84 / 105
第6章 希望
第3話 記載のない剣
しおりを挟む
★◇◆◇◆◇◆◇
なんだよ、みんな……
確かにそうだけどさぁ……
ターメリックがムスッとしていると、何かを察知したクワトロが「それにしても」と話題をもとに戻してくれた。
「まさか、ノウェムが伝説の剣に選ばれし者だったなんてね……もしかして、あの剣はノウェムを持ち主にしたくてこの店を居場所にしていたのかも」
「そ、そうだね。ぼくもそう思うよ」
ターメリックがぎこちなく相槌を打つと、ノウェムが「よし」と膝を打って立ち上がった。
話はもう終わったと言わんばかりの表情である。
どうやら、すぐにでも出発したいらしい。
「それじゃ、顔も見せたし、もう行くわ。希望の剣は同じ場所にあるんだろ? 親父にバレないうちに、もらってくぜ」
「え、ええっ!? ちょっ、ちょっと待ってよノウェム!」
そんなノウェムを、クワトロは大慌てで引き止めた。
その必死の形相に、ノウェムは「なんだよ」と顔をしかめつつ、退室しようとしていた足を止めた。
かなり不機嫌な顔だが、一応話は聞いてあげるようで、クワトロは嬉しそうに「あのね」と口を開いた。
「実は、ノウェムに……皆さんに見てもらいたいものがあるんです」
見てもらいたいもの……?
って??
ターメリックが斜め向かいに座り直したノウェムに視線を送ると、ノウェムは困ったように首を傾げていた。
どうやら、ノウェムにも心当たりはないらしい。
クワトロは、そんなふたりの顔を面白そうに見やると、短パンのポケットに入れた短剣をテーブルの上に置いた。
「これは、ボクの精霊たちを呼び出すのに使う短剣なんですけど……皆さん、見覚えはありませんか?」
「見覚え……?」
ターメリックは短剣を手に取ろうとして「あっ」と声を上げた。
これ、見覚えがあるなんてもんじゃない!
ほかの仲間たちも、短剣を前に目を丸くしていた。
短剣の鞘は、茨と王冠の美しい銀細工。
柄には大きな青い色の宝石が埋め込まれ、眩しく輝いている。
それはまさしく、伝説の剣と同じ装飾の施された短剣であった。
この短剣も、伝説の剣なのかな?
でも、待てよ……
伝説の剣は全部で7振り、羅針盤の光だって青い色のものはない。
もしかして……
偽物の伝説の剣、とか?
どうなの? クィントゥム君!
ターメリックは、クリスタン神話にいちばん詳しいクィントゥムの顔を、斜め向かいから覗き込んだ。
何か知ってる?
と、ターメリックが尋ねるよりも早く、クィントゥムは「こ、これは、いったい……」と口にしたかと思うと、そのまま固まってしまった。
視線は短剣に釘付けである。
そんなクィントゥムに、クワトロは満足気に微笑むと、まるで神話の一節を読み上げるように、説明してくれた。
「茨と王冠の美しい銀細工、柄には青く透き通ったサファイア。この短剣は『夢の剣』といいます」
「夢……?」
「そうです、クィントゥムさん。これは、伝説の剣に選ばれたものの、最終決戦前日に姿を消したミール・ミゲルの創った剣なんです」
「な、なんだって……!」
クィントゥムの驚き様が、クワトロの話がクリスタン神話には記述されていない事柄であることを物語っている。
夢の剣という名の短剣が、窓からの光を浴びて柄のサファイアを輝かせていた。
仲間たちは皆、顔を見合せている。
長年クワトロとともに過ごしていたノウェムでさえ、この話は初耳らしく、開いた口が塞がらないようだった。
ミール・ミゲル……
勇気の剣に選ばれし者としての使命をまっとうせず、仲間たちの前から姿を消した信者……
彼はいったいなぜ、伝説の剣に似せた短剣を創り上げたのだろう。
そんな仲間たちの疑問に答えるように、クワトロがポツリと呟いた。
「この短剣には、名前の通り夢が込められているんです。使命の重圧に負けて姿を消したミール・ミゲル……彼の、仲間たちとともにありたかったという夢が……」
「クリスタン神話に記載されている情報は少ないが、ミール・ミゲルは銀細工職人であったらしいね」
「わ、さすがクィントゥムさん。お詳しいんですね。そうなんです。ごくありふれた短剣に銀細工を施し、伝説の剣には使われていない青いサファイアの宝石を埋め込んだ夢の剣……そこに、ミール・ミゲルは魔法の力も込めたんです。ボクが精霊を使役……いや、精霊と友達になれるのは、この剣のおかげなんですよ」
「へぇ……」
クワトロとクィントゥムの会話に、ターメリックは思わず感嘆の呟きを漏らしていた。
夢の剣もすごいけど、まだまだクィントゥム君の知らない話があるっていうのもすごいよね。
でも……ちょっと待てよ。
どうしてそんなすごい剣がノウェム君の家にあって、クワトロ君が持ってるんだろう?
ターメリックが頭に浮かべた疑問には、もちろんほかの仲間たちも気づいていた。
だれもがクワトロに質問したくてウズウズしていたが、そのことに気づいているらしいクワトロは、
「すみません、皆さんが気になっていることに答える前に、説明しないといけないことがあるんです。あ、でも待てよ、この説明で皆さんの疑問に答えて差し上げることになるのかも……」
「クワトロ! いいから早く話してくれよ! 気になるじゃねぇか!」
一度は椅子に座り直したノウェムが、痺れを切らして立ち上がった。
父親との関係もあって、一刻も早くこの場を去りたいのだろうが、話を中途半端にもできないようでイラついているらしい。
そんなノウェムを見ながら、クワトロは「せっかちだなぁ」と笑ってから話し始めた。
「この夢の剣、伝説の剣に似ているのは外見だけではないんです。実は……剣を抜けるのは、ごく限られた一部の人だけ、なんですよ」
一部の人……って、どんな人だろう。
ターメリックはそこで首を傾げていたが、クィントゥムが「なるほど、そういうことか」と呟いたので、思わず彼の顔を凝視してしまった。
クィントゥム君、ぼくはもう君と同じ早さで物事を理解することを諦めているわけだけど……
いくらなんでも早すぎない!?
そんなターメリックの心の声を代弁するかのように、クワトロは小さく口を尖らせた。
「もう、クィントゥムさん。ぼく、この説明するのにけっこう練習したんですよ。あんまり先回りしないでください」
「あ、ああ、すまない。だが、心配はいらないよ。私以外の仲間は、君からの説明を求めているようだからね」
クワトロに弁解したクィントゥムは、ターメリックの顔を見てクスッと笑った。
……むぅ。
今度はターメリックが口を尖らせる番だった。
クィントゥム君てば、ちょっと調子乗ってない?
……いや、わからないぼくも悪いけど。
そんなふたりのやり取りを見て微笑んでいたクワトロは、軽く咳払いをしてから続きを話し始めた。
「夢の剣を抜くことができる一部の人たち……それはずばり、ミール・ミゲルの血を継ぐ者たちのことを言います」
「へぇ、そうな」
「まさか……!」
ターメリックの相槌を遮るように、今まで黙っていたフィオが息を呑んだように呟いた。
そして、説明を練習したというクワトロを慮ってか、はっと口元を手で押えたのだった。
けれどもクワトロは「もう大丈夫ですよ」とニッコリ笑って頷くと、
「だって、そのまさか、ですからね」
そう言って、テーブルの上に置いた夢の剣を手に取り、ゆっくりと引き抜いてみせた。
「改めまして……ボクの名前はクワトロ・ジェロニモ。クリスタン神話での逃亡者ミール・ミゲルの血を継ぎし者です。どうかボクを、皆さんの仲間に入れてください」
小さな剣身には、ターメリックを見つめる真剣な顔のクワトロが映り込んでいた。
つづく
なんだよ、みんな……
確かにそうだけどさぁ……
ターメリックがムスッとしていると、何かを察知したクワトロが「それにしても」と話題をもとに戻してくれた。
「まさか、ノウェムが伝説の剣に選ばれし者だったなんてね……もしかして、あの剣はノウェムを持ち主にしたくてこの店を居場所にしていたのかも」
「そ、そうだね。ぼくもそう思うよ」
ターメリックがぎこちなく相槌を打つと、ノウェムが「よし」と膝を打って立ち上がった。
話はもう終わったと言わんばかりの表情である。
どうやら、すぐにでも出発したいらしい。
「それじゃ、顔も見せたし、もう行くわ。希望の剣は同じ場所にあるんだろ? 親父にバレないうちに、もらってくぜ」
「え、ええっ!? ちょっ、ちょっと待ってよノウェム!」
そんなノウェムを、クワトロは大慌てで引き止めた。
その必死の形相に、ノウェムは「なんだよ」と顔をしかめつつ、退室しようとしていた足を止めた。
かなり不機嫌な顔だが、一応話は聞いてあげるようで、クワトロは嬉しそうに「あのね」と口を開いた。
「実は、ノウェムに……皆さんに見てもらいたいものがあるんです」
見てもらいたいもの……?
って??
ターメリックが斜め向かいに座り直したノウェムに視線を送ると、ノウェムは困ったように首を傾げていた。
どうやら、ノウェムにも心当たりはないらしい。
クワトロは、そんなふたりの顔を面白そうに見やると、短パンのポケットに入れた短剣をテーブルの上に置いた。
「これは、ボクの精霊たちを呼び出すのに使う短剣なんですけど……皆さん、見覚えはありませんか?」
「見覚え……?」
ターメリックは短剣を手に取ろうとして「あっ」と声を上げた。
これ、見覚えがあるなんてもんじゃない!
ほかの仲間たちも、短剣を前に目を丸くしていた。
短剣の鞘は、茨と王冠の美しい銀細工。
柄には大きな青い色の宝石が埋め込まれ、眩しく輝いている。
それはまさしく、伝説の剣と同じ装飾の施された短剣であった。
この短剣も、伝説の剣なのかな?
でも、待てよ……
伝説の剣は全部で7振り、羅針盤の光だって青い色のものはない。
もしかして……
偽物の伝説の剣、とか?
どうなの? クィントゥム君!
ターメリックは、クリスタン神話にいちばん詳しいクィントゥムの顔を、斜め向かいから覗き込んだ。
何か知ってる?
と、ターメリックが尋ねるよりも早く、クィントゥムは「こ、これは、いったい……」と口にしたかと思うと、そのまま固まってしまった。
視線は短剣に釘付けである。
そんなクィントゥムに、クワトロは満足気に微笑むと、まるで神話の一節を読み上げるように、説明してくれた。
「茨と王冠の美しい銀細工、柄には青く透き通ったサファイア。この短剣は『夢の剣』といいます」
「夢……?」
「そうです、クィントゥムさん。これは、伝説の剣に選ばれたものの、最終決戦前日に姿を消したミール・ミゲルの創った剣なんです」
「な、なんだって……!」
クィントゥムの驚き様が、クワトロの話がクリスタン神話には記述されていない事柄であることを物語っている。
夢の剣という名の短剣が、窓からの光を浴びて柄のサファイアを輝かせていた。
仲間たちは皆、顔を見合せている。
長年クワトロとともに過ごしていたノウェムでさえ、この話は初耳らしく、開いた口が塞がらないようだった。
ミール・ミゲル……
勇気の剣に選ばれし者としての使命をまっとうせず、仲間たちの前から姿を消した信者……
彼はいったいなぜ、伝説の剣に似せた短剣を創り上げたのだろう。
そんな仲間たちの疑問に答えるように、クワトロがポツリと呟いた。
「この短剣には、名前の通り夢が込められているんです。使命の重圧に負けて姿を消したミール・ミゲル……彼の、仲間たちとともにありたかったという夢が……」
「クリスタン神話に記載されている情報は少ないが、ミール・ミゲルは銀細工職人であったらしいね」
「わ、さすがクィントゥムさん。お詳しいんですね。そうなんです。ごくありふれた短剣に銀細工を施し、伝説の剣には使われていない青いサファイアの宝石を埋め込んだ夢の剣……そこに、ミール・ミゲルは魔法の力も込めたんです。ボクが精霊を使役……いや、精霊と友達になれるのは、この剣のおかげなんですよ」
「へぇ……」
クワトロとクィントゥムの会話に、ターメリックは思わず感嘆の呟きを漏らしていた。
夢の剣もすごいけど、まだまだクィントゥム君の知らない話があるっていうのもすごいよね。
でも……ちょっと待てよ。
どうしてそんなすごい剣がノウェム君の家にあって、クワトロ君が持ってるんだろう?
ターメリックが頭に浮かべた疑問には、もちろんほかの仲間たちも気づいていた。
だれもがクワトロに質問したくてウズウズしていたが、そのことに気づいているらしいクワトロは、
「すみません、皆さんが気になっていることに答える前に、説明しないといけないことがあるんです。あ、でも待てよ、この説明で皆さんの疑問に答えて差し上げることになるのかも……」
「クワトロ! いいから早く話してくれよ! 気になるじゃねぇか!」
一度は椅子に座り直したノウェムが、痺れを切らして立ち上がった。
父親との関係もあって、一刻も早くこの場を去りたいのだろうが、話を中途半端にもできないようでイラついているらしい。
そんなノウェムを見ながら、クワトロは「せっかちだなぁ」と笑ってから話し始めた。
「この夢の剣、伝説の剣に似ているのは外見だけではないんです。実は……剣を抜けるのは、ごく限られた一部の人だけ、なんですよ」
一部の人……って、どんな人だろう。
ターメリックはそこで首を傾げていたが、クィントゥムが「なるほど、そういうことか」と呟いたので、思わず彼の顔を凝視してしまった。
クィントゥム君、ぼくはもう君と同じ早さで物事を理解することを諦めているわけだけど……
いくらなんでも早すぎない!?
そんなターメリックの心の声を代弁するかのように、クワトロは小さく口を尖らせた。
「もう、クィントゥムさん。ぼく、この説明するのにけっこう練習したんですよ。あんまり先回りしないでください」
「あ、ああ、すまない。だが、心配はいらないよ。私以外の仲間は、君からの説明を求めているようだからね」
クワトロに弁解したクィントゥムは、ターメリックの顔を見てクスッと笑った。
……むぅ。
今度はターメリックが口を尖らせる番だった。
クィントゥム君てば、ちょっと調子乗ってない?
……いや、わからないぼくも悪いけど。
そんなふたりのやり取りを見て微笑んでいたクワトロは、軽く咳払いをしてから続きを話し始めた。
「夢の剣を抜くことができる一部の人たち……それはずばり、ミール・ミゲルの血を継ぐ者たちのことを言います」
「へぇ、そうな」
「まさか……!」
ターメリックの相槌を遮るように、今まで黙っていたフィオが息を呑んだように呟いた。
そして、説明を練習したというクワトロを慮ってか、はっと口元を手で押えたのだった。
けれどもクワトロは「もう大丈夫ですよ」とニッコリ笑って頷くと、
「だって、そのまさか、ですからね」
そう言って、テーブルの上に置いた夢の剣を手に取り、ゆっくりと引き抜いてみせた。
「改めまして……ボクの名前はクワトロ・ジェロニモ。クリスタン神話での逃亡者ミール・ミゲルの血を継ぎし者です。どうかボクを、皆さんの仲間に入れてください」
小さな剣身には、ターメリックを見つめる真剣な顔のクワトロが映り込んでいた。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた
今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。
レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。
不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。
レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。
それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し……
※短め
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
生きるために逃げだした。幸せになりたい。
白水緑
ファンタジー
屋敷内に軟禁状態だったリリアは、宝物を取り戻したことをきっかけに屋敷から逃げ出した。幸せになるために。体力も力もない。成り行きに身を任せる結果になっても、自分の道は自分で選びたい。
2020/9/19 第一章終了
続きが書け次第また連載再開します。
2021/2/14 第二章開幕
2021/2/28 完結
お兄様の指輪が壊れたら、溺愛が始まりまして
みこと。
恋愛
お兄様は女王陛下からいただいた指輪を、ずっと大切にしている。
きっと苦しい片恋をなさっているお兄様。
私はただ、お兄様の家に引き取られただけの存在。血の繋がってない妹。
だから、早々に屋敷を出なくては。私がお兄様の恋路を邪魔するわけにはいかないの。私の想いは、ずっと秘めて生きていく──。
なのに、ある日、お兄様の指輪が壊れて?
全7話、ご都合主義のハピエンです! 楽しんでいただけると嬉しいです!
※「小説家になろう」様にも掲載しています。
【奨励賞】元・地味な令嬢ですが、婚約破棄されたので聖獣と建国します~追放した王太子と聖女は、今さら私を求めないでください~
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で奨励賞をいただきました】
地味で目立たない辺境伯令嬢のエリアーナは、王太子ジュリアスの婚約者として、ただひたすらに義務を果たしてきた。
しかし、王立アカデミーの卒業パーティーの夜、彼は異世界から召喚された美貌の「聖女」ユナを庇い、エリアーナが彼女を虐げたという偽りの罪で婚約破棄を宣言する。
王家の決定により、エリアーナは「無価値」と蔑まれる極北の辺境領への追放を命じられた。
だが、彼女の心にあったのは絶望ではなく、解放感だった。
誰にも知られていなかったが、彼女の「地味な」容姿は、その身に余る強大な魔力を封印するための魔法的な枷。
そして彼女の真の力は、古代から受け継がれてきた万物を創造する「創成魔法」にあったのだ。
凍てつく大地で、エリアーナは伝説の――そして非常にもふもふな――聖獣フェンリルと心を通わせる。
彼の力と彼女の知識を合わせ、不毛の荒野を豊かな楽園へと変えていく。
これは、捨てられた令嬢が復讐ではなく、自らの手で理想の国を築き上げる物語。
金の羊亭へようこそ! 〝元〟聖女様の宿屋経営物語
紗々置 遼嘉
ファンタジー
アルシャインは真面目な聖女だった。
しかし、神聖力が枯渇して〝偽聖女〟と罵られて国を追い出された。
郊外に館を貰ったアルシャインは、護衛騎士を付けられた。
そして、そこが酒場兼宿屋だと分かると、復活させようと決意した。
そこには戦争孤児もいて、アルシャインはその子達を養うと決める。
アルシャインの食事処兼、宿屋経営の夢がどんどん形になっていく。
そして、孤児達の成長と日常、たまに恋愛がある物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる