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12.お泊まり(前編)
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学校が冬休みに入り数日経った。
兄さんとの卑猥な通話の後、3月末で空いている日に来て良いとの連絡が来た。
そりゃもう俺は浮かれてしまった。
連絡から当日まで1週間ぐらいしか無かったが、非常に長く感じた。
そして今日がその日だった。
朝から何を着ていくか考え、持ち物は何を持っていくかとカバンを覗いた。
お、玩具は流石にいらないよな?
玩具よりも、兄さんと致したいしな。
服は……じょ、女装したり……いや、流石にドン引きされるか。
普通の格好にしよう。
俺は着替えだけ鞄に入れた。
昼御飯を食べて、準備完了。
兄さんの新居へ向かった。
1週間ほど前にも来たその家のインターホンを押す。
「どうぞ」
兄さんがラフな格好で扉を開けてくれた。
1週間ぶりの兄さんも、やっぱりかっこよかった。
「おじゃましまーす」
玄関に入ると、既に少しの生活感が出ていた。
「料理とかしてるの?」
「当たり前だろ」
俺は夜ご飯に期待する事にした。
兄さんについてキッチンを通り、部屋の真ん中にある座椅子に座る。
昼間からそう言うことするのか?
俺は全然構わないけれど、それじゃあ夜までもたないし……。
俺はそわそわと妄想しながら、コートを脱いだ。
「じゃあまずは、これね」
そう言われ、兄さんがローテーブルに置いた物は……。
「参考書?」
「父さん達から、暇なら咲耶の勉強見て欲しいって言われたんだよ」
あ、そういう感じ?
「そうだったんだ……」
「咲耶の志望先は?」
俺なんて、兄さん程学力があるわけではない。
「………俺は、工学部入ろうかなって思ってて」
「へぇ、良いじゃん」
「でもあんまり、どこが良いってのは分かんなくって……」
「同じとこ受けないの?」
それは、兄さんがこれから通う所の話だろうか?
「いや、無理だし」
俺は勢いよく頭を横に振った。
偏差値もめっちゃ高いし!
兄さんは参考書をトントンと叩きながら、俺の向かいに座った。
「受けてみるのは良いんじゃない?」
「それは、そうだけど……」
「勉強のモチベーションにもなるだろ」
なんで兄さんと同じところに受ける事が、モチベーションに繋がるのか?
学部が違えば会うこともないよな?
俺は首を傾げて、兄さんが何を考えているのか少し考える。
「一緒に住んでも良いよ」
「へっ?」
兄さんは参考書をパラパラと開きながら、表情一つ変えずに言った。
兄さんと、一緒に……住む?
本気で言っているのか?
「えっ、えっと……えっ」
俺はもう何も反応できずに、狼狽えながら顔を赤らめることしか出来ない。
「嫌だった?」
「そ、そういうのじゃなくって!驚いたって言うか……」
兄さんは何を思ってそんな事を言ったんだ?
俺が絶対に受からないって思って、揶揄っているのだろうか?
俺の気持ちを知っていて弄んでいるのだろうか?
全然意図がわからない。
「まぁどこを受けるにしろ、目標として高い所を視野に入れながら勉強した方が捗るだろ」
模試の結果とか、と兄さんが付け加える。
「そうだね……」
変に俺を期待させないで欲しい。
でも兄さんがそう言ったんだからな?
俺が受かったら、住んでくれるんだよな?
「俺、頑張って勉強する」
数時間勉強し、気がつけば夕方でお腹の空いてくる時間だ。
「そろそろ飯にするか」
きりの良い所で兄さん立ち上がり、キッチンへ向かう。
「何があるの?」
「カップ麺か、冷凍ハンバーグか、何か作るなら買い出しが必要だな」
時間を使わないカップ麺も良いが、折角の夜だから2人で何か作るのも良いだろう。
「じゃあ気分転換に買い物行きたいな」
「良いよ」
2人で歩いて近くのスーパーに向かう事にした。
「咲耶は何食べたい?」
「うーん……まだ少し寒いし、鍋とかは?」
「良いよ」
こうやって2人で歩いていると、クリスマスの夜を思い出す。
少し恋人になったような錯覚に陥る。
何の出汁にするか決めて、具材やシメをかごに入れていく。
些細な事だけどすごく楽しい。
家に戻って、2人で鍋の準備をする。
「一人暮らしなのに、鍋とIHヒーターが揃ってるって変じゃ無い?」
「そうか?一人暮らしこそ鍋だろ」
「鍋は複数人で囲う物じゃない?」
もしかして兄さんは、既に友達を呼んで鍋を突いたかもしれない。
「食材が余れば、適当に突っ込めばいいし、楽だと思うけどな」
兄さんは手際良く野菜を入れ、肉を入れ、俺はほとんど言われるままに食材を渡して洗い物をするだけだった。
キッチン狭いし仕方がないよな?
準備が整い、兄さんと話しながら鍋を突く。
「兄さんバイトとかするの?教えるの上手かったし、家庭教師とか合いそう」
「まぁ、時給良いって聞くしな」
俺のイメージするキラキラとした一人暮らしとは、サークル、バイト、恋人……。
兄さんはこれから、この家に彼女を連れ込み放題なわけか!
そう思うと、兄さんがさっき言った俺と同居というのは、やっぱり冗談だったのかな。
「ちなみに咲耶が良い点を取れば、仕送りに色が付くからよろしく」
「が、頑張るよ」
「鍋食べたら、もう少しだけやろうか」
「はい……」
他愛も無い話をしながら、シメまで美味しく平らげた。
「じゃあ後は明日で、風呂入る?」
「う、うん」
勉強が一通り終わり、風呂と言われたら連想する事は1つだけど……。
流石に一人暮らしの部屋の風呂は狭いし寒いだろう。
「咲夜、先に入ったら?」
「うん。じゃあ先に入ろうかな」
俺が勉強している間に、兄さんが用意してくれた風呂に入る。
風呂の中では悶々と、このまま何もせずに今日が終わってしまったらどうしようかと考えてしまった。
だって俺、勉強する気で来たわけじゃないし!
湯船に浸かり、前みたいに兄さんを誘うかどうか悩む。
うん、誘おう。
バシャンと湯船から上がり、俺はシャワーで身体を流した。
俺が風呂から上がり、交代で兄さんが入る。
俺はその間に身体と心の準備をする。
前やったように誘えば良いだけだ。
だけど前と違うのは、断られたらこの後気まずくなるという事だけだ。
スマホを弄りながら兄さんが戻ってくるのを待つ。
そして兄さんが、歯を磨きながら部屋へ入ってきた。
何とも扇情的だ。
もしかして今まで風呂上がりの兄さんと致した事ないかも?
俺は横目でチラチラと兄さんを盗み見る。
いつ誘おうか……?
兄さんもスマホを弄りながら歯を磨き、数分経つと口を濯ぎに行った。
誘う難易度が高い!
「咲耶、布団ないから2人でベッドね」
兄さんは戻ってくるとそう言って、ベッドに入る。
「うん」
………うん?
ど、同衾って事?
それって、して良いって事?
俺もワンテンポ遅れて兄さんの隣に入る。
兄さんのベッドはセミダブルだが、男2人は狭く、とても近い!
兄さんは壁側を向き、俺は兄さんの方を向く。
「おやすみ」
そう言うと、兄さんはリモコンでシーリングライトを消した。
「おやすみ」
あれ?本当に寝ちゃうの?
少し経っても、兄さんがこっちを向く事はなく、俺は兄さんの頭を眺めた。
えぇー……。
俺は兄さんが近くて、興奮して眠れそうにないんだけど?
散々今日まで妄想してきたと言うのに?
こんなの無理だ!
「兄さん……?」
返事は無い。
本当に寝たのか?
「にいさん……」
俺、明日までなんて我慢できないんだけど!
俺は意を決して、上体を軽く起こし、兄さんに覆い被さる。
「咲耶?」
兄さんはゆっくり瞼を上げて、仰向けになった。
俺の目の前に兄さんの顔が来る。
「兄さん、俺……」
「なに?」
なに?じゃないんだよ!分かっててわざとやっているとしか思えない!
「我慢できないんだけど。兄さんに抱いて欲しい」
俺はもう素直にそう言うしか無かった。
兄さんは真っ直ぐに、覆い被さる俺を見てきた。
「エロいことして欲しいの?」
「うん」
「それなら、その気にさせてみて」
その気に?どうやって?
俺はぽかんとしてしまったが、拒絶されたわけではなさそうだった。
誘えって事なのか?
「わ、分かった」
兄さんをエロい気分にさせれば良いって事のようだ。
部屋は暖房で少し暖かいが、それでも全裸になれば寒いだろう。
ただ、ずっと我慢していた俺の前では関係ない。
洋服を全部脱ぎ、兄さんをその気にさせるのであれば、やる事は一つだろう。
ヘッドボードに備え付けられている明かりを付ける。
俺は、兄さんのズボンとパンツを少し下げて、兄さんのペニスを見つめた。
緩く勃っているだけなのに、やっぱり大きい。
だけど、両手で支えて、迷わず口に含んだ。
「んっ……ふうっ……」
早くこの大きなモノを後ろに挿れて欲しい。
頭を必死に上下に動かして、兄さんのペニスを口で扱いた。
だけど、兄さんは俺の頭を止めようと、両手で髪を掴んだ。
「咲耶、前と比べて妙に上手くなってるけど、誰か咥えたの?」
「え……、あ……いや」
兄さんが何か勘違いしているようだから、言わなきゃいけないのに、恥ずかしくて言葉が詰まってしまう。
「下手って、言われたから……ディルドで練習した」
兄さんに以前言われた事と、ネットで調べたやり方を、ディルドで試していた。
もちろん兄さんのを妄想しながら。
「そう。でも今後そんな練習はしないで」
兄さんの言葉は厳しいものの、口調から鋭さは無くなっていた。
「なんで……?」
俺がそう聞いた時、頭が押さえつけられて、無理矢理奥まで咥えさせられる。
髪を掴まれたり、無理矢理されたり、少し乱暴だけど、それが興奮剤となる。
必死になって頭を動かし、吸って、締め付ける。
「咲耶、もっと興奮させてよ」
そういえば、セックスしている時って兄さんも興奮しているんだよな?
あんまり普段と変わらないけど、出してるわけだし……。
「こっちに、お尻向けて」
一度口からペニスを出す。
恥ずかしいが、兄さんに言われた通りに、尻を兄さんの方へ向けて跨る。
すごく興奮して、息が上がってしまう。
ローション用意しておけば良かった。
兄さんのペニスを咥える前に、自分の指に唾液を馴染ませ、後ろの穴に人差し指を挿れた。
兄さんを煽るように、指をゆっくり動かしながら、フェラを続ける。
「んっふぅ……んっ……」
でもこの体勢、片手を使っているとキツイ。
指を抜いて、左右の手を変えようとした時、別の何かが入ろうとする感覚があった。
「はっ……んぅっ……」
多分それは兄さんの指で、ローションが付いてない指は滑らかとはいえなかった。
「入らないな」
当たり前だろ!そんな緩く無いんだよ!
入らないんだから、ローションを使ってくれるかと期待したけど、本当に兄さんはしてくれる気が無いようだった。
穴に指を挿れず、突いたり皺を伸ばそうと弄るだけだった。
本当に生殺しで辛いんだけど!
どうしたら兄さんがその気になるのか分からなくて、とにかく兄さんのペニスを口で奉仕するかしない。
尻を向けているだけでも恥ずかしいのに、そこをまじまじと見つめられるなんて!
一生懸命に頭を上下させるが、どんどん顎は疲れてくるし、やっぱり練習したけどあまり上手く出来ていないようだった。
だけど俺の我慢は限界に近い。
疼いて疼いて膝が震えてしまう。
「兄さん、どうしたらその気になってくれるの?」
「自分で考えてみて」
勉強じゃ無いんだから教えてくれても良くない?
俺は玩具もローションも持ってきてないし、もしかして兄さんも持ってないのでは?
「え、えっと……コンビニ行ってきて良い?」
「…………」
俺は兄さんの上から退いて、服を手に取る。
「何時だと思ってるの?」
俺を子供扱いしないで欲しい。
「だってこのままじゃ埒があかないし、ローションでも買ってこようかなって」
兄さんの方を向くと、それはそれは呆れたように大きな溜息を吐かれた。
「そんなの貸すから、何とかして」
兄さんはズボンを直して怠そうに起き上がると、クローゼットからローションを取り出した。
一瞬点いたクローゼットの明かりが眩しかった。
「はい」
これだけ渡されても、タオルとか諸々の準備とか……そう言いたかったけど、兄さんはもう面倒という感じでベッドに横になった。
何とかしてと言うのなら、その辺勝手にさせてもらおう。
「タオル借りるから」
洗面台に畳まれているタオルをいくつか取りに行き、ベッドに広げる。
俺の口が良く無いって言うのなら、俺もローションを使って兄さんを気持ち良くさせてやる!
俺は正面を向いて兄さんの上に跨り、兄さんのペニスを露出させると、ローションを少しだけ手に出す。
兄さんのを扱くと思った?
残念。
膝で立ち、兄さんのを妄想しながら、後ろの穴を弄りながらムスコを扱く。
兄さんのペニスも勃っていないわけではないし、目の前にあるわけだから、そりゃ辛いけれど、最悪挿れてもらわなくても良いかもしれない。
「ん、はぁ……」
兄さんの服にローションを付けないように気をつけながら、俺だけ気持ちよくなっていく。
中が多少物足りないが、アナニー上級者の俺なら多分イケる。
兜合わせしたいけれど、汚したくないからそのまま見るだけでで我慢する事にする。
「はぁ……はぁ……あっ……んっ、あぁっ……」
ローションが気持ち良くって、イキたくなってきた。
俺はここに出すわけにはいかないと思って、立ち上がりトイレに向かおうとする。
「どこ行くの?」
「トイレで、出してこようかなって」
「そう」
兄さんはそれだけ言って、下半身の服を戻した。
本当に俺では役不足だったみたいで悲しくなる。
俺は1人虚しくトイレに行き、精を吐き出そうと、便座を上げて扱く。
さっきまでイケそうだったのに、一瞬で気持ちが萎えてしまった。
本当に俺ってめんどくさい奴だ。
やっぱり兄さんの挿れたかった。
1週間も前から、いやそれより前からずっとそう思ってて、目の前にチャンスがあったのに、テクニック不足で惨めな思いをするなんて!
もっと練習しておけば良かった!
兄さんは練習するなと言ったけど、次があるかもしれないからやっぱり練習しよう。
射精は諦めて便座を下げ、腰掛けてムスコが落ち着くまで待った。
手もムスコもローションが付いてるから、もう一度シャワーでも浴びようかな。
数分経った後、ドアを開けて顔だけ出す。
「シャワー借りるね」
「あれ、もう諦めたの?」
そんなこと言われたら、まだチャンスはあるように感じてしまう。
だけど、めんどくさいセフレだと思われたくないし、そのせいで今後チャンスを失うわけにはいかない。
「今日は、もういいや」
俺はローションを落とす為にシャワーを浴びる事にした。
兄さんとの卑猥な通話の後、3月末で空いている日に来て良いとの連絡が来た。
そりゃもう俺は浮かれてしまった。
連絡から当日まで1週間ぐらいしか無かったが、非常に長く感じた。
そして今日がその日だった。
朝から何を着ていくか考え、持ち物は何を持っていくかとカバンを覗いた。
お、玩具は流石にいらないよな?
玩具よりも、兄さんと致したいしな。
服は……じょ、女装したり……いや、流石にドン引きされるか。
普通の格好にしよう。
俺は着替えだけ鞄に入れた。
昼御飯を食べて、準備完了。
兄さんの新居へ向かった。
1週間ほど前にも来たその家のインターホンを押す。
「どうぞ」
兄さんがラフな格好で扉を開けてくれた。
1週間ぶりの兄さんも、やっぱりかっこよかった。
「おじゃましまーす」
玄関に入ると、既に少しの生活感が出ていた。
「料理とかしてるの?」
「当たり前だろ」
俺は夜ご飯に期待する事にした。
兄さんについてキッチンを通り、部屋の真ん中にある座椅子に座る。
昼間からそう言うことするのか?
俺は全然構わないけれど、それじゃあ夜までもたないし……。
俺はそわそわと妄想しながら、コートを脱いだ。
「じゃあまずは、これね」
そう言われ、兄さんがローテーブルに置いた物は……。
「参考書?」
「父さん達から、暇なら咲耶の勉強見て欲しいって言われたんだよ」
あ、そういう感じ?
「そうだったんだ……」
「咲耶の志望先は?」
俺なんて、兄さん程学力があるわけではない。
「………俺は、工学部入ろうかなって思ってて」
「へぇ、良いじゃん」
「でもあんまり、どこが良いってのは分かんなくって……」
「同じとこ受けないの?」
それは、兄さんがこれから通う所の話だろうか?
「いや、無理だし」
俺は勢いよく頭を横に振った。
偏差値もめっちゃ高いし!
兄さんは参考書をトントンと叩きながら、俺の向かいに座った。
「受けてみるのは良いんじゃない?」
「それは、そうだけど……」
「勉強のモチベーションにもなるだろ」
なんで兄さんと同じところに受ける事が、モチベーションに繋がるのか?
学部が違えば会うこともないよな?
俺は首を傾げて、兄さんが何を考えているのか少し考える。
「一緒に住んでも良いよ」
「へっ?」
兄さんは参考書をパラパラと開きながら、表情一つ変えずに言った。
兄さんと、一緒に……住む?
本気で言っているのか?
「えっ、えっと……えっ」
俺はもう何も反応できずに、狼狽えながら顔を赤らめることしか出来ない。
「嫌だった?」
「そ、そういうのじゃなくって!驚いたって言うか……」
兄さんは何を思ってそんな事を言ったんだ?
俺が絶対に受からないって思って、揶揄っているのだろうか?
俺の気持ちを知っていて弄んでいるのだろうか?
全然意図がわからない。
「まぁどこを受けるにしろ、目標として高い所を視野に入れながら勉強した方が捗るだろ」
模試の結果とか、と兄さんが付け加える。
「そうだね……」
変に俺を期待させないで欲しい。
でも兄さんがそう言ったんだからな?
俺が受かったら、住んでくれるんだよな?
「俺、頑張って勉強する」
数時間勉強し、気がつけば夕方でお腹の空いてくる時間だ。
「そろそろ飯にするか」
きりの良い所で兄さん立ち上がり、キッチンへ向かう。
「何があるの?」
「カップ麺か、冷凍ハンバーグか、何か作るなら買い出しが必要だな」
時間を使わないカップ麺も良いが、折角の夜だから2人で何か作るのも良いだろう。
「じゃあ気分転換に買い物行きたいな」
「良いよ」
2人で歩いて近くのスーパーに向かう事にした。
「咲耶は何食べたい?」
「うーん……まだ少し寒いし、鍋とかは?」
「良いよ」
こうやって2人で歩いていると、クリスマスの夜を思い出す。
少し恋人になったような錯覚に陥る。
何の出汁にするか決めて、具材やシメをかごに入れていく。
些細な事だけどすごく楽しい。
家に戻って、2人で鍋の準備をする。
「一人暮らしなのに、鍋とIHヒーターが揃ってるって変じゃ無い?」
「そうか?一人暮らしこそ鍋だろ」
「鍋は複数人で囲う物じゃない?」
もしかして兄さんは、既に友達を呼んで鍋を突いたかもしれない。
「食材が余れば、適当に突っ込めばいいし、楽だと思うけどな」
兄さんは手際良く野菜を入れ、肉を入れ、俺はほとんど言われるままに食材を渡して洗い物をするだけだった。
キッチン狭いし仕方がないよな?
準備が整い、兄さんと話しながら鍋を突く。
「兄さんバイトとかするの?教えるの上手かったし、家庭教師とか合いそう」
「まぁ、時給良いって聞くしな」
俺のイメージするキラキラとした一人暮らしとは、サークル、バイト、恋人……。
兄さんはこれから、この家に彼女を連れ込み放題なわけか!
そう思うと、兄さんがさっき言った俺と同居というのは、やっぱり冗談だったのかな。
「ちなみに咲耶が良い点を取れば、仕送りに色が付くからよろしく」
「が、頑張るよ」
「鍋食べたら、もう少しだけやろうか」
「はい……」
他愛も無い話をしながら、シメまで美味しく平らげた。
「じゃあ後は明日で、風呂入る?」
「う、うん」
勉強が一通り終わり、風呂と言われたら連想する事は1つだけど……。
流石に一人暮らしの部屋の風呂は狭いし寒いだろう。
「咲夜、先に入ったら?」
「うん。じゃあ先に入ろうかな」
俺が勉強している間に、兄さんが用意してくれた風呂に入る。
風呂の中では悶々と、このまま何もせずに今日が終わってしまったらどうしようかと考えてしまった。
だって俺、勉強する気で来たわけじゃないし!
湯船に浸かり、前みたいに兄さんを誘うかどうか悩む。
うん、誘おう。
バシャンと湯船から上がり、俺はシャワーで身体を流した。
俺が風呂から上がり、交代で兄さんが入る。
俺はその間に身体と心の準備をする。
前やったように誘えば良いだけだ。
だけど前と違うのは、断られたらこの後気まずくなるという事だけだ。
スマホを弄りながら兄さんが戻ってくるのを待つ。
そして兄さんが、歯を磨きながら部屋へ入ってきた。
何とも扇情的だ。
もしかして今まで風呂上がりの兄さんと致した事ないかも?
俺は横目でチラチラと兄さんを盗み見る。
いつ誘おうか……?
兄さんもスマホを弄りながら歯を磨き、数分経つと口を濯ぎに行った。
誘う難易度が高い!
「咲耶、布団ないから2人でベッドね」
兄さんは戻ってくるとそう言って、ベッドに入る。
「うん」
………うん?
ど、同衾って事?
それって、して良いって事?
俺もワンテンポ遅れて兄さんの隣に入る。
兄さんのベッドはセミダブルだが、男2人は狭く、とても近い!
兄さんは壁側を向き、俺は兄さんの方を向く。
「おやすみ」
そう言うと、兄さんはリモコンでシーリングライトを消した。
「おやすみ」
あれ?本当に寝ちゃうの?
少し経っても、兄さんがこっちを向く事はなく、俺は兄さんの頭を眺めた。
えぇー……。
俺は兄さんが近くて、興奮して眠れそうにないんだけど?
散々今日まで妄想してきたと言うのに?
こんなの無理だ!
「兄さん……?」
返事は無い。
本当に寝たのか?
「にいさん……」
俺、明日までなんて我慢できないんだけど!
俺は意を決して、上体を軽く起こし、兄さんに覆い被さる。
「咲耶?」
兄さんはゆっくり瞼を上げて、仰向けになった。
俺の目の前に兄さんの顔が来る。
「兄さん、俺……」
「なに?」
なに?じゃないんだよ!分かっててわざとやっているとしか思えない!
「我慢できないんだけど。兄さんに抱いて欲しい」
俺はもう素直にそう言うしか無かった。
兄さんは真っ直ぐに、覆い被さる俺を見てきた。
「エロいことして欲しいの?」
「うん」
「それなら、その気にさせてみて」
その気に?どうやって?
俺はぽかんとしてしまったが、拒絶されたわけではなさそうだった。
誘えって事なのか?
「わ、分かった」
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ただ、ずっと我慢していた俺の前では関係ない。
洋服を全部脱ぎ、兄さんをその気にさせるのであれば、やる事は一つだろう。
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緩く勃っているだけなのに、やっぱり大きい。
だけど、両手で支えて、迷わず口に含んだ。
「んっ……ふうっ……」
早くこの大きなモノを後ろに挿れて欲しい。
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だけど、兄さんは俺の頭を止めようと、両手で髪を掴んだ。
「咲耶、前と比べて妙に上手くなってるけど、誰か咥えたの?」
「え……、あ……いや」
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「下手って、言われたから……ディルドで練習した」
兄さんに以前言われた事と、ネットで調べたやり方を、ディルドで試していた。
もちろん兄さんのを妄想しながら。
「そう。でも今後そんな練習はしないで」
兄さんの言葉は厳しいものの、口調から鋭さは無くなっていた。
「なんで……?」
俺がそう聞いた時、頭が押さえつけられて、無理矢理奥まで咥えさせられる。
髪を掴まれたり、無理矢理されたり、少し乱暴だけど、それが興奮剤となる。
必死になって頭を動かし、吸って、締め付ける。
「咲耶、もっと興奮させてよ」
そういえば、セックスしている時って兄さんも興奮しているんだよな?
あんまり普段と変わらないけど、出してるわけだし……。
「こっちに、お尻向けて」
一度口からペニスを出す。
恥ずかしいが、兄さんに言われた通りに、尻を兄さんの方へ向けて跨る。
すごく興奮して、息が上がってしまう。
ローション用意しておけば良かった。
兄さんのペニスを咥える前に、自分の指に唾液を馴染ませ、後ろの穴に人差し指を挿れた。
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「んっふぅ……んっ……」
でもこの体勢、片手を使っているとキツイ。
指を抜いて、左右の手を変えようとした時、別の何かが入ろうとする感覚があった。
「はっ……んぅっ……」
多分それは兄さんの指で、ローションが付いてない指は滑らかとはいえなかった。
「入らないな」
当たり前だろ!そんな緩く無いんだよ!
入らないんだから、ローションを使ってくれるかと期待したけど、本当に兄さんはしてくれる気が無いようだった。
穴に指を挿れず、突いたり皺を伸ばそうと弄るだけだった。
本当に生殺しで辛いんだけど!
どうしたら兄さんがその気になるのか分からなくて、とにかく兄さんのペニスを口で奉仕するかしない。
尻を向けているだけでも恥ずかしいのに、そこをまじまじと見つめられるなんて!
一生懸命に頭を上下させるが、どんどん顎は疲れてくるし、やっぱり練習したけどあまり上手く出来ていないようだった。
だけど俺の我慢は限界に近い。
疼いて疼いて膝が震えてしまう。
「兄さん、どうしたらその気になってくれるの?」
「自分で考えてみて」
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「…………」
俺は兄さんの上から退いて、服を手に取る。
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俺を子供扱いしないで欲しい。
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「そんなの貸すから、何とかして」
兄さんはズボンを直して怠そうに起き上がると、クローゼットからローションを取り出した。
一瞬点いたクローゼットの明かりが眩しかった。
「はい」
これだけ渡されても、タオルとか諸々の準備とか……そう言いたかったけど、兄さんはもう面倒という感じでベッドに横になった。
何とかしてと言うのなら、その辺勝手にさせてもらおう。
「タオル借りるから」
洗面台に畳まれているタオルをいくつか取りに行き、ベッドに広げる。
俺の口が良く無いって言うのなら、俺もローションを使って兄さんを気持ち良くさせてやる!
俺は正面を向いて兄さんの上に跨り、兄さんのペニスを露出させると、ローションを少しだけ手に出す。
兄さんのを扱くと思った?
残念。
膝で立ち、兄さんのを妄想しながら、後ろの穴を弄りながらムスコを扱く。
兄さんのペニスも勃っていないわけではないし、目の前にあるわけだから、そりゃ辛いけれど、最悪挿れてもらわなくても良いかもしれない。
「ん、はぁ……」
兄さんの服にローションを付けないように気をつけながら、俺だけ気持ちよくなっていく。
中が多少物足りないが、アナニー上級者の俺なら多分イケる。
兜合わせしたいけれど、汚したくないからそのまま見るだけでで我慢する事にする。
「はぁ……はぁ……あっ……んっ、あぁっ……」
ローションが気持ち良くって、イキたくなってきた。
俺はここに出すわけにはいかないと思って、立ち上がりトイレに向かおうとする。
「どこ行くの?」
「トイレで、出してこようかなって」
「そう」
兄さんはそれだけ言って、下半身の服を戻した。
本当に俺では役不足だったみたいで悲しくなる。
俺は1人虚しくトイレに行き、精を吐き出そうと、便座を上げて扱く。
さっきまでイケそうだったのに、一瞬で気持ちが萎えてしまった。
本当に俺ってめんどくさい奴だ。
やっぱり兄さんの挿れたかった。
1週間も前から、いやそれより前からずっとそう思ってて、目の前にチャンスがあったのに、テクニック不足で惨めな思いをするなんて!
もっと練習しておけば良かった!
兄さんは練習するなと言ったけど、次があるかもしれないからやっぱり練習しよう。
射精は諦めて便座を下げ、腰掛けてムスコが落ち着くまで待った。
手もムスコもローションが付いてるから、もう一度シャワーでも浴びようかな。
数分経った後、ドアを開けて顔だけ出す。
「シャワー借りるね」
「あれ、もう諦めたの?」
そんなこと言われたら、まだチャンスはあるように感じてしまう。
だけど、めんどくさいセフレだと思われたくないし、そのせいで今後チャンスを失うわけにはいかない。
「今日は、もういいや」
俺はローションを落とす為にシャワーを浴びる事にした。
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日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
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