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そのまま2人でベッドに横たわりイオリが泣き止むまで待った。
「あのな、レオナのあれは俺を茶化して楽しんでるだけだ。城内でも噂にはなっているから半分くらいは本気かもしれねぇが大丈夫だ。」
泣き止んだイオリをさらに慰めるように言う。
「でも、半分は本気なのでしょう?」
泣き止んだはずがまた目に涙を浮かべ始める。
「さすがにレオナも俺が気に入っている奴をどうこうしようと考えるほど性格は悪くないさ。」
「…気に入っている!僕のこと気に入ってるんですか⁉︎」
「……あ、あぁ、まぁその、よく働いてくれてるからな…。」
思わぬところに食いつくイオリに面食らってしまう。しどろもどろに適当に答えるとそれでも嬉しそうにするイオリになんだか悪い気がしてしまう。
「イオリ、ああいうことがあったときはすぐに俺に言えよ。明日、部隊の奴らには話をつけるからもう無いとは思うが、黙っていたらわからないだろう。」
「は、話をつけるってリッカ様どうするつもりなんですか?…あの、その、僕、本当に大丈夫なんです。リッカ様の側を離れることが嫌なのも本当ですが、問題を大きくして迷惑をかけたくありません。…そ、それに…。」
「それになんだ?」
「その、リッカ様の慕っている方達とは良い関係を築けたらと…。リッカ様が大切にされているものは僕も大切にしたいんです…。」
心許なくどんどん小さな声になりながらイオリが言う。イオリの言葉にやるせない気持ちになり深いため息をつくとイオリが体をビクつかせる。
奴隷だったからわからないのか、もともとの性格なのか。ため息に怯えるイオリの顎を掴みこちらを向かせる。
「あの状況のままで本当に良い関係が築けると思ってるのか?」
俺の問いに顔を背けようとしたができずに目線が斜め下に落ちる。
「………。」
「返事ができねぇってことはイオリも答えがわかってるんだろ。」
乱暴にイオリの顎を振り離す。イオリはそのまま膝を抱えて小さく丸くなる。少しの沈黙の後、イオリが消えそうな声で言ってきた。
「な、仲良くなりたかったけどできなくて。い、痛かったけど、訓練はこういうもんなんだって。今までだったら我慢して耐えたらイイ子だって、でも、ここじゃイイ子にしてても上手くいかなくて…。」
泣くのを耐えながらイオリが言う。奴隷として生活してきたせいでどうやら小学生でもできるコミュニケーションの取り方を知らないらしい。
「はぁ…。従順で丈夫で見目がいいが、大事なことが抜け落ちてるんだな、イオリは。」
ため息混じりに言うと不安そうにイオリが見上げてくる。
「明日、部隊のものには一言いう。それが部隊長の俺の役目だ。心配しなくてもイオリが思うような悪いことにはならないさ。イオリは大事のように思ってるみたいだがこんなことは良くあるんだ。」
自分のことをつかんでいるイオリの手に力が入る。
「その後に仲良くしたいと思うならそれはイオリの勝手だからな。したいようにするといい。けどな、嫌なことは嫌と言え、理不尽だと感じたら相手に理由を問え、我慢してる耐えるだけじゃ良い関係には慣れないからな。」
イオリの方を見ていうと目線は合わないが俺の服の裾をちょこんとつかみ、消えそうな声で「はい…」と言っているのが聞こえた。
「心配事は無くなったか?」
「ふ、不安ですけど、リッカ様がそばに居てくださるので大丈夫…です。」
「じゃあ、もういいな。」
大丈夫というイオリの言葉に、悪い笑みを浮かべ油断している唇を奪う。
「んうっ‼︎‼︎」
驚いたイオリは気にせず、イオリの口の中を楽しみ、酸欠にならないように口を離す。
「んっ、んんっんっ!……ぷはっ!」
イオリが肩で息をしている。
「何するんですか!そういう雰囲気じゃなかったでしょう。」
少しの怒っているイオリにこういうことはわかるのかと感心する。確かにそういう雰囲気ではなかったな。ニヤリと悪い笑みをイオリに向けると少し怯えたのか後ろに体をずらされる。
「なんだ。捨てられないと分かったからか?随分と言うようになったな。」
「……り、リッカ様とも良い関係を築きたいので……。」
イオリが酸欠に潤んだ目をキツくして言い返してくる。
「そーかそーか。良い心がけだ。イオリ、もう一つ教えてやろう。良い関係を築くためには相手に嘘をつくのもよくないのは知ってるか?。」
「?僕、リッカ様に嘘はついてませんよ?」
心当たりがないと疑問符を浮かべる顔が面白い。
後ずさったイオリを引き寄せ顔を近づける。
「イオリ、俺の好きなこと全部してくれるんだよな?」
俺が普段は見せないニッコリとした作り笑顔をイオリへ見せる。「えっ!」と小さく声を上げ俺とは対象にイオリは引き攣った笑顔になった。
「今夜は楽しめそうだなぁ」と言うと諦めたかのように「優しくしてください」と小さな返事が返ってきた。
「あのな、レオナのあれは俺を茶化して楽しんでるだけだ。城内でも噂にはなっているから半分くらいは本気かもしれねぇが大丈夫だ。」
泣き止んだイオリをさらに慰めるように言う。
「でも、半分は本気なのでしょう?」
泣き止んだはずがまた目に涙を浮かべ始める。
「さすがにレオナも俺が気に入っている奴をどうこうしようと考えるほど性格は悪くないさ。」
「…気に入っている!僕のこと気に入ってるんですか⁉︎」
「……あ、あぁ、まぁその、よく働いてくれてるからな…。」
思わぬところに食いつくイオリに面食らってしまう。しどろもどろに適当に答えるとそれでも嬉しそうにするイオリになんだか悪い気がしてしまう。
「イオリ、ああいうことがあったときはすぐに俺に言えよ。明日、部隊の奴らには話をつけるからもう無いとは思うが、黙っていたらわからないだろう。」
「は、話をつけるってリッカ様どうするつもりなんですか?…あの、その、僕、本当に大丈夫なんです。リッカ様の側を離れることが嫌なのも本当ですが、問題を大きくして迷惑をかけたくありません。…そ、それに…。」
「それになんだ?」
「その、リッカ様の慕っている方達とは良い関係を築けたらと…。リッカ様が大切にされているものは僕も大切にしたいんです…。」
心許なくどんどん小さな声になりながらイオリが言う。イオリの言葉にやるせない気持ちになり深いため息をつくとイオリが体をビクつかせる。
奴隷だったからわからないのか、もともとの性格なのか。ため息に怯えるイオリの顎を掴みこちらを向かせる。
「あの状況のままで本当に良い関係が築けると思ってるのか?」
俺の問いに顔を背けようとしたができずに目線が斜め下に落ちる。
「………。」
「返事ができねぇってことはイオリも答えがわかってるんだろ。」
乱暴にイオリの顎を振り離す。イオリはそのまま膝を抱えて小さく丸くなる。少しの沈黙の後、イオリが消えそうな声で言ってきた。
「な、仲良くなりたかったけどできなくて。い、痛かったけど、訓練はこういうもんなんだって。今までだったら我慢して耐えたらイイ子だって、でも、ここじゃイイ子にしてても上手くいかなくて…。」
泣くのを耐えながらイオリが言う。奴隷として生活してきたせいでどうやら小学生でもできるコミュニケーションの取り方を知らないらしい。
「はぁ…。従順で丈夫で見目がいいが、大事なことが抜け落ちてるんだな、イオリは。」
ため息混じりに言うと不安そうにイオリが見上げてくる。
「明日、部隊のものには一言いう。それが部隊長の俺の役目だ。心配しなくてもイオリが思うような悪いことにはならないさ。イオリは大事のように思ってるみたいだがこんなことは良くあるんだ。」
自分のことをつかんでいるイオリの手に力が入る。
「その後に仲良くしたいと思うならそれはイオリの勝手だからな。したいようにするといい。けどな、嫌なことは嫌と言え、理不尽だと感じたら相手に理由を問え、我慢してる耐えるだけじゃ良い関係には慣れないからな。」
イオリの方を見ていうと目線は合わないが俺の服の裾をちょこんとつかみ、消えそうな声で「はい…」と言っているのが聞こえた。
「心配事は無くなったか?」
「ふ、不安ですけど、リッカ様がそばに居てくださるので大丈夫…です。」
「じゃあ、もういいな。」
大丈夫というイオリの言葉に、悪い笑みを浮かべ油断している唇を奪う。
「んうっ‼︎‼︎」
驚いたイオリは気にせず、イオリの口の中を楽しみ、酸欠にならないように口を離す。
「んっ、んんっんっ!……ぷはっ!」
イオリが肩で息をしている。
「何するんですか!そういう雰囲気じゃなかったでしょう。」
少しの怒っているイオリにこういうことはわかるのかと感心する。確かにそういう雰囲気ではなかったな。ニヤリと悪い笑みをイオリに向けると少し怯えたのか後ろに体をずらされる。
「なんだ。捨てられないと分かったからか?随分と言うようになったな。」
「……り、リッカ様とも良い関係を築きたいので……。」
イオリが酸欠に潤んだ目をキツくして言い返してくる。
「そーかそーか。良い心がけだ。イオリ、もう一つ教えてやろう。良い関係を築くためには相手に嘘をつくのもよくないのは知ってるか?。」
「?僕、リッカ様に嘘はついてませんよ?」
心当たりがないと疑問符を浮かべる顔が面白い。
後ずさったイオリを引き寄せ顔を近づける。
「イオリ、俺の好きなこと全部してくれるんだよな?」
俺が普段は見せないニッコリとした作り笑顔をイオリへ見せる。「えっ!」と小さく声を上げ俺とは対象にイオリは引き攣った笑顔になった。
「今夜は楽しめそうだなぁ」と言うと諦めたかのように「優しくしてください」と小さな返事が返ってきた。
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