104 / 197
第6章 アストルフォ月へ行く
19 黒崎八式vsブラダマンテ・後編★
しおりを挟む
司藤アイの魂を救うため、黒崎八式はブラダマンテと一騎打ちする事となった。
二人とも同時に両刃剣を抜き放った後――互いにじりじりと間合いを詰める。
原典においても、ロジェロとブラダマンテは終盤で一騎打ちをする場面がある。
もっともそれは、ブラダマンテと結婚するための戦いである。彼女は「自分より強い男でなければ認めない」と言い出し、結果として身分を隠したロジェロと戦う羽目になるのだった。
(ロジェロからしたら、ブラダマンテをうっかり殺す訳にはいかなかったからな。
丸一日、彼女の攻撃をかわし続ける持久戦しかなかったってのも、分からなくもねえ)
何とも辛抱強い話であるが、そのせいかロジェロは守戦に徹した戦い方を得意としている。
守りを固めて、敵に打ち込ませるだけ打ち込ませ――疲れて隙が出来た所を反撃するには、うってつけの戦術である。
しかしロジェロは、剣のみを携え、所有していた円形楯は放り投げた。
「……盾は使わないのか?」
「ああ。コイツは『一騎打ちには』不向きだからな」
「そうか。ならばわたしも盾は使わん。剣のみで立ち会おう」
お互い剣を構えたまま、静かな睨み合いが続く。
「どうした黒崎殿。来ないのなら――こちらから行くぞ」
ブラダマンテは己の間合いを察したのか、突如両刃剣の刃の部分の両端を持ち、構えながら突進してきた。
急に踏み込まれ、黒崎は魔剣ベリサルダの刃を合わせるのがやっとだった。
「ぐッ……!」
「ふん。どうやらきみは、こんな両刃剣の扱い方は知らぬと見えるな」
単純な力比べにおいては、男性である黒崎に分がある。
ブラダマンテとて並の騎士よりは優れた腕力の持ち主であるが、今の黒崎は騎士ロジェロとしての力強さも併せ持っている。まともにやり合っては男女の筋力差で力負けしてしまうだろう。
しかし今の鍔迫り合いにも似た状態では、刃の部分を両手で持つブラダマンテが優勢であった。
黒崎は魔剣の柄を両手で握ったまま。体勢の優劣から押し込まれてしまう。
(この剣の使い方って確か、甲冑が発達し始めた頃に編み出されたヤツだっけか?
分厚い金属鎧を両刃剣で切り裂くのは困難だから、短小槍のように構えて相手の剣をねじ伏せる使い方がメインになったって聞いた事があるな……!
この時代に成立してた戦術とは考えにくい。なんでこんな技を知ってるんだよ、この女騎士……!)
このままでは引き倒され、そのままトドメを刺されてしまう。
黒崎はタイミングを見計らい、とっさに身体を引いた。不意に重心をずらされ、さしものブラダマンテもたたらを踏む。
その隙に黒崎は女騎士の腹に蹴りを入れつつ距離を取り、体勢を立て直した。
「ほう……押し勝てると思ったのだがな。意外とやる」
「抜かせ! アンタだってバランス崩されてからの蹴りを喰らったクセに、涼しい顔でいなしやがって……!」
黒崎は冷や汗をかきつつも、剣を構え直して防御を固める。
「あくまで自分からは手を出さないつもりか。舐められたものだ。
だが今の手が躱された以上、力比べをこれ以上続けるのはこちらに分が悪いな――ならば」
ブラダマンテはニヤリと笑い、両刃剣を本来あるべき柄を握る構えに戻した。
「――わたしが得意とする剣技にて、存分にもてなそう!」
騎士が基本動作として行う、剣による礼の構えから――ブラダマンテの斬撃が、瞬時に、だが猛然と黒崎に降り注ぐ!
「う……おぉッ!?」
凄まじい斬り込み。絶え間なき連撃。何より突きの引き手の速さは、隙が少なく即座に次の攻撃に移る事ができる。
スピードを売りにしたブラダマンテの技は、黒崎とて幾度か目の当たりにした筈だが――こうして実際に相手取ると、きわめて厄介な剣術だと痛感する。
(最低限の動きで、致命になる攻撃だけを躱すしかねえ……!
女騎士の斬撃は確かに速いが、その分大半の攻撃はフェイントで軽い。
よーく観察すれば、どの一撃でこっちを仕留めにかかっているか、見極められる筈だ……!)
全ての突きには対処しきれない。黒崎もまた鎖帷子で武装している以上、身軽なブラダマンテ以上に動くのは不可能だ。
魔女の島で司藤アイと別れた直後の黒崎ならば、到底見切れる攻撃ではなかっただろう。
しかしアストルフォと共に各地を旅し、冒険や一騎打ち、馬上槍試合等の修羅場を幾度もくぐり抜けた結果。経験を積み、騎士ロジェロとしての潜在能力をかなりの部分、引き出せるまでに成長していた。
黒崎は見据える。ブラダマンテの素早い剣筋を。恐怖に屈せず、その切っ先から片時も目を逸らさない。
鎧や身体に細かい傷が増えていくが、彼の瞳に燃える闘志の灯は全く衰えを見せなかった。
(ほう……ヘタレな男だと思っていたが、なかなかどうして!
そこらの騎士であれば、ここまで劣勢に立たされれば戦意を喪失してしまいそうなものだが。
この目はまだ勝負を諦めていない。ふふッ……なかなかいいな。
ゾクゾクするよ、その勝利に貪欲な視線ッ!)
久しく忘れかけていた、ブラダマンテの中に眠る騎士の血が、強者を欲する衝動が、沸々と滾ってきた。
相手がどのような反撃を狙っているか。気になる。自分の磨き抜かれた剣技をも上回るのか。気になる。百戦錬磨の女騎士ブラダマンテを真正面から打ち負かす事のできる勇者なのか。とても気になる!
「おおッッ!!」
激しい金属音が響き渡る。猛攻に黒崎がひるんだのを見て、ブラダマンテは必殺の一撃を放った!
(来た! ここだッ!)
黒崎はロジェロの卓抜した動体視力を用いて、ブラダマンテの動きに大きく力が入る瞬間を見逃さなかった。一瞬ひるんだように見えたのは「誘い」だった。魔剣ベリサルダを交差するように繰り出し、彼女の突きの軌道を僅かに逸らしたのだ。
「!?」
「貰ったぜ!」
すかさず黒崎は手甲を利用し、ブラダマンテの右手を強打した。彼女の両刃剣は宙を舞っていた。
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
《 作者落書き・その6 》
黒崎八式。場所は多分、魔女の島のどっか。
二人とも同時に両刃剣を抜き放った後――互いにじりじりと間合いを詰める。
原典においても、ロジェロとブラダマンテは終盤で一騎打ちをする場面がある。
もっともそれは、ブラダマンテと結婚するための戦いである。彼女は「自分より強い男でなければ認めない」と言い出し、結果として身分を隠したロジェロと戦う羽目になるのだった。
(ロジェロからしたら、ブラダマンテをうっかり殺す訳にはいかなかったからな。
丸一日、彼女の攻撃をかわし続ける持久戦しかなかったってのも、分からなくもねえ)
何とも辛抱強い話であるが、そのせいかロジェロは守戦に徹した戦い方を得意としている。
守りを固めて、敵に打ち込ませるだけ打ち込ませ――疲れて隙が出来た所を反撃するには、うってつけの戦術である。
しかしロジェロは、剣のみを携え、所有していた円形楯は放り投げた。
「……盾は使わないのか?」
「ああ。コイツは『一騎打ちには』不向きだからな」
「そうか。ならばわたしも盾は使わん。剣のみで立ち会おう」
お互い剣を構えたまま、静かな睨み合いが続く。
「どうした黒崎殿。来ないのなら――こちらから行くぞ」
ブラダマンテは己の間合いを察したのか、突如両刃剣の刃の部分の両端を持ち、構えながら突進してきた。
急に踏み込まれ、黒崎は魔剣ベリサルダの刃を合わせるのがやっとだった。
「ぐッ……!」
「ふん。どうやらきみは、こんな両刃剣の扱い方は知らぬと見えるな」
単純な力比べにおいては、男性である黒崎に分がある。
ブラダマンテとて並の騎士よりは優れた腕力の持ち主であるが、今の黒崎は騎士ロジェロとしての力強さも併せ持っている。まともにやり合っては男女の筋力差で力負けしてしまうだろう。
しかし今の鍔迫り合いにも似た状態では、刃の部分を両手で持つブラダマンテが優勢であった。
黒崎は魔剣の柄を両手で握ったまま。体勢の優劣から押し込まれてしまう。
(この剣の使い方って確か、甲冑が発達し始めた頃に編み出されたヤツだっけか?
分厚い金属鎧を両刃剣で切り裂くのは困難だから、短小槍のように構えて相手の剣をねじ伏せる使い方がメインになったって聞いた事があるな……!
この時代に成立してた戦術とは考えにくい。なんでこんな技を知ってるんだよ、この女騎士……!)
このままでは引き倒され、そのままトドメを刺されてしまう。
黒崎はタイミングを見計らい、とっさに身体を引いた。不意に重心をずらされ、さしものブラダマンテもたたらを踏む。
その隙に黒崎は女騎士の腹に蹴りを入れつつ距離を取り、体勢を立て直した。
「ほう……押し勝てると思ったのだがな。意外とやる」
「抜かせ! アンタだってバランス崩されてからの蹴りを喰らったクセに、涼しい顔でいなしやがって……!」
黒崎は冷や汗をかきつつも、剣を構え直して防御を固める。
「あくまで自分からは手を出さないつもりか。舐められたものだ。
だが今の手が躱された以上、力比べをこれ以上続けるのはこちらに分が悪いな――ならば」
ブラダマンテはニヤリと笑い、両刃剣を本来あるべき柄を握る構えに戻した。
「――わたしが得意とする剣技にて、存分にもてなそう!」
騎士が基本動作として行う、剣による礼の構えから――ブラダマンテの斬撃が、瞬時に、だが猛然と黒崎に降り注ぐ!
「う……おぉッ!?」
凄まじい斬り込み。絶え間なき連撃。何より突きの引き手の速さは、隙が少なく即座に次の攻撃に移る事ができる。
スピードを売りにしたブラダマンテの技は、黒崎とて幾度か目の当たりにした筈だが――こうして実際に相手取ると、きわめて厄介な剣術だと痛感する。
(最低限の動きで、致命になる攻撃だけを躱すしかねえ……!
女騎士の斬撃は確かに速いが、その分大半の攻撃はフェイントで軽い。
よーく観察すれば、どの一撃でこっちを仕留めにかかっているか、見極められる筈だ……!)
全ての突きには対処しきれない。黒崎もまた鎖帷子で武装している以上、身軽なブラダマンテ以上に動くのは不可能だ。
魔女の島で司藤アイと別れた直後の黒崎ならば、到底見切れる攻撃ではなかっただろう。
しかしアストルフォと共に各地を旅し、冒険や一騎打ち、馬上槍試合等の修羅場を幾度もくぐり抜けた結果。経験を積み、騎士ロジェロとしての潜在能力をかなりの部分、引き出せるまでに成長していた。
黒崎は見据える。ブラダマンテの素早い剣筋を。恐怖に屈せず、その切っ先から片時も目を逸らさない。
鎧や身体に細かい傷が増えていくが、彼の瞳に燃える闘志の灯は全く衰えを見せなかった。
(ほう……ヘタレな男だと思っていたが、なかなかどうして!
そこらの騎士であれば、ここまで劣勢に立たされれば戦意を喪失してしまいそうなものだが。
この目はまだ勝負を諦めていない。ふふッ……なかなかいいな。
ゾクゾクするよ、その勝利に貪欲な視線ッ!)
久しく忘れかけていた、ブラダマンテの中に眠る騎士の血が、強者を欲する衝動が、沸々と滾ってきた。
相手がどのような反撃を狙っているか。気になる。自分の磨き抜かれた剣技をも上回るのか。気になる。百戦錬磨の女騎士ブラダマンテを真正面から打ち負かす事のできる勇者なのか。とても気になる!
「おおッッ!!」
激しい金属音が響き渡る。猛攻に黒崎がひるんだのを見て、ブラダマンテは必殺の一撃を放った!
(来た! ここだッ!)
黒崎はロジェロの卓抜した動体視力を用いて、ブラダマンテの動きに大きく力が入る瞬間を見逃さなかった。一瞬ひるんだように見えたのは「誘い」だった。魔剣ベリサルダを交差するように繰り出し、彼女の突きの軌道を僅かに逸らしたのだ。
「!?」
「貰ったぜ!」
すかさず黒崎は手甲を利用し、ブラダマンテの右手を強打した。彼女の両刃剣は宙を舞っていた。
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
《 作者落書き・その6 》
黒崎八式。場所は多分、魔女の島のどっか。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
悪役令嬢が攻略対象ではないオレに夢中なのだが?!
naomikoryo
ファンタジー
【★♪★♪★♪★本当に完結!!読んでくれた皆さん、ありがとうございます★♪★♪★♪★】
気づけば異世界、しかも「ただの数学教師」になってもうた――。
大阪生まれ大阪育ち、関西弁まるだしの元高校教師カイは、偶然助けた学園長の口利きで王立魔法学園の臨時教師に。
魔方陣を数式で解きほぐし、強大な魔法を片っ端から「授業」で説明してしまう彼の授業は、生徒たちにとって革命そのものだった。
しかし、なぜか公爵令嬢ルーティアに追いかけ回され、
気づけば「奥様気取り」で世話を焼かれ、学園も学園長も黙認状態。
王子やヒロイン候補も巻き込み、王国全体を揺るがす大事件に次々と遭遇していくカイ。
「ワイはただ、教師やりたいだけやのに!」
異世界で数学教師が無自覚にチートを発揮し、
悪役令嬢と繰り広げる夫婦漫才のような恋模様と、国家規模のトラブルに振り回される物語。
笑いとバトルと甘々が詰まった異世界ラブコメ×ファンタジー!
【モブ魂】~ゲームの下っ端ザコキャラに転生したオレ、知識チートで無双したらハーレムできました~なお、妹は激怒している模様
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
よくゲームとかで敵を回復するうざい敵キャラっているだろ?
――――それ、オレなんだわ……。
昔流行ったゲーム『魔剣伝説』の中で、悪事を働く辺境伯の息子……の取り巻きの一人に転生してしまったオレ。
そんなオレには、病に侵された双子の妹がいた。
妹を死なせないために、オレがとった秘策とは――――。
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
