「神造生体兵器 ハーネイト」 二人の英雄王伝説

トッキー

文字の大きさ
29 / 204

第27話 夜之一からの依頼・技術者失踪事件調査

しおりを挟む


「構いませんが、何かあったのですか?わざわざここまで呼び出すとは、緊急の案件ですね_」

  夜之一の表情を見て、ハーネイトはすぐに仕事人の表情を見せる。こうなると彼は容赦なく犯人を追い詰める追跡者になるのであった。
 
「そうだ、そこでハーネイトにある依頼を頼みたい。まず鍛冶屋の鉄蔵は覚えておるか?」

「ええ、覚えていますよ。彼の作った道具類は非常に丈夫で、その腕は私も高く評価しています。しかし、もしかしてその鉄蔵に何かあったのですか?」

「まずはこれを見てくれ」

 ハーネイトは、かつて小道具を作ってもらった鉄蔵のことを聞く。何でも、半月ほどから連絡が取れず、家族からも捜索願が出ている状態だと、夜乃一王はハーネイトに説明する。

 すると。鉄蔵の家の近くにこのようなものが落ちていたと言い、夜之一は彼にカードのようなものを見せた。

「これは、魔法の紋様、魔脈と、何らかの魔物の絵柄か。これが落ちていたと」

「ああ。なにか心当たりはあるか?」

「以前これから放たれる邪悪な気を、敵の戦闘員から感じました。このカードを調べることで鉄蔵の元にたどり着ける可能性はある。調査しましょう。一旦カードを私に預けてくれますか?」

「分かった。では頼んだぞ。報酬の方を用意しておこう。しかし、尋ねたいことがある」

「はい、なんでしょうか?」

 夜之一の声のトーンが低くなり、ハーネイトもやや声の調子を下げつつ返事をする。

「ハーネイトよ、お前は人間は好きか?」

「は、はい、それはそうですよ」

 いきなりの質問に言葉をやや詰まらせながらも肯定の返事を返す。

「本当に、そうか?あれだけ1人が気楽だと言っていたお主がな。過去についても全部ではないが把握しておる。あれだけの仕打ち、全てを憎んでも仕方ないほどだが」

「それは、確かにそういうときもありましたよ。――本当は、1人ですべて片付けたいと思っていますし、私をあのような戦いに半ば強制的に駆り出させた人たちは、大人たちは正直……今でも嫌いです。そんな大人になりたくはないので、私は力をつけてきました」

「同じつらい思いをする人をこれ以上増やしたくない、からか?」

「ええ、そうですよ。そのために私は身も心も、ボロボロになってでも戦ってきましたから」

 不意に本音を出すハーネイト。彼自身長い旅をしてきた中でいいことばかりではなく、時に恐れられひどい仕打ちを受けたことが何回もある。

 彼の体には人知を超える秘密が隠されているものの、心自体は人そのものであり、それを超える者はない。

 また感性についても普通の人よりも純粋で少し傷つきやすいところがあった。周りから英雄として期待される半面、ある事件の生き残りという事実から恐れられ嫌われたこともあった彼の心はずっと限界な状態のままであった。それを見抜いた夜之一は気になって質問したのである。

「ふうむ、すぐには解決できないことだろうな……。前々からお主が子供たちを戦いから遠ざけるために奮闘していることも、人間離れした力を持っているとは感じていたが、それなりに苦労もあっただろう。そうではないのか?」

「……そう、ですね」

 少し黙り込んで、そう答えるハーネイト。それに夜之一が優しく言葉をかける。

「私はな、お主にもっと好きにやってほしいと思っているのだ。それと、自身のことももっと誇りに持って、堂々とな」

 夜之一は薄々ハーネイトが、何か人とは別の存在ではないかと感じていた。以前彼が日之国にいた際、魔獣退治や八紋堀との剣術試合の際に、ハーネイトの強力な能力を幾つも見ていた。

 しかしその力について威張ることもなく、逆にどこか自身の力に怯え不安がっている表情をその目で見ていた。それとその動作や技術などを普段巧妙にそう悟られないようにしている点も見抜いていた。

 だからこそ、気楽にやってくれと言葉をかける。自分の信じた道を進めばいいとハーネイトにそういったのである。それはただ率直に、彼がありのままの全力を出せるようになって欲しいからという願いが言葉の中にあった。

「好きに、ですか。それで嫌われたら? もう、誰にも嫌われるのは、嫌です。本当は1人が怖い、のです」

「そのときはそのときだ。あまり考えていても進まないときはある。それに私はハーネイトが人の道に外れたようなことは決してしないと信じているからな。それだけは伝えておく。そもそも、全てに好かれるというのが土台無理な話なのだが」

 彼なりに言葉を選びつつ、ハーネイトを信じているから嫌いになることはないとそう伝えた。

「ありがとう、ございます。自分なりに答え、考えてみますね」

 まだ表情は暗いものの、彼は顔をあげ夜之一の顔を見る。彼が自分のことを心配してそう言ってくれるのは嬉しいもののハーネイトは、未だに折り合いがつかない自身の心、過去に苦しみ続けていた。

「すぐには見つからないかもしれぬが、この先何かわかることがあればよいな。そうだったな、このカードだ。仕事の方をよろしく頼む」

 ハーネイトはカードを受けとる。そして夜之一は書庫の中に入る。ハーネイトはその後肩にかけていたコートをふわっと羽織り、刀を腰につけると城の外にでて早速鉄蔵の家に向かう。

「あのカード、妖気というか邪悪な気配をを放っていたが、やはりただものではない。何か裏があると見てよいな」

 そう考えながら、10分ほどでハーネイトは鉄蔵の家についた。家の中に人気はなく、もぬけの殻のようだった。そして入ろうとした時家の奥から緑色のガスがこちらに向かって襲ってきたのだ。

「さて、うっ、な、何だ。ガスかこれ。やれやれ、これで眠らせて運んだのかね。吹きすさべ、斬衝!」

 ハーネイトはすかさず外に出た。鉄蔵の家の中には、まだ残留したガスが残っており、危うく吸い込むところであった。

 別に催眠や有毒ガスを吸い込んでも、ハーネイトに毒の類は固有能力により問題はない。むしろ毒物を変換してエネルギーに変換できるのだが彼は一応警戒して回避行動をとると部屋に満ちていたガスを魔法で除去することにした。

「しかし、内部を見た限り荒らされた形跡はなく、おそらく鉄蔵はガスで眠らされ、誰かの手により連れていかれた。ということになるな。問題は誰が何のためにだが」

 ハーネイトは内部を確認した後家の周囲を見て回る。1つの証拠も逃さないように、自身に探知能力を引き上げる魔法をかけてから地面、壁、空をくまなく確認する。

 すると、玄関先の周辺で見慣れない装飾品を見つけた。拾って見ると、小さく八頭の葉組 波伴遠雷 と書いてあった。

「思いっきり証拠品がある。敵さんも間抜けとしか言いようがないぞ。つまり行方不明事件と八頭の葉組について関係性がありそうなのは確かだ。しかし、先ほどから、何だこの嫌な気は」

 ハーネイトは次に聞き込みを行った。鉄蔵の向かいにある家の住民に話を聞く。半月前に何か不審な人物を見たかと、住民たちに聞いて回る。

 それによると、約10日前に八頭ノ葉組の籠が鉄蔵の家の近くに来たという。しかも落ちていた装飾品を見せると住民の1人が答え、それは八頭の葉の組員を証明する代物であることが分かった。

「ハーネイト殿、八頭ノ葉組には、どうかお気を付けなされ。最近のやつらは以前よりも過激さが増しておる。それと、八頭ノ葉を追っているものが、この区の外れに居ります。珍しい2階建ての建物なので、見ればすぐに分かります。尋ねてみてはいかがでしょうか?」

「どうもありがとうございます。気を付けておきます」

 ハーネイトは更に、先ほど話をした住民に教えてもらった家を訪ねる。すると一人の男が現れた。

「誰だ」

 男は威圧するように部屋の奥からゆっくり出る。彼の名前は吉田川修造という。日之国の特殊部隊「影陽」の諜報部員であり逆だった茶色の髪と、着崩した薄茶色の着物が特徴のやや老けた男である。

「ハーネイトです。久しぶりですね。住民の方から八頭ノ葉組について詳しいと聞き訪ねてきました」

「おお、ハーネイトか。久しぶりだな!風の噂に聞く、魔法探偵&解決屋になったと。一杯飲みながら話をしたいところだが。その時間はなさそうだな」

 吉田川はハーネイトの顔と声を聞いて表情を柔らかくした。昔吉田川はハーネイトと御前試合を行った仲であり、彼の剣技と魔法を使った徹底的な捜査について非常に高く評価し時々助力を頼むほどであったという。

「そうです。実は夜之一領主からの依頼で」

 ハーネイトは少し間をおいてから、一連の流れを吉田川に説明する。それに彼は複雑そうな表情を見せつつ少し焦っていた。

「そういうことか、しかし密偵のことがなぜ住民に」

「確かにそうですね。しかし、それで吉田川のいる場所が分かりました」

「まあいい、おかげで強力な助っ人が来てくれたのだから、気にしないでおく。しかし、誘拐事件と八頭の葉に一連の関係があるとはな。確かにこの町内で2人行方が分からんのだ。鉄蔵の他にもな」

 吉田川は、改めて事件の詳細をハーネイトに教えた。それについて、誘拐された人に関する共通項が何かないか、ハーネイトは確認する。

「その人たちに、何らかの共通項はありますか?同じ職業とか、趣味とか」

「確か1人は元カラクリ兵器工場の幹部、もう一人は輸送用カラクリで働いていたという。御用警察も動いているがまだ見つからないらしい」

「1人ともカラクリ、鉄蔵は鍛冶屋。機械系の工学に詳しい人ばかりだな」

「一体何を企んでいるのか。しかしカラクリ、カラクリ…あっ!」

 吉田川の表情が固まる。何かを思い出したようだ。

「どうした?」

「今から1ヶ月ほど前に、私が見つけ出した彼らの秘密拠点と思われる場所に、大型の機械が運び込まれたと。しかも話によれば古い戦闘用カラクリらしい」

「つまり、やつらは誘拐した技術屋集団の手で、古いカラクリを直して何かやる予定かもしれない」

「だからカラクリを直せそうなやつらを誘拐した、ということか」

「ありえるな。しかも戦闘用のカラクリか。さらに、夜乃一王から聞いたが、八頭ノ葉は今の政府の体制に不満があるという。それに謎のカード。怪しい要素が満載だ」

「ん、カードだと? いま持っているか」

 ハーネイトは吉田川にカードを見せると一旦渡す。それを見た彼はすぐに顔色が青ざめる。

「お主、これはあかんやつだ。どこで手にいれた?」

「手に入れたも何も、依頼を引き受けた際に夜之一領主から預かったものだ。此れの調査も平行してやろうとおもったら、このような事態になった」

「そうか、私も人伝の話だが、このカードという代物は、人を魔物に変える物らしい。潜入捜査の時に、見慣れない茶髪の軍服の男と八頭の葉の幹部らしき人物が話をしたのを聞いた。報告しようとした矢先にハーネイトが来たからまだ伝えてないぞ」

「話が本当なら、かなり嫌な話だな。仮にその茶髪の男がDGだとすると、日之国も危ないかもしれん」

「ああ。そうだ、今日は八頭の葉組は会合がある日だ。夜に隠れ家に強襲を仕掛ける。それまでに急送便で事の次第を夜之一様に伝える。ハーネイトも出来れば仲間を呼んだ方がいい。飛倉から話は聞いた」

 そういうと、吉田川は手紙を急いで書く。それを見てハーネイトも、携帯端末でリシェルに連絡を取る。

「はい、ハーネイトさん。夜之一様から話を聞いていましたが、いま何処にいますか?」

 リシェルは先ほど起きたのか、眠たそうな声でハーネイトにそう言う。

「かしこまった話し方しなくてもよいぞ。今依頼を受けて調査中なんだが、夜之一様直属の密偵と会ってその家にいる。そして誘拐された人たちがいる可能性のある建物を特定した」

「そうですか、私たちも向かいましょうか」

「南門方面に物見櫓があるはずだ、そこで上から監視を頼む。場所は発煙弾で知らせる」

「分かった。突入するなら連絡を先にお願いします。支援は任せといてください」

「ああ。では所定の場所に」

「分かった」

 ハーネイトは電話を切った。電話を受けたリシェルは、エレクトリールに声をかける。

「エレクトリール、話は聞いているか?」

「はい、ハーネイトさんの声が聞こえました。南門の櫓に向かいましょう。夜之一さんに言ってきます」

 エレクトリールが夜之一に内容を伝えるため部屋を出ると、リシェルは銃を担いで城門まで向かう。そして仕事中の夜之一に、エレクトリールはハーネイトからの連絡を伝えた。

「分かった。実は密偵からもたった今速達の手紙が来てな、恐らく狙いは私のいる城だろう。運び込まれたとされる兵器は恐らく、対城用の可能性が高い。ハーネイトとお主らで、奴等の謀略を阻止しろ。こちらも有事に備え召集をかけるが時間がかかるゆえ、お主らが頼みの綱だ」

「分かりました。南門の櫓まで向かう必要がありますが、使用して構いませんか?」

「それは問題ない。ここから歩いて10分ほどのところにある。それと八紋堀、案内をしてあげてくれ」

 夜之一は八問堀に声をかけ、案内をするように指示する。

「はっ、ではエレクトリール殿。私についてきてください」

「分かりました。案内をお願いします。リシェルさんは既に城門の方に向かっています」

 エレクトリールと八紋堀は部屋を出て、城門で待っているリシェルと合流後、櫓に向かった。一方で、ハーネイトと吉田川は八頭の葉の隠れ家の近くまで来ていた。

「あれが、奴等の隠れ家です。すごく、でかいですね」

 吉田川は町外れの古く頑丈な建物に指さす。その建物はまるで工場のようで、煙突がいくつもある。その先端からは弱弱しく、灰色の煙が煙突からもくもくと風にたなびいていた。

「あれか、確かに中で機械を動かす音がする。建物の外観に反している感じといったところか」

 ハーネイトは聴覚などを魔法で強化し、建物の中の音を探っていた。

「そこまでもう分かるのか。頼もしいな。では、様子をうかがいながら、18刻丁度に突入だ」

「ああ。こちらも発煙弾で仲間に知らせる」

 二人は建物の影に隠れながら、隠れ家を見張っていた。暫く監視していると、数名が辺りを気にしながら建物の中に入るのを確認した。

「粗方人が入ったみたいだな。行くか」

 ハーネイトはポケットからペンを取り出すと、ピンを抜いて隠れ家の壁に投げ飛ばし突き刺す。すると30秒ほどしてペンから赤い煙が静かに、モクモクと立ち上がっていく。

「発煙弾か。これなら仲間たちも場所が分かるだろう。いいものだな。では行こう」

 2人は素早く隠れ家まで近づき、正面入り口にいた二人を背後から襲い気絶させる。

「まずはよし、では入る」

 そうして彼らは建物の中に素早く入っていくのであった。そして二人は慎重に、しかし足早に建物内を進む。建物の中は薄暗く、物が乱雑に散らかっていた。

「不気味な感じがするな。見た目の割に、人の数が少ない。それに奥から機械音が断続的に響いている。音も大分近い。あの階段を下ればいける」

「わかった。あの階段だな?おっと、敵さんのお出ましだ」

 走っている2人の前に突然部屋から数十もの、八頭の葉組員が現れた。全員が刀を構えすでに臨戦態勢である。

「なにもんや貴様ら!勝手に入った奴はぶっ殺す」

「もしや嗅ぎ付けられたか?」

「ここを知られたからには、生きて出られると思うな! って、お前はまさか!」

 厳つい形相の侍たちが全員、一斉にⅡ人に襲いかかる。しかしそこは百戦錬磨の解決屋、ハーネイトは余裕な表情だった。

 ハーネイトはその場で軽く構え、腰に備えた藍染叢雲の束を軽く握り、目にもとまらぬ居合い一閃でまとめて切り払う。吉田川もワイヤーつき十手を巧みに操り数人を捕らえ、手早く気絶させる。

「なかなかの腕前だ」

「お主もな。あれからさらに鍛錬を積んでおる」

 そうして邪魔をする敵を排除したあと、階段を音を立てずに降りながら敵の幹部がいると思われる部屋に突撃したのであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います

こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!=== ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。 でも別に最強なんて目指さない。 それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。 フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。 これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。

異世界で魔法が使えない少女は怪力でゴリ押しします!

ninjin
ファンタジー
病弱だった少女は14歳の若さで命を失ってしまった・・・かに思えたが、実は異世界に転移していた。異世界に転移した少女は病弱だった頃になりたかった元気な体を手に入れた。しかし、異世界に転移して手いれた体は想像以上に頑丈で怪力だった。魔法が全ての異世界で、魔法が使えない少女は頑丈な体と超絶な怪力で無双する。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

修学旅行のはずが突然異世界に!?

中澤 亮
ファンタジー
高校2年生の才偽琉海(さいぎ るい)は修学旅行のため、学友たちと飛行機に乗っていた。 しかし、その飛行機は不運にも機体を損傷するほどの事故に巻き込まれてしまう。 修学旅行中の高校生たちを乗せた飛行機がとある海域で行方不明に!? 乗客たちはどこへ行ったのか? 主人公は森の中で一人の精霊と出会う。 主人公と精霊のエアリスが織りなす異世界譚。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

処理中です...