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16.2月21日

2月21日②

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 医師との話が終わった後……。

 プルルル……プルルル……

『はい、もしも……』
「お母さんっ!!!!」
『……さくら?』

 わたしは病院の公衆電話まで走って、おじいちゃん家…お母さんの実家に電話をかけた。

「お母さん、わたし―――退院できるって!」
『いつ?』
「明後日の―――02月23日っ!!!!」
『そう』
「……あれ、驚かないの?」
『驚いてほしいの?』
「いや、お母さん。リアクション薄くない……?」
『普通でしょ?』
「喜ばないの?」
『うん。用件終わったんなら、切るよ』
「え、ちょっ……!?」

 ガチャッ
 ツー……ツー……

「………。えぇーっ!?」

 わたしの返事も聞かずにお母さんは電話を切った。
 声からして、お母さんは怒ってはなかったと思うけど……。
 何か……呆気ないなぁ……。
 お母さんよ。
 ちょっとくらい、驚いたり喜んでくれても良いのに……。
 しばらくわたしは、音が鳴り止んだ公衆電話を見つめていた。

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