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8.リハビリ
リハビリ②
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「さくらちゃん、着いたよ。この中へ入れば、リハビリセンターの人が出迎えてくれるからね」
「……はい」
「じゃあ、私はナースステーションに戻るね。終わったら、自分の病室に一人で戻って来れるよね?」
「……一応」
わたしは適当に看護師さんに返事をして、看護師さんはナースステーションへ戻って行った。
看護師さんがわたしの視界から見えなくなってから、わたしはリハビリセンターの中へゆっくり入った。
「……こんにちはー」
本当は挨拶なんてしたくなかったけど、『挨拶が出来ないのは、最低の人間だ』と小さい時から教えられていたから、小さい声だけど挨拶した。
小さな声で挨拶したのに、わたしが挨拶すると、すぐに筋肉マッチョのお兄さんがわたしの前に来た。
理学療法士の人だった。
「はい、こんにちは!
君が今日からリハビリを受けるさくらちゃんだね?」
「はい、そうです……」
「今日から一緒にリハビリ頑張ろうねっ。よろしくっ!」
「……よろしくお願いします」
理学療法士さんがわたしの前に右手を出したので、わたしも右手を出して理学療法士さんと握手した。
「………」
わたしと右手で握手をすると、理学療法士さんはさっきまでニコニコしてたのに、急に真剣な顔つきになった。
わたしと握手している右手を離してくれない。
一体、どうしたんだろう……?
もしかして、本当は嫌だったのにわたしと握手した、とか……?
理学療法士さんは、黙って握手している右手を見ている。
わたしは不安になってきた。
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「さくらちゃん、着いたよ。この中へ入れば、リハビリセンターの人が出迎えてくれるからね」
「……はい」
「じゃあ、私はナースステーションに戻るね。終わったら、自分の病室に一人で戻って来れるよね?」
「……一応」
わたしは適当に看護師さんに返事をして、看護師さんはナースステーションへ戻って行った。
看護師さんがわたしの視界から見えなくなってから、わたしはリハビリセンターの中へゆっくり入った。
「……こんにちはー」
本当は挨拶なんてしたくなかったけど、『挨拶が出来ないのは、最低の人間だ』と小さい時から教えられていたから、小さい声だけど挨拶した。
小さな声で挨拶したのに、わたしが挨拶すると、すぐに筋肉マッチョのお兄さんがわたしの前に来た。
理学療法士の人だった。
「はい、こんにちは!
君が今日からリハビリを受けるさくらちゃんだね?」
「はい、そうです……」
「今日から一緒にリハビリ頑張ろうねっ。よろしくっ!」
「……よろしくお願いします」
理学療法士さんがわたしの前に右手を出したので、わたしも右手を出して理学療法士さんと握手した。
「………」
わたしと右手で握手をすると、理学療法士さんはさっきまでニコニコしてたのに、急に真剣な顔つきになった。
わたしと握手している右手を離してくれない。
一体、どうしたんだろう……?
もしかして、本当は嫌だったのにわたしと握手した、とか……?
理学療法士さんは、黙って握手している右手を見ている。
わたしは不安になってきた。
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