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第5章 勇気
第6話 不穏な雰囲気
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★◇◆◇◆◇◆◇
クレソン……!
いったい、何を……?
ターメリックは、固唾を呑んで成り行きを見守っていた。
話を遮られたレードル姫が睨みつけても、クレソンは無表情のまま微動だにしない。
しかし、控えていたコーヒーミルが一歩前に出ると、その無言の圧力に負けたらしく、仕方なくといったように姿勢を正し、口を開いた。
「失礼、申し遅れました。私の名前は、クレソンといいます。ヌフ=ブラゾン王国宰相兼スパイス帝国外交官を担当している者です。以後、お見知りおきを」
クレソンはそこで一礼してみせたが、一国の王女に対する敬意の念は、露ほども感じられなかった。
そして、見ず知らずというわけではないターメリックに対しても、何の反応も示さない。
何もできず、ただ見ているだけのターメリックに、訝しげな視線を向けるだけだ。
そんなクレソンを睨みつけ、レードル姫が人差し指を突きつけた。
「あなたね! シノワ姉さまの誘拐を指示したっていう真犯人は!」
「おやおや、一国の王女ともあろう方が、何の証拠もなしに一国の宰相を誘拐犯の指示役扱いとは……お父上がお聞きになったら、さぞお嘆きになられることでしょう」
「はあ? お父様がどう思おうと関係ないわ! 証拠なんてなくたって、あなたが犯人だってことは、わかってるのよ!」
「……」
憤るレードル姫に、クレソンは表情ひとつ動かさず、呆れたようにため息を漏らした。
レードル姫は言うことがなくなってしまったのか、クレソンを指した人差し指が自信をなくして宙を彷徨っていた。
そこでノウェムが、
「何言ってんだよ! 誘拐犯として捕まった3人組が、お前に頼まれたって言ってたんだぞ!」
と、助け舟を出すように叫んだ。
しかし、クレソンは動じなかった。
「それは、単なる状況証拠ではありませんか。私が求めているのは、物的証拠です。可能であれば、お見せいただけますか?」
「くっ、てめぇ……!」
クレソンの飄々とした態度に、ノウェムは今にも飛び掛らんばかりである。
それを、いつの間にか自分の杖を手にしていたクィントゥムが「待つんだ」と制した。
「向こうのほうが、私たちより何枚も上手だ。今ここで何をしたって、すべて裏目に出る」
クィントゥムは、まだ不満そうなノウェムや仲間たちに「必ず好機があるはずだ」と、囁いた。
その言葉に、ノウェムはもちろん、ターメリックも深く頷いていた。
なるほど、さすがクィントゥム君。
クレソンだって、きっと何か弱みがあるはず……
それを待てばいいんだね。
クレソンはというと、クィントゥムや突如として現れた杖にも動じることなく、眠そうな目でクィントゥムを見据えた。
クィントゥムが以前説明してくれた通り、ふたりは初対面のはずである。
しかし、クレソンは「なるほど」と呟くと、
「先々代皇帝オレガノ様の甥御さんは、噂に違わぬ賢い方のようですね。さすがは、叡智の剣に選ばれしお方です」
と、言った。
……その場に緊張が走る。
なぜクレソンは、伝説の剣のことを……
いや、それだけではない。
その中の叡智の剣に、クィントゥムが選ばれたことまで知っているのだろう。
そんなターメリックたちの動揺を気に止めることなく、クレソンは話し続けた。
「先ほども申し上げましたとおり、グリシーヌ国王陛下は、あなた方が何者でどのような目的からここへ来たのか、すべてご存知です。私が丁寧に説明させていただきましたからね」
「ふむ、クレソン殿。残念ながら、それでは説明が中途半端でしょう」
クィントゥムがクレソンを見据えて口を開いた。
杖を握る右手に力を込めたのか、先端の鈴が鳴らない程度に揺れた。
「我々のことを説明するならば、素性と目的のほかに、要望も付け加えていただきたいものです」
「はて、要望……ですか」
「ええ……我々の要望は、グリシーヌ国王様にお力添え頂くこと」
「……」
「今すぐスパイス帝国に対抗するための御力をお貸し頂きたいのです」
クィントゥムが語気を強めると、クレソンは「なるほど」と頷いた。
「要するに、このヌフ=ブラゾン王国とスパイス帝国との間で戦争を始めろと、そうおっしゃりたいのですね」
「……どうやら、この国の宰相は耳がお悪いらしい。そのようにしか聞こえない方と話していても、時間の無駄にしか思えないな」
クィントゥムは聞こえよがしに大きなため息をつくと、改めて玉座で成り行きを見守っていたグリシーヌ国王へと向き直った。
しかし、クレソンはここで引き下がるような男ではなかった。
「時間の無駄といえば……あなた方は、ここへいらっしゃったときからずっと、時間を無駄にしておられますよ」
その一言に、クィントゥムは眉を寄せて「何の話だ」と尋ねた。
クレソンは咳払いをひとつして、話し始めた。
「少し説明致しますと……あなた方は、城に足を踏み入れた時点で、大事な使命を果たせなくなってしまったのですよ。それゆえ、ここへ来ること自体が時間の無駄と申し上げたわけです」
「……」
「まだ、おわかりになりませんか? 要するに、グリシーヌ国王陛下は、ヌフ=ブラゾン王国が戦争に巻き込まれることを恐れて、すでにスパイス帝国に対して降伏なさっているのですよ」
「なるほど……ここはもう、スパイス帝国の陣営ということか」
クィントゥムの呟きに、クレソンは「その通りです」と頷いた。
名前を名乗ったときから、その表情は変わらない。
……いったい、何を考えているのか。
ターメリックは、クィントゥムとクレソンの会話についていくのがやっとの状態で、成り行きを見守るしかなかった。
もちろん、クレソンが次に何をしてくるのかなんて、皆目見当もつかない。
沈黙が支配する謁見の間で、クレソンは「さて」と、さらに一歩前に出た。
「私には、スパイス帝国のカイエン皇帝から託された使命がふたつあります。ひとつは、ヌフ=ブラゾン王国の降伏を促すこと。こちらは、思ったよりも簡単でした。そして、もうひとつは……」
クレソンは、そこで言葉を切り、怪訝な顔をするターメリックたちを見回した。
そして、
「……本当は、一度に7人全員を集合させたかったのですが、致し方ありませんね」
と言って、静かに右手を挙げた。
◆◇◆◇◆ ◆◇
思えば、今まで不思議なことばかり体験してきた。
はるばる辿り着いたクリスタニアでは、巨大なヒマワリが人間を追いかけ回していたし……
重たい荷台は、杖をひと振りしただけで荷台の重さだけになってしまった。
頭上に氷の塊が落ちてきて火事を消し止めたかと思えば、逃げる誘拐犯に稲光が命中し、竜巻によって運ばれてきたこともあった。
だからってわけじゃないけど……
目の前で何が起こっても、オレは驚かない自信がある。
このクレソンって奴、伝説の剣に詳しいなら、オレたちに危害を加えたりはしないはずだ。
何をするつもりか、見届けてやる。
ノウェムは、高く挙げられたクレソンの右手を、瞬きもせず見つめていた。
クレソンは、軽く睨みつけてくるノウェムを気に止めることなく、右手を挙げ続けていた。
その表情は、相変わらず何を考えているのかわからない。
そして、ようやく挙げられた右手が下げられた、その瞬間……
ノウェムの目の前から、仲間たちの姿が消えてしまった。
あ、あれ……?
ノウェムは、きょろきょろとあたりを見回した。
何度も瞬きをしたり、ゴシゴシと両目をこすったりもしてみた。
しかし、目の前の景色は変わらない。
ターメリック、クラン、クィントゥム、そしてレードル姫。
彼らの姿は、どこにも見当たらなかった。
つづく
クレソン……!
いったい、何を……?
ターメリックは、固唾を呑んで成り行きを見守っていた。
話を遮られたレードル姫が睨みつけても、クレソンは無表情のまま微動だにしない。
しかし、控えていたコーヒーミルが一歩前に出ると、その無言の圧力に負けたらしく、仕方なくといったように姿勢を正し、口を開いた。
「失礼、申し遅れました。私の名前は、クレソンといいます。ヌフ=ブラゾン王国宰相兼スパイス帝国外交官を担当している者です。以後、お見知りおきを」
クレソンはそこで一礼してみせたが、一国の王女に対する敬意の念は、露ほども感じられなかった。
そして、見ず知らずというわけではないターメリックに対しても、何の反応も示さない。
何もできず、ただ見ているだけのターメリックに、訝しげな視線を向けるだけだ。
そんなクレソンを睨みつけ、レードル姫が人差し指を突きつけた。
「あなたね! シノワ姉さまの誘拐を指示したっていう真犯人は!」
「おやおや、一国の王女ともあろう方が、何の証拠もなしに一国の宰相を誘拐犯の指示役扱いとは……お父上がお聞きになったら、さぞお嘆きになられることでしょう」
「はあ? お父様がどう思おうと関係ないわ! 証拠なんてなくたって、あなたが犯人だってことは、わかってるのよ!」
「……」
憤るレードル姫に、クレソンは表情ひとつ動かさず、呆れたようにため息を漏らした。
レードル姫は言うことがなくなってしまったのか、クレソンを指した人差し指が自信をなくして宙を彷徨っていた。
そこでノウェムが、
「何言ってんだよ! 誘拐犯として捕まった3人組が、お前に頼まれたって言ってたんだぞ!」
と、助け舟を出すように叫んだ。
しかし、クレソンは動じなかった。
「それは、単なる状況証拠ではありませんか。私が求めているのは、物的証拠です。可能であれば、お見せいただけますか?」
「くっ、てめぇ……!」
クレソンの飄々とした態度に、ノウェムは今にも飛び掛らんばかりである。
それを、いつの間にか自分の杖を手にしていたクィントゥムが「待つんだ」と制した。
「向こうのほうが、私たちより何枚も上手だ。今ここで何をしたって、すべて裏目に出る」
クィントゥムは、まだ不満そうなノウェムや仲間たちに「必ず好機があるはずだ」と、囁いた。
その言葉に、ノウェムはもちろん、ターメリックも深く頷いていた。
なるほど、さすがクィントゥム君。
クレソンだって、きっと何か弱みがあるはず……
それを待てばいいんだね。
クレソンはというと、クィントゥムや突如として現れた杖にも動じることなく、眠そうな目でクィントゥムを見据えた。
クィントゥムが以前説明してくれた通り、ふたりは初対面のはずである。
しかし、クレソンは「なるほど」と呟くと、
「先々代皇帝オレガノ様の甥御さんは、噂に違わぬ賢い方のようですね。さすがは、叡智の剣に選ばれしお方です」
と、言った。
……その場に緊張が走る。
なぜクレソンは、伝説の剣のことを……
いや、それだけではない。
その中の叡智の剣に、クィントゥムが選ばれたことまで知っているのだろう。
そんなターメリックたちの動揺を気に止めることなく、クレソンは話し続けた。
「先ほども申し上げましたとおり、グリシーヌ国王陛下は、あなた方が何者でどのような目的からここへ来たのか、すべてご存知です。私が丁寧に説明させていただきましたからね」
「ふむ、クレソン殿。残念ながら、それでは説明が中途半端でしょう」
クィントゥムがクレソンを見据えて口を開いた。
杖を握る右手に力を込めたのか、先端の鈴が鳴らない程度に揺れた。
「我々のことを説明するならば、素性と目的のほかに、要望も付け加えていただきたいものです」
「はて、要望……ですか」
「ええ……我々の要望は、グリシーヌ国王様にお力添え頂くこと」
「……」
「今すぐスパイス帝国に対抗するための御力をお貸し頂きたいのです」
クィントゥムが語気を強めると、クレソンは「なるほど」と頷いた。
「要するに、このヌフ=ブラゾン王国とスパイス帝国との間で戦争を始めろと、そうおっしゃりたいのですね」
「……どうやら、この国の宰相は耳がお悪いらしい。そのようにしか聞こえない方と話していても、時間の無駄にしか思えないな」
クィントゥムは聞こえよがしに大きなため息をつくと、改めて玉座で成り行きを見守っていたグリシーヌ国王へと向き直った。
しかし、クレソンはここで引き下がるような男ではなかった。
「時間の無駄といえば……あなた方は、ここへいらっしゃったときからずっと、時間を無駄にしておられますよ」
その一言に、クィントゥムは眉を寄せて「何の話だ」と尋ねた。
クレソンは咳払いをひとつして、話し始めた。
「少し説明致しますと……あなた方は、城に足を踏み入れた時点で、大事な使命を果たせなくなってしまったのですよ。それゆえ、ここへ来ること自体が時間の無駄と申し上げたわけです」
「……」
「まだ、おわかりになりませんか? 要するに、グリシーヌ国王陛下は、ヌフ=ブラゾン王国が戦争に巻き込まれることを恐れて、すでにスパイス帝国に対して降伏なさっているのですよ」
「なるほど……ここはもう、スパイス帝国の陣営ということか」
クィントゥムの呟きに、クレソンは「その通りです」と頷いた。
名前を名乗ったときから、その表情は変わらない。
……いったい、何を考えているのか。
ターメリックは、クィントゥムとクレソンの会話についていくのがやっとの状態で、成り行きを見守るしかなかった。
もちろん、クレソンが次に何をしてくるのかなんて、皆目見当もつかない。
沈黙が支配する謁見の間で、クレソンは「さて」と、さらに一歩前に出た。
「私には、スパイス帝国のカイエン皇帝から託された使命がふたつあります。ひとつは、ヌフ=ブラゾン王国の降伏を促すこと。こちらは、思ったよりも簡単でした。そして、もうひとつは……」
クレソンは、そこで言葉を切り、怪訝な顔をするターメリックたちを見回した。
そして、
「……本当は、一度に7人全員を集合させたかったのですが、致し方ありませんね」
と言って、静かに右手を挙げた。
◆◇◆◇◆ ◆◇
思えば、今まで不思議なことばかり体験してきた。
はるばる辿り着いたクリスタニアでは、巨大なヒマワリが人間を追いかけ回していたし……
重たい荷台は、杖をひと振りしただけで荷台の重さだけになってしまった。
頭上に氷の塊が落ちてきて火事を消し止めたかと思えば、逃げる誘拐犯に稲光が命中し、竜巻によって運ばれてきたこともあった。
だからってわけじゃないけど……
目の前で何が起こっても、オレは驚かない自信がある。
このクレソンって奴、伝説の剣に詳しいなら、オレたちに危害を加えたりはしないはずだ。
何をするつもりか、見届けてやる。
ノウェムは、高く挙げられたクレソンの右手を、瞬きもせず見つめていた。
クレソンは、軽く睨みつけてくるノウェムを気に止めることなく、右手を挙げ続けていた。
その表情は、相変わらず何を考えているのかわからない。
そして、ようやく挙げられた右手が下げられた、その瞬間……
ノウェムの目の前から、仲間たちの姿が消えてしまった。
あ、あれ……?
ノウェムは、きょろきょろとあたりを見回した。
何度も瞬きをしたり、ゴシゴシと両目をこすったりもしてみた。
しかし、目の前の景色は変わらない。
ターメリック、クラン、クィントゥム、そしてレードル姫。
彼らの姿は、どこにも見当たらなかった。
つづく
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