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2回目
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《失うのが嫌だった。やっと色付いた自分のカンパス。初めての愛に戸惑った。だけど、その色を眺めては1番大切だという事実を頑なに拒んだ。孤独に慣れ親しんだ心は自分の色すら持ってないのに他人の色を許さなかった》
幸せには一滴の毒がある。その毒はどんな毒かはわからない。甘い毒だったり、致死性の毒だったりもする。もしかしたら幸福そのものは人を狂わせることができるほどの強力な毒なのかもしれない。
今日は交差点で車のスリップ事故が起こる日だ。3人との待ち合わせも交差点の近くだから、事故が起こる前に急がないと。
走って待ち合わせ場所まで移動した。
既に佳代と一季はそこにいた。
手を振ると佳代が振り返してくれた。
駆け寄ろうとしたとき、スリップした車が2人目掛けて突っ込んでいった。
しまった。遅かった。
この映像を見るのは2度目になるが呆然として立ち尽くしていた。
遅れて奏がやってきた。
「何があった?」
そう聞かれたのも2度目。魂が抜けたような、ただ言葉をつらつら並べるだけのものになったのも2度目。
だめだ。やり直さなくちゃ。
「そーちゃん、私、行ってくる」
「は?」
「やり直してくるね」
そういうなり時間を朝に巻き戻した。
幸せには一滴の毒がある。その毒はどんな毒かはわからない。甘い毒だったり、致死性の毒だったりもする。もしかしたら幸福そのものは人を狂わせることができるほどの強力な毒なのかもしれない。
今日は交差点で車のスリップ事故が起こる日だ。3人との待ち合わせも交差点の近くだから、事故が起こる前に急がないと。
走って待ち合わせ場所まで移動した。
既に佳代と一季はそこにいた。
手を振ると佳代が振り返してくれた。
駆け寄ろうとしたとき、スリップした車が2人目掛けて突っ込んでいった。
しまった。遅かった。
この映像を見るのは2度目になるが呆然として立ち尽くしていた。
遅れて奏がやってきた。
「何があった?」
そう聞かれたのも2度目。魂が抜けたような、ただ言葉をつらつら並べるだけのものになったのも2度目。
だめだ。やり直さなくちゃ。
「そーちゃん、私、行ってくる」
「は?」
「やり直してくるね」
そういうなり時間を朝に巻き戻した。
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