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小さな幸せを願った勇者の話
13 治癒魔法の使い方 1
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セイマ父さんは、ウイグルの右腕の袖を捲って上腕の傷痕をさらした。見える部分はぐるりと一周線が入っていて、本当に腕が体から離れかけていたのが分かる。彼の右手の先は動いているから、セイマ父さんがよほど上手くくっつけたのだろう。
その傷跡に手をかざし、少し魔力を流している。どのような傷であるかをこうしてしっかりと確認することで、自分の魔力より強い治癒をかけてしまわないようにすることは、大切な手順だ。
「司祭さま。今、光の魔力が彼の体を少し流れているのが分かりますか?」
作業に入ってしまったセイマ父さんに代わって俺が司祭に説明をする。私も治癒魔法を覚えると言っていた冒険者の少女も側にいるから、きっと聞いているだろう。
「ああ、確かに。」
「あれは、からだの壊れた箇所を詳細に調べています。必ず治療の前にこれをして、どこがどのように壊れているのかを把握してから治療を始めます。」
「目に見える傷であっても?」
「はい。壊れているのが、目に見える箇所だけとは限らないから。」
「いっぺんに治してしまうわけにはいかないのだね?」
「すべて治すように魔法を使えば、魔力が足りなくなります。絶対に治したい、命に関わる部分がどこか、どのくらいで命を繋ぎ止められるのか調べないと、傷は治っても死んでしまう。」
「なるほど……。確かにユーゴーの言う通りだ。お前は賢い子だなあ。」
司祭はとても感心して俺の頭を撫でた。え、どういうこと?と言う冒険者の少女に今度は司祭が説明してくれた。
「怪我をしたり病気になったりしたときに、命に関わるものとそうでないものがあるだろう?命に関わるものから治さないと、怪我が治っても他の病気で死んでしまったらどうしようもないだろう?そんなときは病気から治して、怪我は後から治す、というように治療する順番を判断しなくてはならないんだよ。魔力は無限にあるわけじゃないからね。」
「へええ。それで今、先生は調べているってわけ?治癒魔法って面倒くさいのね。」
「どんな魔法を使うときにも魔力量を考えて使うのだから同じだよ。」
俺は病気の治療もするつもりの司祭の言葉を訂正しなかった。セイマ父さんは、病気は治せないと言えと俺たちに教えているが、治せない訳じゃない。これだけ魔力量を考えて使うつもりの人だから、使い方が分かってからでいいだろう。
『その右腕の肉はあるべき場所に。その右腕の血は正しく流れよ。』
セイマ父さんの治癒魔法が発動して、ベッドのウイグルが穏やかな寝息を立て始めた。セイマ父さんが治療を終えたのだ。
「ユーゴー、説明してくれてありがとう。さて、まずはからだの中を調べる訓練をしよう。」
その傷跡に手をかざし、少し魔力を流している。どのような傷であるかをこうしてしっかりと確認することで、自分の魔力より強い治癒をかけてしまわないようにすることは、大切な手順だ。
「司祭さま。今、光の魔力が彼の体を少し流れているのが分かりますか?」
作業に入ってしまったセイマ父さんに代わって俺が司祭に説明をする。私も治癒魔法を覚えると言っていた冒険者の少女も側にいるから、きっと聞いているだろう。
「ああ、確かに。」
「あれは、からだの壊れた箇所を詳細に調べています。必ず治療の前にこれをして、どこがどのように壊れているのかを把握してから治療を始めます。」
「目に見える傷であっても?」
「はい。壊れているのが、目に見える箇所だけとは限らないから。」
「いっぺんに治してしまうわけにはいかないのだね?」
「すべて治すように魔法を使えば、魔力が足りなくなります。絶対に治したい、命に関わる部分がどこか、どのくらいで命を繋ぎ止められるのか調べないと、傷は治っても死んでしまう。」
「なるほど……。確かにユーゴーの言う通りだ。お前は賢い子だなあ。」
司祭はとても感心して俺の頭を撫でた。え、どういうこと?と言う冒険者の少女に今度は司祭が説明してくれた。
「怪我をしたり病気になったりしたときに、命に関わるものとそうでないものがあるだろう?命に関わるものから治さないと、怪我が治っても他の病気で死んでしまったらどうしようもないだろう?そんなときは病気から治して、怪我は後から治す、というように治療する順番を判断しなくてはならないんだよ。魔力は無限にあるわけじゃないからね。」
「へええ。それで今、先生は調べているってわけ?治癒魔法って面倒くさいのね。」
「どんな魔法を使うときにも魔力量を考えて使うのだから同じだよ。」
俺は病気の治療もするつもりの司祭の言葉を訂正しなかった。セイマ父さんは、病気は治せないと言えと俺たちに教えているが、治せない訳じゃない。これだけ魔力量を考えて使うつもりの人だから、使い方が分かってからでいいだろう。
『その右腕の肉はあるべき場所に。その右腕の血は正しく流れよ。』
セイマ父さんの治癒魔法が発動して、ベッドのウイグルが穏やかな寝息を立て始めた。セイマ父さんが治療を終えたのだ。
「ユーゴー、説明してくれてありがとう。さて、まずはからだの中を調べる訓練をしよう。」
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