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223 卒業旅行 1
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卒業旅行は二月に、と話していたが二月にも最後の実習があって忙しく、三月の初めに行くことになった。
飛行機に乗ってみたいとか新幹線でとか船はどうだろうとか、安倍の話は移動手段だけで夢がいっぱいだ。一太はどれも乗ったことがないので、どれでもいいなとわくわくした。
色々なパンフレットを集めてきて見てみたり、どの方面に何日行くかとか話しているだけで楽しい。どこに行くことになっても一太には初めてなので、どこでも良かった。
「村瀬も意見言え、意見」
「え? ええっと」
「ねえの? こんなとこ行ってみたいなーとか、そういうの」
「んー、んーと、ええっと」
「いっちゃん、何でもいいよ。今みんな適当なこと言ってるから」
「適当? 俺はいたって大まじめだぞ」
「海外は現実的じゃないよ。誰もパスポート持ってないし、今から手続きするんじゃ間に合わないんじゃないかな?」
「くっ。やっぱりそうか」
「予算的にも無理。安倍くんの予算が一番少ないんだからね」
「これでも俺は、爪に火を灯すように旅行費用を貯めてだなあ」
「分かってるって。だから、もっと予算に合った行き先を決めようって言ってんの」
「はい! 私、サファリパーク的なとこ行ってみたい」
「サファリパーク?」
岸田の提案に一太は思わず声を出した。知らない言葉だった。
「うん。サファリパーク。放し飼いになってる動物の間を車で走ったりして、餌をあげれるってやつ」
「おお」
放し飼い。動物を? 危険じゃない動物ってこと? 放し飼いしても大丈夫そうな動物って何だろ。羊とかうさぎとか? うさぎなんて小さくて見つけられないかも。
「ライオンに生肉あげたい」
「うーん。あげたいか、それ?」
「あげたい。目の前でこうガバって口を開けて生肉食べるんでしょ。うーん、どきどきする」
「へ? ライオン?」
「うん。ライオン」
「……」
ライオンって危険じゃない? 肉食だよ、肉食……。
「いっちゃん、バスが檻で囲まれてるから大丈夫だよ」
「バスが檻で……」
まるで自分たちの方が閉じ込められてる動物みたいだ!
「松島、行ったことあんの?」
「ある。父さんの運転する車で回ったみたい。動物がすごい近くに寄ってきて僕は固まってたらしいんだけど、実はそんなに覚えてない。写真見せられて、こんなことがあった、あんな事があったって家族が言うから、そう覚えてるだけ」
「ああ。ちっちゃい頃に連れて行ってもらって、あんまり覚えてないパターンか。あるある」
「あ、やっぱり? 安倍くんもお兄さんいるんだっけ?」
「そ。兄貴や両親は覚えてて、連れて行ってやったって言うんだけど、俺は覚えてないっての」
「そういうの、よくあるよねえ」
「え? そうなんだ」
「早織はお姉ちゃんだから、覚えてんだろ?」
「え? 岸田さん、お姉ちゃんなの?」
「あれ? 言ってなかったっけ? 私、弟いるよ、二人。だから、こうして大学来ることもかなり悩んだんだよねえ。弟二人いるんだから女の大学にかける金なんてない、無理だってお父さんに言われて諦めかけたし」
「ふーん」
「でも、夢を諦めきれなくて、奨学金をもらってアルバイトして行くから、大学に行かせてくださいって頭下げた。最初だけ親に借りたお金も、働いて返すつもり。生活苦しかったし、ピアノの練習大変だったけど、楽しい大学生活だったなあ。来て良かった。本当に良かった」
「そっか」
一太は自分も同じだ、と笑った。
「あ、なんかごめんね、村瀬くん。その、家族の話とか」
「あ、そうだな。俺もつい」
「ううん。皆の色んな話聞きたい。楽しい。俺、今岸田さんに共感したし。弟いるの一緒だし。俺も、大変だったけど大学来て良かったってしみじみ思ってたし」
「そっか。一緒か」
「うん」
一緒だ。一太は、そう思えることが嬉しかった。ずっと、自分はどこか皆と違うと怯えていたのに。皆、どこか違ってどこか一緒なんだ。
「サファリパーク、俺も行きたい」
晃も安倍も行ってても覚えてないなら、皆初めてみたいなもんだ。皆一緒に、初めてのことをしよう!
四人で宿や移動手段を決めて、四人でインターネットを使って申し込みをして、いよいよ卒業旅行の日。一太は、わくわくし過ぎてあまり寝られなかった。
一番安くすむ交通手段を探したり、安い宿を探したり、何をしようか何を食べようかと考えているだけでも楽しくて仕方なかったのに、いよいよ本番なのだ。宿に泊まるだなんて、初めてだった。初めて松島家に電車で移動してお泊まりした時も修学旅行みたいだと思ったが、あれは友だちのお家でのお泊まりだから、よく考えたら違う。
一太は、今度こそ、本当に、友だちとお泊まりをする旅行に行くのだ。
着替えを入れた鞄を持って、持ち歩き用の手提げ鞄に財布と手帳とペンと折りたたみの傘を入れて、電車に乗るための駅へと歩く。
折りたたみの傘を一太は持っていなかったが、旅行の時にあった方がいいかもしれない、と思い切って購入した。御用達の百円均一ショップには無くて、バイト仲間のおば様たちに聞いて安い店を教えてもらった。三百九十八円はかなり安いらしい。男性用にすると、少し大きめだから二百円高くて、悩んだ末に大人しい柄の女性用を購入した。認めたくはないが、一太の体格なら女性用でも問題なかった。一太は、安く済んだと思って喜ぶことにした。
更におば様たちのアドバイスを受け、御用達の百円均一ショップで、使用後の折りたたみ傘の水気を吸い取る布が内側に付いている袋型のケースを買った。雨に濡れた傘をたたんでそのケースに入れておけば、使用後も鞄にしまえる優れものだ。これからの生活でも使えそうな折りたたみ傘とケースは、旅行のためという名目で買ってよかった品の一つになりそうだった。
雨がいつ降っても安心だと思うと、心も軽い。
「いっちゃん、寒くない?」
「全然」
晃に声をかけられて、一太は笑顔で答える。楽しみ過ぎて興奮しているから、ということもあるが、寒いわけがない。晃のお古のジャンパーは軽くて温かいし、服も全部ふわふわしていて温かい。下着まで、薄くて温かい品なのだ。晃のお古を着ていると、晃と似たような格好になることも嬉しい。
一太は、下着なども少しだけ買い足した。旅行に行くというのは、旅行代だけじゃない色々な出費がかかるんだなあ、と驚いた。とはいえ、そうしてお金を使うことに、いちいち怯えるようなことは無くなった。
先が見通せるからなのだろう。晃との生活は、とても落ち着いたものだから。いつもだいたい、予定していた通りの出費で済む。急に金をよこせと言われたり、勝手に持っていかれたりしない。あれが食べたいこれが食べたいと、贅沢なメニューを言われることもない。たまに贅沢するのも予定のうちで、それもまた楽しかった。
学校への学費の支払いも済んだ。もう必死に、とにかく使わないようにと貯めこまなくても大丈夫なのだ。自分の生活のためだけでなく、楽しみのためにも稼いだお金を使っていいのだ。
一太がそう思えた頃に計画された旅行は、本当に本当に一太の心を弾ませるものだった。
飛行機に乗ってみたいとか新幹線でとか船はどうだろうとか、安倍の話は移動手段だけで夢がいっぱいだ。一太はどれも乗ったことがないので、どれでもいいなとわくわくした。
色々なパンフレットを集めてきて見てみたり、どの方面に何日行くかとか話しているだけで楽しい。どこに行くことになっても一太には初めてなので、どこでも良かった。
「村瀬も意見言え、意見」
「え? ええっと」
「ねえの? こんなとこ行ってみたいなーとか、そういうの」
「んー、んーと、ええっと」
「いっちゃん、何でもいいよ。今みんな適当なこと言ってるから」
「適当? 俺はいたって大まじめだぞ」
「海外は現実的じゃないよ。誰もパスポート持ってないし、今から手続きするんじゃ間に合わないんじゃないかな?」
「くっ。やっぱりそうか」
「予算的にも無理。安倍くんの予算が一番少ないんだからね」
「これでも俺は、爪に火を灯すように旅行費用を貯めてだなあ」
「分かってるって。だから、もっと予算に合った行き先を決めようって言ってんの」
「はい! 私、サファリパーク的なとこ行ってみたい」
「サファリパーク?」
岸田の提案に一太は思わず声を出した。知らない言葉だった。
「うん。サファリパーク。放し飼いになってる動物の間を車で走ったりして、餌をあげれるってやつ」
「おお」
放し飼い。動物を? 危険じゃない動物ってこと? 放し飼いしても大丈夫そうな動物って何だろ。羊とかうさぎとか? うさぎなんて小さくて見つけられないかも。
「ライオンに生肉あげたい」
「うーん。あげたいか、それ?」
「あげたい。目の前でこうガバって口を開けて生肉食べるんでしょ。うーん、どきどきする」
「へ? ライオン?」
「うん。ライオン」
「……」
ライオンって危険じゃない? 肉食だよ、肉食……。
「いっちゃん、バスが檻で囲まれてるから大丈夫だよ」
「バスが檻で……」
まるで自分たちの方が閉じ込められてる動物みたいだ!
「松島、行ったことあんの?」
「ある。父さんの運転する車で回ったみたい。動物がすごい近くに寄ってきて僕は固まってたらしいんだけど、実はそんなに覚えてない。写真見せられて、こんなことがあった、あんな事があったって家族が言うから、そう覚えてるだけ」
「ああ。ちっちゃい頃に連れて行ってもらって、あんまり覚えてないパターンか。あるある」
「あ、やっぱり? 安倍くんもお兄さんいるんだっけ?」
「そ。兄貴や両親は覚えてて、連れて行ってやったって言うんだけど、俺は覚えてないっての」
「そういうの、よくあるよねえ」
「え? そうなんだ」
「早織はお姉ちゃんだから、覚えてんだろ?」
「え? 岸田さん、お姉ちゃんなの?」
「あれ? 言ってなかったっけ? 私、弟いるよ、二人。だから、こうして大学来ることもかなり悩んだんだよねえ。弟二人いるんだから女の大学にかける金なんてない、無理だってお父さんに言われて諦めかけたし」
「ふーん」
「でも、夢を諦めきれなくて、奨学金をもらってアルバイトして行くから、大学に行かせてくださいって頭下げた。最初だけ親に借りたお金も、働いて返すつもり。生活苦しかったし、ピアノの練習大変だったけど、楽しい大学生活だったなあ。来て良かった。本当に良かった」
「そっか」
一太は自分も同じだ、と笑った。
「あ、なんかごめんね、村瀬くん。その、家族の話とか」
「あ、そうだな。俺もつい」
「ううん。皆の色んな話聞きたい。楽しい。俺、今岸田さんに共感したし。弟いるの一緒だし。俺も、大変だったけど大学来て良かったってしみじみ思ってたし」
「そっか。一緒か」
「うん」
一緒だ。一太は、そう思えることが嬉しかった。ずっと、自分はどこか皆と違うと怯えていたのに。皆、どこか違ってどこか一緒なんだ。
「サファリパーク、俺も行きたい」
晃も安倍も行ってても覚えてないなら、皆初めてみたいなもんだ。皆一緒に、初めてのことをしよう!
四人で宿や移動手段を決めて、四人でインターネットを使って申し込みをして、いよいよ卒業旅行の日。一太は、わくわくし過ぎてあまり寝られなかった。
一番安くすむ交通手段を探したり、安い宿を探したり、何をしようか何を食べようかと考えているだけでも楽しくて仕方なかったのに、いよいよ本番なのだ。宿に泊まるだなんて、初めてだった。初めて松島家に電車で移動してお泊まりした時も修学旅行みたいだと思ったが、あれは友だちのお家でのお泊まりだから、よく考えたら違う。
一太は、今度こそ、本当に、友だちとお泊まりをする旅行に行くのだ。
着替えを入れた鞄を持って、持ち歩き用の手提げ鞄に財布と手帳とペンと折りたたみの傘を入れて、電車に乗るための駅へと歩く。
折りたたみの傘を一太は持っていなかったが、旅行の時にあった方がいいかもしれない、と思い切って購入した。御用達の百円均一ショップには無くて、バイト仲間のおば様たちに聞いて安い店を教えてもらった。三百九十八円はかなり安いらしい。男性用にすると、少し大きめだから二百円高くて、悩んだ末に大人しい柄の女性用を購入した。認めたくはないが、一太の体格なら女性用でも問題なかった。一太は、安く済んだと思って喜ぶことにした。
更におば様たちのアドバイスを受け、御用達の百円均一ショップで、使用後の折りたたみ傘の水気を吸い取る布が内側に付いている袋型のケースを買った。雨に濡れた傘をたたんでそのケースに入れておけば、使用後も鞄にしまえる優れものだ。これからの生活でも使えそうな折りたたみ傘とケースは、旅行のためという名目で買ってよかった品の一つになりそうだった。
雨がいつ降っても安心だと思うと、心も軽い。
「いっちゃん、寒くない?」
「全然」
晃に声をかけられて、一太は笑顔で答える。楽しみ過ぎて興奮しているから、ということもあるが、寒いわけがない。晃のお古のジャンパーは軽くて温かいし、服も全部ふわふわしていて温かい。下着まで、薄くて温かい品なのだ。晃のお古を着ていると、晃と似たような格好になることも嬉しい。
一太は、下着なども少しだけ買い足した。旅行に行くというのは、旅行代だけじゃない色々な出費がかかるんだなあ、と驚いた。とはいえ、そうしてお金を使うことに、いちいち怯えるようなことは無くなった。
先が見通せるからなのだろう。晃との生活は、とても落ち着いたものだから。いつもだいたい、予定していた通りの出費で済む。急に金をよこせと言われたり、勝手に持っていかれたりしない。あれが食べたいこれが食べたいと、贅沢なメニューを言われることもない。たまに贅沢するのも予定のうちで、それもまた楽しかった。
学校への学費の支払いも済んだ。もう必死に、とにかく使わないようにと貯めこまなくても大丈夫なのだ。自分の生活のためだけでなく、楽しみのためにも稼いだお金を使っていいのだ。
一太がそう思えた頃に計画された旅行は、本当に本当に一太の心を弾ませるものだった。
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