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第七章 冠婚葬祭
59 お出迎えの心得 成人
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才蔵が、急に立ち上がって身構えると、じいやがその近くに立ってぽんぽんと頭を撫でた。うん。かなり反応が良かった。才蔵は、大分頑張って鍛えたみたいだ。
「う、ぐうう⋯⋯」
おお、って感じなのに才蔵は、ぽすんと座り直して唸っている。弐角にも頭を撫でられて、がっくりと項垂れてしまった。
「どうした?」
じいやは、緋色の耳に口を寄せて内緒話。緋色の膝の上の俺にも少し聞こえるけど、まあいいみたい。
高貴な女人が、二人の供だけ連れてこちらへ向かってくる。どうしますか?
にや、と笑った緋色が、弐角を見た。
「え?なんです?」
でも、弐角にお返事しないで、じいやの耳に、捨て置け、と言った。
うーん?
ま、いいか。
「おい、緋色」
あ、俺はいいけど、常陸丸には教えておかないといけないんじゃない?護衛対象の動きが分からないと守りにくいから。
でも、緋色は知らん顔。俺が聞こえた話だけ言おうか?あんまり意味は、分かってないけど。
「なんでもない」
でも、緋色がそう言ったらそれでおしまい。ごめん、常陸丸。じいやが居るからきっと大丈夫だよ。
「たのもう!」
それから十分もしない内に、玄関で声がした。俺にもすぐに性別が分かる、女の人の高い声。なのに喋り方は、じいじみたい。その声に、弐角と才蔵が顔を見合わせる。
「まさか」
「姫?」
「客か?珍しいな」
緋色が、にやにやと言った。
「ああ、これか。分かってたくせに黙ってるなんて、意地が悪いですよ、殿下」
「なんの事だ?」
常陸丸が、はあって溜め息を吐きながら立ち上がる。
「お客様のお迎え?俺も行く」
「おう。行ってこい、行ってこい」
「ま、ま、ま、待って待って待って」
「俺らが行きます。俺らが対応しますんで、成人さまと常陸丸さまは座っとってください」
俺も緋色の膝から立ち上がると、弐角と才蔵が大慌てで立ち上がって止めてきた。
「そう?」
「そうです、はい」
「じゃ、一緒に行く」
俺は、たまにお出迎えの仕事もしてるから上手だと思うよ。
「いえ。そうやなくて。あの、成人さま!」
ほら、早く行くよ。
お客さまは、お待たせしない。これ、大事。
「う、ぐうう⋯⋯」
おお、って感じなのに才蔵は、ぽすんと座り直して唸っている。弐角にも頭を撫でられて、がっくりと項垂れてしまった。
「どうした?」
じいやは、緋色の耳に口を寄せて内緒話。緋色の膝の上の俺にも少し聞こえるけど、まあいいみたい。
高貴な女人が、二人の供だけ連れてこちらへ向かってくる。どうしますか?
にや、と笑った緋色が、弐角を見た。
「え?なんです?」
でも、弐角にお返事しないで、じいやの耳に、捨て置け、と言った。
うーん?
ま、いいか。
「おい、緋色」
あ、俺はいいけど、常陸丸には教えておかないといけないんじゃない?護衛対象の動きが分からないと守りにくいから。
でも、緋色は知らん顔。俺が聞こえた話だけ言おうか?あんまり意味は、分かってないけど。
「なんでもない」
でも、緋色がそう言ったらそれでおしまい。ごめん、常陸丸。じいやが居るからきっと大丈夫だよ。
「たのもう!」
それから十分もしない内に、玄関で声がした。俺にもすぐに性別が分かる、女の人の高い声。なのに喋り方は、じいじみたい。その声に、弐角と才蔵が顔を見合わせる。
「まさか」
「姫?」
「客か?珍しいな」
緋色が、にやにやと言った。
「ああ、これか。分かってたくせに黙ってるなんて、意地が悪いですよ、殿下」
「なんの事だ?」
常陸丸が、はあって溜め息を吐きながら立ち上がる。
「お客様のお迎え?俺も行く」
「おう。行ってこい、行ってこい」
「ま、ま、ま、待って待って待って」
「俺らが行きます。俺らが対応しますんで、成人さまと常陸丸さまは座っとってください」
俺も緋色の膝から立ち上がると、弐角と才蔵が大慌てで立ち上がって止めてきた。
「そう?」
「そうです、はい」
「じゃ、一緒に行く」
俺は、たまにお出迎えの仕事もしてるから上手だと思うよ。
「いえ。そうやなくて。あの、成人さま!」
ほら、早く行くよ。
お客さまは、お待たせしない。これ、大事。
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