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第七章 冠婚葬祭
25 それは知ってる! 成人
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「すまない。少し遅れてしまったが、今から参加しても大丈夫だろうか」
朱実殿下が入り口から入ってきて言った。一気に静かになった室内で、皆が一斉に包拳礼をした。
していないのは、俺と緋色と末良と緋見呼さまだけ。
「無粋なことをするんじゃないよ。楽しい宴の最中に、そんなものは不要だろう?」
朱実殿下が何か言う前に緋見呼さまの声が響いて笑ってしまう。
「ああ。先月も告げた通り、礼は不要だ。皆、戻ってくれ」
少しだけ驚いた顔の朱実殿下が言った。
「叔母上。いらしてたのですか?」
「本日の子守りは私だよ。楽しいねえ」
「叔母上が子守り……」
「何かおかしなことがあるかい?」
「いいえ、おかしいことなど」
「私にはできないとでも思っているんじゃないだろうね?余裕だよ。しょっちゅう預かっておるのだから」
「はあ、成る程……」
灯可はしっかり者だから、きっと大丈夫なんだと思う。見可と緋見呼さまがどこかに行っちゃわないように何とかできるんだよ、きっと。
「嫁が体調を崩しておってな。大事ない、季節の変わり目の変調だろうと言うのだが、あれはすぐに無理をするから、私が預かってきてやったのよ」
「おや、心配ですね」
「嫁って?」
緋見呼さまには、旦那さまの他に嫁もいるの?
「ああ。息子の伴侶のことだ。茉璃だよ」
ああ、茉璃?五月のお誕生日会の時はとても元気だったのに。心配だな。
「そう心配そうな顔をするな、なる。大丈夫じゃ。少々食欲が無くなったところで、簡単に死にはせん」
「ん?」
食欲がないの?
それで、元気がないの?
俺、それ知ってるかも。
「赤ちゃんだ!」
「何?」
「赤ちゃんが、お腹にいるよってお知らせする時の」
俺が言ったら、緋見呼さまと朱実殿下がそっくりな表情でふむ、と顎に手をやった。うわ。仕草までそっくり。
「成る程……」
それから緋見呼さまは俺の方を見て、にやりと笑う。あ、これは本当の笑い顔。
「なる。やりおる。帰ったらすぐ、医師を呼ぼう」
ふふ。
俺、もう二人も見てるから、分かるよ。
見可、俺の赤ちゃんがまだ来ないって言ってたけど、来たんじゃない?
朱実殿下が入り口から入ってきて言った。一気に静かになった室内で、皆が一斉に包拳礼をした。
していないのは、俺と緋色と末良と緋見呼さまだけ。
「無粋なことをするんじゃないよ。楽しい宴の最中に、そんなものは不要だろう?」
朱実殿下が何か言う前に緋見呼さまの声が響いて笑ってしまう。
「ああ。先月も告げた通り、礼は不要だ。皆、戻ってくれ」
少しだけ驚いた顔の朱実殿下が言った。
「叔母上。いらしてたのですか?」
「本日の子守りは私だよ。楽しいねえ」
「叔母上が子守り……」
「何かおかしなことがあるかい?」
「いいえ、おかしいことなど」
「私にはできないとでも思っているんじゃないだろうね?余裕だよ。しょっちゅう預かっておるのだから」
「はあ、成る程……」
灯可はしっかり者だから、きっと大丈夫なんだと思う。見可と緋見呼さまがどこかに行っちゃわないように何とかできるんだよ、きっと。
「嫁が体調を崩しておってな。大事ない、季節の変わり目の変調だろうと言うのだが、あれはすぐに無理をするから、私が預かってきてやったのよ」
「おや、心配ですね」
「嫁って?」
緋見呼さまには、旦那さまの他に嫁もいるの?
「ああ。息子の伴侶のことだ。茉璃だよ」
ああ、茉璃?五月のお誕生日会の時はとても元気だったのに。心配だな。
「そう心配そうな顔をするな、なる。大丈夫じゃ。少々食欲が無くなったところで、簡単に死にはせん」
「ん?」
食欲がないの?
それで、元気がないの?
俺、それ知ってるかも。
「赤ちゃんだ!」
「何?」
「赤ちゃんが、お腹にいるよってお知らせする時の」
俺が言ったら、緋見呼さまと朱実殿下がそっくりな表情でふむ、と顎に手をやった。うわ。仕草までそっくり。
「成る程……」
それから緋見呼さまは俺の方を見て、にやりと笑う。あ、これは本当の笑い顔。
「なる。やりおる。帰ったらすぐ、医師を呼ぼう」
ふふ。
俺、もう二人も見てるから、分かるよ。
見可、俺の赤ちゃんがまだ来ないって言ってたけど、来たんじゃない?
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