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212 ◇ずっと続いていく日常の一コマ
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「晃くん! 晃くん、こんなの置いてあった!」
今日も抜け出されてる……。せめて気付け、僕。
寝起きの頭でぽやぽや考える晃は、すっかり早寝早起きだ。一太の早起きに付き合っていると、晃も自然と早く眠たくなる。
「扉の前に二つ置いてあったんだけど、何だろう」
今日も一太は随分早起きだ。いや、まあ、一太にしてはのんびり、なのだろうか。晃が携帯電話を確認すると、安定の六時半過ぎ。扉の前、ということは、今日は一太は、晃に声を掛けずに起きるつもりで、一度部屋の外に出たのだろう。
「んー? クリスマスプレゼントじゃない?」
真っ赤な長靴の入れ物。その中に詰まったたくさんのお菓子。クリスマスに定番のプレゼントだ。何か欲しい物はない? と母に聞かれて、別にない、と答えると、いつもこれが置いてあった。中学三年生までは子どもだ、と言って中学三年生まで。もちろん、手術が済んで、晃の食べる物に制限がなくなってからだけれど。
久しぶりに見たクリスマスプレゼント。お菓子は好きだから、食べるけど。いらないって言ったのにまた置いてある、とかいつも思ってたけど。昨年、一太の枕元にプレゼントを置いてから、晃には母の気持ちが少し分かるようになった。
好きな人、大事に思う人に何かをプレゼントしたい気持ち。喜ぶ顔を想像して、つい準備してまう気持ちが。
「ええっ? クリスマスプレゼント? 俺たち、大人なのに?」
二つの同じプレゼントを両手に抱えて布団の横にしゃがむ一太は、去年も同じことを言っていた。
サンタクロースは、良い子の所にしか来ないから俺の所に来なかった。来ないままに大人になってしまった、と。そして、大人の元にサンタクロースは来ないのだとも。
「母さんから見たら、幾つになっても僕たちは子どもだよ」
「晃くんは陽子さんの子どもだけど……」
「いっちゃんのことも、自分の子どもみたいに思ってるってことじゃない?」
「え?」
「だから、プレゼントが二つ置いてあるんでしょ」
「へえ……」
派手な色のプレゼントを見下ろして、一太は少しだけ頬を緩めた。
「僕たち良い子だから、プレゼントが届いたんだよ、きっと」
「そう? ……そうかな?」
自分はどうかしらないが、一太は間違いなく良い子だ。昨日、一太のお陰でのんびりできた母が、どんなに喜んでいた事か!
料理ができていたことだけでなく、洗濯物を畳んでおいたことにも大喜びしていた母を見て、こんなことで良かったんだなあ、と晃は少し反省してしまった。テレビを見ながらただ、乾いていた洗濯物を畳んだだけ。それだけの事が、あんなに母を喜ばせるなんて知らなかったのだ。してもらうことが当たり前すぎて気付かなかった。
一太との生活でも、できる家事はなるべくやろう、と晃は決意してプレゼントを一つ受け取る。
寒い中話していて、くしょんとくしゃみをし始めた一太を咄嗟にもう一度布団に引きずり込もうとして、はたと晃は気付いた。
「これ、部屋の前だった?」
「うん」
良かった、と晃は胸を撫で下ろす。母が、プレゼントを枕元に置こうとしていなくて良かった。二人で一つの布団に寝ている所を見られたら、流石に気まずい。男同士とはいえ、気まずい。……やめるつもりはないけれども。
晃は、母が、自分を少しだけ大人扱いしてくれたことに安心して、とりあえず一度、一太を布団に引きずり込んで温めた。
五分で逃げられてしまった。
日々は、穏やかに過ぎていった。一太は、やることがあった方が気持ちが落ち着くようだからと、母が仕事に出ている間は、できる家事を一太がやることになった。母は、人生の夏休みのようだととても喜んで、ご褒美と言っては、一太にお菓子を毎日一つ買って帰ってきた。もちろん、手伝っている晃の分も。小さな駄菓子を申し訳なさそうに、でも報酬だからと嬉しそうに受け取りながら、一太は大事にしまい込んでいた。
母は、毎日仕事に出ているんだから全然休みではないじゃないか、と晃は思ったのだが、家事というのは、そのくらい休みがない作業なのだった。やっと、分かった。親と一緒に住んでいた家を出て、どんなに大切にされ、どんなに守られていたのかをようやく知った。
そんな「家」が無かった一太を思う。ずっと家事をしていたのは母と同じだ。一太もまた、ただひたすら働いてきたのだから、のんびりできる時にのんびりすればいいのに、と晃は言った。充分にのんびりさせて貰っているよ、と一太がにこにこ笑うから、晃はそれ以上、強くは言えなかった。
そうだ。絶対に、家事ができない環境に一太をおいたらどうだろう? 例えば、そう。泊まりがけの旅行だ。そういえば、卒業旅行の話を安倍くんがしていたな。四人で行くぞ、と当たり前のように話していた。流石の一太も、旅行先の宿で家事をしようとはしないだろう。本当にのんびりするとはどういう事かを、旅行先で一太は知るに違いない。きっと実現させよう!
家での家事は晃も手伝ったので、自由時間はたくさんあった。家でゲームをしたり、ショッピングモールのゲームセンターへ出かけたりもした。ゲームセンターでは、一つだけ選んでクレームゲームをした一太が、百円でお菓子をぽろりと落として大はしゃぎした。
「俺、一生分のお菓子を今、もらってるのかも」
そう言って笑った一太は、クリスマスプレゼントの長靴から全てのお菓子を取り出して並べて、迷いに迷ってから一つだけ選んで食べ、後は綺麗に長靴の入れ物に戻すということを毎日繰り返していた。母が、毎日買ってくるお菓子もあるのだから、入れ物の長靴に収まりきらなくなって溢れている。
「もう一つくらい食べたら?」
と、晃が言うと、
「もったいなくて」
と、大事に長靴を抱えて笑った。
「どんな味かなってドキドキしながら開けるのも楽しいし、食べてからの味もしっかり覚えておきたいから、一つずつでいいんだ」
「そっか」
どんな有名なお菓子も、一太には全部初めて食べるお菓子だから、そうして楽しんでいるのならそれでいいのだけれど。
「ものすごーく好きなのがあったら、また買いに行こうね」
「え?」
「え?」
これからの一太には、いくらでも続きがあることをしっかりと伝えておこう、と晃は思った。
「無くなったら買いに行けばいいんだよ」
「そっか……」
「うん、そう」
母のご褒美が止まる気配はなく、しばらく無くなりそうにはないけれど。
そうして、勤め人たちも休みに入る。年末の大掃除やおせち作りをして、定番のテレビ番組を観て、年越しそばを食べて初詣に行った。年始は、おせちやお雑煮を食べて、家でぬくぬくと過ごした。普通の年末年始が過ぎていった。
今日も抜け出されてる……。せめて気付け、僕。
寝起きの頭でぽやぽや考える晃は、すっかり早寝早起きだ。一太の早起きに付き合っていると、晃も自然と早く眠たくなる。
「扉の前に二つ置いてあったんだけど、何だろう」
今日も一太は随分早起きだ。いや、まあ、一太にしてはのんびり、なのだろうか。晃が携帯電話を確認すると、安定の六時半過ぎ。扉の前、ということは、今日は一太は、晃に声を掛けずに起きるつもりで、一度部屋の外に出たのだろう。
「んー? クリスマスプレゼントじゃない?」
真っ赤な長靴の入れ物。その中に詰まったたくさんのお菓子。クリスマスに定番のプレゼントだ。何か欲しい物はない? と母に聞かれて、別にない、と答えると、いつもこれが置いてあった。中学三年生までは子どもだ、と言って中学三年生まで。もちろん、手術が済んで、晃の食べる物に制限がなくなってからだけれど。
久しぶりに見たクリスマスプレゼント。お菓子は好きだから、食べるけど。いらないって言ったのにまた置いてある、とかいつも思ってたけど。昨年、一太の枕元にプレゼントを置いてから、晃には母の気持ちが少し分かるようになった。
好きな人、大事に思う人に何かをプレゼントしたい気持ち。喜ぶ顔を想像して、つい準備してまう気持ちが。
「ええっ? クリスマスプレゼント? 俺たち、大人なのに?」
二つの同じプレゼントを両手に抱えて布団の横にしゃがむ一太は、去年も同じことを言っていた。
サンタクロースは、良い子の所にしか来ないから俺の所に来なかった。来ないままに大人になってしまった、と。そして、大人の元にサンタクロースは来ないのだとも。
「母さんから見たら、幾つになっても僕たちは子どもだよ」
「晃くんは陽子さんの子どもだけど……」
「いっちゃんのことも、自分の子どもみたいに思ってるってことじゃない?」
「え?」
「だから、プレゼントが二つ置いてあるんでしょ」
「へえ……」
派手な色のプレゼントを見下ろして、一太は少しだけ頬を緩めた。
「僕たち良い子だから、プレゼントが届いたんだよ、きっと」
「そう? ……そうかな?」
自分はどうかしらないが、一太は間違いなく良い子だ。昨日、一太のお陰でのんびりできた母が、どんなに喜んでいた事か!
料理ができていたことだけでなく、洗濯物を畳んでおいたことにも大喜びしていた母を見て、こんなことで良かったんだなあ、と晃は少し反省してしまった。テレビを見ながらただ、乾いていた洗濯物を畳んだだけ。それだけの事が、あんなに母を喜ばせるなんて知らなかったのだ。してもらうことが当たり前すぎて気付かなかった。
一太との生活でも、できる家事はなるべくやろう、と晃は決意してプレゼントを一つ受け取る。
寒い中話していて、くしょんとくしゃみをし始めた一太を咄嗟にもう一度布団に引きずり込もうとして、はたと晃は気付いた。
「これ、部屋の前だった?」
「うん」
良かった、と晃は胸を撫で下ろす。母が、プレゼントを枕元に置こうとしていなくて良かった。二人で一つの布団に寝ている所を見られたら、流石に気まずい。男同士とはいえ、気まずい。……やめるつもりはないけれども。
晃は、母が、自分を少しだけ大人扱いしてくれたことに安心して、とりあえず一度、一太を布団に引きずり込んで温めた。
五分で逃げられてしまった。
日々は、穏やかに過ぎていった。一太は、やることがあった方が気持ちが落ち着くようだからと、母が仕事に出ている間は、できる家事を一太がやることになった。母は、人生の夏休みのようだととても喜んで、ご褒美と言っては、一太にお菓子を毎日一つ買って帰ってきた。もちろん、手伝っている晃の分も。小さな駄菓子を申し訳なさそうに、でも報酬だからと嬉しそうに受け取りながら、一太は大事にしまい込んでいた。
母は、毎日仕事に出ているんだから全然休みではないじゃないか、と晃は思ったのだが、家事というのは、そのくらい休みがない作業なのだった。やっと、分かった。親と一緒に住んでいた家を出て、どんなに大切にされ、どんなに守られていたのかをようやく知った。
そんな「家」が無かった一太を思う。ずっと家事をしていたのは母と同じだ。一太もまた、ただひたすら働いてきたのだから、のんびりできる時にのんびりすればいいのに、と晃は言った。充分にのんびりさせて貰っているよ、と一太がにこにこ笑うから、晃はそれ以上、強くは言えなかった。
そうだ。絶対に、家事ができない環境に一太をおいたらどうだろう? 例えば、そう。泊まりがけの旅行だ。そういえば、卒業旅行の話を安倍くんがしていたな。四人で行くぞ、と当たり前のように話していた。流石の一太も、旅行先の宿で家事をしようとはしないだろう。本当にのんびりするとはどういう事かを、旅行先で一太は知るに違いない。きっと実現させよう!
家での家事は晃も手伝ったので、自由時間はたくさんあった。家でゲームをしたり、ショッピングモールのゲームセンターへ出かけたりもした。ゲームセンターでは、一つだけ選んでクレームゲームをした一太が、百円でお菓子をぽろりと落として大はしゃぎした。
「俺、一生分のお菓子を今、もらってるのかも」
そう言って笑った一太は、クリスマスプレゼントの長靴から全てのお菓子を取り出して並べて、迷いに迷ってから一つだけ選んで食べ、後は綺麗に長靴の入れ物に戻すということを毎日繰り返していた。母が、毎日買ってくるお菓子もあるのだから、入れ物の長靴に収まりきらなくなって溢れている。
「もう一つくらい食べたら?」
と、晃が言うと、
「もったいなくて」
と、大事に長靴を抱えて笑った。
「どんな味かなってドキドキしながら開けるのも楽しいし、食べてからの味もしっかり覚えておきたいから、一つずつでいいんだ」
「そっか」
どんな有名なお菓子も、一太には全部初めて食べるお菓子だから、そうして楽しんでいるのならそれでいいのだけれど。
「ものすごーく好きなのがあったら、また買いに行こうね」
「え?」
「え?」
これからの一太には、いくらでも続きがあることをしっかりと伝えておこう、と晃は思った。
「無くなったら買いに行けばいいんだよ」
「そっか……」
「うん、そう」
母のご褒美が止まる気配はなく、しばらく無くなりそうにはないけれど。
そうして、勤め人たちも休みに入る。年末の大掃除やおせち作りをして、定番のテレビ番組を観て、年越しそばを食べて初詣に行った。年始は、おせちやお雑煮を食べて、家でぬくぬくと過ごした。普通の年末年始が過ぎていった。
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