205 / 369
嫉妬と噛み痕(夏空side)
1
………
………………
自己嫌悪で頭がおかしくなりそうだ。
元々人に強く何か物事を言うのは好きじゃない。
凄く体力がいるし、疲れる。
…けど今回はさっくんが傷つけられたんだからあれぐらい言わないといけなかった。間違ってはない、はずだ。
それでも、自分の言葉で誰かが追い詰められたり嫌な思いをするのは見たくないし、…それに、あそこまで言う権利がオレにあるのか、と少し考えてしまった。
最低だな、と桃井には言ったけど、オレだって同じようなものだ。
桃井に言われて了承をしたのはオレだ。
…一番最初の原因はオレにある。
了承さえしなければさっくんは傷つかずに済んだんだ。
さっくんと喧嘩して、気まずくて、それで、執事にしたいって言った桃井の話を拒否しないさっくんにムッとしてそのまま受け入れた…オレが原因。
…あれを受け入れなければ、と思う。
そうすれば、さっくんは桃井と…、…そういう、行為をしなかったかもしれないのに。
(…過去の、自分のたった一言のせいで、)
「っ、…夏空、様、」
「……」
…微かに漏れる声音に、ちら、と顔を上げれば、その綺麗な顔に少し痛みを滲ませていた。
首筋にかぷ、と噛みついていた歯。
…痕がついたのを確認し、満足する。
「お仕置き、だ」
いつもの仕返し。
…あの時止めなければ、確実にさっくんはキスした。
何でもないことのようにキスする気だった。
特に、嫌がることもなく、ただ淡々と。
オレの見てる前で、平然と キス、しようとした。
底を知らない沈み続ける感情に自然と下を向く。
濁る。汚染される。感情が、汚く黒くなる。
あなたにおすすめの小説
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
【花言葉】
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので芸風(?)が違うのですが、楽しんでいただければ嬉しいです!
【異世界短編】単発ネタ殴り書き随時掲載。
◻︎お付きくんは反社ボスから逃げ出したい!:お馬鹿主人公くんと傲慢ボス
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
一度も話したことないイケメンのクラスメイトと二人組になったらめちゃくちゃ執着されてた
時
BL
「はい、じゃあ二人組作って」──あまり人付き合いが得意ではない夏稀(なつき)にとってそれは地獄の言葉。
けれど高校ではちがう。なぜなら新しくできた友達と『二人組』協定を結んだから。
もう二人組なんて怖くないと思っていた矢先、その友達が風邪で欠席。
ほかに組む相手が見つからず、先生と組むことも覚悟する夏稀だったが、そこで声をかけてきたのは美形の転校生──緒川聖夜(おがわ・きよや)だった。
「俺と二人組にならない?」
その一言をきっかけに聖夜は夏稀との距離を急速に縮めてきて──。
執着美形攻め×平凡受けのちょっと不穏な学園BL。
約九万字、全三十話+αの物語です。