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85話 幕間 あんやく 2
しおりを挟むディメンティーナとマルティアルの会議は続いている。
「では先ほどから何度か話に出ている4つ目、
【授職の儀にて、リルトさん専用職業"時空の使徒"を授ける】です。
話に出ていたように、【D・S】に横入りされてしまいましたから、失敗です」
「もー!ホントに頑張って作ったのに!」
「そうですね、これは私も想定外でした。
それに何と言っても残念なのは、これと教会、どちらも失敗してしまった事で、リルトさんを"使徒"認定して教会勢力に守らせつつ、世界中の注目を集める、という計画が頓挫してしまった事です」
「そうですよ、リルトが、
「目立って使いっパシリにされたくない」
とか、
「ペコペコ頭下げたくない」
っていうから、
「目立つけど敬われるポジション」
を考えたのに…」
「そうですね…でも最初にも言いましたが、この"運命干渉"はあくまでも2分の1の確率です。
成果にこだわり過ぎるのも良くないですよ」
「…そうですね。
くよくよしてても何も進みません。
じゃあ次!お願いします!」
「はい、では5つ目、
【職業"錬金術師"を神造魔道具により、【創造錬金術師】にクラスアップさせる】
です。
これは文句なく成功です」
「これは私も最初から自信がありました。
リルトは目端が利きますから、下手したら"運命干渉"しなくても見つけてましたよ」
「そうですね、では最後の6つ目、
【特別な精霊獣を使役させる】
です。
これも成功です」
「これも成功すると思ってました。
あの町から出るなら王都に向かう北の街道ですから、遭遇地点の読みもバッチリです!
だけど…あの精霊獣、やけにリルトにだけ懐いてませんか?」
「そうですね。
まぁ、まだ要経過観察ですね」
「それにしても…こうして総括すると、ハッキリと結果が分かれてますね」
「はい。
やっぱりマルテ先輩も気づいてましたよね」
「はい。
こうもハッキリと【いきなり強くなる】という成果があるものだけ全て失敗するとは…」
「"神力"のせいですかね? "加護"も"時空の使徒"も神力が使えるじゃないですか、それが干渉したとか?」
「いえ、"創造錬金術師"も神力は使えますよ?」
「あ、そうだった、じゃあ違うか。
…まぁ確かにリルトは、
「いきなり強いなんて面白くない」
とは言ってましたから…意思の力?」
「人間の意志の力は侮れないですから、しかもリルトさんは神力を持つ者ですしね」
「あー"1つ目"かぁ。
結局自分で仕掛けて自滅した感じなんですね」
「この"仕掛けられた偶然"は、色々な要素が絡み合ってますから。
成功したモノの力で他の確率が変動してしまうのは、しょうがないですよ」
「ですね~」
「さて、これで"最高神様"から頂いたサポート権は使いきりました。
ここからはリルトさんの能力を鑑みて、私達の干渉が許されている"神託"を使って間接的に進めるしかない訳ですが…」
「…だいたいの"神託能力保持者"は教会絡みなんですよねぇ…」
「…リルトさん、接触してくれるでしょうか?」
「……」
「まぁでも結局のところ、ティナ様は"アイテムストレージ"が育てばそれでいいんじゃないですか?」
「でへへ♪」
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