第二の人生への過渡期~初めて救急車を呼んだ出来事~

夏目碧央

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職員会議

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 やれやれ、と思って夕飯を食べ始めると、次男本人からLINEが来た。
「迎えに来るようにという話があったと思うけど、ちょっと話そうじゃないか」
と。今はそれほど酷くないし、迎えに来なくてもいいと言う。みんなと行動を共にできない場合、ギリギリまで(10時まで)ホテルにいて、京都駅でみんなを待って、一緒に帰るという手もあると言う。
 それはいい!是非そうしてくれ、と思った。だが、その場合次男が先生と話をしなくてはならない。おそらく今は部屋で寝ているのだろうから、話せるのかどうか。
 とにかく、私は迎えに行く前提で準備をしておくことにした。何を着て行ったらいいのか、何を持って行ったらいいのか、あれこれ考え、まだ家族が帰ってこないので、自分の服とタオルだけ洗濯をして、次男からの連絡を待つ。一度連絡が来て、先生と「めっちゃ」話をして、職員会議の結果を待っているという事だった。
 職員会議にかけられた結果、やはり私は迎えに行く事になった。まあ、京都駅からみんなが帰るのは夕方の4時頃だ。それまで居る所がない。何せ具合の悪い子なのだから、寝ている場所と言ったらホテルか病院しかないし。
 因みに、その夜の学校からの全体連絡は、具合の悪い生徒がいる、いない、の言葉はなく、全員大阪のホテルに入ったとだけ書いてあった。なんか、すまぬ。
 早く寝たかったけれども、11時過ぎから長男や夫が帰ってきて、あれやこれや話をしたら、どうしても早くなんて寝られやしない。夫は、明日雨だろうから、家から最寄り駅まで車で送ると言う。そんな事いいよと言ったのだが、私が出かけてしまったら、起きられなくて会社を遅刻すると言う。それなら、行く時にちょっと早いけど起こしてあげると言ったら、もっと早く起きちゃったら送っていくと言っていた。
 それなのに、夜中の2時頃まで起きていて、がちゃん!とか向こうの方で音を立てるし、私は12時頃に寝たのに、1時にも2時にも、とんで4時と5時にも目が覚めてしまって、5時55分に起き上がった。6時半過ぎにカーテンを開けて夫を起こした。いつもは7時なのだが。夫は、
「あ!起きられなかったー!」
とか言っていたけれど、起きる気があったとは到底思えぬ振舞いだったがの。
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