悩み事

八野 熮

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悩み事

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これはドイツの西部に住んでいるごく普通の一家の話である。この一家の大黒柱のアロイスは同じ税関事務所で働いている従来からの友人、アルバスとたわいもない話をしている所から始まる。


アロイス「ハッハッハッ!そんな事もあったなぁ。」

アルバス「あの頃は悪い意味で俺らは怖いものなしだったからな。」

アロイス「俺なんて、問題起こしすぎて親父に破門だと言われて深夜に家を追い出されたよ。」

アルバス「あの時は本当にびっくりしたよ。深夜に雨でビチョビチョに濡れたお前が玄関に立って泊めてくれって言ったんだもんなぁ。お袋の驚いた顔ときたら…お前にも見せてやりたかったぜ」

アロイス「そんな俺らも今では立派な所帯持って何不自由なく暮らせてるんだ。おてんと様に感謝だな。」

アルバス「そうだな笑」

アロイス「所帯と言えばなんだが、最近家の息子に不安なとこがあってさ。」

アルバス「不安なとこ?なんだそれ?」

アロイス「俺の息子はさ、乱暴者だった俺とは反対に温厚な性格で争い事とかも好まないタイプなんだけど、どうやら俺の息子には[口喧嘩が強い]って言う特技があるっぽいんだ。」

アルバス「口喧嘩が強いことの何が不満なんだ?男はよ、強くなきゃいけねぇ!そうだろ?」

アロイス「お前の言いたい事は分かる。だかな俺の息子の口喧嘩の強さは、はっきり言って異質だ。両目をギョロっと動かして俺を見つめたままゆっくり喋りかけてくるんだ。自分の息子さながらの怖さを感じたよ。」

アルバス「異質な強さなぁ…まあ、口喧嘩が強いからと言って犯罪を犯せるわけでもないし、大丈夫なんじゃないか?」

アロイス「俺も最初はそう思った。けどな、俺の息子のやばい所はもう一つあるんだ。」

アルバス「もう一つ?一体なんなんだ?」

アロイス「人を動かす力だよ…」

アルバス「人を動かす力だあ?おいおいアロイス、昼間から酒でも飲んでんのか?」

アロイス「冗談で言ってるんじゃない!
俺は本気で言ってるんだ。」

アルバス「おいおい…!そんなに怒るなよ。まあ大丈夫だ。お前の息子はお前の嫁さんに似てとても温厚で優しい奴だ。安心しろ!」

アロイス「そうだよな。俺の息子に限ってちゃんとすくすく育ってくれるよな。」

アルバス「ああそうだ!元気出せ!暗い話題は辞めて楽しい話しようぜ?」

アロイス「そうだな。じゃあ次は高校2年の夏の話をしよう。」

アルバス「おいおい、あの話はやめろ!笑笑トラウマなんだ…特にあのウニがよぉ…!?」

この後も彼らの雑談は二時間近く続いた。

ここで急なのだが、アロイスの家族について深く説明しようと思う。

彼の本名はアロイス・ヒトラー彼の父親はユダヤ人であったと言う。
そして彼の息子の本名は…






アドルフ・ヒトラー

彼がすくすく育って人など殺せない、優しい青年に育ってくれたら良いのだが…。
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