小豚のユーリはヤンデレにストーカー中です

転生したら

台風が…嵐が…。目がグルグル回る。

視界はモザイク色の台風。



目が回りすぎて気を失っていた。

「優里は優しいけど太っちょだから彼氏にはいや！」

薄れゆく意識の中を初恋の女の子の声が聞こえた。




それから数年後…異世界に落とされた俺は、ある魔導士の見習いとなって人生のやり直しにかかっていた。


師匠のムンサは大魔導士だが性格に問題のある男。
自分に自信がなく恋をするといつもヤンデレに変身するのだ。
魔導士連盟から大魔法賞を授賞するような男なのに、異様な自信の無さは何でそーなるの？と端から見ても首を傾げるほど。



「ムンサ師匠！今日はエレキの呪文を習得しました！」

「ユーリよ。ほんにお前は優秀だな。体がパーンとさえしてなければ」


ムッ…。



そうだった。魔法の世界に来ても、俺の体は中傷の元で。何にもしてないのに何故か目を付けられて当て擦りのように地味な嫌がらせをしてくる人間が、ファンタジー世界にも後を絶たなかった。