペースを乱されて敗北してしまうわね……)
「むう、あの後ろに振り向きざま矢を放つ技は……! 世に聞く『パルティアン・ショット』か!」
「知っているのかグィード!? 流石『野人』の異名は伊達ではないな!」
「うむ。かつて中東の大国パルティアの射手が習得していた妙技でな。
後退しながらの射撃は、偽りの退却時に伏兵を使ったり、反撃を行う際に大いに活躍したという……!」
「あのタタール王とやら、よもやそんな奥義を身に着けていようとは。道理で我らでは歯が立たなかった訳だ」
「案ずるなサンソン。マルフィサとてこの俺を倒した女。異国の戦士との戦闘経験も豊富だろう。
彼女の胆力と経験を信じ、その勝利を我らが神に祈ろうではないか!」
「ああ、そうだな……! 黒騎士アクィランよ、貴殿の言う通りだ。拙者とした事がどうかしていたよ」
「…………」
先刻、マンドリカルドに一瞬で敗れた四人の騎士たちが、いつの間にやらしたり顔で二人の対決の解説を始めている。
彼ら的には大真面目なのだろうが、一昔前の少年漫画のような呑気なやり取りを見て、ブラダマンテ――司藤アイは言い知れぬ疲労感がどっとのしかかってくるのを、はっきりと自覚したのだった。
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
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