73 / 105
第5章 勇気
第16話 遅れた救世主
しおりを挟む
★◇◆◇◆◇◆◇
万事解決……?
ターメリックが首を傾げている間にも、レードル姫は廊下の奥に向かって手を振り続けている。
ちらりと覗いてみると……
なんと、羅針盤を手にしたノウェムがこちらに歩いて来るのが見えた。
「ノウェム君!」
ターメリックも、現れた救世主に手を振った。
なるほど、万事解決……
ノウェム君が来た道を戻れば、クレソンに見つからずに城内に出られるってことだね!
現れたノウェムはというと、名前を呼ばれて羅針盤から顔を上げた。
その顔には「え?」と書いてある。
あ、そっか。
ノウェム君、ぼくたちのこと助けに来てくれたのに、ぼくたちがもう外に出てて驚いてるんだ。
そりゃ「え?」ってなるよね。
ターメリックが苦笑いを浮かべていると、
「え? なんで? え?」
案の定ノウェムは動揺しながら地下牢へと近づいてきたのだった。
ターメリックが「実は」と鉄格子消滅の経緯を説明すると、
「は? なんだよそれ! せっかく助けに来たのに、意味ないじゃん!」
不満顔のノウェムは、手にした鍵を弄びながら、大きなため息をついた。
おそらく、かっこよく開けるはずだった地下牢の鍵だろう。
ターメリックが何て声をかけるか迷っていると、駆けつけたクィントゥムが「意味なら大ありだ」と頷いた。
「ノウェムが羅針盤を持ってきてくれたおかげで、私たちが行くべき場所がわかるじゃないか」
「行くべき場所……?」
「この光を辿れば、この城から外に出られるだろう?」
首を傾げるノウェムに、クィントゥムは羅針盤から放たれた橙色の光を指さした。
なるほど、さすがクィントゥム君!
この光を辿れば、フィオさんのいる宿屋ノヴァンヴルに戻れるよね!
そばで見ていたターメリックは瞳を輝かせたが、当のノウェムは少し言い淀んで、
「それなんだけど……実は、一度宿屋に帰った後、フィオ姉さんも一緒に来てくれて、今はこのリーヴル城の中にいるんだ」
と言った。
ターメリックの「えっ!?」とクィントゥムの「どうして」が重なり、薄暗い廊下に反響して消えていく。
ノウェムは、ふたりに今までの出来事を説明してくれた。
それによると、最初は「勇気の剣」に選ばれたことを嫌がっていたフィオだったが、コーヒーミルの説得のおかげで「自分にしかできないこと」をするために城内へ向かった、という。
「自分にしかできないこと……」
って何だろう。
フィオさん、何をしようとしてるのかな。
ポツリと呟いたターメリックの隣で、クィントゥムが「ふむ」とあごに手を添えた。
「彼女の目的はわからないが、私たちに不利になることをするとは思えない。とりあえず、橙色の光を追って進もう」
「おう! そうだよな!」
クィントゥムの言葉に、ノウェムは大きく頷いて歩き出そうとしたが、クィントゥムが「あと、それから」と引き止めた。
「その羅針盤、ノウェムの頭に直撃だっただろう。実は私のせいなんだ、申し訳ない」
「……え!」
ノウェムは何度か瞬きした後で「ぜ、全然、全然大丈夫だったぜ!」と笑ってみせた。
そのぎこちない笑みには「どうして知ってるんだ?」と書かれていた。
相当痛かったんだな、とターメリックはしみじみと頷き、
「それじゃあ、フィオさんのところへ行こう!」
と仲間たちとともに歩き出した。
レードル姫がノウェムに「来てくれてありがとう」と微笑みかける。
その隣ではクランが「ノウェムありがとう」と羅針盤に向かって声をかけていた。
ノウェムの「いや、それオレじゃねぇし!」が廊下の奥まで反響し、やがて空気に溶けていった。
◆◇◆◇★◇◆◇
リーヴル城の物置部屋は、物置というには大きくて、実は物もあまり置かれてはいない。
地下道へと続く扉の前に置かれていたのは、何かが入っていたであろう空の木箱が3段。
おかげで、フィオとコーヒーミルが少し押しただけで、扉はズズズズと音を立てて開いた。
このズズズズというのは、どうやら木箱が絨毯の上を滑っていった音らしい。
まずはコーヒーミルが先に中に入り、だれもいないことを確認し、フィオに手招きした。
「ずいぶんと広い物置ね……あら、窓まで付いてる」
「もともと、客室のひとつだったみたいです。でも、あまり日当たりが良くない部屋なので、物置にしたとか」
部屋の中に入ったフィオの説明に、コーヒーミルは「なるほどね」と呟きながら、窓の外へと視線を移した。
その表情が険しいものへと変わる。
フィオもつられて窓の外を覗き込んでみた。
城下町が見えるが、フィオが住んでいる下町とは反対の地区である。
つまり、ここから見えているのは南東の方角……
スパイス帝国への道である。
何これ……
その異様な光景に、フィオは息を呑んだ。
腰に大剣を差した男たちが、隊列を組んでリーヴル城へ向かって歩いてくる。
コーヒーミルが思わずといったように呟いた。
「……これは、ヌフ=ブラゾン王国がパン王国へ宣戦布告をするのと同時に、攻め込むつもりね」
「え!」
「どうやらクレソンは、シノワ姫様の誘拐がうまくいかなかったから焦っているんだわ……」
シノワ、姫様……?
誘拐……?
よくわからない単語はあったものの、目の前に大きな危機が迫っていることは、フィオにもよくわかった。
事態は思っていたよりも深刻だ……
フィオは、ごくりと唾を呑んだ。
でも、だからといって……
あたしに何ができるだろう。
窓の外に見える不穏な影を見つめ、フィオは顔を曇らせた。
「……フィオちゃんは、剣の腕が立つそうね」
一緒に窓の外を見つめていたコーヒーミルが、ふと思いついたように、口を開いた。
「……」
え、何の話だろう。
あたしの剣の腕前と、この状況に何の関係が?
というか、あたしが「剣の腕が立つ」なんて言ってるの、父さんだけなんだけどな……
フィオが怪訝な顔で黙っていると、コーヒーミルは沈黙を肯定と受け取ったらしく、
「それなら、良い方法があるわ。フィオちゃんにしか、できないことよ」
そう言ってコーヒーミルは片目をつむった。
そして、フィオに「良い方法」を教えてくれたのだが……
「い、いやいや! 無理ですよ、そんなこと!」
フィオは、ぶんぶんと音が聞こえるくらい首を横に振った。
その反応が予想外だったのか、コーヒーミルは目を丸くした。
「どうして? フィオちゃんなら、こんなこと朝飯前だと思ったんだけど……やっぱりダメ? もうこれ以上の良い方法は思いつかないんだけれど」
「だ、だって、あたしがクレソンと剣で勝負だなんて、そんな……」
そんなこと、できるわけがない。
しかも、あたしが勝ったらスパイス帝国の兵隊たちを追い出してほしいなんて……
そんなの、そんなの……
「始めから無理だなんて、だれが決めたの?」
コーヒーミルの鋭い声が、重圧に押しつぶされそうになって俯いていたフィオのもとへと届いた。
顔を上げた先で、コーヒーミルが形の良い眉を寄せ、フィオを見下ろしていた。
……いつの間にか、ふたりの間を取り巻く空気が変わっていた。
「何事も、やってみなくちゃわからない。そうでしょう?」
コーヒーミルの言葉が、鋭い刃となってフィオの身体へと突き刺さる。
それでもフィオは、何も言えずに黙っていた。
そこでふと、コーヒーミルが困ったような顔で口を開いた。
「フィオちゃん、もしかして……この作戦、本当はやってみたいって思ってたりする?」
「……え、どうして」
「ああ、やっぱり。もっと早く気づいてあげるべきだった、ごめんなさい」
どうしてわかったんだろう、あたしが「やってみたい」って思ってること……
あたし、まだ何も言ってないのに。
つづく
万事解決……?
ターメリックが首を傾げている間にも、レードル姫は廊下の奥に向かって手を振り続けている。
ちらりと覗いてみると……
なんと、羅針盤を手にしたノウェムがこちらに歩いて来るのが見えた。
「ノウェム君!」
ターメリックも、現れた救世主に手を振った。
なるほど、万事解決……
ノウェム君が来た道を戻れば、クレソンに見つからずに城内に出られるってことだね!
現れたノウェムはというと、名前を呼ばれて羅針盤から顔を上げた。
その顔には「え?」と書いてある。
あ、そっか。
ノウェム君、ぼくたちのこと助けに来てくれたのに、ぼくたちがもう外に出てて驚いてるんだ。
そりゃ「え?」ってなるよね。
ターメリックが苦笑いを浮かべていると、
「え? なんで? え?」
案の定ノウェムは動揺しながら地下牢へと近づいてきたのだった。
ターメリックが「実は」と鉄格子消滅の経緯を説明すると、
「は? なんだよそれ! せっかく助けに来たのに、意味ないじゃん!」
不満顔のノウェムは、手にした鍵を弄びながら、大きなため息をついた。
おそらく、かっこよく開けるはずだった地下牢の鍵だろう。
ターメリックが何て声をかけるか迷っていると、駆けつけたクィントゥムが「意味なら大ありだ」と頷いた。
「ノウェムが羅針盤を持ってきてくれたおかげで、私たちが行くべき場所がわかるじゃないか」
「行くべき場所……?」
「この光を辿れば、この城から外に出られるだろう?」
首を傾げるノウェムに、クィントゥムは羅針盤から放たれた橙色の光を指さした。
なるほど、さすがクィントゥム君!
この光を辿れば、フィオさんのいる宿屋ノヴァンヴルに戻れるよね!
そばで見ていたターメリックは瞳を輝かせたが、当のノウェムは少し言い淀んで、
「それなんだけど……実は、一度宿屋に帰った後、フィオ姉さんも一緒に来てくれて、今はこのリーヴル城の中にいるんだ」
と言った。
ターメリックの「えっ!?」とクィントゥムの「どうして」が重なり、薄暗い廊下に反響して消えていく。
ノウェムは、ふたりに今までの出来事を説明してくれた。
それによると、最初は「勇気の剣」に選ばれたことを嫌がっていたフィオだったが、コーヒーミルの説得のおかげで「自分にしかできないこと」をするために城内へ向かった、という。
「自分にしかできないこと……」
って何だろう。
フィオさん、何をしようとしてるのかな。
ポツリと呟いたターメリックの隣で、クィントゥムが「ふむ」とあごに手を添えた。
「彼女の目的はわからないが、私たちに不利になることをするとは思えない。とりあえず、橙色の光を追って進もう」
「おう! そうだよな!」
クィントゥムの言葉に、ノウェムは大きく頷いて歩き出そうとしたが、クィントゥムが「あと、それから」と引き止めた。
「その羅針盤、ノウェムの頭に直撃だっただろう。実は私のせいなんだ、申し訳ない」
「……え!」
ノウェムは何度か瞬きした後で「ぜ、全然、全然大丈夫だったぜ!」と笑ってみせた。
そのぎこちない笑みには「どうして知ってるんだ?」と書かれていた。
相当痛かったんだな、とターメリックはしみじみと頷き、
「それじゃあ、フィオさんのところへ行こう!」
と仲間たちとともに歩き出した。
レードル姫がノウェムに「来てくれてありがとう」と微笑みかける。
その隣ではクランが「ノウェムありがとう」と羅針盤に向かって声をかけていた。
ノウェムの「いや、それオレじゃねぇし!」が廊下の奥まで反響し、やがて空気に溶けていった。
◆◇◆◇★◇◆◇
リーヴル城の物置部屋は、物置というには大きくて、実は物もあまり置かれてはいない。
地下道へと続く扉の前に置かれていたのは、何かが入っていたであろう空の木箱が3段。
おかげで、フィオとコーヒーミルが少し押しただけで、扉はズズズズと音を立てて開いた。
このズズズズというのは、どうやら木箱が絨毯の上を滑っていった音らしい。
まずはコーヒーミルが先に中に入り、だれもいないことを確認し、フィオに手招きした。
「ずいぶんと広い物置ね……あら、窓まで付いてる」
「もともと、客室のひとつだったみたいです。でも、あまり日当たりが良くない部屋なので、物置にしたとか」
部屋の中に入ったフィオの説明に、コーヒーミルは「なるほどね」と呟きながら、窓の外へと視線を移した。
その表情が険しいものへと変わる。
フィオもつられて窓の外を覗き込んでみた。
城下町が見えるが、フィオが住んでいる下町とは反対の地区である。
つまり、ここから見えているのは南東の方角……
スパイス帝国への道である。
何これ……
その異様な光景に、フィオは息を呑んだ。
腰に大剣を差した男たちが、隊列を組んでリーヴル城へ向かって歩いてくる。
コーヒーミルが思わずといったように呟いた。
「……これは、ヌフ=ブラゾン王国がパン王国へ宣戦布告をするのと同時に、攻め込むつもりね」
「え!」
「どうやらクレソンは、シノワ姫様の誘拐がうまくいかなかったから焦っているんだわ……」
シノワ、姫様……?
誘拐……?
よくわからない単語はあったものの、目の前に大きな危機が迫っていることは、フィオにもよくわかった。
事態は思っていたよりも深刻だ……
フィオは、ごくりと唾を呑んだ。
でも、だからといって……
あたしに何ができるだろう。
窓の外に見える不穏な影を見つめ、フィオは顔を曇らせた。
「……フィオちゃんは、剣の腕が立つそうね」
一緒に窓の外を見つめていたコーヒーミルが、ふと思いついたように、口を開いた。
「……」
え、何の話だろう。
あたしの剣の腕前と、この状況に何の関係が?
というか、あたしが「剣の腕が立つ」なんて言ってるの、父さんだけなんだけどな……
フィオが怪訝な顔で黙っていると、コーヒーミルは沈黙を肯定と受け取ったらしく、
「それなら、良い方法があるわ。フィオちゃんにしか、できないことよ」
そう言ってコーヒーミルは片目をつむった。
そして、フィオに「良い方法」を教えてくれたのだが……
「い、いやいや! 無理ですよ、そんなこと!」
フィオは、ぶんぶんと音が聞こえるくらい首を横に振った。
その反応が予想外だったのか、コーヒーミルは目を丸くした。
「どうして? フィオちゃんなら、こんなこと朝飯前だと思ったんだけど……やっぱりダメ? もうこれ以上の良い方法は思いつかないんだけれど」
「だ、だって、あたしがクレソンと剣で勝負だなんて、そんな……」
そんなこと、できるわけがない。
しかも、あたしが勝ったらスパイス帝国の兵隊たちを追い出してほしいなんて……
そんなの、そんなの……
「始めから無理だなんて、だれが決めたの?」
コーヒーミルの鋭い声が、重圧に押しつぶされそうになって俯いていたフィオのもとへと届いた。
顔を上げた先で、コーヒーミルが形の良い眉を寄せ、フィオを見下ろしていた。
……いつの間にか、ふたりの間を取り巻く空気が変わっていた。
「何事も、やってみなくちゃわからない。そうでしょう?」
コーヒーミルの言葉が、鋭い刃となってフィオの身体へと突き刺さる。
それでもフィオは、何も言えずに黙っていた。
そこでふと、コーヒーミルが困ったような顔で口を開いた。
「フィオちゃん、もしかして……この作戦、本当はやってみたいって思ってたりする?」
「……え、どうして」
「ああ、やっぱり。もっと早く気づいてあげるべきだった、ごめんなさい」
どうしてわかったんだろう、あたしが「やってみたい」って思ってること……
あたし、まだ何も言ってないのに。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた
今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。
レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。
不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。
レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。
それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し……
※短め
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
生きるために逃げだした。幸せになりたい。
白水緑
ファンタジー
屋敷内に軟禁状態だったリリアは、宝物を取り戻したことをきっかけに屋敷から逃げ出した。幸せになるために。体力も力もない。成り行きに身を任せる結果になっても、自分の道は自分で選びたい。
2020/9/19 第一章終了
続きが書け次第また連載再開します。
2021/2/14 第二章開幕
2021/2/28 完結
お兄様の指輪が壊れたら、溺愛が始まりまして
みこと。
恋愛
お兄様は女王陛下からいただいた指輪を、ずっと大切にしている。
きっと苦しい片恋をなさっているお兄様。
私はただ、お兄様の家に引き取られただけの存在。血の繋がってない妹。
だから、早々に屋敷を出なくては。私がお兄様の恋路を邪魔するわけにはいかないの。私の想いは、ずっと秘めて生きていく──。
なのに、ある日、お兄様の指輪が壊れて?
全7話、ご都合主義のハピエンです! 楽しんでいただけると嬉しいです!
※「小説家になろう」様にも掲載しています。
金の羊亭へようこそ! 〝元〟聖女様の宿屋経営物語
紗々置 遼嘉
ファンタジー
アルシャインは真面目な聖女だった。
しかし、神聖力が枯渇して〝偽聖女〟と罵られて国を追い出された。
郊外に館を貰ったアルシャインは、護衛騎士を付けられた。
そして、そこが酒場兼宿屋だと分かると、復活させようと決意した。
そこには戦争孤児もいて、アルシャインはその子達を養うと決める。
アルシャインの食事処兼、宿屋経営の夢がどんどん形になっていく。
そして、孤児達の成長と日常、たまに恋愛がある物語である。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる