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5 遠足の前の日、みたいな?
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集合場所は、大学の最寄り駅だった。さすがの一太も迷うことなく辿り着けて、ほっと安堵の息を吐く。集合時間の十分前に着いたら、松島だけが一人佇んでいた。
「村瀬くん!」
笑顔で大きく手を振られて、少し気恥ずかしくなる。一太は慌てて駆け寄って、おはよう、と言った。
「おはよう」
満面の笑みで返事がくる。
「早いな」
「楽しみで、あまり眠れなかった」
「ええ? なんだ、それ」
「ほら。遠足の前の日、みたいな?」
「ふーん」
遠足の前の日が楽しみ? ちょっと一太には分からないことだった。遠足の日は、給食が無いから昼ごはんが食べられないのだ。楽しみどころか最悪の日だ。弁当もリュックも水筒も持たずに学校に行って、それでは遠足には連れて行けません、と毎年家に帰されていた。自分で弁当らしきものを作れた年、少し弾んだ気持ちでランドセルにそれを入れて学校へ行った一太は、今日はバスで遠い場所へ行くんだけれど、村瀬くんはバスのお金を払っていないから連れていけないの、とやっぱり家に帰された。
「村瀬くんも早いじゃん?」
「ん? ああ、その……。俺も楽しみだった、かな?」
「そっか」
一太は、もし道を間違えても間に合うように早目に家を出た、と言うのが恥ずかしくて言葉を濁した。楽しみで眠れなかったのではなく、お金が足りるか不安で眠りは浅かったが。
松島は、俺も楽しみだった、と一太が言った言葉ににこにこと頷いてくれた。
「お前ら、早い。てか、女子まだなん?」
汗だくの安部が合流して、首から下げたタオルで汗を拭う。屋根のある場所で待っていても、気温が高くて暑かった。一太の額からも汗が落ちる。
「朝から暑いよね」
松島は笑いながら、ポケットからハンカチを出して一太の額の汗を拭ってくれた。
「あ、汚れちゃうよ」
一太は慌ててその手を止めて、タオルくらい持ってくれば良かったと思いながら、汗を、乱暴に半袖シャツの肩口で拭った。
七月末、気温は高い。朝からもう汗が滴ってくるから、ズボンも毎日洗わなくちゃならないな、と思うとげんなりした。暑い日にはすぐ乾くとはいえ、半袖シャツなどと違って洗濯が大変だ。百円均一ショップの洗濯板はサイズが小さいし、もう少し大きい洗濯板を雑貨屋で探した方がいいかもしれない。
「もうバス来るんじゃね?」
「そうだね」
「女子来なかったら三人で乗っちゃおうぜ」
「スマホで連絡しとけば後で合流できるから、そうしよう」
聞こえてきた二人の会話に、一太は真っ青になった。洗濯のことを呑気に考えている場合ではない。
「え? バス? バスに乗るの?」
「おう。電車より店の近くに行けるからバスで行くぞ。長い距離歩くのは暑すぎ」
「村瀬くん、連れていってあげるから大丈夫だよ」
一太は今、電車かバスかを聞いているのではなく、店の場所が分からなくて不安なのでもない。
バス。
さっきも思い出していた所だ。バスに乗るお金を払ってないから村瀬くんは連れていけないの、と言われた遠足の日を。
バス代……。
早くも考えていなかった支出が増えた。
一太が呆然としている間に、バスと、待ち合わせていた女の子たちがバタバタと走ってきて、気付けば松島に手を引かれてバスの中だった。
「危なかったー」
女の子たちは、きゃあきゃあ言いながら涼しいバスの車内で汗を拭っている。
「ていうか、置いていく気満々じゃん。冷たいー」
「遅いのが悪いんだろ」
休日の車内はほどほどに混んでいて、六人で後ろの方に詰めて立つ。すぐに扉が閉まってバスは走り出した。一太は他の者の様子を見ながら、掴まる所を探してバランスを取った。
「村瀬くん、乗り物苦手?」
バスが少し走った頃に、一太の隣に立っていた松島が心配そうに聞いてきた。
「え?」
「なんか顔色悪いから」
「あ、いや」
バランスを取るのに必死だっただけなので否定すると、そう? と納得していない様子で顔を覗かれる。
「あのさ」
ちょうどいいから聞きにくいことを聞いてしまおう、と一太は声を潜めた。顔色が悪いとしたら、気になることがあるからだ。
「バスの料金って幾ら?」
「ああ。幾らだっけ?」
「え?」
「最近、乗り物用カードのチャージ払いだから値段知らないなあ」
松島は振り返って、安部に、バス代知ってる? と尋ねた。
「カード持ってねえの?」
というのが安部の答えだった。
「あ、僕は持ってるけど村瀬くんが」
「マジか。岸田知ってる?」
「へ? えーと、待って。調べる」
安部に尋ねられた女の子の一人、岸田早織もやはり金額を知らなくて、片手でバスのつり革に捕まったまま、スマホをすいすいと操って調べ始めた。
「二百三十円だって」
「おお、サンキュ。村瀬、聞こえた?」
「あ、うん。ありがと」
二百三十円。うん。びっくりするほど高くは無かった。良かった。
「小銭ある? おつりとか出ないから無かったら言って」
「あ、うん。ありがと。ある」
バスの乗車賃が分かって、払えると思えたら少しほっとした。松島の言葉に素直に笑って答えることができる。バスががくん、と停まる時にふらついた体も松島に受け止めてもらって、もしかしてさっきから支えてくれていたのかも、と思うと、一太は嬉しい気持ちが湧いてきた。分からないことはちゃんと聞いた方が解決は早い。松島は必ず答えてくれるのだから恥ずかしがらずにちゃんと聞こう、と素直に思えた。
とはいえ、自分で分かることは何とかしたい。
一太は、バスが停まって扉が開き何人かが降りていく様子をじっと観察する。人が降りる時に、運転席の横の箱にカードをかざすと、ピッと軽快な音が響いている。あれが、皆が言っているカードだろう。そうでない降り方の人を見たいと思っていると、年配の女の人が一人、小銭を箱にちゃりちゃりと入れて降りていった。
分かると心底ほっとする。
「こっち来てから、バスで出かけてなかったの?」
再びバスが動き出した頃に岸田に話しかけられて、一太はびくりとはねた。おかしいことだったかな? 普通じゃない? けれど、生活に困ったことは無かったし……。
「うん。乗ってない」
「ええ? 学校周辺だけで暮らしてたってこと?」
「あ、うん」
「服とか、売ってるとこなくない?」
「んー? うん?」
曖昧な返事をする一太を、岸田はまじまじと見る。
「まあ、服とか興味無さそうだよね」
「そんな感じするー」
岸田の隣に立っている伊東真衣も笑って同意している。
興味無いことはない、と一太は思う。
夏は、小さすぎない破れていない色変わりしていないシャツを着ていないとおかしいと言われるし、春や秋も、同じ上着ばかり着ているとおかしいと言われる。ズボンは、毎日同じだとしても、例えば少々破れていたとしても何も言われないのに、上の服はいちいち指摘してくる者がいるのだ。冬は、毎日同じジャンバーでも何も言われないから寒さを防げたらそれでいいと思っている。そんな風に、一太は服装について大変によく考えている。つまり、興味はある。というか、お金をかけずにおかしいと思われない服装を常に気にしている。
でもきっとこういうことじゃないんだろう、というのも何となく気付いているので、やっぱり曖昧に笑っておいた。
明るい話し声だし、特に何か一太を責めようとかそんなわけではない軽口だろう。楽しい雰囲気のままだから、これは気にしなくていいはず。一太がそう考えていると、読み通り、服装の話はすぐに終わった。一太はほっと息を吐く。
「村瀬くん、カード、作っておいたら?」
「そうだね。帰りもバスに乗るし電車でも使えるし。エプロン買った後でどっか移動して遊んで帰ってもいいし、少しチャージしといたら便利だよ」
しかし、松島に軽く支えてもらいながら、しばらく安心してバスに揺られていた一太の耳に聞こえてきた女の子達の明るい話し声は、一太の顔色をもう一度悪くするような内容だった。
「村瀬くん!」
笑顔で大きく手を振られて、少し気恥ずかしくなる。一太は慌てて駆け寄って、おはよう、と言った。
「おはよう」
満面の笑みで返事がくる。
「早いな」
「楽しみで、あまり眠れなかった」
「ええ? なんだ、それ」
「ほら。遠足の前の日、みたいな?」
「ふーん」
遠足の前の日が楽しみ? ちょっと一太には分からないことだった。遠足の日は、給食が無いから昼ごはんが食べられないのだ。楽しみどころか最悪の日だ。弁当もリュックも水筒も持たずに学校に行って、それでは遠足には連れて行けません、と毎年家に帰されていた。自分で弁当らしきものを作れた年、少し弾んだ気持ちでランドセルにそれを入れて学校へ行った一太は、今日はバスで遠い場所へ行くんだけれど、村瀬くんはバスのお金を払っていないから連れていけないの、とやっぱり家に帰された。
「村瀬くんも早いじゃん?」
「ん? ああ、その……。俺も楽しみだった、かな?」
「そっか」
一太は、もし道を間違えても間に合うように早目に家を出た、と言うのが恥ずかしくて言葉を濁した。楽しみで眠れなかったのではなく、お金が足りるか不安で眠りは浅かったが。
松島は、俺も楽しみだった、と一太が言った言葉ににこにこと頷いてくれた。
「お前ら、早い。てか、女子まだなん?」
汗だくの安部が合流して、首から下げたタオルで汗を拭う。屋根のある場所で待っていても、気温が高くて暑かった。一太の額からも汗が落ちる。
「朝から暑いよね」
松島は笑いながら、ポケットからハンカチを出して一太の額の汗を拭ってくれた。
「あ、汚れちゃうよ」
一太は慌ててその手を止めて、タオルくらい持ってくれば良かったと思いながら、汗を、乱暴に半袖シャツの肩口で拭った。
七月末、気温は高い。朝からもう汗が滴ってくるから、ズボンも毎日洗わなくちゃならないな、と思うとげんなりした。暑い日にはすぐ乾くとはいえ、半袖シャツなどと違って洗濯が大変だ。百円均一ショップの洗濯板はサイズが小さいし、もう少し大きい洗濯板を雑貨屋で探した方がいいかもしれない。
「もうバス来るんじゃね?」
「そうだね」
「女子来なかったら三人で乗っちゃおうぜ」
「スマホで連絡しとけば後で合流できるから、そうしよう」
聞こえてきた二人の会話に、一太は真っ青になった。洗濯のことを呑気に考えている場合ではない。
「え? バス? バスに乗るの?」
「おう。電車より店の近くに行けるからバスで行くぞ。長い距離歩くのは暑すぎ」
「村瀬くん、連れていってあげるから大丈夫だよ」
一太は今、電車かバスかを聞いているのではなく、店の場所が分からなくて不安なのでもない。
バス。
さっきも思い出していた所だ。バスに乗るお金を払ってないから村瀬くんは連れていけないの、と言われた遠足の日を。
バス代……。
早くも考えていなかった支出が増えた。
一太が呆然としている間に、バスと、待ち合わせていた女の子たちがバタバタと走ってきて、気付けば松島に手を引かれてバスの中だった。
「危なかったー」
女の子たちは、きゃあきゃあ言いながら涼しいバスの車内で汗を拭っている。
「ていうか、置いていく気満々じゃん。冷たいー」
「遅いのが悪いんだろ」
休日の車内はほどほどに混んでいて、六人で後ろの方に詰めて立つ。すぐに扉が閉まってバスは走り出した。一太は他の者の様子を見ながら、掴まる所を探してバランスを取った。
「村瀬くん、乗り物苦手?」
バスが少し走った頃に、一太の隣に立っていた松島が心配そうに聞いてきた。
「え?」
「なんか顔色悪いから」
「あ、いや」
バランスを取るのに必死だっただけなので否定すると、そう? と納得していない様子で顔を覗かれる。
「あのさ」
ちょうどいいから聞きにくいことを聞いてしまおう、と一太は声を潜めた。顔色が悪いとしたら、気になることがあるからだ。
「バスの料金って幾ら?」
「ああ。幾らだっけ?」
「え?」
「最近、乗り物用カードのチャージ払いだから値段知らないなあ」
松島は振り返って、安部に、バス代知ってる? と尋ねた。
「カード持ってねえの?」
というのが安部の答えだった。
「あ、僕は持ってるけど村瀬くんが」
「マジか。岸田知ってる?」
「へ? えーと、待って。調べる」
安部に尋ねられた女の子の一人、岸田早織もやはり金額を知らなくて、片手でバスのつり革に捕まったまま、スマホをすいすいと操って調べ始めた。
「二百三十円だって」
「おお、サンキュ。村瀬、聞こえた?」
「あ、うん。ありがと」
二百三十円。うん。びっくりするほど高くは無かった。良かった。
「小銭ある? おつりとか出ないから無かったら言って」
「あ、うん。ありがと。ある」
バスの乗車賃が分かって、払えると思えたら少しほっとした。松島の言葉に素直に笑って答えることができる。バスががくん、と停まる時にふらついた体も松島に受け止めてもらって、もしかしてさっきから支えてくれていたのかも、と思うと、一太は嬉しい気持ちが湧いてきた。分からないことはちゃんと聞いた方が解決は早い。松島は必ず答えてくれるのだから恥ずかしがらずにちゃんと聞こう、と素直に思えた。
とはいえ、自分で分かることは何とかしたい。
一太は、バスが停まって扉が開き何人かが降りていく様子をじっと観察する。人が降りる時に、運転席の横の箱にカードをかざすと、ピッと軽快な音が響いている。あれが、皆が言っているカードだろう。そうでない降り方の人を見たいと思っていると、年配の女の人が一人、小銭を箱にちゃりちゃりと入れて降りていった。
分かると心底ほっとする。
「こっち来てから、バスで出かけてなかったの?」
再びバスが動き出した頃に岸田に話しかけられて、一太はびくりとはねた。おかしいことだったかな? 普通じゃない? けれど、生活に困ったことは無かったし……。
「うん。乗ってない」
「ええ? 学校周辺だけで暮らしてたってこと?」
「あ、うん」
「服とか、売ってるとこなくない?」
「んー? うん?」
曖昧な返事をする一太を、岸田はまじまじと見る。
「まあ、服とか興味無さそうだよね」
「そんな感じするー」
岸田の隣に立っている伊東真衣も笑って同意している。
興味無いことはない、と一太は思う。
夏は、小さすぎない破れていない色変わりしていないシャツを着ていないとおかしいと言われるし、春や秋も、同じ上着ばかり着ているとおかしいと言われる。ズボンは、毎日同じだとしても、例えば少々破れていたとしても何も言われないのに、上の服はいちいち指摘してくる者がいるのだ。冬は、毎日同じジャンバーでも何も言われないから寒さを防げたらそれでいいと思っている。そんな風に、一太は服装について大変によく考えている。つまり、興味はある。というか、お金をかけずにおかしいと思われない服装を常に気にしている。
でもきっとこういうことじゃないんだろう、というのも何となく気付いているので、やっぱり曖昧に笑っておいた。
明るい話し声だし、特に何か一太を責めようとかそんなわけではない軽口だろう。楽しい雰囲気のままだから、これは気にしなくていいはず。一太がそう考えていると、読み通り、服装の話はすぐに終わった。一太はほっと息を吐く。
「村瀬くん、カード、作っておいたら?」
「そうだね。帰りもバスに乗るし電車でも使えるし。エプロン買った後でどっか移動して遊んで帰ってもいいし、少しチャージしといたら便利だよ」
しかし、松島に軽く支えてもらいながら、しばらく安心してバスに揺られていた一太の耳に聞こえてきた女の子達の明るい話し声は、一太の顔色をもう一度悪くするような内容だった。
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