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第三話『ギャクシン!!(逆身長差の意)』
その3 ともだちという響き
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★つぐむく。~中二病と不思議ちゃん~ 第三話『ギャクシン!!(逆身長差の意)』その3 ともだちという響き
今日一日中、八ツ橋との交流以降、やたらと椋の機嫌が良い気がする。
いつも以上に雰囲気がふわふわしてるし、無意識かもしれないけど、たまにちょっとにこにこしている。
俺はそんな椋の姿を隣の席で何となく目にし続けてしまったわけだが、なんというか、とてもかなり、そわそわしてしまった。
八ツ橋に『友達』と言われたのが、椋はそんなに嬉しかったのだろうか。
そりゃあ俺だって、びっくりはしたが確かに、まあ友達が出来た……かもしれなくて、嬉しかったけど。
でも、それは俺がこんなんだからだ、自業自得の中二病キャラを通して孤立しっぱなしだったからだ。
椋は――椋は、俺とは違う、だろ。
多分だけども。
椋には、牟田美夏という友達がいるし、クラスの女子のことだって、八ツ橋や神戸にそうしていたように、ほとんどファーストネーム+ちゃん付けで呼んでいた記憶があるし。
俺なんかとは違う。
ちょっと不思議な、浮世離れした感じはあるけれど、椋はとても優しい、社交性のある女の子なのだ。
なんて、嬉しそうな椋が微笑ましいやら、自分が情けないやらで授業を終えると。
「鶫くん」
「へ?」
急に椋が、俺の方をじっと見てきた。
すぐ隣の、近くの席に居る俺の制服の裾をきゅっと掴んでいる。
いや、いやいやいやいやいや!
きゅって! きゅって!
椋のたいへんとても可愛らしい仕草に、俺は今すぐこの場に転げ回りたい気持ちを必死に抑えた。
まだ教室に人、残ってるし。
と言うか、椋にそんなかっこ悪い姿見られるわけにもいかねえし。
何とか平静を装って椋を見やると、椋の瞳は心なしかきらきら輝いていた。
目の色が綺麗だな、なんて漠然と思ってしまう。
俺がややぼんやり椋に見惚れていると、椋は俺に、あるものを差し出して来た。
今朝、八ツ橋からもらった、喫茶店の割引券だった。
「麻耶ちゃんの喫茶店、鶫くんと一緒に行きたいのです」
「え……俺、と?」
だめだ、ちょっと今、幸せすぎて、椋が可愛すぎて中二病キャラが抜けてる。
いや、それが正しいんだろうけど、そっちの方が100パーセント良いんだろうけど。
ふと、椋がぽつりと呟いた。
「椋、嬉しいのです」
「嬉しい?」
「はい。椋は、あの、ぼんやりしてるので、あんまり友達いっぱいいる方じゃなくて。美夏ちゃんは凄く仲良くしてくれるけど、でもちょっと寂しくて。だから」
ふわっと、椋が俺に笑いかけてくれた。
心臓が、ぎゅんってなる。
きゅんどころじゃない、ぎゅんだ。
「鶫くんが、お友達になってくれたの、凄く嬉しいのです。麻耶ちゃんが友達って言ってくれたのも、嬉しかったのです」
……あ、そっか。
椋の言葉を聞いて、感じていたそわそわが少し落ち着いた気がした。
俺は椋のこと、全然わかってやれてなかった。
椋だって、寂しい気持ち抱えてたんだ。
友達欲しいなって、俺と似たようなこと考えてたんだ。
俺は。
俺は、椋にたくさん、もっと、友達ができてほしい。
椋はとてもいいやつだから、優しいから、可愛いから、もっといっぱい、色んなやつに椋の良いところ、ちゃんとわかってほしい。
その為には、まず八ツ橋と仲良くなってほしい。
「……じゃあ、一緒に行くか」
「っ、はい!」
椋の弾んだ声。
嬉しそうな笑顔。
俺はこの先、椋のことを何度可愛いと思うのだろうか。
椋と並んで、歩き出す。
二人で喫茶店とか、これデートじゃね? と俺が真っ赤になるのは、この数分後である。
今日一日中、八ツ橋との交流以降、やたらと椋の機嫌が良い気がする。
いつも以上に雰囲気がふわふわしてるし、無意識かもしれないけど、たまにちょっとにこにこしている。
俺はそんな椋の姿を隣の席で何となく目にし続けてしまったわけだが、なんというか、とてもかなり、そわそわしてしまった。
八ツ橋に『友達』と言われたのが、椋はそんなに嬉しかったのだろうか。
そりゃあ俺だって、びっくりはしたが確かに、まあ友達が出来た……かもしれなくて、嬉しかったけど。
でも、それは俺がこんなんだからだ、自業自得の中二病キャラを通して孤立しっぱなしだったからだ。
椋は――椋は、俺とは違う、だろ。
多分だけども。
椋には、牟田美夏という友達がいるし、クラスの女子のことだって、八ツ橋や神戸にそうしていたように、ほとんどファーストネーム+ちゃん付けで呼んでいた記憶があるし。
俺なんかとは違う。
ちょっと不思議な、浮世離れした感じはあるけれど、椋はとても優しい、社交性のある女の子なのだ。
なんて、嬉しそうな椋が微笑ましいやら、自分が情けないやらで授業を終えると。
「鶫くん」
「へ?」
急に椋が、俺の方をじっと見てきた。
すぐ隣の、近くの席に居る俺の制服の裾をきゅっと掴んでいる。
いや、いやいやいやいやいや!
きゅって! きゅって!
椋のたいへんとても可愛らしい仕草に、俺は今すぐこの場に転げ回りたい気持ちを必死に抑えた。
まだ教室に人、残ってるし。
と言うか、椋にそんなかっこ悪い姿見られるわけにもいかねえし。
何とか平静を装って椋を見やると、椋の瞳は心なしかきらきら輝いていた。
目の色が綺麗だな、なんて漠然と思ってしまう。
俺がややぼんやり椋に見惚れていると、椋は俺に、あるものを差し出して来た。
今朝、八ツ橋からもらった、喫茶店の割引券だった。
「麻耶ちゃんの喫茶店、鶫くんと一緒に行きたいのです」
「え……俺、と?」
だめだ、ちょっと今、幸せすぎて、椋が可愛すぎて中二病キャラが抜けてる。
いや、それが正しいんだろうけど、そっちの方が100パーセント良いんだろうけど。
ふと、椋がぽつりと呟いた。
「椋、嬉しいのです」
「嬉しい?」
「はい。椋は、あの、ぼんやりしてるので、あんまり友達いっぱいいる方じゃなくて。美夏ちゃんは凄く仲良くしてくれるけど、でもちょっと寂しくて。だから」
ふわっと、椋が俺に笑いかけてくれた。
心臓が、ぎゅんってなる。
きゅんどころじゃない、ぎゅんだ。
「鶫くんが、お友達になってくれたの、凄く嬉しいのです。麻耶ちゃんが友達って言ってくれたのも、嬉しかったのです」
……あ、そっか。
椋の言葉を聞いて、感じていたそわそわが少し落ち着いた気がした。
俺は椋のこと、全然わかってやれてなかった。
椋だって、寂しい気持ち抱えてたんだ。
友達欲しいなって、俺と似たようなこと考えてたんだ。
俺は。
俺は、椋にたくさん、もっと、友達ができてほしい。
椋はとてもいいやつだから、優しいから、可愛いから、もっといっぱい、色んなやつに椋の良いところ、ちゃんとわかってほしい。
その為には、まず八ツ橋と仲良くなってほしい。
「……じゃあ、一緒に行くか」
「っ、はい!」
椋の弾んだ声。
嬉しそうな笑顔。
俺はこの先、椋のことを何度可愛いと思うのだろうか。
椋と並んで、歩き出す。
二人で喫茶店とか、これデートじゃね? と俺が真っ赤になるのは、この数分後である。
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