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70 いただきます
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一太は、晃に促されて食卓に座った。目の前には、具沢山のコンソメスープとベーコン付きの目玉焼き、ちぎったレタスに千切りの人参が散らしてあり、プチトマトが添えられているサラダ、焼いたロールパンが二つ。そんな沢山の品が一人前であるらしい朝食が置いてある。どれもまだ、湯気があがっていたり、よく冷えていたりする食べ物たちだ。
一太が、何だか呆然としてそれらを眺めていると、共に席に着いた晃が、いただきます、と手を合わせた。一太も慌てて手を合わせる。これを俺が頂いていいのか、と思う気持ちが、いただきますの声を小さくさせた。
「お父さん、そろそろ時間よ」
「おう、そうか」
晃の父、誠はすでに同じメニューを食べ終えていて、読んでいた新聞をたたんでコーヒーを飲み干すと立ち上がった。
「一太くん。沢山食べて帰りなさい」
「は、はい」
緊張して返事をしながら、誠さんは、優しい笑顔が晃くんによく似ているのだな、なんて思った。
沢山食べて帰りなさい、と言ってもらった。この目の前の食事は一太の物だと、はっきり教えてくれた。
「晃、またな。正月にはまた、二人で帰ってきなさい」
「あ、そうする。いってらっしゃい」
「ああ、いってきます」
一太は、洗面所へ向かう誠を見ながら、二人の今の会話を頭の中で反芻した。
二人で帰ってきなさい。正月にはまた。あ、そうする。
二人。二人……。
一太が含まれている。
帰ってきなさい、と誠は言った。そうする、と晃は答えた。
…………。
誠の姿が見えなくなって、一太が晃の方をなんとなく向くと、ロールパンにマーガリンを塗っている晃が、何? と尋ねてくる。
「あ、ううん」
「好きな物、食べたらいいよ。ドレッシングも色々あるから」
「あ、うん」
「いっちゃん、飲み物、牛乳とミルクティとどっちがいい?」
陽子が、晃のマグカップに冷たい牛乳を入れて持ってきながら、声を掛けてくる。
「え?」
まだ何か出てくるの?
「さっき、ミルクティ美味しいって言ってたから、もう一杯淹れようか」
「あ、あの」
「それとも牛乳にする?」
ミルクティ。美味しかった。ああ、でも、注ぐだけの牛乳と違って手間がかからないだろうか。
一太が返事をできずにいると、
「とりあえずミルクティ」
と、目の前にマグカップが置かれた。
もうはっきり分かった。これらの食事は間違いなく一太のもので、食べずにいると冷めてしまう。ぬるくなってしまう。美味しいうちに頂くのが正解なのだ。沢山食べるのが正解なのだ。
「ありがとうございます。いただきます」
一太は、もう一度手を合わせて大きな声でそう言うと、コンソメスープに口をつけ、豪華な朝食を堪能した。
朝食を終えて重たいお腹を抱えた一太は、食べ終えたお皿を運んだキッチンから、またしても追い出された。洗い物を手伝う、と言った一太に、うちには文明の利器があるのよ、と陽子は言ったのだ。食器洗いの機械。お皿を機械の中に並べて、洗剤を入れてスイッチを押すだけで、熱湯で洗って乾かしてくれるらしい。素晴らしい! 発明した人は天才だな、と一太は思った。最新の家電製品は、本当にすごい。取り扱い説明書を読んでいるだけで楽しい。
つまり、キッチンで一太に手伝えることは何もなく、写真の現像をしてくれていた晃の元に来た。
そして一太は気付く。晃の写っているものが意図的に除外されていることに。
「だから、これも印刷してほしいんだってば。印刷代、払うから」
「お金なんていらないよ。いっちゃんの旅行アルバムなんだから、僕の写真はいらないでしょ」
「いる。二人で旅行したって分からないと嫌だ。俺一人じゃ寂しい」
「あー、うーん。そうかあ。じゃ、二人のも」
プリンターが軽快に動いて、様々な表情の一太の写真を吐き出している。最も一般的なL版サイズで、色鮮やかに印刷される写真。自分の思い出だ。嬉しい。
でも、一人なんて嫌だ。せっかく、二人で旅行したのに。
一太は、珍しく抗議の声を上げた。
「この、晃くんが一人で写っているのも印刷してほしい」
一太の携帯電話で撮影した、晃だけが写っている写真も何枚かある。一太はそれも、印刷してほしかった。
「それは、絶対にいらないでしょ」
晃はそう言うが、一太としてはどうしても譲れない。
「俺が、いるの。アルバム用と持ち歩き用と二枚欲しい」
「持ち歩き用? ……持ち歩き用って何?」
「いつも手帳に挟んでおくやつ」
「いやいやいや、何で?」
「何でって……」
好きな人の顔を、見たい時に見られたら嬉しいから、かな。
一太はそう言いかけて、まるで、好きな芸能人の写真を持ち歩く女の子たちみたいかもしれない、と思い当たり口をつぐんだ。男子はそういうこと、しないのかもしれない。
……でも、欲しい。
「わ、写真? 現像してるの? ああ、いっちゃん、良い顔!」
洗い物を食洗機に片付け終えた陽子も居間にやってきて、刷り上がった写真を見てにこにこと笑った。
「いいねえ。良かったねえ。現像するとやっぱり見やすくていいわ」
一枚一枚、写真を確認した陽子が、しみじみと言った。
「いっちゃん、写真持ってないんだって。これから沢山撮って、アルバムも作ろうかと思って」
「え? 写真? 持ってない?」
「あ、はい。一枚も」
「…………」
一太としては事実を述べただけだったのだが、陽子が沈黙したことで察した。これは、普通では無かったかもしれない。
「あ、あの。あるかも。俺が持っていないだけで、昔の家に、児童養護施設で撮ってくれた写真があるのかも」
児童養護施設を出る時、施設の先生が、一太の母親と言われていた人にアルバムらしきものを渡していたような気がして、慌てて口にする。あの人がそれを開いたり、大切に置いていたりするとはとても思えないが、存在はしていたはずだ。だから、一枚も無いわけではないのだ、多分。
「そう? 小さい頃のいっちゃんも可愛かったでしょうね。また見つかったら見せてね」
陽子のその言葉には、一太は曖昧に頷いておいた。
「晃。全部、私の分も印刷して頂戴」
陽子は、そんな一太ににっこり笑うと息子に向き直った。
「は? 何で?」
「二人とも可愛いから、置いておきたい」
「データ送るから、自分でやってよ」
「あ、それでもいいわ。全部、頂戴。全部、印刷しよう」
全部? その言葉に一太は反応する。やった! 俺も、全部欲しい。
「あ、陽子さん。俺、これを印刷してほしいのに、晃くんがいらないって言って印刷してくれないんです。印刷してくれますか? 俺も、全部欲しいんです。この晃くんは二枚欲しいんです」
「いっちゃん、私に送って。何枚でも出してあげるからね」
「やったー。ありがとう、陽子さん」
「持ち歩き用の意味が分からない……」
晃は、はしゃぐ二人の横で、ぼそりと呟いていた。
一太が、何だか呆然としてそれらを眺めていると、共に席に着いた晃が、いただきます、と手を合わせた。一太も慌てて手を合わせる。これを俺が頂いていいのか、と思う気持ちが、いただきますの声を小さくさせた。
「お父さん、そろそろ時間よ」
「おう、そうか」
晃の父、誠はすでに同じメニューを食べ終えていて、読んでいた新聞をたたんでコーヒーを飲み干すと立ち上がった。
「一太くん。沢山食べて帰りなさい」
「は、はい」
緊張して返事をしながら、誠さんは、優しい笑顔が晃くんによく似ているのだな、なんて思った。
沢山食べて帰りなさい、と言ってもらった。この目の前の食事は一太の物だと、はっきり教えてくれた。
「晃、またな。正月にはまた、二人で帰ってきなさい」
「あ、そうする。いってらっしゃい」
「ああ、いってきます」
一太は、洗面所へ向かう誠を見ながら、二人の今の会話を頭の中で反芻した。
二人で帰ってきなさい。正月にはまた。あ、そうする。
二人。二人……。
一太が含まれている。
帰ってきなさい、と誠は言った。そうする、と晃は答えた。
…………。
誠の姿が見えなくなって、一太が晃の方をなんとなく向くと、ロールパンにマーガリンを塗っている晃が、何? と尋ねてくる。
「あ、ううん」
「好きな物、食べたらいいよ。ドレッシングも色々あるから」
「あ、うん」
「いっちゃん、飲み物、牛乳とミルクティとどっちがいい?」
陽子が、晃のマグカップに冷たい牛乳を入れて持ってきながら、声を掛けてくる。
「え?」
まだ何か出てくるの?
「さっき、ミルクティ美味しいって言ってたから、もう一杯淹れようか」
「あ、あの」
「それとも牛乳にする?」
ミルクティ。美味しかった。ああ、でも、注ぐだけの牛乳と違って手間がかからないだろうか。
一太が返事をできずにいると、
「とりあえずミルクティ」
と、目の前にマグカップが置かれた。
もうはっきり分かった。これらの食事は間違いなく一太のもので、食べずにいると冷めてしまう。ぬるくなってしまう。美味しいうちに頂くのが正解なのだ。沢山食べるのが正解なのだ。
「ありがとうございます。いただきます」
一太は、もう一度手を合わせて大きな声でそう言うと、コンソメスープに口をつけ、豪華な朝食を堪能した。
朝食を終えて重たいお腹を抱えた一太は、食べ終えたお皿を運んだキッチンから、またしても追い出された。洗い物を手伝う、と言った一太に、うちには文明の利器があるのよ、と陽子は言ったのだ。食器洗いの機械。お皿を機械の中に並べて、洗剤を入れてスイッチを押すだけで、熱湯で洗って乾かしてくれるらしい。素晴らしい! 発明した人は天才だな、と一太は思った。最新の家電製品は、本当にすごい。取り扱い説明書を読んでいるだけで楽しい。
つまり、キッチンで一太に手伝えることは何もなく、写真の現像をしてくれていた晃の元に来た。
そして一太は気付く。晃の写っているものが意図的に除外されていることに。
「だから、これも印刷してほしいんだってば。印刷代、払うから」
「お金なんていらないよ。いっちゃんの旅行アルバムなんだから、僕の写真はいらないでしょ」
「いる。二人で旅行したって分からないと嫌だ。俺一人じゃ寂しい」
「あー、うーん。そうかあ。じゃ、二人のも」
プリンターが軽快に動いて、様々な表情の一太の写真を吐き出している。最も一般的なL版サイズで、色鮮やかに印刷される写真。自分の思い出だ。嬉しい。
でも、一人なんて嫌だ。せっかく、二人で旅行したのに。
一太は、珍しく抗議の声を上げた。
「この、晃くんが一人で写っているのも印刷してほしい」
一太の携帯電話で撮影した、晃だけが写っている写真も何枚かある。一太はそれも、印刷してほしかった。
「それは、絶対にいらないでしょ」
晃はそう言うが、一太としてはどうしても譲れない。
「俺が、いるの。アルバム用と持ち歩き用と二枚欲しい」
「持ち歩き用? ……持ち歩き用って何?」
「いつも手帳に挟んでおくやつ」
「いやいやいや、何で?」
「何でって……」
好きな人の顔を、見たい時に見られたら嬉しいから、かな。
一太はそう言いかけて、まるで、好きな芸能人の写真を持ち歩く女の子たちみたいかもしれない、と思い当たり口をつぐんだ。男子はそういうこと、しないのかもしれない。
……でも、欲しい。
「わ、写真? 現像してるの? ああ、いっちゃん、良い顔!」
洗い物を食洗機に片付け終えた陽子も居間にやってきて、刷り上がった写真を見てにこにこと笑った。
「いいねえ。良かったねえ。現像するとやっぱり見やすくていいわ」
一枚一枚、写真を確認した陽子が、しみじみと言った。
「いっちゃん、写真持ってないんだって。これから沢山撮って、アルバムも作ろうかと思って」
「え? 写真? 持ってない?」
「あ、はい。一枚も」
「…………」
一太としては事実を述べただけだったのだが、陽子が沈黙したことで察した。これは、普通では無かったかもしれない。
「あ、あの。あるかも。俺が持っていないだけで、昔の家に、児童養護施設で撮ってくれた写真があるのかも」
児童養護施設を出る時、施設の先生が、一太の母親と言われていた人にアルバムらしきものを渡していたような気がして、慌てて口にする。あの人がそれを開いたり、大切に置いていたりするとはとても思えないが、存在はしていたはずだ。だから、一枚も無いわけではないのだ、多分。
「そう? 小さい頃のいっちゃんも可愛かったでしょうね。また見つかったら見せてね」
陽子のその言葉には、一太は曖昧に頷いておいた。
「晃。全部、私の分も印刷して頂戴」
陽子は、そんな一太ににっこり笑うと息子に向き直った。
「は? 何で?」
「二人とも可愛いから、置いておきたい」
「データ送るから、自分でやってよ」
「あ、それでもいいわ。全部、頂戴。全部、印刷しよう」
全部? その言葉に一太は反応する。やった! 俺も、全部欲しい。
「あ、陽子さん。俺、これを印刷してほしいのに、晃くんがいらないって言って印刷してくれないんです。印刷してくれますか? 俺も、全部欲しいんです。この晃くんは二枚欲しいんです」
「いっちゃん、私に送って。何枚でも出してあげるからね」
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晃は、はしゃぐ二人の横で、ぼそりと呟いていた。
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