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第6章 希望
第11話 この国の歴史
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◆◇◆◇★◇◆◇
……何を食べても味がしない。
昨日はあんなに美味しかったのに。
食卓に並べられたパンやスープを、フィオは機械的に喉の奥へと押し込んでいった。
残しちゃったら、せっかく用意してくれたマグダレナさんに申し訳ないもんね。
ふわふわのパンを咀嚼しながら、あたりを見回す。
だれも自分と目を合わせないことが、もう滑稽ですらあった。
絶対に、あたしの考えのほうが正しいに決まってる。
どうしてだれも、あたしと同じようにクィントゥムに反対してくれなかったんですか。
特にノウェム、あなたのことを心配しているっていうのに、なんですかさっきの態度は……!
ああ、イライラする!
フィオはだれよりも早く朝食を食べ終えると、そのまま台所で片付けを手伝うことにした。
今はだれとも顔を合わせたくなかったのだ。
ピケノ=オエスシィ家の食事当番はマグダレナとアガタの当番制らしく、この日の片付けはアガタが担当していた。
使用人は何人か雇われているようだが、家族の食事だけは彼らに任せることはないらしい。
アガタは、すすんで皿洗いを引き受けたフィオに「何かあったの?」と気遣ってくれた。
まるで親の仇のように皿をゴシゴシと洗い続けているフィオの様子に、鬼気迫るものを感じたのかもしれない。
いや、それよりも前……
朝食の席に着いたあたりから、異変を感じていたのかもしれない。
ああ、そうだ。
アガタさんなら、あたしの気持ちをわかってくれるに違いない。
フィオは、思いきってアガタに今朝の出来事を話して聞かせた。
アガタは最後まで聞いた後、小さなため息をついた。
「なぁるほど。朝早くからそんなことになっていたなんて。それで、みんな気まずい感じだったわけね」
相槌を打ちながらも、アガタは手を休めることなく食器を拭いては片付けていく。
そして、食器カゴの水を切りながら「難しいわぁ」と話し始めた。
「マリアちゃんが、ノウェムの態度やジョアン君の言動に納得がいかないっていうのはよくわかる。でも……落ち着いて考えてみて。ジョアン君は、何も間違ったことは言ってないのよ」
「えっ……」
そんな、アガタさんは味方だと思ってたのに。
みんなしてノウェムのことを除け者にしようとしてる?
やっぱりアガタさんは、義弟に帰ってきてほしいってことか……
手を拭きながら項垂れるフィオだったが、アガタはクスッと笑って、
「そんなに落ち込まないで、マリアちゃん。あたしは『ジョアン君は間違ってない』って言っただけで、彼の考えが正しいとは一言も言ってないんだから」
「……あの、それって」
「どういうことですの?」
そこで、フィオの質問に被せるように発言した者がいた。
壁際の小さな丸椅子に、ちょこんと腰掛けたレードル姫である。
驚くフィオに、レードル姫は「コーヒーミルに、いつもフィオと一緒にいるように言われたの」と、背筋をピンと伸ばした。
その表情は誇らしげで、フィオと同じ意見だということがすぐにわかった。
姫様、ありがとうございます。
フィオはレードル姫に軽く会釈すると、アガタに話の続きを促した。
アガタは、ふたりの顔を見回すと、
「あなたたちは『モニカ事件』って知っているかしら?」
と、質問した。
モニカ事件……?
何か歴史上の出来事なのかな、聞いたことないけど……
フィオが首を横に振ると、レードル姫もそれを真似していた。
そんなふたりを前に、アガタは布巾を片付けながら語り始めた。
「モニカ事件は今から10年以上前、マスカーチ公国内の大規模な内乱……クリスタン教信者と金銭の神アルジャン教信者の争いの中で起きた事件よ。このモニカっていうのは……あたしの姉なの」
マスカーチ公国を統べる23代目マスカーチ公主、その名もディオゴ・ヂィア=マンサオン。
彼の長女モニカは、クリスタン教信者の中でも群を抜いて敬虔なクリスタン教信者だった。
彼女の信仰心は凄まじく、同じクリスタン教信者でなければ口も利かないほど徹底していた。
「妹のあたしからしてみれば、ちょっと酷すぎる感じだったのよ。だって、クリスタン教は友情や仲間を大切にする宗教でしょう? それなのに、同じ神様を敬っていないと人として扱わないなんて……快く思わない人がいても、おかしくなかった」
モニカの態度を、快く思わない人間……
それは、マスカーチ公国の伝統的な宗教であるアルジャン教信者たちであった。
アルジャン教は、金銭の神アルジャンを崇拝する宗教で、マスカーチ公国の商人ならば信仰していて当然の宗教である。
モニカは、そのアルジャン教信者の怒りを買ってしまったのだ。
『クリスタン教信者が何を偉そうに……人との絆や友情がそんなに大事だというのなら、貧しさで飢え死にでもしたらいい!』
「この国の商業全体を取り仕切っているのは、もちろんアルジャン教信者。彼らはモニカへの見せしめのために、すべてのクリスタン教信者との商売を取り止めてしまった」
「……」
「最初はモニカひとりの責任だと考えていたクリスタン教信者たちも、これには我慢ならなかった。宗教の違いで人々を虐げるなんて、あってはならないことだもの。遂には徹底抗戦を宣言して、大規模な内乱にまで発展した。そしてモニカは、敬虔なクリスタン教信者であったために亡くなった」
内乱が続く中、アルジャン教信者たちがモニカを自陣に幽閉、モニカがそこで亡くなるという事件が起こった。
もちろん、アルジャン教信者たちは人道的な扱いを心がけ、モニカはそこで何不自由なく生活できるはずだった。
しかしそこには、モニカにとって必要不可欠なものが足りなかった。
同じ神を信仰する、クリスタン教信者である。
「姉さんは、アルジャン教信者とは口もきかなかったし、彼らが用意した食べ物には一切手をつけなかった。それで、みるみるうちにやせ衰えていって……寝たきりになって亡くなった」
「……」
「ほんと、馬鹿みたい。遺体が帰ってきたとき、あたしは姉が許せなくて何度も罵った。だれのせいでこの国が大変なことになったと思ってるの、返事してよ、ってね。遺体が返事なんてするわけないのに、あたしも馬鹿ね」
アガタは自らを鼻で笑ったが、その表情にはどこか寂しげなものがあった。
きっと今でも、お姉さんのことを想っているんだろうなぁ。
フィオがそんなことを考えている間にも、アガタの話は続いていた。
「最初は小さな内乱だったものが、国を巻き込む大惨事となり、ついには死者が出てしまった。娘の死を憂いた公主ディオゴ・ヂィア=マンサオンは、内乱の終結に向けて動き出した。そのときの代表が……ジョアキム・ピケノ=オエスシィだったの」
「あ、ノウェムのお父さん……」
「そうそう。彼は今でこそ国内の有名な豪商として名を馳せているけれど、当時は公主の腰巾着って呼ばれてて、自分の意見なんてないような人だった。だから、彼が何を言ったってだれも聞く耳を持たなかったのよ。それで、アルジャン教信者にはもちろん、一部の貧しいクリスタン教信者にも嫌われていたの」
アガタは珍しく口をつぐんだ。
どうやら、当時を思い出しているらしい。
しばらく遠い目をしていたかと思うと、ふっと笑って、
「でも、ジョアキムさんは一生懸命だった。クリスタン教信者にもアルジャン教信者にも平等に接して……少しずつ内乱は終結していったの。その頃にはもう、ジョアキムさんはだれからも好かれる人気者だった。それはきっと、彼が一生懸命だったから。そんな人を笑えるような人は、この国にはいなかったのよ」
つづく
……何を食べても味がしない。
昨日はあんなに美味しかったのに。
食卓に並べられたパンやスープを、フィオは機械的に喉の奥へと押し込んでいった。
残しちゃったら、せっかく用意してくれたマグダレナさんに申し訳ないもんね。
ふわふわのパンを咀嚼しながら、あたりを見回す。
だれも自分と目を合わせないことが、もう滑稽ですらあった。
絶対に、あたしの考えのほうが正しいに決まってる。
どうしてだれも、あたしと同じようにクィントゥムに反対してくれなかったんですか。
特にノウェム、あなたのことを心配しているっていうのに、なんですかさっきの態度は……!
ああ、イライラする!
フィオはだれよりも早く朝食を食べ終えると、そのまま台所で片付けを手伝うことにした。
今はだれとも顔を合わせたくなかったのだ。
ピケノ=オエスシィ家の食事当番はマグダレナとアガタの当番制らしく、この日の片付けはアガタが担当していた。
使用人は何人か雇われているようだが、家族の食事だけは彼らに任せることはないらしい。
アガタは、すすんで皿洗いを引き受けたフィオに「何かあったの?」と気遣ってくれた。
まるで親の仇のように皿をゴシゴシと洗い続けているフィオの様子に、鬼気迫るものを感じたのかもしれない。
いや、それよりも前……
朝食の席に着いたあたりから、異変を感じていたのかもしれない。
ああ、そうだ。
アガタさんなら、あたしの気持ちをわかってくれるに違いない。
フィオは、思いきってアガタに今朝の出来事を話して聞かせた。
アガタは最後まで聞いた後、小さなため息をついた。
「なぁるほど。朝早くからそんなことになっていたなんて。それで、みんな気まずい感じだったわけね」
相槌を打ちながらも、アガタは手を休めることなく食器を拭いては片付けていく。
そして、食器カゴの水を切りながら「難しいわぁ」と話し始めた。
「マリアちゃんが、ノウェムの態度やジョアン君の言動に納得がいかないっていうのはよくわかる。でも……落ち着いて考えてみて。ジョアン君は、何も間違ったことは言ってないのよ」
「えっ……」
そんな、アガタさんは味方だと思ってたのに。
みんなしてノウェムのことを除け者にしようとしてる?
やっぱりアガタさんは、義弟に帰ってきてほしいってことか……
手を拭きながら項垂れるフィオだったが、アガタはクスッと笑って、
「そんなに落ち込まないで、マリアちゃん。あたしは『ジョアン君は間違ってない』って言っただけで、彼の考えが正しいとは一言も言ってないんだから」
「……あの、それって」
「どういうことですの?」
そこで、フィオの質問に被せるように発言した者がいた。
壁際の小さな丸椅子に、ちょこんと腰掛けたレードル姫である。
驚くフィオに、レードル姫は「コーヒーミルに、いつもフィオと一緒にいるように言われたの」と、背筋をピンと伸ばした。
その表情は誇らしげで、フィオと同じ意見だということがすぐにわかった。
姫様、ありがとうございます。
フィオはレードル姫に軽く会釈すると、アガタに話の続きを促した。
アガタは、ふたりの顔を見回すと、
「あなたたちは『モニカ事件』って知っているかしら?」
と、質問した。
モニカ事件……?
何か歴史上の出来事なのかな、聞いたことないけど……
フィオが首を横に振ると、レードル姫もそれを真似していた。
そんなふたりを前に、アガタは布巾を片付けながら語り始めた。
「モニカ事件は今から10年以上前、マスカーチ公国内の大規模な内乱……クリスタン教信者と金銭の神アルジャン教信者の争いの中で起きた事件よ。このモニカっていうのは……あたしの姉なの」
マスカーチ公国を統べる23代目マスカーチ公主、その名もディオゴ・ヂィア=マンサオン。
彼の長女モニカは、クリスタン教信者の中でも群を抜いて敬虔なクリスタン教信者だった。
彼女の信仰心は凄まじく、同じクリスタン教信者でなければ口も利かないほど徹底していた。
「妹のあたしからしてみれば、ちょっと酷すぎる感じだったのよ。だって、クリスタン教は友情や仲間を大切にする宗教でしょう? それなのに、同じ神様を敬っていないと人として扱わないなんて……快く思わない人がいても、おかしくなかった」
モニカの態度を、快く思わない人間……
それは、マスカーチ公国の伝統的な宗教であるアルジャン教信者たちであった。
アルジャン教は、金銭の神アルジャンを崇拝する宗教で、マスカーチ公国の商人ならば信仰していて当然の宗教である。
モニカは、そのアルジャン教信者の怒りを買ってしまったのだ。
『クリスタン教信者が何を偉そうに……人との絆や友情がそんなに大事だというのなら、貧しさで飢え死にでもしたらいい!』
「この国の商業全体を取り仕切っているのは、もちろんアルジャン教信者。彼らはモニカへの見せしめのために、すべてのクリスタン教信者との商売を取り止めてしまった」
「……」
「最初はモニカひとりの責任だと考えていたクリスタン教信者たちも、これには我慢ならなかった。宗教の違いで人々を虐げるなんて、あってはならないことだもの。遂には徹底抗戦を宣言して、大規模な内乱にまで発展した。そしてモニカは、敬虔なクリスタン教信者であったために亡くなった」
内乱が続く中、アルジャン教信者たちがモニカを自陣に幽閉、モニカがそこで亡くなるという事件が起こった。
もちろん、アルジャン教信者たちは人道的な扱いを心がけ、モニカはそこで何不自由なく生活できるはずだった。
しかしそこには、モニカにとって必要不可欠なものが足りなかった。
同じ神を信仰する、クリスタン教信者である。
「姉さんは、アルジャン教信者とは口もきかなかったし、彼らが用意した食べ物には一切手をつけなかった。それで、みるみるうちにやせ衰えていって……寝たきりになって亡くなった」
「……」
「ほんと、馬鹿みたい。遺体が帰ってきたとき、あたしは姉が許せなくて何度も罵った。だれのせいでこの国が大変なことになったと思ってるの、返事してよ、ってね。遺体が返事なんてするわけないのに、あたしも馬鹿ね」
アガタは自らを鼻で笑ったが、その表情にはどこか寂しげなものがあった。
きっと今でも、お姉さんのことを想っているんだろうなぁ。
フィオがそんなことを考えている間にも、アガタの話は続いていた。
「最初は小さな内乱だったものが、国を巻き込む大惨事となり、ついには死者が出てしまった。娘の死を憂いた公主ディオゴ・ヂィア=マンサオンは、内乱の終結に向けて動き出した。そのときの代表が……ジョアキム・ピケノ=オエスシィだったの」
「あ、ノウェムのお父さん……」
「そうそう。彼は今でこそ国内の有名な豪商として名を馳せているけれど、当時は公主の腰巾着って呼ばれてて、自分の意見なんてないような人だった。だから、彼が何を言ったってだれも聞く耳を持たなかったのよ。それで、アルジャン教信者にはもちろん、一部の貧しいクリスタン教信者にも嫌われていたの」
アガタは珍しく口をつぐんだ。
どうやら、当時を思い出しているらしい。
しばらく遠い目をしていたかと思うと、ふっと笑って、
「でも、ジョアキムさんは一生懸命だった。クリスタン教信者にもアルジャン教信者にも平等に接して……少しずつ内乱は終結していったの。その頃にはもう、ジョアキムさんはだれからも好かれる人気者だった。それはきっと、彼が一生懸命だったから。そんな人を笑えるような人は、この国にはいなかったのよ」
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