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2017年 夏
2017年 夏
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今日も暑い。
起きた瞬間から、体にまとわりつく暑い空気がやる気をなくさせる。
はぁ、起きなきゃ…
早いものでもう結婚して2年が経った。
燃えるような恋愛ではなかったけれど、誰よりも私を理解してくれて受け止めてくれる、温かい人。私はそんな光輝を選んだ。何不自由なく暮らし、私のことを愛してくれて、とても幸せ。周りからも、優しくて素敵な旦那さんだね、と褒められるし羨ましがられる。
勢いをつけて、ベッドから起き上がり朝食の支度をする。
光輝は朝からたくさん食べるのが苦手だから、朝は軽めに。
トーストとヨーグルト、フルーツを並べたところで彼を起こしに行って…
変わりばえのしない1日が、また始まる。
「ごめん!間に合わない!もう行くね!」
まだ一口二口しか食べていないのに、光輝は席を立って走っていく。
「え!最近いつもじゃん!もっと早く起きてくれれば食べれるのに。体のためにもきちんと朝から食べた方がいいんだよ!だって……」
ブツブツ言っている私を振り切って、光輝はあっという間にバックを持って、靴を履き始めた。
「ごめんごめん。はい、いってくるね!」
結婚してから1日も欠かしたことないキスをして、彼は出て行った。
「なんか、業務的だなぁ」
残った朝食を片付けながら、朝のニュースを見る。
「やっば!!!!もう行かないと!」
結婚してからも、私達は共働き。
それぞれがなるだけ自立して、お互いのペースを大切にしようね、と決めた。
バタバタと走り回り、20分たらずで家を出ようとすると
「待って待って、雨じゃん!でも時間ない!走ろう!!!」
電車に飛び乗ると、その雨はさらに強くなってきた。帰りは傘買わなきゃなぁ…
電車に揺られながら、雨の音と朝の気だるい雰囲気を感じていると、スマホが鳴った。
ブーブーブー
ロックを解除し、画面に表示された名前を見る。その文字を見るだけで、いつも、嫌でも、あの頃を思い出す。
起きた瞬間から、体にまとわりつく暑い空気がやる気をなくさせる。
はぁ、起きなきゃ…
早いものでもう結婚して2年が経った。
燃えるような恋愛ではなかったけれど、誰よりも私を理解してくれて受け止めてくれる、温かい人。私はそんな光輝を選んだ。何不自由なく暮らし、私のことを愛してくれて、とても幸せ。周りからも、優しくて素敵な旦那さんだね、と褒められるし羨ましがられる。
勢いをつけて、ベッドから起き上がり朝食の支度をする。
光輝は朝からたくさん食べるのが苦手だから、朝は軽めに。
トーストとヨーグルト、フルーツを並べたところで彼を起こしに行って…
変わりばえのしない1日が、また始まる。
「ごめん!間に合わない!もう行くね!」
まだ一口二口しか食べていないのに、光輝は席を立って走っていく。
「え!最近いつもじゃん!もっと早く起きてくれれば食べれるのに。体のためにもきちんと朝から食べた方がいいんだよ!だって……」
ブツブツ言っている私を振り切って、光輝はあっという間にバックを持って、靴を履き始めた。
「ごめんごめん。はい、いってくるね!」
結婚してから1日も欠かしたことないキスをして、彼は出て行った。
「なんか、業務的だなぁ」
残った朝食を片付けながら、朝のニュースを見る。
「やっば!!!!もう行かないと!」
結婚してからも、私達は共働き。
それぞれがなるだけ自立して、お互いのペースを大切にしようね、と決めた。
バタバタと走り回り、20分たらずで家を出ようとすると
「待って待って、雨じゃん!でも時間ない!走ろう!!!」
電車に飛び乗ると、その雨はさらに強くなってきた。帰りは傘買わなきゃなぁ…
電車に揺られながら、雨の音と朝の気だるい雰囲気を感じていると、スマホが鳴った。
ブーブーブー
ロックを解除し、画面に表示された名前を見る。その文字を見るだけで、いつも、嫌でも、あの頃を思い出す。
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