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猫と少年のお遊戯
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「…っ、ぅ、…なに、するんだ。くすぐったいぞ」
「嗚呼、夏空様は綺麗ですね。疑うことを知らず、抵抗しようともしない…見た目だけでなく…内面までもが清純でいらっしゃる」
ゾクリとするほど色気を感じさせる表情。
それなのに、美しい瞳は冷たい。
……まるで、こうして身体の力を抜いてさっくんの行動すべてを甘んじて受け入れているオレを、咎めているみたいに。
「抵抗、した方がいいのか?」
「…いいえ。そのままの夏空様が良いです」
ぽつりと浮かんだ問いに、変わらない…冷めた目で満足そうに応える。
……空気が、少し動く。
距離が近づき、お互い吐息が触れる程度になると自然に目を閉じた。
静かに、ゆっくりと優しく重なる唇は、数秒の呼吸を奪う。
「俺とこういうことをしても、赤くならないようになりましたね」
離れていく気配に瞼を持ち上げれば、クス、と可笑しそうに笑みを零した。
(こういうこと……?)
それが何で赤くなる?ことにつながるのか。
その言葉の意味は、よくわからないけど、
「まぁ、さっくんがオレに怖いこととか、変なことしないってわかってるからな」
押し倒された体勢のままで不格好だけど、ふふん、どうだと胸を張る。
オレがさっくんを大好きだから、どんなことをされても大丈夫で、全信頼をおいているということをさっくんにもわかってもらいたかった。
(最初、ちょこっとだけびっくりしちゃったのはしょーがない。次は、悲しませないためにもなるべく驚かずに受け入れるようにしよう)
今のも、さっくんが寂しいときとか、不安な時にやるやつだ。
どんな効果があるのかわからないけど、安心できるらしい。それで少しでも元気になってくれるなら、…ちょっとでも幸せだと思ってくれるなら、何度でもする。
オレだってさっくんのためならなんでもできるんだ。
「これほど容易に押し倒されて、よくその発言ができますね。…まさか、他の方にも同じように返答されるのですか?」
「…?さっくんだからに決まってるだろ。そうじゃなかったら、こんなことしない」
床に押し付けられるようにして、指同士を絡めて繋いでいる片方の手。
言葉の意味を示すように、オレより大きいその手を、弱くはない程度に握り返す。
「…へぇ、…」
「………なんだよ。その顔」
繋いでいた手がするりと解かれるとともに、瞼を軽く伏せ、こっちに向けられていた視線も逸れる。
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