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第6章 希望
第6話 二体の精霊と
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★◇◆◇◆◇◆◇
「それでは、改めて紹介しますね。彼女は、大海原の精霊メール。水を司る精霊です。ボクが物心ついたときから一緒にいてくれています。メールが言うには、大海原の精霊は夢の剣に最初から備わっている精霊で、常に持ち主とともにあるそうです」
クワトロが穏やかな顔のメールをターメリックたちに紹介すると、クィントゥムが「なるほど……母なる海、というわけか」と呟いた。
ターメリックには、その言葉の意味はわからなかったが、大海原の精霊メールは感心したように、クィントゥムに微笑んだ。
「嬉しいことを言ってくれるではないか、叡智の剣に選ばれし者よ」
「いえ、それほどでもありません」
って言いつつクィントゥム君、嬉しそうなのが顔に出てるよ!
わかりやすいなぁ。
ターメリックはクィントゥムの顔をさりげなく覗き見て、緩みそうになる口元を隠していた。
そういえば、精霊のメールさん……
クィントゥム君のことを「叡智の剣に選ばれし者」って呼んでいたけれど、クリスタン神話とか詳しいのかな。
そんなターメリックの疑問に答えるように、クワトロがにっこり笑って口を開いた。
「メールは、クリスタン神様の唯一無二の親友なんだそうです。だからクリスタン神話にも詳しくて、皆さんのことも全部知ってるんだそうですよ。ね? メール」
「クリスタン神は、わらわの心の友じゃ。皆のことも、応援しておるだろう」
明るく笑うクワトロに、メールも優しく頷いた。
大海原の精霊メールの声は、ターメリックの耳に深く染み込んでいくようだった。
暖かくて優しくて、聞いているだけで安心する……
どこかで聞いたことがあるような気がするのは、メールさんが『母なる海』だからなんだろうな。
きっと、世界中の人たちの『お母さん』なんだ。
ターメリックがひとりで頷いていると、額の痛みからようやく復活したらしいノウェムが苦しげに口を開いた。
「なぁ、クワトロ……さっきオレを海に投げ飛ばした奴も、お前に仕えてる精霊なのか? あんな精霊、見たことないぞ」
「ああ、うん、そうだよ。あれはテルトレーモっていう大地の精霊で、普段は無口で大人しいんだけど、あのときはなんだか機嫌が悪かったみたいで……ごめんね、ノウェム」
「いやいや、大丈夫。あんま気にするなよ」
「……うん」
ノウェムが明るく笑うと、クワトロもほっとしたように表情を和らげた。
ふたりとも、すっごく仲良しなんだなぁ。
ぼくにはよくわからないけど、兄弟ってこんな感じなのかな。
ターメリックは、笑い合うノウェムとクワトロを眺めていた。
と、そこでクワトロが、
「そうでした! 皆さん、ボクの精霊を見に来たんですよね! テルトレーモも呼びますね!」
そう言って腰に差した夢の剣を抜くと、その切っ先を地面に向けて叫んだ。
「出でよ! 大地の精霊テルトレーモ!」
すると……
剣の切っ先を向けた場所がみるみる膨れ上がったかと思うと、そこから筋骨隆々の大男が現れた。
それは紛れもなく、先ほどノウェムを海に投げ飛ばした男であった。
わわ、すごいや。
ノウェム君を投げ飛ばしたとき、どこから現れたのか不思議だったけど、あのときは岩壁から出てきてたんだね。
もしかして、土でできたところからなら、どこからでも出てこられるのかな……!
ターメリックが目を輝かせて見つめる中、現れた大男はクワトロの前に跪いた。
「クワトロ様、なんなりとご命令くだされ」
「あ……ごめんね、テルトレーモ。特にこれといった要件はないんだ。君のこと、皆さんに紹介しようと思って。いいでしょう?」
クワトロがそう言うと、大地の精霊テルトレーモは表情ひとつ変えずに頷き、ターメリックたちへと向き直った。
「それでは、改めまして……この真面目なムキムキが、大地の精霊テルトレーモです。基本ボクの言うことしか聞いてくれないんですけど、とっても優しい精霊なんですよ」
「はぁ……優しい、ねぇ……」
海に投げ飛ばされたノウェムが疑わしげな視線を向けると、テルトレーモは「ふん」と負けずに睨み返してきた。
そういえば、クワトロ君の精霊さんたちって、ノウェム君のことすっごく嫌ってるみたいだけど、なんでなんだろう。
少し気になったターメリックは、精霊たちに質問してみた。
すると、メールとテルトレーモは顔を見合せ、やがてメールがノウェムを指さして話し始めた。
「そこにいるノウェム・アゴスティーノという小僧は、別れの挨拶もなしに我が主を置いて屋敷を出て行ってしまったのじゃ。まったく、薄情な奴よ」
「それでメールは、ボクが寂しくないようにって大地の精霊テルトレーモを紹介してくれたんです。テルトレーモはボクと良い主従関係を築きたいなんて言ってるけど、ボクはクリスタン教信者として、仲の良い友達でいられたらって思ってます」
メールの怒りを抑えるようにクワトロが話すと、仲間たちから感嘆の声が上がった。
黙って話を聞いていたレードル姫に「とてもステキね」と微笑まれ、クワトロは照れくさそうに鼻の頭を掻いた。
隣に立つメールとテルトレーモも、なんだか満更でもない顔をしているように見える。
しかし、ノウェムに向ける視線だけは、いまだ厳しさが残っていた。
そりゃあ、家出同然で出てきたノウェム君が悪いよね。
ノウェム君はかわいそうだけど、精霊さんたちは怒って当然だね。
ターメリックがノウェムに哀れみの目を向けていると、
「ノウェム、嫌われすぎてて逆に面白いよ」
ふと後ろから、抑揚のない聞き馴染んだ声が聞こえてきた。
振り返ると、そこにはクランが立っていた。
ノウェムの義姉アガタとともに夕食の支度を手伝いに行っていたはずだが、どうやらそれが済んだので仲間たちを呼びに来たらしい。
ノウェムはというと、仏頂面のクランに「何も面白くねぇよ」とツッコむと、クワトロから目を逸らしてボソボソと話し始めた。
「……そりゃあオレだって、悪かったと思ってるよ。でも……もう何が原因か忘れたけど、あのときは本当に親父に腹が立って、いても立っても居られなくなってそのまま……ごめんな、クワトロ」
「もっとちゃんと謝ったほうがいいんじゃない」
「なんでお前に言われなきゃいけねぇんだよ」
ノウェムのクワトロへの謝罪は、結局いつものクランとのやり取りに変わってしまった。
けれども当のクワトロは、そんなこと気にしてないとばかりに元気よく笑っていた。
「あははは! ふたりとも、仲良しなんですねぇ」
「おいおいおい、どこがだよ……ってノウェムが言ってる」
「いやまだ言ってねぇし!」
まったく、ふたりとも相変わらずだなぁ。
ターメリックは呆れながらもクワトロと笑いあっていた。
仲間たちの笑顔がはじける中、皆を笑わせたクランは「やれやれ」とため息をついた。
「僕は夕食の支度が整ったから、君たちを呼びに来たんだよ。笑わせるためじゃない。それもこれも、ノウェムが面白すぎるせいだからね」
「お前なぁ、何でもかんでもオレが悪いみたいに言いやがって……はぁ。仕方ないな、行こうぜ」
ノウェムが仲間たちを連れて歩き出そうとした。
すると、クワトロが申し訳なさそうに手を挙げてノウェムを止めた。
「あ~、ごめんね、ノウェム。もう少しだけ、待っててもらえるかな」
「え? なんでだよ。オレはめんどくさい夕食なんてパパッと済ませて、親父と揉めないうちにもう出発したいんだけど」
「うん……それは、わかってるんだけど、さ……」
そう言うと、クワトロは「まだかなぁ」と空を仰いだ。
どことなく、気もそぞろのようだ。
つづく
「それでは、改めて紹介しますね。彼女は、大海原の精霊メール。水を司る精霊です。ボクが物心ついたときから一緒にいてくれています。メールが言うには、大海原の精霊は夢の剣に最初から備わっている精霊で、常に持ち主とともにあるそうです」
クワトロが穏やかな顔のメールをターメリックたちに紹介すると、クィントゥムが「なるほど……母なる海、というわけか」と呟いた。
ターメリックには、その言葉の意味はわからなかったが、大海原の精霊メールは感心したように、クィントゥムに微笑んだ。
「嬉しいことを言ってくれるではないか、叡智の剣に選ばれし者よ」
「いえ、それほどでもありません」
って言いつつクィントゥム君、嬉しそうなのが顔に出てるよ!
わかりやすいなぁ。
ターメリックはクィントゥムの顔をさりげなく覗き見て、緩みそうになる口元を隠していた。
そういえば、精霊のメールさん……
クィントゥム君のことを「叡智の剣に選ばれし者」って呼んでいたけれど、クリスタン神話とか詳しいのかな。
そんなターメリックの疑問に答えるように、クワトロがにっこり笑って口を開いた。
「メールは、クリスタン神様の唯一無二の親友なんだそうです。だからクリスタン神話にも詳しくて、皆さんのことも全部知ってるんだそうですよ。ね? メール」
「クリスタン神は、わらわの心の友じゃ。皆のことも、応援しておるだろう」
明るく笑うクワトロに、メールも優しく頷いた。
大海原の精霊メールの声は、ターメリックの耳に深く染み込んでいくようだった。
暖かくて優しくて、聞いているだけで安心する……
どこかで聞いたことがあるような気がするのは、メールさんが『母なる海』だからなんだろうな。
きっと、世界中の人たちの『お母さん』なんだ。
ターメリックがひとりで頷いていると、額の痛みからようやく復活したらしいノウェムが苦しげに口を開いた。
「なぁ、クワトロ……さっきオレを海に投げ飛ばした奴も、お前に仕えてる精霊なのか? あんな精霊、見たことないぞ」
「ああ、うん、そうだよ。あれはテルトレーモっていう大地の精霊で、普段は無口で大人しいんだけど、あのときはなんだか機嫌が悪かったみたいで……ごめんね、ノウェム」
「いやいや、大丈夫。あんま気にするなよ」
「……うん」
ノウェムが明るく笑うと、クワトロもほっとしたように表情を和らげた。
ふたりとも、すっごく仲良しなんだなぁ。
ぼくにはよくわからないけど、兄弟ってこんな感じなのかな。
ターメリックは、笑い合うノウェムとクワトロを眺めていた。
と、そこでクワトロが、
「そうでした! 皆さん、ボクの精霊を見に来たんですよね! テルトレーモも呼びますね!」
そう言って腰に差した夢の剣を抜くと、その切っ先を地面に向けて叫んだ。
「出でよ! 大地の精霊テルトレーモ!」
すると……
剣の切っ先を向けた場所がみるみる膨れ上がったかと思うと、そこから筋骨隆々の大男が現れた。
それは紛れもなく、先ほどノウェムを海に投げ飛ばした男であった。
わわ、すごいや。
ノウェム君を投げ飛ばしたとき、どこから現れたのか不思議だったけど、あのときは岩壁から出てきてたんだね。
もしかして、土でできたところからなら、どこからでも出てこられるのかな……!
ターメリックが目を輝かせて見つめる中、現れた大男はクワトロの前に跪いた。
「クワトロ様、なんなりとご命令くだされ」
「あ……ごめんね、テルトレーモ。特にこれといった要件はないんだ。君のこと、皆さんに紹介しようと思って。いいでしょう?」
クワトロがそう言うと、大地の精霊テルトレーモは表情ひとつ変えずに頷き、ターメリックたちへと向き直った。
「それでは、改めまして……この真面目なムキムキが、大地の精霊テルトレーモです。基本ボクの言うことしか聞いてくれないんですけど、とっても優しい精霊なんですよ」
「はぁ……優しい、ねぇ……」
海に投げ飛ばされたノウェムが疑わしげな視線を向けると、テルトレーモは「ふん」と負けずに睨み返してきた。
そういえば、クワトロ君の精霊さんたちって、ノウェム君のことすっごく嫌ってるみたいだけど、なんでなんだろう。
少し気になったターメリックは、精霊たちに質問してみた。
すると、メールとテルトレーモは顔を見合せ、やがてメールがノウェムを指さして話し始めた。
「そこにいるノウェム・アゴスティーノという小僧は、別れの挨拶もなしに我が主を置いて屋敷を出て行ってしまったのじゃ。まったく、薄情な奴よ」
「それでメールは、ボクが寂しくないようにって大地の精霊テルトレーモを紹介してくれたんです。テルトレーモはボクと良い主従関係を築きたいなんて言ってるけど、ボクはクリスタン教信者として、仲の良い友達でいられたらって思ってます」
メールの怒りを抑えるようにクワトロが話すと、仲間たちから感嘆の声が上がった。
黙って話を聞いていたレードル姫に「とてもステキね」と微笑まれ、クワトロは照れくさそうに鼻の頭を掻いた。
隣に立つメールとテルトレーモも、なんだか満更でもない顔をしているように見える。
しかし、ノウェムに向ける視線だけは、いまだ厳しさが残っていた。
そりゃあ、家出同然で出てきたノウェム君が悪いよね。
ノウェム君はかわいそうだけど、精霊さんたちは怒って当然だね。
ターメリックがノウェムに哀れみの目を向けていると、
「ノウェム、嫌われすぎてて逆に面白いよ」
ふと後ろから、抑揚のない聞き馴染んだ声が聞こえてきた。
振り返ると、そこにはクランが立っていた。
ノウェムの義姉アガタとともに夕食の支度を手伝いに行っていたはずだが、どうやらそれが済んだので仲間たちを呼びに来たらしい。
ノウェムはというと、仏頂面のクランに「何も面白くねぇよ」とツッコむと、クワトロから目を逸らしてボソボソと話し始めた。
「……そりゃあオレだって、悪かったと思ってるよ。でも……もう何が原因か忘れたけど、あのときは本当に親父に腹が立って、いても立っても居られなくなってそのまま……ごめんな、クワトロ」
「もっとちゃんと謝ったほうがいいんじゃない」
「なんでお前に言われなきゃいけねぇんだよ」
ノウェムのクワトロへの謝罪は、結局いつものクランとのやり取りに変わってしまった。
けれども当のクワトロは、そんなこと気にしてないとばかりに元気よく笑っていた。
「あははは! ふたりとも、仲良しなんですねぇ」
「おいおいおい、どこがだよ……ってノウェムが言ってる」
「いやまだ言ってねぇし!」
まったく、ふたりとも相変わらずだなぁ。
ターメリックは呆れながらもクワトロと笑いあっていた。
仲間たちの笑顔がはじける中、皆を笑わせたクランは「やれやれ」とため息をついた。
「僕は夕食の支度が整ったから、君たちを呼びに来たんだよ。笑わせるためじゃない。それもこれも、ノウェムが面白すぎるせいだからね」
「お前なぁ、何でもかんでもオレが悪いみたいに言いやがって……はぁ。仕方ないな、行こうぜ」
ノウェムが仲間たちを連れて歩き出そうとした。
すると、クワトロが申し訳なさそうに手を挙げてノウェムを止めた。
「あ~、ごめんね、ノウェム。もう少しだけ、待っててもらえるかな」
「え? なんでだよ。オレはめんどくさい夕食なんてパパッと済ませて、親父と揉めないうちにもう出発したいんだけど」
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そう言うと、クワトロは「まだかなぁ」と空を仰いだ。
どことなく、気もそぞろのようだ。
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