150 / 197
第8章 ランペドゥーサ島の決戦
4 スペイン最強の騎士、フェロー
しおりを挟む
三対三の決闘――原典とはメンバーが随分違うが、司藤アイ達が迷い込んだこの魔本世界においても、それは発生した。
心地良い陽光とそよ風が吹き、透き通るような美しい海に囲まれた――イタリア最南端の島・ランペドゥーサ。最南端すぎてぶっちゃけ北アフリカからの方が近いのは内緒だ。
余談だが北に位置する地中海最大の島・シチリアはこの当時、東ローマ帝国領である。
「このフェローの名を聞いても物怖じせず、決闘に参戦するその意気や良し!」
巨漢の髭面男――スペイン最強の騎士フェローは、褐色の巨馬に跨り、並みの男三人分の筋力は要るであろう巨大な戦槍を構えた。
彼はオルランドと同様、いかなる刃物にも傷つかない鋼鉄の肉体を持つとされる英雄である。
「あー、フェロー? 一応この決闘、皆で一斉に戦っていい形式だから」
アグラマンから声がかかる。
「勝ち抜き戦とかじゃないわよ? アタシもまだ武器とか準備してないし、そんな慌てなくても――」
「心配ご無用! 我が大王よ!」フェローは濁声でカラカラと笑って返した。
「先の戦も我が辣腕、存分に振るう機会がなく……俺も欲求不満だったのだ!
宿敵オルランドがここにいないのは残念だが、三対一なら丁度良いハンデとなるだろう!
貴様ら全員、まとめてかかってくるがいい! このフェローひとりで存分に相手して見せようぞ!」
「ちっ。完全にこっちをナメてやがるな、フェローの奴」
ロジェロ――黒崎八式は舌打ちした。実力を侮られたのが不満なのではない。
ここまで挑発的な態度を取られてしまうと、確実に黙ってはいられない人物が、こちらにはいるのだ。
「大した自信だな、フェロー殿!
よかろう、ならばこちらも我が全力を以て応えようではないか!」
マルフィサは心底嬉しそうに、巨大な黒馬アルファナに跨り――フェローの宣戦を受けて立つべく、戦槍を同じく構えた。
もともと戦いを希求する余り、実力ある三人の王をこの手で捕える、という誓いを立てたほどの女傑である。
「ロジェロ兄さんもブラダマンテも、手出し一切無用!
いかなスペイン一の強豪といえど、このマルフィサ逃げも隠れもせん!
いざ尋常に勝負だッ!」
予想通り過ぎる展開に、ロジェロもブラダマンテも肩をすくめた。
ロジェロにとって生き別れの妹ではあるが、こうなってはもう止めようがない。
「あ~~~~……こいつらホント、人の話ちっとも聞かないわねェ」
アグラマンは呆れ声を上げたが、やがて諦めたのか……ソブリノに後を任せ、己の天幕に一旦引っ込んだ。決闘前の装備の準備など、色々とあるのだろう。
「ほう……マルフィサ。そなたがあのインドの王女マルフィサなのか」
フェローは感心した声を上げた。
「同じサラセンの軍人として、そなたの武勇は聞き及んでいるぞ。
相手にとって不足なし――!?」
スペイン最強の騎士の言葉と動きが突如、止まった。
丁度マルフィサが不死鳥の兜の目庇を上げ、目元が露になっていたのである。
「……どうしたフェロー殿」
「…………ふつく、しい…………」
「……? 何をボーッとしている。さっきまでの威勢はどうした?
来ないのなら、こちらから行くぞ!」
「…………お、おう…………」
マルフィサが馬を走らせるのに合わせ、フェローも同じく馬を駆る、が……
先刻までと異なり、その動きには気合も覇気も全く感じられない。
「……ねえ黒崎。あのフェローって人、何か様子おかしくない?」
ブラダマンテ――司藤アイは怪訝に思ったのか、こっそり耳打ちしてきた。
黒崎も何となく事態の異常さを察してはいたが――彼が何か口を開く前に、もう戦いは始まり……そして終わっていた。
雄叫びと共にマルフィサが突き出した槍の一撃に、スペイン最強の騎士は為す術もなく突き倒され――無様に地面に転がっていたのだ。
辺りに漂う、気まずい沈黙。決闘の参加者はおろか、双方の従者たちですら何を言うべきかも判らず硬直している。
一番驚いているのは、全く手ごたえもなく勝利してしまったマルフィサ自身なのかもしれない。
当のフェローはといえば、激しく落馬したにも関わらず――持ち前の鋼鉄の肉体のためか、かすり傷ひとつ負っていない。
ただ幸せそうな表情のまま、うわごとをブツクサ呟いていた。
「なんと麗しき瞳と美しく健康的な肌であろうか……斯様なマラク(註:イスラム教圏で天使の意)の如き女人が世に存在したとは……!
このフェロー、槍を交える前からすでに敗北していた……あの素晴らしい瞳が、我が心を射抜いてしまったのだ……!」
スペイン最強の騎士フェロー。彼は美姫アンジェリカが初登場した御前試合で、彼女の弟を打ち破り求婚したものの――その見た目からすげなくお断りされ、逃亡されたという経験を持つ。
鍛え抜かれた鋼の肉体と絶倫の武勇を以て、最強騎士オルランドとも互角の戦いを繰り広げるほどの猛者であるが……実は見目麗しい女性にとことん弱かった。
「ええい、何だ今のへっぴり腰はッ! 貴様それでもスペイン一の騎士かァ!?」
治まらないのはマルフィサである。こみ上げる怒りを隠そうともせず、仰向けに倒れたままのフェローを足蹴にした。
「気に入らんぞ! やり直しを要求する!
こんなふざけた戦いを我が誉れなどと、言える訳がないだろうッ!」
「ああッ……特に痛くないけど……美女に足蹴にされる屈辱……癖になりそうだッ……!」
目も当てられない程、緊張とは無縁の空気が蔓延し――フェローは彼の従者が、マルフィサはロジェロがそれぞれ戦場から引っ張り出し、無理矢理に退場させた。
「…………えぇえ…………」
ブラダマンテが呆れ果てたのは言うまでもない。
**********
しばらくして、天幕に引っ込んだアグラマン大王が外を見やり、呑気そうな声を上げた。
「……あら? フェローの奴もしかして、もう負けちゃったの?」
「はい、大王様。敵方のインド王女マルフィサ殿、卓抜した武勇にてフェロー殿を下しました故」
一部始終をハッキリ見ていた筈なのに、老将ソブリノは顔色ひとつ変えず、事実のみを報告した。ある意味肝が据わっている。
「まァいいわ。気を取り直して第二ラウンドと行きましょうか――」
天幕から現れた、完全武装のアグラマンの偉容に――ブラダマンテとロジェロは思わず息を飲んだ。
アフリカ大王は白馬に跨り――なんと両の手に一本ずつ槍を携えていた。二刀流ならぬ二槍流、という奴である。
心地良い陽光とそよ風が吹き、透き通るような美しい海に囲まれた――イタリア最南端の島・ランペドゥーサ。最南端すぎてぶっちゃけ北アフリカからの方が近いのは内緒だ。
余談だが北に位置する地中海最大の島・シチリアはこの当時、東ローマ帝国領である。
「このフェローの名を聞いても物怖じせず、決闘に参戦するその意気や良し!」
巨漢の髭面男――スペイン最強の騎士フェローは、褐色の巨馬に跨り、並みの男三人分の筋力は要るであろう巨大な戦槍を構えた。
彼はオルランドと同様、いかなる刃物にも傷つかない鋼鉄の肉体を持つとされる英雄である。
「あー、フェロー? 一応この決闘、皆で一斉に戦っていい形式だから」
アグラマンから声がかかる。
「勝ち抜き戦とかじゃないわよ? アタシもまだ武器とか準備してないし、そんな慌てなくても――」
「心配ご無用! 我が大王よ!」フェローは濁声でカラカラと笑って返した。
「先の戦も我が辣腕、存分に振るう機会がなく……俺も欲求不満だったのだ!
宿敵オルランドがここにいないのは残念だが、三対一なら丁度良いハンデとなるだろう!
貴様ら全員、まとめてかかってくるがいい! このフェローひとりで存分に相手して見せようぞ!」
「ちっ。完全にこっちをナメてやがるな、フェローの奴」
ロジェロ――黒崎八式は舌打ちした。実力を侮られたのが不満なのではない。
ここまで挑発的な態度を取られてしまうと、確実に黙ってはいられない人物が、こちらにはいるのだ。
「大した自信だな、フェロー殿!
よかろう、ならばこちらも我が全力を以て応えようではないか!」
マルフィサは心底嬉しそうに、巨大な黒馬アルファナに跨り――フェローの宣戦を受けて立つべく、戦槍を同じく構えた。
もともと戦いを希求する余り、実力ある三人の王をこの手で捕える、という誓いを立てたほどの女傑である。
「ロジェロ兄さんもブラダマンテも、手出し一切無用!
いかなスペイン一の強豪といえど、このマルフィサ逃げも隠れもせん!
いざ尋常に勝負だッ!」
予想通り過ぎる展開に、ロジェロもブラダマンテも肩をすくめた。
ロジェロにとって生き別れの妹ではあるが、こうなってはもう止めようがない。
「あ~~~~……こいつらホント、人の話ちっとも聞かないわねェ」
アグラマンは呆れ声を上げたが、やがて諦めたのか……ソブリノに後を任せ、己の天幕に一旦引っ込んだ。決闘前の装備の準備など、色々とあるのだろう。
「ほう……マルフィサ。そなたがあのインドの王女マルフィサなのか」
フェローは感心した声を上げた。
「同じサラセンの軍人として、そなたの武勇は聞き及んでいるぞ。
相手にとって不足なし――!?」
スペイン最強の騎士の言葉と動きが突如、止まった。
丁度マルフィサが不死鳥の兜の目庇を上げ、目元が露になっていたのである。
「……どうしたフェロー殿」
「…………ふつく、しい…………」
「……? 何をボーッとしている。さっきまでの威勢はどうした?
来ないのなら、こちらから行くぞ!」
「…………お、おう…………」
マルフィサが馬を走らせるのに合わせ、フェローも同じく馬を駆る、が……
先刻までと異なり、その動きには気合も覇気も全く感じられない。
「……ねえ黒崎。あのフェローって人、何か様子おかしくない?」
ブラダマンテ――司藤アイは怪訝に思ったのか、こっそり耳打ちしてきた。
黒崎も何となく事態の異常さを察してはいたが――彼が何か口を開く前に、もう戦いは始まり……そして終わっていた。
雄叫びと共にマルフィサが突き出した槍の一撃に、スペイン最強の騎士は為す術もなく突き倒され――無様に地面に転がっていたのだ。
辺りに漂う、気まずい沈黙。決闘の参加者はおろか、双方の従者たちですら何を言うべきかも判らず硬直している。
一番驚いているのは、全く手ごたえもなく勝利してしまったマルフィサ自身なのかもしれない。
当のフェローはといえば、激しく落馬したにも関わらず――持ち前の鋼鉄の肉体のためか、かすり傷ひとつ負っていない。
ただ幸せそうな表情のまま、うわごとをブツクサ呟いていた。
「なんと麗しき瞳と美しく健康的な肌であろうか……斯様なマラク(註:イスラム教圏で天使の意)の如き女人が世に存在したとは……!
このフェロー、槍を交える前からすでに敗北していた……あの素晴らしい瞳が、我が心を射抜いてしまったのだ……!」
スペイン最強の騎士フェロー。彼は美姫アンジェリカが初登場した御前試合で、彼女の弟を打ち破り求婚したものの――その見た目からすげなくお断りされ、逃亡されたという経験を持つ。
鍛え抜かれた鋼の肉体と絶倫の武勇を以て、最強騎士オルランドとも互角の戦いを繰り広げるほどの猛者であるが……実は見目麗しい女性にとことん弱かった。
「ええい、何だ今のへっぴり腰はッ! 貴様それでもスペイン一の騎士かァ!?」
治まらないのはマルフィサである。こみ上げる怒りを隠そうともせず、仰向けに倒れたままのフェローを足蹴にした。
「気に入らんぞ! やり直しを要求する!
こんなふざけた戦いを我が誉れなどと、言える訳がないだろうッ!」
「ああッ……特に痛くないけど……美女に足蹴にされる屈辱……癖になりそうだッ……!」
目も当てられない程、緊張とは無縁の空気が蔓延し――フェローは彼の従者が、マルフィサはロジェロがそれぞれ戦場から引っ張り出し、無理矢理に退場させた。
「…………えぇえ…………」
ブラダマンテが呆れ果てたのは言うまでもない。
**********
しばらくして、天幕に引っ込んだアグラマン大王が外を見やり、呑気そうな声を上げた。
「……あら? フェローの奴もしかして、もう負けちゃったの?」
「はい、大王様。敵方のインド王女マルフィサ殿、卓抜した武勇にてフェロー殿を下しました故」
一部始終をハッキリ見ていた筈なのに、老将ソブリノは顔色ひとつ変えず、事実のみを報告した。ある意味肝が据わっている。
「まァいいわ。気を取り直して第二ラウンドと行きましょうか――」
天幕から現れた、完全武装のアグラマンの偉容に――ブラダマンテとロジェロは思わず息を飲んだ。
アフリカ大王は白馬に跨り――なんと両の手に一本ずつ槍を携えていた。二刀流ならぬ二槍流、という奴である。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令嬢が攻略対象ではないオレに夢中なのだが?!
naomikoryo
ファンタジー
【★♪★♪★♪★本当に完結!!読んでくれた皆さん、ありがとうございます★♪★♪★♪★】
気づけば異世界、しかも「ただの数学教師」になってもうた――。
大阪生まれ大阪育ち、関西弁まるだしの元高校教師カイは、偶然助けた学園長の口利きで王立魔法学園の臨時教師に。
魔方陣を数式で解きほぐし、強大な魔法を片っ端から「授業」で説明してしまう彼の授業は、生徒たちにとって革命そのものだった。
しかし、なぜか公爵令嬢ルーティアに追いかけ回され、
気づけば「奥様気取り」で世話を焼かれ、学園も学園長も黙認状態。
王子やヒロイン候補も巻き込み、王国全体を揺るがす大事件に次々と遭遇していくカイ。
「ワイはただ、教師やりたいだけやのに!」
異世界で数学教師が無自覚にチートを発揮し、
悪役令嬢と繰り広げる夫婦漫才のような恋模様と、国家規模のトラブルに振り回される物語。
笑いとバトルと甘々が詰まった異世界ラブコメ×ファンタジー!
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる