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眠たいのを止めて。
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しーちゃんがさって二日目。
やっぱりしーちゃんは来なかった。
授業中、英語。隣の席に佐敷さん。
そんな時、ついつい居眠りをしそうになって僕はそれを覚まそうと必死になる。その時、
『まかせって! 』
しーちゃんが僕の頭の中でしゃべった。
『私がみんなのしんどいとか眠たいを止めてあげる』
そういって、次の瞬間。
風がびゅううううーーーーーーーーーーっと吹いた。
体感温度が零度くらいに思えた。
あたりの生徒は身震いし、顔を青ざめた。
「寒い」佐敷さんまでトレードマークの眼鏡をカタカタ言わせて、
「今五月だよね」と僕に聞いてきた。
「うん。僕だ」
そう答えた。
「僕? 別にあなたのことを聞いてるんじゃないの」
何を言ってるんだろう佐敷さん。五月だろ。なら僕じゃないか。
「ねえ、寒くないの? 」
佐敷さんが僕に聞いた。
「寒いよ。でも、僕は人間ではなくて、一概念みたいなものだしさ。命の危険は絶対無いんだし。恐怖感とかないし」
人間に擬態しても、人間の感情は全て得ることはできない。それを実感する。
風がどんどん強くなっていく。声さえも掻き消えるほどの強風の中。台風の渦の中みたいだ。さすがにやばいんじゃないだろうか。
佐敷さんは気を失いそうになっている、そろそろ人間の限界だ。
「――しーちゃん。無理だ。もう止めてくれ」
僕はつぶやいた。
「――そんなことしたって、償いにはならないよ。しい」
やっぱりしーちゃんは来なかった。
授業中、英語。隣の席に佐敷さん。
そんな時、ついつい居眠りをしそうになって僕はそれを覚まそうと必死になる。その時、
『まかせって! 』
しーちゃんが僕の頭の中でしゃべった。
『私がみんなのしんどいとか眠たいを止めてあげる』
そういって、次の瞬間。
風がびゅううううーーーーーーーーーーっと吹いた。
体感温度が零度くらいに思えた。
あたりの生徒は身震いし、顔を青ざめた。
「寒い」佐敷さんまでトレードマークの眼鏡をカタカタ言わせて、
「今五月だよね」と僕に聞いてきた。
「うん。僕だ」
そう答えた。
「僕? 別にあなたのことを聞いてるんじゃないの」
何を言ってるんだろう佐敷さん。五月だろ。なら僕じゃないか。
「ねえ、寒くないの? 」
佐敷さんが僕に聞いた。
「寒いよ。でも、僕は人間ではなくて、一概念みたいなものだしさ。命の危険は絶対無いんだし。恐怖感とかないし」
人間に擬態しても、人間の感情は全て得ることはできない。それを実感する。
風がどんどん強くなっていく。声さえも掻き消えるほどの強風の中。台風の渦の中みたいだ。さすがにやばいんじゃないだろうか。
佐敷さんは気を失いそうになっている、そろそろ人間の限界だ。
「――しーちゃん。無理だ。もう止めてくれ」
僕はつぶやいた。
「――そんなことしたって、償いにはならないよ。しい」
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