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第七章 冠婚葬祭
158 好きな食べ物 成人
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いくつも用意してある席の一つに持ってきた肉団子を置く。緋色はご飯色々。ほんの少しづつなのに、机がどんどん埋まっていく。
母さまは、黙ってついてきて何にも取らずに帰ってきた。
「母さまの好きな食べ物は?」
「見慣れない品が多くて……」
「そう?」
今日は広末や村次が考えて作った物ばかりだから、俺は知ってる物が多い。お肉の団子はびっくりしたけど!ちょっと知らない物も混ざってるとこがまた楽しい。
「味見してね、美味しいから」
汁物は俺が持ってくる、と緋色が言って、天ぷらを置いた父さまも手伝いに行ったから、母さまと先に座っておく。
「また今度って、断りの文句なのかしら」
「ん?」
「半年前も、そう言ったわ」
「うん」
金魚に会いに行く話?
言ったような気がする。また今度行くねって。
「でも、成人ちゃんは来なかった」
「うん」
忙しかったから。仕方ない。
「来られないなら来られないと言えばいいのに、どうして私が期待するようなことを言うの?」
「んんん?」
行くよ?だって俺は金魚は好きだ。たまには金魚に会いに行きたい。
「豚汁とすまし汁とかき玉汁があった。うどんと蕎麦もあったぞ」
緋色と父さまが、盆の上にそれぞれ四つづつも器を持ってきた。
すごいな、料理人さんたち。たくさん作るだけでも大変なのに色んな味を準備して並べてある。本当にすごい!
「俺、お蕎麦」
「うどんじゃないのか?」
「蕎麦は黒くて格好良い」
「食べ物への褒め言葉じゃないな」
緋色が笑う。
「ちょっとだけ食べる」
「はは。うどんの方が好きなんだろ」
「一口食べる」
もちもちしてる軟らかい食べ物の方が好き。でも、蕎麦を食べてるっていうのも格好良いので好き。だから一口食べたい。
父さまは母さまの横に座って、緋色は俺の横に座った。
「豚汁は食え。これ食っとけば、後は何食ってもいい」
器に半分の豚汁。具がいっぱい。湯気が立ってるから冷ましておこう。汁物は食べやすくて好き。いっぱい噛まなくても飲み込めて体に良いのはすごい。
いつも、味噌汁とご飯が食べられたら、花丸って褒めてもらえる。花丸は、勉強してる時、上手に字が書けた時や計算が全部合ってた時に青葉にもらえる一番いい丸だ。頑張った時にもくれる。
だから、頑張って味噌汁とご飯が食べられたら花丸。長生きの近道。
豚汁は、味噌汁よりもっと具がたくさんだから、食べたら大はなまるだ。
「成人は豚汁が好きか」
皆でいただきますってして、父さまが汁物をすぐに手に持ちながら聞いてきた。緋色も汁物を手に持っている。緋色は、汁物は特に、熱いうちに飲むのが好き。父さまも、一緒なのかな?
「好き」
「蕎麦も?」
「うーん。まあ好き」
たくさんは食べられない。ちょっと硬い。
「そうか」
「蕎麦はそうでもないぞ」
頷きながら汁を食べる父さまに、緋色が同じように汁をすすりながら答えた。
「そうなのか?」
「ああ。間違えるな」
ちょっとは食べるけどね。ちょっとは。
「覚えておこう」
「別にいいけど」
父さまはやっぱり楽しそうににこにこ笑った。
そして母さまは何も食べてない。
俺は肉団子をかじりながら首を傾げる。
「母さま?」
「皆そうなの。また今度って言って来ない」
母さまが俺の方を向いて言った。
え?なに?金魚の話?
母さまは、黙ってついてきて何にも取らずに帰ってきた。
「母さまの好きな食べ物は?」
「見慣れない品が多くて……」
「そう?」
今日は広末や村次が考えて作った物ばかりだから、俺は知ってる物が多い。お肉の団子はびっくりしたけど!ちょっと知らない物も混ざってるとこがまた楽しい。
「味見してね、美味しいから」
汁物は俺が持ってくる、と緋色が言って、天ぷらを置いた父さまも手伝いに行ったから、母さまと先に座っておく。
「また今度って、断りの文句なのかしら」
「ん?」
「半年前も、そう言ったわ」
「うん」
金魚に会いに行く話?
言ったような気がする。また今度行くねって。
「でも、成人ちゃんは来なかった」
「うん」
忙しかったから。仕方ない。
「来られないなら来られないと言えばいいのに、どうして私が期待するようなことを言うの?」
「んんん?」
行くよ?だって俺は金魚は好きだ。たまには金魚に会いに行きたい。
「豚汁とすまし汁とかき玉汁があった。うどんと蕎麦もあったぞ」
緋色と父さまが、盆の上にそれぞれ四つづつも器を持ってきた。
すごいな、料理人さんたち。たくさん作るだけでも大変なのに色んな味を準備して並べてある。本当にすごい!
「俺、お蕎麦」
「うどんじゃないのか?」
「蕎麦は黒くて格好良い」
「食べ物への褒め言葉じゃないな」
緋色が笑う。
「ちょっとだけ食べる」
「はは。うどんの方が好きなんだろ」
「一口食べる」
もちもちしてる軟らかい食べ物の方が好き。でも、蕎麦を食べてるっていうのも格好良いので好き。だから一口食べたい。
父さまは母さまの横に座って、緋色は俺の横に座った。
「豚汁は食え。これ食っとけば、後は何食ってもいい」
器に半分の豚汁。具がいっぱい。湯気が立ってるから冷ましておこう。汁物は食べやすくて好き。いっぱい噛まなくても飲み込めて体に良いのはすごい。
いつも、味噌汁とご飯が食べられたら、花丸って褒めてもらえる。花丸は、勉強してる時、上手に字が書けた時や計算が全部合ってた時に青葉にもらえる一番いい丸だ。頑張った時にもくれる。
だから、頑張って味噌汁とご飯が食べられたら花丸。長生きの近道。
豚汁は、味噌汁よりもっと具がたくさんだから、食べたら大はなまるだ。
「成人は豚汁が好きか」
皆でいただきますってして、父さまが汁物をすぐに手に持ちながら聞いてきた。緋色も汁物を手に持っている。緋色は、汁物は特に、熱いうちに飲むのが好き。父さまも、一緒なのかな?
「好き」
「蕎麦も?」
「うーん。まあ好き」
たくさんは食べられない。ちょっと硬い。
「そうか」
「蕎麦はそうでもないぞ」
頷きながら汁を食べる父さまに、緋色が同じように汁をすすりながら答えた。
「そうなのか?」
「ああ。間違えるな」
ちょっとは食べるけどね。ちょっとは。
「覚えておこう」
「別にいいけど」
父さまはやっぱり楽しそうににこにこ笑った。
そして母さまは何も食べてない。
俺は肉団子をかじりながら首を傾げる。
「母さま?」
「皆そうなの。また今度って言って来ない」
母さまが俺の方を向いて言った。
え?なに?金魚の話?
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