60 / 105
第5章 勇気
第3話 父の友に会う
しおりを挟む
★◇◆◇◆◇◆◇
「あまり目立つことはしないほうがいい。ターメリック、羅針盤は君がしまっておいてくれ」
クィントゥムに言われて、ターメリックが懐に羅針盤をしまうその瞬間、橙色の光がとある人物を指した。
けれども、その人物にはもう光は見えていなかったらしい。
ターメリック一行は、まるで接客業のお手本のような笑顔に出迎えられた。
「6名様ですね。お部屋の準備ができるまで、どうぞこちらの食堂でおくつろぎください」
彼女は、薄茶の髪を頭のてっぺんでお団子にまとめた、どんぐり眼であひる口の、どこにでもいそうな宿屋の看板娘だった。
しかし、腕まくりをして見えている上腕は引き締まっていて、それだけで剣術か何かを嗜んでいることがわかった。
カッコイイなぁ……!
きっと、足腰も鍛えていて丈夫なんだろうなぁ。
ぼくとは大違いだ。
そんな彼女は、テキパキとターメリックたちをテーブル席に案内し、食堂内にて忙しく働き始めた。
小さいなりに賑わっているこの宿屋には、多くの常連客が居座っているらしい。
そんな常連客同士の会話から、宿屋の看板娘の名前はすぐにわかった。
フィオ・マリア。
この国では多数派のクリスタン教徒で、フィリアはもちろん「マリア」だ。
「……あ、やっぱりぼくより歳上だ、フィオさん」
「え? 何言ってんだよ、ターメリック。そんなの一目瞭然だろ」
「あら、ノウェム君。それはちょっと失礼じゃない? 確かにあの子は大人っぽく見えるけど、そういうことは言わないでおくのも大事よ」
「あ、そっか。ごめんなさい」
「うん、素直でよろしい」
「よろしい」
「クランは黙ってろ」
ターメリックたち6人は、テーブル席で昼食を囲みながら、広い食堂で忙しく働くフィオを観察していた。
彼女の年齢も、常連客の会話から明らかになり、ターメリックは会話すらしていないフィオのことを、すでに信頼し始めていた。
そして、もうひとつわかったことは、フィオは時間が空いたときはリーブル城に行って清掃の手伝いをしているということだった。
つまり、フィオは忙しい身なのである。
ターメリックはフィオに話しかける機会を伺っていたものの、食堂の客が少なくなってきたのを見計らって、フィオはすぐにリーヴル城へと出かけてしまったのだった。
一行は口々に残念がりながらも、目の前に出されたクラムチャウダーをモグモグと完食していった。
美味しいなぁ……
何が入ってるのかは、よくわからないけど、とにかく美味しい。
ターメリックが皿に残った最後のクネクネしたマカロニをスプーンですくっていると、
「おやぁ、お兄さん。粋な髪色だねぇ」
突然、テーブル席に中年の男性がやってきた。
常連客たちの会話から、宿屋ノヴァンヴルの主人であり、フィオの父であるラモーだとわかった。
フサフサの髪は焦げ茶色で、糸のように細い目をさらに細めて微笑んでいる。
そっか、こっちでも珍しいんだ。
最初は驚いたけど、すっかり慣れちゃったな。
ターメリックは照れたように笑って「ありがとうございます」と答えておいた。
ラモーは「ちょっとごめんよ」と空いている椅子を持ってきて、ターメリックの隣に腰掛けた。
「いやぁ、ついつい話しかけちまった。なんだかお兄さんを見ていると、昔の友達を思い出してねぇ」
「え、ご主人のお友達も、こんな髪色なんですか?」
「ああ、そうだよ。金色じゃなくて、黄色の髪……お兄さんのよりは、少し薄い黄色だったかな」
「へぇ……」
ラモーの話を聞きながら、ターメリックは自分の父であるサフラン・ダリオのことを思い出していた。
父さんの髪も、ぼくのよりは薄めの黄色だけど、あれは歳のせいだと思うんだよね。
そういえば、父さんって友達とかいたのかな。
友達や仲間を大事にしろって言ってたわりに、自分のことは何も教えてくれなかったな。
なんでだろう。
考え込むターメリックだったが、ラモーは気にせずに話し続けていた。
「まあ友達といったって、向こうはもう友達だとは思ってないだろうがね」
「え?」
「彼は敬虔なクリスタン教徒でね、おれは訳あって棄教してしまったんだが、それが許せなかったらしい。今でも絶縁状態なんだよ」
「な、なんですか、それ! 酷すぎます! だってそんなの、関係ないじゃないですか!」
大切な友達だったんだよね!?
それが棄教しただけで絶縁状態なんて……
どうしてそうなるんだよ、酷い人だなぁ。
ターメリックは、自分でも気づかないうちに声を荒らげていた。
同じテーブルを囲む仲間たちも、食事の手を止めて呆気にとられている。
けれどもラモーは「あいつには関係あったのさ」と、口元に寂しさを滲ませて続けた。
「元気でやってるかな、サフラン・ダリオは」
……え?
今、なんて……
「スパイス帝国の宮殿に勤めているところまでは聞いていたんだが、そこからは何の便りも無くなってしまったからなぁ」
「……」
ラモーの言葉に、ターメリックは息を呑んだ。
テーブルを囲む仲間の中で、唯一ターメリックの父の名前を知っているクィントゥムが、ターメリックに強い視線を向けてくる。
どうやら、早く自分の正体を明かせ、ということらしい。
ターメリックは、急かされるまま口を開いた。
「あの! スパイス帝国の宮殿に勤めているサフラン・ダリオは、ぼくの父です!」
椅子に座ったまま、膝を揃えてラモーへと向き直る。
もちろんターメリックは、父サフランからラモーのことを聞いたことはない。
そもそも、父に友人がいたという話自体初耳なのである。
なので、これ以上何か話すことはできなかったが、ラモーはそんなターメリックを前に目を見張っていた。
「そうか……君は、サフランの息子なのか」
「はい。ターメリック・ジュストといいます」
「なるほど。言われてみれば、髪の色だけじゃなくて、顔かたちや雰囲気も似ているような気がするな」
「そ、そうですか……? 父に似ているって言われたの、初めてです」
「え? ああ、まあ確かに、サフランはいつも怒ったような顔をしていたから、今の君とはあまり似ていないかもしれないな……って、どっちなんだって話だなぁ!」
ラモーは楽しそうに笑っていたが、ターメリックは小さく安堵のため息を漏らしていた。
もしかすると「サフラン・ダリオ」違いかもしれないと思っていたのだ。
でも良かった、絶対父さんのことだ。
ぼくなんて、父さんの怒った顔しか見たことないんだから。
父さん、元気かな……
ターメリックがスパイス帝国で囚われの身となったままの父に思いを馳せていると、ラモーが「さて」と咳払いした。
「その様子だと、サフランが息子を訪ねさせたわけじゃなさそうだな。ターメリック、ここへは観光で来たのか?」
その質問には、説明の上手なクィントゥムが今までの経緯も含めて旅の目的として話した。
ラモーは、元クリスタン教信者として、すぐに話の内容を理解してくれた。
「なるほど、うちの娘が勇気の剣にねぇ……まぁ確かに、フィオは小さな頃から剣術を習っていて、ここらへんじゃ右に出る者はいない。皆さんのお役に立つだろう」
「わあ……! 早く会ってお話ししたいです!」
ターメリックの期待に満ちた言葉に、仲間たちも揃って頷いた。
しかし、ラモーは浮かない顔で、
「残念ながら……フィオが最終決戦の場にいるかどうかは、それこそ神のみぞ知る、だろうなぁ」
と、呟いた。
どういう意味だろう。
また何か、ぼくだけ知らないことだったり……?
不安になったターメリックは仲間たちの顔を見回したが、納得している表情なのはクィントゥムだけだった。
つづく
「あまり目立つことはしないほうがいい。ターメリック、羅針盤は君がしまっておいてくれ」
クィントゥムに言われて、ターメリックが懐に羅針盤をしまうその瞬間、橙色の光がとある人物を指した。
けれども、その人物にはもう光は見えていなかったらしい。
ターメリック一行は、まるで接客業のお手本のような笑顔に出迎えられた。
「6名様ですね。お部屋の準備ができるまで、どうぞこちらの食堂でおくつろぎください」
彼女は、薄茶の髪を頭のてっぺんでお団子にまとめた、どんぐり眼であひる口の、どこにでもいそうな宿屋の看板娘だった。
しかし、腕まくりをして見えている上腕は引き締まっていて、それだけで剣術か何かを嗜んでいることがわかった。
カッコイイなぁ……!
きっと、足腰も鍛えていて丈夫なんだろうなぁ。
ぼくとは大違いだ。
そんな彼女は、テキパキとターメリックたちをテーブル席に案内し、食堂内にて忙しく働き始めた。
小さいなりに賑わっているこの宿屋には、多くの常連客が居座っているらしい。
そんな常連客同士の会話から、宿屋の看板娘の名前はすぐにわかった。
フィオ・マリア。
この国では多数派のクリスタン教徒で、フィリアはもちろん「マリア」だ。
「……あ、やっぱりぼくより歳上だ、フィオさん」
「え? 何言ってんだよ、ターメリック。そんなの一目瞭然だろ」
「あら、ノウェム君。それはちょっと失礼じゃない? 確かにあの子は大人っぽく見えるけど、そういうことは言わないでおくのも大事よ」
「あ、そっか。ごめんなさい」
「うん、素直でよろしい」
「よろしい」
「クランは黙ってろ」
ターメリックたち6人は、テーブル席で昼食を囲みながら、広い食堂で忙しく働くフィオを観察していた。
彼女の年齢も、常連客の会話から明らかになり、ターメリックは会話すらしていないフィオのことを、すでに信頼し始めていた。
そして、もうひとつわかったことは、フィオは時間が空いたときはリーブル城に行って清掃の手伝いをしているということだった。
つまり、フィオは忙しい身なのである。
ターメリックはフィオに話しかける機会を伺っていたものの、食堂の客が少なくなってきたのを見計らって、フィオはすぐにリーヴル城へと出かけてしまったのだった。
一行は口々に残念がりながらも、目の前に出されたクラムチャウダーをモグモグと完食していった。
美味しいなぁ……
何が入ってるのかは、よくわからないけど、とにかく美味しい。
ターメリックが皿に残った最後のクネクネしたマカロニをスプーンですくっていると、
「おやぁ、お兄さん。粋な髪色だねぇ」
突然、テーブル席に中年の男性がやってきた。
常連客たちの会話から、宿屋ノヴァンヴルの主人であり、フィオの父であるラモーだとわかった。
フサフサの髪は焦げ茶色で、糸のように細い目をさらに細めて微笑んでいる。
そっか、こっちでも珍しいんだ。
最初は驚いたけど、すっかり慣れちゃったな。
ターメリックは照れたように笑って「ありがとうございます」と答えておいた。
ラモーは「ちょっとごめんよ」と空いている椅子を持ってきて、ターメリックの隣に腰掛けた。
「いやぁ、ついつい話しかけちまった。なんだかお兄さんを見ていると、昔の友達を思い出してねぇ」
「え、ご主人のお友達も、こんな髪色なんですか?」
「ああ、そうだよ。金色じゃなくて、黄色の髪……お兄さんのよりは、少し薄い黄色だったかな」
「へぇ……」
ラモーの話を聞きながら、ターメリックは自分の父であるサフラン・ダリオのことを思い出していた。
父さんの髪も、ぼくのよりは薄めの黄色だけど、あれは歳のせいだと思うんだよね。
そういえば、父さんって友達とかいたのかな。
友達や仲間を大事にしろって言ってたわりに、自分のことは何も教えてくれなかったな。
なんでだろう。
考え込むターメリックだったが、ラモーは気にせずに話し続けていた。
「まあ友達といったって、向こうはもう友達だとは思ってないだろうがね」
「え?」
「彼は敬虔なクリスタン教徒でね、おれは訳あって棄教してしまったんだが、それが許せなかったらしい。今でも絶縁状態なんだよ」
「な、なんですか、それ! 酷すぎます! だってそんなの、関係ないじゃないですか!」
大切な友達だったんだよね!?
それが棄教しただけで絶縁状態なんて……
どうしてそうなるんだよ、酷い人だなぁ。
ターメリックは、自分でも気づかないうちに声を荒らげていた。
同じテーブルを囲む仲間たちも、食事の手を止めて呆気にとられている。
けれどもラモーは「あいつには関係あったのさ」と、口元に寂しさを滲ませて続けた。
「元気でやってるかな、サフラン・ダリオは」
……え?
今、なんて……
「スパイス帝国の宮殿に勤めているところまでは聞いていたんだが、そこからは何の便りも無くなってしまったからなぁ」
「……」
ラモーの言葉に、ターメリックは息を呑んだ。
テーブルを囲む仲間の中で、唯一ターメリックの父の名前を知っているクィントゥムが、ターメリックに強い視線を向けてくる。
どうやら、早く自分の正体を明かせ、ということらしい。
ターメリックは、急かされるまま口を開いた。
「あの! スパイス帝国の宮殿に勤めているサフラン・ダリオは、ぼくの父です!」
椅子に座ったまま、膝を揃えてラモーへと向き直る。
もちろんターメリックは、父サフランからラモーのことを聞いたことはない。
そもそも、父に友人がいたという話自体初耳なのである。
なので、これ以上何か話すことはできなかったが、ラモーはそんなターメリックを前に目を見張っていた。
「そうか……君は、サフランの息子なのか」
「はい。ターメリック・ジュストといいます」
「なるほど。言われてみれば、髪の色だけじゃなくて、顔かたちや雰囲気も似ているような気がするな」
「そ、そうですか……? 父に似ているって言われたの、初めてです」
「え? ああ、まあ確かに、サフランはいつも怒ったような顔をしていたから、今の君とはあまり似ていないかもしれないな……って、どっちなんだって話だなぁ!」
ラモーは楽しそうに笑っていたが、ターメリックは小さく安堵のため息を漏らしていた。
もしかすると「サフラン・ダリオ」違いかもしれないと思っていたのだ。
でも良かった、絶対父さんのことだ。
ぼくなんて、父さんの怒った顔しか見たことないんだから。
父さん、元気かな……
ターメリックがスパイス帝国で囚われの身となったままの父に思いを馳せていると、ラモーが「さて」と咳払いした。
「その様子だと、サフランが息子を訪ねさせたわけじゃなさそうだな。ターメリック、ここへは観光で来たのか?」
その質問には、説明の上手なクィントゥムが今までの経緯も含めて旅の目的として話した。
ラモーは、元クリスタン教信者として、すぐに話の内容を理解してくれた。
「なるほど、うちの娘が勇気の剣にねぇ……まぁ確かに、フィオは小さな頃から剣術を習っていて、ここらへんじゃ右に出る者はいない。皆さんのお役に立つだろう」
「わあ……! 早く会ってお話ししたいです!」
ターメリックの期待に満ちた言葉に、仲間たちも揃って頷いた。
しかし、ラモーは浮かない顔で、
「残念ながら……フィオが最終決戦の場にいるかどうかは、それこそ神のみぞ知る、だろうなぁ」
と、呟いた。
どういう意味だろう。
また何か、ぼくだけ知らないことだったり……?
不安になったターメリックは仲間たちの顔を見回したが、納得している表情なのはクィントゥムだけだった。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた
今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。
レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。
不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。
レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。
それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し……
※短め
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
生きるために逃げだした。幸せになりたい。
白水緑
ファンタジー
屋敷内に軟禁状態だったリリアは、宝物を取り戻したことをきっかけに屋敷から逃げ出した。幸せになるために。体力も力もない。成り行きに身を任せる結果になっても、自分の道は自分で選びたい。
2020/9/19 第一章終了
続きが書け次第また連載再開します。
2021/2/14 第二章開幕
2021/2/28 完結
お兄様の指輪が壊れたら、溺愛が始まりまして
みこと。
恋愛
お兄様は女王陛下からいただいた指輪を、ずっと大切にしている。
きっと苦しい片恋をなさっているお兄様。
私はただ、お兄様の家に引き取られただけの存在。血の繋がってない妹。
だから、早々に屋敷を出なくては。私がお兄様の恋路を邪魔するわけにはいかないの。私の想いは、ずっと秘めて生きていく──。
なのに、ある日、お兄様の指輪が壊れて?
全7話、ご都合主義のハピエンです! 楽しんでいただけると嬉しいです!
※「小説家になろう」様にも掲載しています。
金の羊亭へようこそ! 〝元〟聖女様の宿屋経営物語
紗々置 遼嘉
ファンタジー
アルシャインは真面目な聖女だった。
しかし、神聖力が枯渇して〝偽聖女〟と罵られて国を追い出された。
郊外に館を貰ったアルシャインは、護衛騎士を付けられた。
そして、そこが酒場兼宿屋だと分かると、復活させようと決意した。
そこには戦争孤児もいて、アルシャインはその子達を養うと決める。
アルシャインの食事処兼、宿屋経営の夢がどんどん形になっていく。
そして、孤児達の成長と日常、たまに恋愛がある物語である。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる