352 / 1,325
第五章 それは日々の話
2 雫石さんと髪の美容液 成人
しおりを挟む
「こちらの瓶も綺麗だけれど、何かしら?」
「髪の毛につけるんだよ。」
「へええ。あら、いい香り。」
お土産の紙袋に入ってる瓶の蓋を開けて、雫石さんは言った。いい匂いだよね。俺も、その匂いは好き。
「髪の毛につけると、つるつるさらさらになる。」
「あら、いいわね。」
「緋色のお土産。つけてあげる。」
「へええ。緋色さんが私にこれを?へええ。」
雫石さんは、瓶を持ってまじまじと眺めながら言った。へええって二回言ったなあ。
俺が右手の平を上に向けて出すと、雫石さんが瓶を傾けて美容液を少し乗せてくれた。ちょっとひんやりしてるから、ぎゅっと握って温める。こうすると、もっとつけやすくなって、いい匂いも強くなるんだよ。半助が教えてくれたんだ。
床に座った雫石さんの後ろに立つと、部屋に控えていたいつもの侍女さんがすっと寄ってきて、雫石さんの長い髪を緩くまとめていた髪留めを外した。
「あ、ありがと。」
髪留め、忘れてた……。
美容液の馴染んだ手で、雫石さんの髪の毛を触る。雫石さんは、髪の毛もふわふわなんだなあ。緋色はふわふわじゃないから、ちょっと違う。
優しく髪を掴んで手を滑らすと、ふわふわが収まってしっとりしてくる。色んな場所に何回か手を滑らせて、撫でる。うーん、いい匂い!
「もう少しくださいな。」
俺が手を出すと、すぐ近くで見ていた侍女さんが瓶を持ち上げて手の平に落としてくれた。
「ありがと。」
「いえ。」
侍女さんはいつも通り、あんまり表情は変わらないけれど近くから離れないし、俺が触った髪をまじまじと見てる。
また、手を握って美容液を温めていると、雫石さんが手で自分の髪を触って、ほうっと息を吐いた。
「成人ちゃん、これとってもいいわ。」
「気持ちいい?」
「ええ、とっても気持ちいい。それに、髪の毛のふわふわが収まってつるつるよ。」
俺は、雫石さんのふわふわな髪の毛が好きだから、ふわふわのままでもいいんだけどね。
雫石さんが嬉しいなら良かった!
「素敵な物があるのねえ。」
「緋色がね、商店街でも買えるようにするって。」
「へええ。緋色さんが、こんなものをねえ。」
とても気持ち良さそうにしている雫石さんが、またへええって言った。
「髪の毛につけるんだよ。」
「へええ。あら、いい香り。」
お土産の紙袋に入ってる瓶の蓋を開けて、雫石さんは言った。いい匂いだよね。俺も、その匂いは好き。
「髪の毛につけると、つるつるさらさらになる。」
「あら、いいわね。」
「緋色のお土産。つけてあげる。」
「へええ。緋色さんが私にこれを?へええ。」
雫石さんは、瓶を持ってまじまじと眺めながら言った。へええって二回言ったなあ。
俺が右手の平を上に向けて出すと、雫石さんが瓶を傾けて美容液を少し乗せてくれた。ちょっとひんやりしてるから、ぎゅっと握って温める。こうすると、もっとつけやすくなって、いい匂いも強くなるんだよ。半助が教えてくれたんだ。
床に座った雫石さんの後ろに立つと、部屋に控えていたいつもの侍女さんがすっと寄ってきて、雫石さんの長い髪を緩くまとめていた髪留めを外した。
「あ、ありがと。」
髪留め、忘れてた……。
美容液の馴染んだ手で、雫石さんの髪の毛を触る。雫石さんは、髪の毛もふわふわなんだなあ。緋色はふわふわじゃないから、ちょっと違う。
優しく髪を掴んで手を滑らすと、ふわふわが収まってしっとりしてくる。色んな場所に何回か手を滑らせて、撫でる。うーん、いい匂い!
「もう少しくださいな。」
俺が手を出すと、すぐ近くで見ていた侍女さんが瓶を持ち上げて手の平に落としてくれた。
「ありがと。」
「いえ。」
侍女さんはいつも通り、あんまり表情は変わらないけれど近くから離れないし、俺が触った髪をまじまじと見てる。
また、手を握って美容液を温めていると、雫石さんが手で自分の髪を触って、ほうっと息を吐いた。
「成人ちゃん、これとってもいいわ。」
「気持ちいい?」
「ええ、とっても気持ちいい。それに、髪の毛のふわふわが収まってつるつるよ。」
俺は、雫石さんのふわふわな髪の毛が好きだから、ふわふわのままでもいいんだけどね。
雫石さんが嬉しいなら良かった!
「素敵な物があるのねえ。」
「緋色がね、商店街でも買えるようにするって。」
「へええ。緋色さんが、こんなものをねえ。」
とても気持ち良さそうにしている雫石さんが、またへええって言った。
1,451
あなたにおすすめの小説
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
ハイスペックストーカーに追われています
たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!!
と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。
完結しました。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。
陽七 葵
BL
主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。
しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。
蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。
だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。
そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。
そこから物語は始まるのだが——。
実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。
素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる