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SS・IF・パロディー
【SS】慣れない王城での暮らし(9)
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「……ん、んぅ…」
「おはよ、ラズ」
目覚め一発目に見るにしては眩しすぎる微笑みが視界いっぱいに広がる見慣れた光景。
この人の隣で眠りについて目を覚ます、そんな日々を過ごして早十年は経とうとしている。
長年共に過ごしてきても尚、番様は今日も飽きもせず目覚めるまで寝顔を眺めていたらしい。
「おはよぅ…」
「ふふ、ぐっすりだったねよく眠れた?」
「ん~なんか懐かしい夢見た」
「夢?どんな?」
んんっと大きく伸びをしながら、既に記憶から消えかかっている見たばかりの夢を思い出そうと試行錯誤捻り出す。
答えを待ちながら僕の頭へ伸びてきた手がぴょこぴょこ跳ねる寝癖を撫で直していた。
そして───
「……あ」
「思い出した?」
考えた末、詳しい事は思い出せないがぼんやり脳裏に浮かんだとある時代。
「ん~…クオーツの事が大嫌いだった頃の夢?」
「え、なにそれ傷付く」
「あははっそうだそうだ!うわぁ~懐かし!嫌いだったな~」
「ねぇやめて?ホント寂しかったんだから、思い出しただけで泣けてくる」
「げっ、マジで泣きそうになるのやめろよ~昔の話だって。てか、なんなら夢の話だし」
「……無理、思い出してしまった。これはもうラズに好きって言ってもらわないと私は立ち直れない」
「うわ、めんど……」
今となっては笑い話になる辛かった過去を懐かしく思いながら、すっかり暮らし慣れた王城での一日を今日もゆるりとスタートする。
「さぁて、今日のラルドの予定は~っと」
「ラズ私の予定も聞くかい?」
「結構です」
【慣れない王城での暮らし】END
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